ビジネスパーソン生活実態調査2011【収入編】

全体的な傾向として、「変化なし」と回答した人が最も多い。その次に多いのが「1〜30万円増えた」で、「1〜30万円減った」を上回る形になった。
ちなみに、「増えた」と回答したのは31.4％、「減った」は28.6％だった。意外と「減った」という人が少ないように感じるが、「101万円以上増えた」という回答が全体の1.8％なのに対し、「101万円以上減った」という回答は3.2％。「減った」と回答した人の中には大幅減額となっているというビジネスパーソンも少なくないようだ。

全体としては「100万円〜300万円未満」と回答した方が最も多かった。年収別にみると、年収300万円未満の方に最も多いのが「50万円未満」で、約3割を占める。また年収400万円〜700万円では「100万円〜300万円未満」がそれぞれトップ、それ以上の高年収層では「500万円〜1000万円未満」「1000万円以上」が上位に食い込むなど、ほぼ年収額と貯蓄額は比例しているといえる。

全体平均では約6割が「資産運用していない」と回答しているが、年収別に細かく分析してみると明らかな特徴が見えてくる。年収300万円未満の「資産運用していない」の割合が約9割に及ぶのに対し、年収500万円を超えるとおおよそ5〜6割程度の方が何らかの資産運用をしているという結果に。またその運用額に関しては、年収500万円未満が、「運用額100万円未満」と回答した割合が多いのに対し、年収500万円以上の方は「運用額100万円〜500万円未満」と回答した割合が多く、ほぼ年収額と比例している。

全体平均をみると、約2割が「ボーナスなし」と回答している。おおよそ、年収額とボーナス額が比例して上昇していく。ちなみに、平均勤務時間とボーナス額の関係を調べてみると、最も「ボーナスなし」と回答した割合が高かったのが「8時間未満」と「12時間〜14時間未満」の2タイプ。長時間勤務の上にボーナスがないという厳しい状況にあるビジネスパーソンもいるようだ。

先ほどの2010年冬のボーナスと比較してみると、「ボーナスなし」の割合が約3％上昇し、支給額としては全体的に減少傾向にあるという結果が出た。さらに年収別にチェックしていくと、年収300万円未満のボーナスなし比率が、過半数を突破していることが2011年夏のボーナスの特徴を表していると言える。

※次回は、支出編を紹介