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「こんな会社、辞めてやる!」。こう思ったことは多くの人にあるはず。エンジニアだって同じこと。では、どんな状況で彼らはそう思うのだろうか。「会社を辞めたいと思ったことがある」エンジニア400人にアンケート調査した。職種はハードウェア系とソフトウェア系で各200人、年齢20〜40歳の男女だ。 まず、どんなときに「辞めたい」と思うのか、複数回答可で尋ねたところ、1位は「給与が上がらなかった・下がった」。グラフのように43%の人は「辞めたい」と思う理由は「収入」だった。 |
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回答者は20〜24歳、25〜29歳、30〜34歳、35〜40歳が各100人いるが、給与を理由にしたのは35〜40歳が最も多くて50%。キャリアを積んで、収入にもこだわりが出てくる世代だ。 一方、職種での差は、ソフト系職種が45%と若干多かった。ハード系職種は、給与テーブルが比較的確立しているメーカー勤務が多い。ソフト系職種が多く勤めるのはIT系企業であり、メーカーよりも給与の差は柔軟だと考えられる。 2位の「自社では技術やスキルを伸ばせないと思った」は36%。20〜24歳と25〜29歳が同率で40%と最も高く、若い世代がスキルアップに飢えている様子が伺える。職種差はソフト系が少し高くて39%だった。 似た選択肢に「自社では技術やスキルが生かせない」があるが、こちらは6位で20%。エンジニアは自分のスキルが生かせないより、「伸ばせない」ことに苛立ちを感じるようだ。 3位の「仕事で理不尽な目に合わされた」は年齢や職種での差はほぼなかったが、4位の「残業や休日出勤が多い・増えた」(28%)では、20〜24歳が33%、ソフト系職種が31%と最も高かった。若いITエンジニアに疲労がたまっているようだ。 |
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アンケートでは、「会社を辞めたい」と思う頻度と、最近「一番会社を辞めたい」と思った時期も尋ねた。 | ||
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頻度で「たびたびある」と答えた人は37%と4割近い。仕事に慣れてきた25歳〜29歳(43%)の、ソフト系職種(41%)が最も多かった。従業員規模では、50〜100人未満の企業に勤める人が最も多くて53%、次が10〜50人未満で44%。企業規模が大きくなるほど「たびたび」の度合いは減るのだが、10人未満は36%と平均だった。これくらいの少人数だと従業員は家族的な関係になるのかもしれない。 一番会社を辞めたいと思った時期は「今から6カ月以内」が最も多く、38%だった。回答者の職種差は少なかったが、年齢では20歳〜24歳が50%と最も高く、35歳〜40歳の26%の約2倍となった。年齢を重ねるほど気持ちに「耐性」が付くのだろう。 |
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では、「今までに一番会社を辞めたい」と思った後、エンジニアはどんな行動を取ったのか。複数回答で尋ねたところ、1位は「何の行動もしなかった」で41%だった。この順位は妥当だろう。いくら本気で「会社を辞めるぞ!」と思っても、将来や家族のことを考えれば直情的に実行できないものだ。 だから、「家族、親族、社外の友人などに相談した」が3位(25%)なのだろうが、それを上回る2位が「転職の方法を考えた」で30%。3割ものエンジニアが「辞めたい!」→「転職しようか」という発想になっているのだ。 |
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そして、そのうちの3分の2、全体で21%の人が、4位「転職活動をした(転職サイトを閲覧、会員登録など)」。エンジニアが本気で会社を辞めようと感じたら、5人に1人が転職サイトを見たり、登録したりしていることになる。 転職活動の方法は選択肢のように、7位「人材エージェントに連絡、登録など」、8位「家族、友人、知人に転職先を依頼」、9位「SNSなどのサービスで転職先を検索」などほかにもある。転職サイトで行動した回答者が多いのは、転職先を探す方法として広く認知されているのと、PCから手軽にアクセスできるからだろう。そして、約1割の人が6位の「会社を退職した(転職していなくても可)」。 |
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こうした人たちも含めて、転職活動を始めたエンジニアはその後どうなったのか。「転職した」と答えたエンジニアが26%おり、この人たちは「退職した」の回答者にすべて含まれている。いわば転職の成功者だ。 ただ、退職した人の8%、3人のエンジニアは転職していない。1人は職業訓練を受けており、残り2人は「転職できなかった」と答えた。「できなかった」と答えたエンジニアは転職活動者の28%になるが、どのような理由から実現できなかったのか。 |
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自由回答で書いてもらった理由を項目別に分けていくと、1位は「希望する仕事・会社が見つからなかった」で41%。具体的にはこうした例になる。 |
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また、最も多い「途中で止めて転職しなかった」(36%)の理由を、上記のように自由回答から項目分けすると、43%の1位が「希望する仕事・会社が見つからなかった」。 つまり、「転職できなかった」も「途中でやめた」も当人の考え方の差であり、転職が実現しなかった理由の4割強は「転職先が見つからなかった」なのだ。 |
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「今の会社で頑張ろうと思った」という判断で転職活動を止めた人は24%で2位。具体的な理由はこうした例になる。 |
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3位の「状況が好転した」は以下のような例だ。 | |||||||||
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ほかの職種との差は不明だが、エンジニアに本気で「会社を辞めたい!」と思わせたら、ただではすまないということだ。少なくとも、2割の人が「実力行使」に出ているのだから。企業サイドはもう少し、エンジニアを厚遇してもよいのかも? |
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