情報大洪水の中で、何を取捨選択し、どう活かすべきなのか?

話題の経営者に聞く、「ビジネスパーソン必見の情報源」

ネット、ソーシャルメディア、新聞、雑誌、書籍…さまざまな情報源が、巷にはあふれています。ビジネスパーソンとしてのスキルを磨くためには、この数多ある情報の中から、どれを選び、どう活用するのが得策なのでしょうか。注目の経営者に、お勧めの情報源と、その活用方法を聞いてきました。

2012年9月12日

<ADVISER>

株式会社セレブレイン 代表取締役社長 高城幸司氏

株式会社セレブレイン
代表取締役社長 高城幸司氏

リクルートで6年間トップセールスの座についたほか、新規事業の立ち上げに数多く携わる。『アントレ』編集長、リクルートエージェント事業部長などを経て、2003年に独立。成長企業の人事領域の支援を300社以上実践するほか、キャリ形成、仕事法など幅広いテーマで講演を行う。近著に『トップ営業のフレームワーク』(東洋経済新報社)。

株式会社ソーシャルメディア研究所 代表取締役社長 熊坂仁美氏

株式会社ソーシャルメディア研究所
代表取締役社長 熊坂仁美氏

インタビューライターとして消費者の声を聞き続けた経験から、ソーシャルメディア、特にFacebookの可能性に気づき、ソーシャルメディアコンサルタントに。自ら1万人以上のFacebookページを複数運営する。著書に日本初のFacebookビジネス書『Facebookをビジネスに使う本』、『Facebookを集客に使う本』(ダイヤモンド社)など。

株式会社SCRAP 代表取締役社長 加藤隆生氏

株式会社SCRAP
代表取締役社長 加藤隆生氏

印刷会社での営業や編集、フリーランス活動などを経て、04年にフリーペーパー『SCRAP』を創刊し、08年SCRAP設立。街や廃校、博物館といった実際の空間を舞台に仕立てた、数々の謎解きイベントを発案し、話題に。空間と趣向を変えて展開される「リアル脱出ゲーム」シリーズは、毎回チケット即完の大人気イベントとなっている。

「ビジネスパーソンとしての基礎力UP」のための情報源〜高城氏

小山龍介氏のFacebookページ
http://www.facebook.com/?ref=tn_tnmn#!/ryu2net

高城氏お勧め情報源
●Facebookページ
仕事に必要な「創造的思考法」「時間管理術」などを学べる
コンセプトクリエイター小山龍介氏のページ

●書籍
「問題解決型の仕事とは何か?」を教えてくれる
『クリティカル・ワーカーの仕事力』(赤堀広幸著)

「売るためのフレームワーク」を学べる
『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』(永田豊志著)


ソーシャルメディアの登場で、今まで以上に情報が無数に得られる状況の中、「自分に必要な情報」を得るには、「何のために情報収集するのか?」という目的を定めることが大切です。自身が所属する業界に関する情報のほか、「顧客や上司に納得してもらうための判断材料」「効果的な仕事の手法についてのヒント」「マーケットの将来予測」を得るために、情報収集し、活用してほしいですね。
今回ピックアップしたのは、実際に私自身が定期的にチェックしているFacebookページと、たびたび読み返している書籍。いずれも、「ビジネスパーソンとしての基礎力アップ」に役立つ情報源だと思います。
小山龍介さんは、『IDEA  HACKS!』をはじめとするハックシリーズの著者。Facebookページでは、ライフハック(仕事術)に関する情報を積極的に発信していて、仕事を進める上でのヒントを得られることが多いですね。
『クリティカル・ワーカーの仕事力』は、ワークスアプリケーションズ代表取締役CEOの牧野正幸氏を題材に、今日のビジネス社会で若手社員が成功する方法をまとめた書。中でも「問題解決型の仕事とは何か」が詳しく説明されていて、今も基本に立ち返りたいときに読み返しています。『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』の永田氏は、さまざまな起業で新規事業開発に携わった経験を持ち、ビジネスのフレームワークを語らせたら彼が日本一だと思っています。例えば営業職ならば「売るためのフレームワーク」を学べる一冊となるでしょう。
ただ、一番お勧めしたい情報収集法は、自分が欲しい情報を発信している人を見つけたら、実際に「会って話を聞く」こと。TwitterやFacebook、ブログなどでいくら有益なことを発信していても、「本当に重要なこと」まではネットで流さないものだからです。あらゆるツテをたどり、実際に会って話ができればそれがベストですが、難しければ、その人が出ている講演会や開催している勉強会に出席してみることをお勧めします。

「顧客の信頼を得る」ための情報源と活用法〜熊坂氏

「All Thing's D」http://allthingsd.com/
「TechCrunch」http://techcrunch.com/
「Mashable」http://mashable.com/
「ロケットニュース24」http://rocketnews24.com/

熊坂氏お勧め情報源
●Webサイト
周囲に先駆けてテクノロジーやソーシャルメディアの最新情報が得られる
「All Thing's D」
「TechCrunch」
「Mashable」

クライアントとの会話のネタになる
「ロケットニュース24」


ビジネスパーソンは、その業界ごとに収集すべき情報も異なります。それぞれの専門分野において、「プロフェッショナルな知識がある」と思ってもらえるかどうかがカギです。
私はソーシャルメディアの専門家なので、例えば米Facebook本社のプログラム・マネージャーでジャーナリストのVadim Lavrusik氏のフィード購読をしていますが、各々が所属する分野において、プロフェッショナルと思われる人のFacebookやTwitter、ブログをチェックすることをお勧めします。業界のトップ企業やキーマンとなる社長、著名なジャーナリストなどは、今はみんなソーシャルメディアで情報発信しています。それをチェックすることは、その業界で働く人ならばマストです。
私が活用している情報源の中で、若手ビジネスパーソンにも役立つと思われるものを挙げるならば、「All Thing s D」「TechCrunch」「Mashable」。この3サイトの魅力は、何と言っても情報の早さ。例えば、i-phone5の最新ニュースや、Facebookの機能追加のニュースは、周りの人よりも早くキャッチできました。ニュースが最新かつ信頼性があるので、安心して周りに情報を伝えられるのもメリットです。英語サイトですが、英語が苦手な人は無料翻訳サイトなどを利用すれば概要はつかめます。ライバルとの差別化を図るためには有効です。なお、「ロケットニュース24」はビジネスに直接関係ない情報も多いのですが、ちょっと変わった、思わず話題にしたくなるニュースが多いので、息抜きに見ておけば、顧客との会話に困ることはありません。
なおFacebookで私が役立てているのは、ソーシャルメディアコンサルタントのMari Smithさんが作ったFacebookの専門家が集まるリスト「Facebook Experts & Resources」。自分がプロフェッショナルだと思う人のFacebookページを見つけたら、フィード購読するだけでなく、その人が作っているリストも忘れずチェックし、必要だと思えばフォローするといいでしょう。
ただ、情報はあくまで「手段」。情報の精度はもちろん大切ですが、「伝え方」いかんで効果のほども変わります。例えば、客先で「○○について教えて」と言われ、その場は持ち帰ったとします。私だったら、客先を出たらすぐに近くのカフェに飛び込み、スマートフォンやタブレットを駆使して情報を収集し、すぐに顧客に送るでしょう。また、普段から「この情報は○○社長が喜びそう」と思ったら、すぐメールをします。それが「顧客を第一に考えているという姿勢」のアピールとなり、信頼関係の強化につながるのです。

「着眼力と洞察力を磨く」ための、情報源の使い方〜加藤氏

「Yahoo!トピックス」
http://www.yahoo.co.jp/

加藤氏お勧め情報源
●Webサイト
なぜこれがニュースになるのか?「深掘りして考える」材料になる
「Yahoo!トピックス」

●周囲の人とのブレスト
ブレストの過程で「思いつき」を「アイディア」に格上げし、フレーム化できる


私の場合、仕事に役立てようと意識してチェックしている情報源はありません。普段の生活で見聞きしたものすべてが情報源になり得ると思っています。
例えば、Yahoo!のトップ画面のトピックス。例えば、「ある商品がヒットして品切れ」みたいな見出しが載っていたら、なぜこれがウケているのか?ほかのものとは何が違うのか?などと掘り下げて調べていきます。そうすれば、自分なりの仮説が生まれ、それが自分の引き出しとして蓄積されていきます。
つまりは、情報をただ収集するだけでは何も残らないということ。自分なりに考え、掘り下げることで、情報が自分のものになり、伝えた相手の心にも残るものだと思います。
例えば、ある企業に初めて訪問する際に、その企業のことを事前に調べておくのは基本ですが、「単に記憶してきた」だけの営業担当者には、企業は何の価値も見出せません。得た情報に対して、自分なりの意見や感想、質問事項を持って臨むことで、企業はそこから新しい価値が生まれることを期待し、コミュニケーションが生まれるのです。
ちなみに、Yahoo!トピックスの「見出し」は、「短い言葉で、本質を伝える」勉強になりますよ。たった13文字で、ニュースの概要を正しく伝えるテクニックには頭が下がります。言葉の使い方、句読点の打ち方でこんなに印象が変わるんだ!とも気づかされます。これらのテクニックは、例えばプレゼン資料の作成などでも大いに活かせます。
ただ、私が一番、重要だと思っているのは、ネットや本、雑誌などではなく、「人」。「周りの人の意見を聞く」「自分の意見を人に聞いてもらう」ことが、何よりの情報源であり、新たな視点に気づくきっかけになると思っています。
「今○○にハマっている」と話す人がいたら、「なぜそれがその世代にウケているんだろう」と考えていく。例えばそこから「これがウケているならば、うちの商品も今までアプローチしてこなかった、こんな業界や企業にも売り込めるのでは?」などという「思いつき」が生まれます。そして、それをさらに「こんな思いつき、どう思う?」と周りに意見を仰いでしまうんです。言葉にする過程で、頭に浮かんだ単なる「思いつき」が形を帯び、「アイディア」へと変わるし、それに対する意見もすぐに得ることができる。思いつきが形になり、かつ「それイイと思う」というリアクションが得られたら、後は「やればいい」だけ。思いつきをスピーディーにフレーム化でき、行動に移せます。

これも役立つ!編集部が見つけた「情報源」リスト

●経済系でぜひフォローすべきTwitter50選
http://real-japan.org/2011/11/28/692/
経済・景気関連で注目されているツイッターアカウント一覧が紹介されています。

●Twitterの有名人・公式・お役立ち情報アカウント一覧:できるネット+ 編集部ブログ
http://dekiru.impress.co.jp/blog/2009/06/twitter_4.html
有名人からニュース系、企業アカウントなどの総まとめです。

●フォローすべきTwitterアカウント一覧
http://ideapad.jp/64627fd9/show/
有名人、ブロガー、ニュースメディア。経営者などの情報源です。

●これから株式投資を始めるひとが絶対にチェックすべき投資家ブログ
http://matome.naver.jp/odai/2133457755972220601
株式投資をする人向けの情報源ですが、経済を読み解く参考にもなります。

●マーケティングを学ぶためにフォローすべきFacebookページまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133261952979752101
マーケティングに関わる情報源がまとめられています。

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