PC-98シリーズ(※0)
1982年にPC-8801の上位機種として発売された『PC-9801』を初代とし、その後数々のバージョンアップや型番『PC-9821』への進化などを経て2003年まで発売され続けたNEC製の16bit・32bitパソコン。かつてはPC-8801シリーズとPC-9800シリーズで全国のパソコンシェアの大半を占め、特にオフィスを中心に深く浸透していたPC-9800をして『国民機』と言わしめた時期もあった。
PC-9801VM21(※1)
1986年10月に登場した、PC-9801VM2のバージョンアップ版。CPUにインテルの8086と互換性をもち処理速度を高めたNEC製チップ『V30』を採用している点はVM2と変わらない。しかし、VRAM領域が640KBと、VM2の256KBより2.5倍多い。性能は若干高くなったが価格はVM2の41万5000円より若干安い39万円だった。
PC-98Do(※2)
1989年に発売された、PC-9801とPC-8801の両ソフトが動作するパソコン。ビット数の異なる2機種のプログラムを動作させるため2種類のCPUを搭載しており、PC-9801モードではV30、PC-8801モードではZ-80の同等品を使用する。しかし、特にPC-9801モードでは、多くの機種がインテル社製CPU『80286』に移行している中、8086互換のV30を採用したことが速度面での大きなハンディキャップとなってしまった。
PC-8001(※3)
一部でブレイクした自作マイコンキット『TK-80』の流れをくむパソコンで、1979年9月に発売された。搭載されたCPUはZ-80Aの互換CPUであるμPD780C-1。TK-80では1KB程度しか保持できなかったRAMが最大で32KBまで扱えるなど、あらゆる面でTK-80を凌駕していたPC-8001は、高性能にもかかわらず16万8000円の低価格で発売したこともあり、3年間で約25万台を売り上げ、パソコンブームを巻き起こすきっかけとなった。
PC-8001Mk2(※4)
1983年初頭に発売された、PC-8001の後継機種。価格は12万3000円と安く抑えられている。PC-8001は標準でのRAM搭載が16KBだったが、Mk2では標準で32KBのRAMが搭載された。また、VRAMを24KB搭載することにより320×200ドットの解像度で8色の発色が可能になるなど、グラフィック面の強化も図られた。
PC-6001(※5)
PC-8001の廉価版として1981年に登場。価格が8万9800円にまで下げられている。グラフィック機能は縮小されており、発色は4色までとなっている。一方、サウンド機能が新たに追加され、8オクターブの音を3和音まで同時発音することができる。ちなみに愛称は『パピコン』。
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