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最新! 8つのエンジニア職種から採用動向がわかる!職種別 採用天気予報 [11年7〜9月期]
東日本大震災のエンジニア中途採用への影響は、さほど心配ないようだ。しかし、四半期が変わる7月以降の転職市場はまだ不透明。技術系職種を大きく8つに分け、3カ月間の短期予想を載せた。各分野のベテランアドバイザーたちが、この2011年夏の求人動向を予報する。
(取材・文/広重隆樹 総研スタッフ/高橋マサシ)
震災の影響は軽微、復興に向けて歩み出したエンジニア転職市場
 3月11日に東日本を襲った大地震と大津波、それによって引き起こされた福島原発事故。言うまでもなく今後数年間にわたって、日本の社会経済に深刻な影響を及ぼすと考えられる大事件である。採用天気予報欄の関心としては、まず震災がエンジニアの中途採用マーケットにどんな悪影響をもたらすかというものだった。
厚生労働省が発表した4月の有効求人倍率は1年5カ月ぶりの悪化、また完全失業率も6カ月ぶりに悪化しており、雇用へのダメージは大きいのではないかと予想していた。

 しかし、技術者の採用に限っては、今回の取材時点(5月下旬)でその影響は軽微だ。今後状況が変わる可能性はなきにしもあらずだが、製造業の東北地方への依存率がさほど高くなかったこと、放射能の風評被害は一部あるものの、新興国需要に支えられた輸出が依然堅調であることなどから、マイナスの影響は短期的に吸収されるのではないかというのが、キャリアアドバイザーに一致する見方だ。
今後の雇用情勢を心配する声は転職希望者の間にもある。興味深いのは、転職理由のなかに 「もう関東圏には住みたくない」が挙げられるようになったこと。地震や放射能への恐れだ。特に小さな子供をもつ人からそういう声がちらほら挙がっているという。

今回の震災は、日本企業のこれからの技術開発の方向性に影響を与えるかもしれない。防災・減災の技術、通信網整備、クラウド・コンピューティング、ロボット技術などによる原発災害への対応、省エネ・創エネ・蓄エネ、再生可能エネルギーの開発など、今必要とされる技術的テーマも次々に浮上している。
これらの技術領域は、震災を機により社会貢献ができるような仕事に転職したいと語る、技術者の関心も集めている。
ページ内の各技術分野へリンクします。
業界別求人人数の推移と今後の予測
 ※2010年4月の「IT通信・インターネット業界」の求人人数を0値として、職種ごとの求人数の推移をグラフ化した。
 ※リクルートエージェントのデータ(2011年5月まで)を基にTech総研編集部が作成。
制御系SE
晴れ/くもり
製造装置全般、自動車サプライヤーが依然高水準、採用枠拡大の企業も
狙われるのはこんな人 リーダー経験のあるエンジニア、スマートフォン関連にもチャンス
 制御系ソフトウェアの分野では、年初からの緩やかな回復傾向が依然として継続しています。なかでも高い採用意欲を示しているのは、FA、工作機械、半導体製造装置を中心とした製造装置全般です。
また、自動車サプライヤーも堅調です。完成車メーカーからの求人もありますが、個社ごとの特化したニーズによるため、採用選考に当たっての厳選傾向は変わりません。
製造装置や自動車部品では、少し前ですと求人が大手企業に限られており、求職者にとっては選択の余地が少なかったのですが、現在はその幅が広がっています。経験年数やスキルの幅を緩和して、求人の枠を広げる企業も出てきています。 企業規模や知名度にこだわらなければ、スキルの比較的浅い技術者にも転職のチャンスは広がっていると言えます。

スマートフォン関連のアプリケーション、ミドルウェア、組込みソフトウェアなどの需要も活発です。スマートフォンでの制御ソフト開発はまだ新しい分野なので、ぴったりの技術というよりは、周辺技術まで広げて人を探しています。
電気メーカーにも少し動きが出てきました。ただ、採用水準は高く、かつ狭いピンポイントです。医療機器メーカーやパチンコなど遊戯器械でも、制御ソフト開発者を求める動きが続いています。

震災の影響で採用が滞っている企業がゼロとはいいませんが、見るからに減少しているという状況ではありません。「東北地方の事業所は被災しているが、全体の採用計画は見直さない」とする企業がほとんどです。
夏場の節電が製造業に大きな影響を与えると言われていますが、それが採用計画に影響を与える様子は、今のところ見られません。
やはり、リーマンショック以降の採用手控えが限界に近づいていること、日本経済も今年度後半には復興が見込めることなどを織り込んで、「採用にブレーキを踏むのは早い」という判断があるのでしょう。
とはいえ、景気判断は常に流動的です。求人意欲が高い間に、転職活動を急いだ方がよいと思います。

制御系SEの求人情報 リクルートエージェント
エージェントサービス第一事業部
首都圏一部
EMCCAグループ
キャリアアドバイザー
畑中澄夫氏
畑中澄夫氏
アプリ系SE
晴れ
ECとSNS業界の好調が続く、SI企業では金融系案件が増加
狙われるのはこんな人 Javaの高いスキル、LAMP、スマートフォンの開発経験など
 インターネット系企業の採用意欲は依然として旺盛なものがあります。特にECサイト構築関連でアプリ系エンジニアの採用が続いています。震災直後の物不足のときに、ネットショッピングで生活必需品を購入する動きが見られましたし、ECの利用者は今後も増えていくはずです。
こうした求人の技術要件として、LAMP環境での開発経験が必須とされていましたが、最近は「オープン系の開発経験があって、ECに興味があったり、自宅でPHPを勉強している人」というように要件が若干緩和される傾向にあります。

SNS系企業の採用意欲にも高いものがありますが、業界内である種のピラミッド構造ができつつあるようにも思えます。SNS大手が構築したプラットフォームに中小やベンチャーのSAP企業が、アプリやゲームを供給するという構造です。
このSAP企業からの求人も増えています。ただ、SAPに事業を特化したベンチャー系よりは、他の事業基盤をもちながら、新規事業としてソーシャルにも参入するという一定の余裕のある企業の求人が多いです。 こうした企業は今後も増えていくと思います。

ECやソーシャルアプリなど、コンシュマーをダイレクトに相手にするビジネスが伸びるに伴って、これまでSI企業で業務システムなどを開発してきたエンジニアの、「B to C志向」が高まっています。そして、彼らの転職の動きが加速しています。SI企業に比べると開発手法や開発スピードの違いはハードルになりますが、一度ソーシャルアプリを書いてしまえば、慣れるのに多くの時間は費やさないかと思います。
他には、スマートフォン向けアプリ開発が、求人のすそ野を広げています。スマートフォン・アプリの開発経験者はまだ少ないため、現状では「業務経験はないが自宅で勉強している」レベルのスキルでも転職が可能です。 技術そのものというより、優れたアイデアを形にする能力が必要とされています。

SI企業では製造業向け案件がやや減少気味ですが、金融系のSI案件は増えています。金融機関では、リーマンショック以降長く手控えていた、IT投資を復活する動きが相次いでいるからです。銀行や証券の基幹システム、FX取引システムなどが注目です。ベテランですと、やはり金融系システム開発の経験が重視されますが、Javaの技術力が高ければ、業界未経験でも採用される可能性もあります。
やはりこれからのアプリやシステムの開発では、Javaのスキルを欠かすことができません。PHP、Ruby、Perlなどの言語がわかれば尚よし。スマートフォンではObjectiv-Cが新たな技術課題にもなってはいますが、やはりベースのスキルセットはJavaを中心に形成されていくものと思われます。
アプリ系SEの求人情報 リクルートエージェント
エージェントサービス第一事業部
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キャリアアドバイザー
高山淳子氏
高山淳子氏
コンサルタント
晴れ
ビジネスの垂直統合を強めるため、大手ファームがSEを積極採用
狙われるのはこんな人 会計、IFRS、SCMなどの知識や経験、SEなど「手が動かせる人」
 震災以降、企業のリスク管理を徹底して事業継続性を実現するBCPソリューションや、電力節電マネジメントのためのコンサルテーションが、業界でにわかにトレンドになっています。節電マネジメントでは、電力使用状況を可視化する健康診断のようなサービスから、省エネ型のサーバー導入まで行うものもあり、夏場の電力抑制を求められている大企業の関心は高いようです。
こうした新しい動き以外で、震災がエンジニアの採用活動にマイナスに働いている兆候はありません。引き続き、会計、IFRS(国際財務報告基準)、SCM、金融業界のM&Aに伴う業務改革といった案件関連で、コンサルタントの求人が続いています。また、戦略的な業務請負+システム運用、海外データセンター構築、BPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング)といったソリューションもキーワードになっています。

コンサルタント経験者の転職の傾向を大まかにお話ししますと、傾向として目立つのは、大手ファームから業務特化型で特色を出している専門ファームへの転職が多いことです。逆に大手ファームはコンサルタント経験者よりもポテンシャルのあるSEを対象として積極採用を展開しています。中小の専門特化型ファームはコンサルタント経験者を狙うという流れが見てとれます。
大手がSE経験者を求める背景には、これまで別のSIベンダーに依頼していた開発・運用フェーズの業務も、ワンストップで担ってほしいという顧客からの要望が強まっており、ビジネスとして取り込もうとする垂直統合化の流れがあります。戦略立案から開発、構築、保守、運用まですべてに関わろうとしているのです。

そのため、社内のタイトル(肩書き)は「コンサルタント」であっても、実際はSE的な業務を行っている人も多くなっているようです。このため、SEがコンサルタントに転職できる余地は拡大していると言えます。
もちろん同じSEとはいっても、求められるのは、よりプロアクティブな動きができて、顧客に積極的な提案ができる、課題解決型の人材であることは変わりません。全体として、リーマンショック以前の水準には達していないとしても、採用数は増加傾向にあるため、天気マークは晴れとしました。
コンサルタントの求人情報 リクルートエージェント
プロフェッショナルサービス事業部一部
第二マーケット
コンサルタント
垣見大介氏
垣見大介氏
ネットワーク
曇り
データセンターやクラウドビジネスに期待、SNS系も求人を継続
狙われるのはこんな人 高位のベンダー資格者、コミュニケーションのあるエンジニア
 東北地方に拠点をもつデータセンター企業からは、一時求人が途絶えましたが、4月以降に復活の兆しが見えてきました。むしろ、社会全般には「震災に強い」クラウドが見直されるようになり、クラウドの世界大手が日本にもデータセンターを設置する動きがあります。また、国内のデータセンター企業も、中小企業のためにクラウド型のインフラ基盤を提供するサービスを一斉にスタートさせています。クラウドビジネスの将来には明るい材料が数多くあります。
データセンター事業やクラウド技術の高度化に伴って、エンジニアに求められるスキルも高まっています。運用経験だけでは弱く、設計や構築の経験が必須で、ベンダー資格を重視する企業も増えています。ネットワークの資格ならCCNAよりはCCNPといった、より高度なベンダー資格を必須とする企業が増えてきました。また、サーバーならLPICレベル3やMCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル)など、ベンダー資格を求められるようになってきています。

SNSやソーシャルゲームなど、ソーシャル系企業のインフラエンジニアへの求人も相変わらず高止まりです。ただ、これらの企業が求める要件はかなり高いものがあります。
ソーシャル業界のトラフィック量は膨大なもので、それを処理するための技術は、サーバーのチューニングからデータベース設計に至るまで、国内最先端といえるほど高度なレベルが求められるからです。もちろん、キャリアを縦に深く掘り下げたいという人には、チャレンジしがいのある業界と言えます。
一方、エンジニアとしての知識をセールス領域などに横展開したいと考える人には、サーバー、ルーター、セキュリティなどのネットワーク機器を販売する、ベンダーや技術系商社をお薦めしています。職種はインフラ系のプリセールスエンジニアや、受注後のフォローを行うポストセールスエンジニアです。顧客のビジネスに正面から向き合うため、業務知識と自分の技術力を合体させられるチャンスです。

モバイル関連では、通信キャリア関連からの求人も目立つようになりました。社会的なスマートフォンへの移行に伴って、新たな基地局の増設や整備が重要になっているためでしょう。ただ、ここでは経験者採用のため、通信キャリア業界内での移動が一般的です。
 今後を全体的に考えると、各領域から求人は出てくるものの、量的には前期と比べて横ばいで推移するものと見られます。これからは自分のキャリアを縦に深く掘り下げるか、横に広げていくか、その方向性を見定めていくことが重要になります。
ネットワークの求人情報 リクルートエージェント
エージェントサービス第一事業部
首都圏一部
ITCAグループ
キャリアアドバイザー
福森嘉奈美氏
福森嘉奈美氏
電気・電子系
晴れ/くもり
中部・関西企業を中心に前年比110%増、建機メーカーにも注目
狙われるのはこんな人 センサー、高周波、電源関連のアナログ回路設計者など
 東日本大震災で北関東、東北の自動車関連産業では、中途採用にも影響が出ています。しかし、中部地方以西では影響は見られず、全体としては想定していたより影響は軽微と言えます。
ただ、震災のために、今年度の中途採用計画の始動が遅れ、新卒採用とぶつかってしまったという、採用体制上の影響は無視できません。また、夏の節電の影響で製造業の勤務シフトが変わることが、採用にどのように影響を与えるかも、今後注視しなければならないポイントです。例えば、平日に替わって土・日が出勤日になった会社では、はたして土・日にも採用面接を行うのかなども重要でしょう。

 震災の影響が少なかった中部、関西企業の2011年度中途採用計画を見ると、今のところ前年度に比して110%程度の微増という感触を得ています。大手企業では数十名単位のオーダーが出ていますが、それぞれ求めるスキルはピンポイント。一方の中小企業では採用枠は1〜2名などと狭いものの、大手企業よりもスキルの幅は広く設定するというように、企業規模による採用傾向の違いがはっきりしてきました。
エレクトロニクス系技術者採用の中心は、自動車部品、半導体などの製造装置メーカーです。家電などの電気業界にも求人はありますが、デジタル系技術の求人は減少し、アナログ系エンジニアへのニーズが強くなっています。人気の技術は、センサー、高周波、電源回りなどです。
また、スマートフォン関連の部品メーカーも元気です。スマートフォンの部品には日本製が多く使われていることを改めて感じます。総じて、日本の電気メーカーは、家電などセットアップ技術では国際競争力を失ったものの、基幹部品やコンポーネンツではまだ気を吐いている。そのことが採用動向にも反映しています。

 最近注目されるのは建機メーカーです。これまで機械系エンジニアが中心でしたが、電気系のエンジニアへのニーズが高まっています。リース需要に即応するため不可欠のGPS搭載機、CO2削減のためのハイブリッド機などの開発のために、エレクトロニクス系エンジニアの活躍の場が広がっているのです。
建機には引き続き新興国需要があり、国内でも災害復旧需要が期待されるため、今後注目株のひとつとなるでしょう。
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エージェントサービス第一事業部
首都圏一部
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キャリアアドバイザー
中尾公則氏
中尾公則氏
機械・メカトロ系
晴れ/くもり
自動車サプライヤー、半導体製造・検査装置からの需要が堅調
狙われるのはこんな人 機械設計をはじめ、生産技術や試作評価技術など多彩
 3月は震災の影響により求人数は1年ぶりの減少傾向となりましたが、4月には回復。その後緩やかとはいえ上昇基調にあり、7月以降も若干増えるか、悪くても横ばいという予想をしています。リーマンショックは世界同時的な危機でしたが、震災や原発事故は日本だけの事象であり、外需依存型の日本の製造業にとって、出荷に与える影響は、当時と比べると軽微ということでしょう。少なくとも被災地以外の企業で、エンジニア求人を極端に絞り込むところはまだ出ていません。
 自動車業界では、ごく一部の完成車メーカーを除けば、多数はサプライヤーからの求人です。この業界では、新卒採用は減らすものの、中途採用は昨年度以上に増やすところが多く、年度計画で昨年より減らすという企業は聞こえてきません。

 海外需要はもとより、電気自動車、ハイブリッドカー、パワーエレクトロニクス、LEDなど新規開発案件が目白押しです。求められるスキルは多彩ですが、やはり多いのはCADやCAEによる機械設計、生産技術、フィールドエンジニアリング、試作評価技術など。いずれも、専門領域での3年以上の経験が求められる傾向にあります。それに加えて、英語力も強く求められるようになりました。
半導体製造・検査装置、コネクタなどの設計分野での求人は依然として続いています。省エネや効率化がますます重要なキーワードになっていて、インバーター筐体、高電圧対応コネクタの設計技術者を求める声を企業からよく聞くようになりました。

一方で、災害復旧現場での活躍が注目されているロボットや建設機械からの求人は、予想外に少ないと言えます。建機については求人が出てくるのを期待しているのですが、油圧装置やシール材などの部品関連の求人はあるものの、本体の機械設計はまだ動き出していません。もしかすると、今後、災害復興が本格化するにつれて若干の動きがあるのかもしれません。
 メーカー以外では、技術者派遣企業の採用意欲が急激に伸びています。若手で、機械工学系の学部出身者が採用されるケースもあります。これは震災前からの動きですが、景気変動に柔軟に対応していかなくてはならない日本の製造業では、派遣技術者の一定の層が、モノづくりの現場で欠かせないのだと思います。
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竹内賢一氏
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半導体系
曇り
フラッシュメモリ、電源IC、アナログIC、パワエレ関連で幅広い求人
狙われるのはこんな人 「職人技」をもつようなアナログ回路設計者
 半導体メーカー、製造装置メーカーのプロセスエンジニアの求人は、地方の新工場立ち上げが貢献した4〜5月の求人が一段落し、今後は少し落ち着くものと見ています。需要が多いのは、フラッシュメモリ、電源IC、アナログICなどの設計技術者です。
 電源IC、アナログICでは半導体メーカーはもとより、広くエレクトロニクス業界全般において強い求人ニーズが続いています。ただ、市場に人材が少ないのが悩みどころです。アナログ系の技術は設計通りにモノが動かないのは当たり前で、そこからテストと改造を繰り返すことで製品として仕上がっていく。いわば「職人技」的な技術が必要とされています。そのため、技術者が一人前になるまでに時間がかかります。

日本の企業は、新卒をじっくり育てることができない時期が続いたため、とりあえず中途採用の即戦力人材に頑張ってもらって、その間に若手教育を強めるという戦略でいるようです。
電力不足で省エネ技術がますます求められる昨今では、こうしたアナログ、電源ICの技術者は、希少価値をもつ、いわば「社会の宝」といえるかもしれません。
 自動車や電気業界で求められるパワー半導体の技術についても、相変わらず極端な人材不足が続いています。強電メーカーにいるパワエレ技術者をどこの企業も採用したいのですが、現状では難しい状況です。そのためピンポイントの採用はなかば諦め、周辺領域まで技術の範囲を広げて採用するようになっています。

フラッシュメモリを開発している国内企業は少ないものの、求人は活発です。こうした半導体メーカーもそうですが、半導体業界では、国内のプレイヤーが少なくなっています。そのため、転職を考えた場合には、アジアの外資系企業も有力な転職候補になります。また、半導体の装置メーカーの需要は回復しており、拠点となる工場も全国に点在していますので、地域を重視する人にはここが狙い目といえます。
ただ、全体的に前期と比べると、求人数は変わらずといったところだと思います。
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化学・材料系
晴れ/くもり
半導体やスマートフォン関連の機能性材料を中心に求人増加
狙われるのはこんな人 レジスト、露光材、タッチパネル、コンデンサ、2次電池関連など
 化学・材料系の求人は、春ごろから緩やかに上昇カーブを描いています。半導体の景況がよくなると、その製造に使われる半導体材料、レジスト、封止材料など機能性材料の需要も伸びるからでしょう。また、スマートフォンやデジカメなどに使われるタッチパネルや、高積層化・小型化が進むコンデンサの需要も、求人需要を押し上げる要素のひとつだろうと考えています。ただ、研究開発者の求人がほとんどなので、経験者に限った採用ということになります。
化学メーカーからだけでなく、自動車サプライヤーの材料開発部門や、複合機メーカーのインク、トナー、ゴムの専門技術者の求人もあります。

2次電池関連の求人は以前から活発なので、ここに来て急に増えたという印象はないのですが、化学系技術者だけでなく、生産技術者やセルの設計者などの求人が目立ちます。ただ、技術的なハードルは相変わらず高めです。
電池と共に、再生可能エネルギーが注目されていますが、以前は求人があった太陽電池関連は最近はあまり見かけません。しかし、より高効率化を求める社会的ニーズが高まっていることは確かなので、今後求人が増える可能性はあります。

ちなみに、震災のインパクトは転職希望者の意識にも影響を与えています。今後の産業社会や景気動向がどうなるかという不安とともに、エネルギーなどより日常生活に密着し、社会貢献性のある仕事に就きたいと語る登録者が増えています。
これが一時のものなのか、今後も継続するものなのかはわかりませんが、震災によって変化した日本人の価値観ということをあらためて考えさせられます。
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