【時短レシピ】疲れて帰ってもこれなら作れる!10分以内の晩ごはんレシピ15選

「近所のコンビニがマイキッチン、マイ冷蔵庫」なんて一人暮らしの社会人はいませんか? 毎日忙しくても、ひと口コンロの簡易キッチンでも、難なく手早く作れる時短レシピを、レシピ本「syunkonカフェごはん」シリーズなど、発行書籍累計500万部ごえの料理研究家・山本ゆりさんに教えてもらいました。

時短レシピ

プロフィール

山本ゆりさん

山本ゆりさんプロフ高校時代のバスケットボール部の部旗やTシャツに書いてあった「春魂」をブログ名に、含み笑いのカフェごはん『syunkon』でレシピを発信する人気ブロガー。『syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ』(e-MOOK)など、著書多数。2020年4月には『syunkonカフェごはん 7 この材料とこの手間で「うそやん」というほどおいしいレシピ』 (e-MOOK)を発売。大阪在住、2児の母。

山本ゆりさんのTwitter@syunkon0507
山本ゆりオフィシャルブログ:「含み笑いのカフェごはん『syunkon』

一人暮らし社会人向け時短レシピ、目からウロコの6つのコツ

疲れて帰宅してから食事を作るのは面倒だし、キッチンは狭くて使いづらい。そう感じている一人暮らしの社会人にこそ知ってほしい“時短クッキング”のコツ。これさえ覚えておけば、自炊が楽しくなりそうです。

コツまとめ

(1)洗い物を減らす~パスタやうどんは食べる器で茹でる&和える
(2)少ない材料で作れるレシピを知っておく~食材がそろわない日も楽勝
(3)サッと作れる常備菜を作り置く~副菜にすれば栄養面も◎
(4)1つの調味料でアレンジ~麺つゆ1本あればOK!
(5)カレーやシチューも1人分で作る~大量に作ってもて余さない
(6)包丁不要のレシピを知っておく~狭いキッチン問題も解消!

(1)洗い物を減らす~パスタやうどんは食べる器で茹でる&和える

サッと作れて便利なパスタですが、お鍋で茹でて、ザルにあけて、フライパンでソースと和えて…と通常の手順で作ると、大型の洗い物が3つも出てしまいます。
だったら、食べる器に折ったパスタと具材、調味料、水をすべて入れて電子レンジでチン!

冷凍パスタ並みの手軽さで、歯ごたえはアルデンテ、水も節約できて、いいこと尽くめです。具材次第で、野菜もたくさん食べられます。うどんの場合は、器に冷凍うどんをゴンとのせ(塊の隙間は気にせずに)、調味料も入れて、チンででき上がります。

(2)少ない材料で作れるレシピを知っておく~食材がそろわない日も楽勝

「給料日前だから節約したい」「冷蔵庫にコレしかない」というときにでも作れて、満足感のあるレシピをいくつか知っておくと便利です。例えば、1、2品の食材で作れる丼ものやおかずなど。それに、作り置きの常備菜(次の(3)で紹介)をプラスすれば、栄養バランスもバッチリです。

(3)サッと作れる常備菜を作り置く~副菜にすれば栄養面も◎

チンして和えるだけの副菜のレパートリーをいくつか持っていると役立ちます。火を使わない、和えるだけのレシピをサッと作って常備しておけば、あとは冷蔵庫から出して添えるだけ。お弁当の1品にもなります。

(4)1つの調味料でアレンジ~麺つゆ1本あればOK!

麺つゆは、アレンジがきく万能調味料。麺類はもちろん、煮物、炒め物、サラダ、丼と何にでも使えます。炒めて麺つゆをからめる、焼いた野菜にかける、麺つゆ+バターや麺つゆ+ごま油でコクを出したり、麺つゆ+オリーブオイル(サラダ油でも)でサラダのドレッシングにしたり。1本で料理の幅が広がり、調味料収納の省スペースにもなります。

(5)カレーやシチューも1人分で作る~大量に作ってもて余さない

ときどき無性に食べたくなる定番おかずのカレーやシチューですが、一度にどっさりできて持て余すことも。残り物を連日食べるのは飽きるし、保存するにもスペースが必要なので、作るのをためらってしまいませんか?
そんなときは電子レンジを使うと、食べたいときに1人分だけ無駄なく美味しく作ることができます。

(6)包丁不要のレシピを知っておく~狭いキッチン問題も解消!

「料理はしたいけれど、キッチンが狭くて思うようにできない」という悩みは、“包丁不要のレシピ”が解決。一人暮らし用のキッチンは、まな板を置くスペースすら確保できないこともあるので、切らずにそのまま使える食材や手でちぎって使える食材を活用すると、ストレスなく料理することができます。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

時短レシピにはコレがあると便利!一人暮らしお助けグッズ

時短レシピに欠かせないのは、電子レンジ。調理時間がグンと短縮できるうえ、同時にほかの作業をすることができるからです。電子レンジでチンするときは、ジップロックコンテナーのような蓋付きの耐熱容器があると便利。蓋付きなら、その都度ラップを被せる手間が省けます。

味のアクセントとなるにんにくやしょうがは、生のほうがもちろん美味しいですが、料理の度におろしたり刻んだりしなければいけませんし、手が汚れるのも厄介です。そこで、100円ショップなどでも手に入るチューブ入りタイプを常備しておくと、必要な量だけ手軽に使えて時短になります。

【時短レシピのお助けグッズ】
*電子レンジ
*蓋付きの耐熱容器
*チューブ入りにんにく
*チューブ入りしょうが

8,568通り、あなたはどのタイプ?

10分以内で完成!晩ごはん向けの時短レシピ特集

これから紹介する1人分レシピには、難しい料理テクニックも立派なキッチン設備も必要ありません。あまりにも簡単なレシピは、[材料]と[作り方]を一緒にまとめています。分量を細かく書いていないものは、適当にお好みの分量で。あれこれ悩むより、まずは作ってみてください。簡単すぎてビックリするかもしれません。

洗い物を減らす時短レシピ2選

耐熱容器が大活躍!面倒な調理器具の洗い物が少なくてすむレシピを集めました。

きのことベーコンのバターしょうゆパスタ

しめじの代わりにキャベツ、ブロッコリー、長ねぎなど、自宅にある野菜を入れてもOK!

[材料(1人分)]
しめじ…1/2袋(50g)
ベーコン…1枚
スパゲティ…1束(100g)
※袋の表示ゆで時間5~6分のもの
A:水…250ml
A:塩…少々
A:にんにく(チューブ)…1cm
A:顆粒コンソメまたは鶏ガラスープの素…小さじ1
B:バターまたはマーガリン、しょうゆ…小さじ1 ※バターは量らなくても、だいたいでOK

[作り方]
①しめじは石突きをとってほぐす。ベーコンは1cm幅に切る。
②耐熱性の器にスパゲティを半分に折って入れ、①とAを加え、ラップをかけずに電子レンジで袋の表示時間+3分加熱する。
③Bを加えて混ぜ、好みで大葉の細切りをのせ、粗びき黒胡椒をふる。

キャベツとベーコンのつゆ油うどん

だしとごま油の香り、ベーコンの旨味、キャベツの歯触りが絶妙。麺つゆをしょうゆ(だししょうゆでも)大さじ1/2に代えても美味しいです。ごま油をバターに代えて、黒胡椒をかけても!

[材料&作り方(1人分)]
①耐熱性の器に、麺つゆ(濃縮2倍)大さじ1とごま油少々を入れる。
②キャベツ1枚を手でちぎり、ハーフベーコン1枚(長いベーコンは1/2枚)を1cm幅に切って広げ、冷凍うどんを凍ったままボン。
③ふわっとラップして4分間チン。混ぜる。

少ない材料で作れる時短レシピ2選

調味料以外の素材が1つ~2つあれば出来ちゃいます!

5分で完成!ネギと豚こまの塩だれスープ煮

とにかく早くでき上がるし、ネギを余さず使いきれます。

[材料(1人分)]
長ネギ…1本
豚こままたはバラ肉…60gぐらい
ごま油…大さじ1/2ぐらい
A:水…1カップぐらい
A:顆粒鶏ガラスープの素…大さじ1/2ぐらい
A:チューブのにんにく・しょうが…各0.5cmぐらい
A:塩・胡椒…各少々
あれば白炒りごま、粗挽き黒胡椒…各適量

[作り方]
①ねぎは斜め薄切りにする。豚肉は大きければ切る。
②フライパンにごま油を熱し、ねぎを入れて炒める。しんなりしたらAを入れ、沸いたら豚肉をヒラヒラ入れ、色が変わったら火を止める。
③塩胡椒で味を調え、ごまを加える。器に盛り、あれば黒胡椒をふる。

【材料は3つだけ!しょうゆ鶏】

野菜はないレシピだけど、とにかく簡単。にんにくやしょうが、ごま油を足すと中華風で楽しめます。むね肉を使う場合は、タレに片栗粉を小さじ1/2ほど足してもみ込むと、しっとり仕上がります。

[材料(1人分)]
鶏もも肉…200gぐらい
A:砂糖…大さじ1ぐらい
A:しょうゆ…大さじ1.5ぐらい

[作り方]
① 鶏肉はフォークで「もうそのくらいにしとき」と止めに入られそうなくらい穴をあけ、Aをもみこむ。(ポリ袋でもみこむとラク)できれば15分以上置く。
②耐熱容器に入れてふわっとラップをかけ、電子レンジ(600W)で5分チン。そのまま冷ます。(明らかに生っぽければ、裏返して1分チン)

サッと作れる常備菜時短レシピ5選

各材料×2人分以上にするなど多めに作っておけば“作り置きレシピ”にも!

5分野菜レシピ4品

5分で作れる野菜たっぷりレシピを4つ。多めに作って保存容器に入れ、野菜が足りないときの副菜に!

◆にんじんしめじのバターしょうゆ
[材料&作り方(1人分)]
にんじん小1本の細切り、しめじ1/2パックをほぐして耐熱容器に入れ、塩少々、バターをのせて3分チン。しょうゆ少々で和える。

◆春キャベツのオイルポン酢
[材料&作り方(1人分)]
キャベツ3枚を適当な大きさに切って(ちぎって)、オリーブ油小さじ2、塩少々をかけて2分チン。ポン酢とごまで。

◆新玉ねぎのチーズめんつゆ
[材料&作り方(1人分)]
薄切り玉ねぎ1個分に塩少々、ピザ用チーズを広げ、ふわっとラップして4分チン。麺つゆで。麺つゆの量は濃縮度によりお好みで。

◆やみつきベーコンピーマン
[材料&作り方(1人分)]
ピーマン5個とベーコン1枚を細切りにして器に入れ、片栗粉小さじ1/2、サラダ油小さじ2、鶏がらスープの素小さじ1を混ぜたものをからめて、ふわっとラップして3分半チン。

かぼちゃの煮物

これを作ったらお鍋調理には戻れない、と感じるぐらい美味しくて簡単。

[材料&作り方(1人分)]
耐熱容器に砂糖、みりん各小さじ2、しょうゆ大さじ1/2、水大さじ4を混ぜ、3〜4cm角に切ったかぼちゃ1/8個(200g)を入れふわっとラップをするか耐熱性の蓋を斜めに載せて、600Wのレンジで6〜7分チン。(かぼちゃの向きが大事。電子レンジがフラット型なら皮を下、ターンテーブルなら皮を上に!)。かぼちゃを裏返して冷ます。

麺つゆ1本だけ時短レシピ2選

いろいろな麺つゆが販売されているので、お気に入りの一本を見つけて常備しておくといいかも!

アボカドツナだしサラダ

[材料(1人分)]
アボカド…1/2個
ツナ缶…1缶
トマト…1/2個
ブロッコリー…3房ぐらい
レタス…2、3枚
A:麺つゆ(濃縮2倍)大さじ1、オリーブ油大さじ1/2ぐらい
あれば白炒りごま…適量

[作り方]
①アボカドは7㎜幅ぐらいに切る。ツナは油を軽く切る。トマトは角切り、ブロッコリーは小房に分けて1~2分ゆでる(耐熱容器に入れて、洗いたてならそのまま、乾いているなら大さじ1ほどの水をかけて約2分レンチン)。レタスはちぎる。
②すべて器に盛り、Aを順にまわしかけ、あれば白炒りごまをふる。

しみしみ豚大根

でき立ては味が少し薄く感じられるかもしれませんが、冷めると中まで味が入ります。

[材料&作り方(1人分)]
大根8cm(300g)は皮を厚めにむき、1cm厚さの半月切りにして耐熱容器に。豚バラ120gを大根の上に広げ、麺つゆ(濃縮4倍)大さじ2、水大さじ2をかけて、10分チン。

※麺つゆは、ストレートなら大根の高さ半分まで、濃縮2倍なら大さじ4、濃縮3倍なら大さじ3に変更(水の量は変更なし)。

1人分で作るカレー&シチュー時短レシピ2選

カレールウもいろいろ入手できるので、お気に入りはもちろん、何種類か揃えてローテさせてもいいですね。

レンジで1発!1人分チキンカレー

鶏肉は硬くならずにふっくら仕上がり、カレーのとろみもいい感じ。豚肉でも牛肉でもできます。じゃがいもやにんじんをいれると加熱時間が変わります。今回ご紹介しているのはシンプルバージョンです。

[材料(1人分)]
玉ねぎ…1/4個ほど
鶏もも肉…80gぐらい
A:固形カレールウ…1個(20gぐらい。私はジャワカレーの中辛を使っています)
A:水…160ccぐらい
A:ケチャップ、ウスターソース…各小さじ1ぐらい
A:あれば粉のインスタントコーヒー…ちょっとだけ。小さじ1/4ぐらい
ごはん…茶碗2杯分ぐらい
あればドライパセリ…適量

[作り方]
玉ねぎは火が通りやすいよう、ごく薄切りにする。鶏肉は小さめのひと口大に切る。耐熱ボウルに、玉ねぎ、鶏肉、Aを入れ、ふわっとラップをかけて電子レンジ(600w)で約8分加熱する。取り出して混ぜ、ごはんにかけてでき上がり。シャバシャバなら、ラップをはずして追加で3~5分ほどチンして水分を飛ばす。

市販のルウで*1人分シチュー

味つけは市販のルウなので、間違いのないおいしさ! 私のレシピではもはやないかも。ポイントは、最初はルウを入れないでチンすること。そうすると、ルウの溶け残りの塊ができません。ごはんにかけて食べる前提なので、じゃがいもは入れません。

[材料(1人分)]
玉ねぎ…1/8個ぐらい
にんじん…1/5本ぐらい
鶏もも肉…80gぐらい
水…150mlぐらい
クリームシチューのルウ(固形)…1片(約22g)
牛乳…大さじ2ぐらい

[作り方]
①玉ねぎはできるだけ薄切り、にんじんは皮をむいて薄い半月切りかいちょう切り、鶏肉はひと口大に切る。
②耐熱ボウルに①と水を入れ、両端をあけてふわっとラップをかけ、電子レンジ(600W)で7分チン。
③取り出して(じゃがいもをお箸で刺してみて柔らかくなったら)ルウをよーく溶かし、牛乳を加え、今度はラップなしで2分チン。よく混ぜて完成。加熱したてはちょっとシャバッとしていますが、一度冷ますととろみがつきます。

包丁不要の時短レシピ2選

キッチンが狭くて困っている人にはもってこいのレシピです。包丁とまな板を出す必要なし!

豚キャベツ豆腐の鶏ガラしょうゆ

[材料&作り方(1人分)]
耐熱容器に豚こま100g、ちぎったキャベツ2枚、豆腐1/2丁(150g)をのせ、鶏がらスープの素小さじ1、しょうゆ小さじ1、水大さじ3、ごま油少々、チューブにんにく少々、砂糖少々をかけて、ラップの角が少し開くようにかぶせて5分チン。
肉をほぐしてざっくり混ぜたら完成。
あれば、好みで白炒りごまと黒胡椒、一味を。

器ごとチン!ハンバーグ

ポリ袋でこねて耐熱容器に入れてチンするだけなので、包丁要らず&洗い物も少ないという優秀レシピ。冷めても柔らかく、でもちゃんと肉感が残っていて、まるで焼いたかのような見た目に仕上がります。

[材料&作り方(1人分)]
①ポリ袋に、合挽肉200g、パン粉大さじ4、牛乳(か水)大さじ2、顆粒コンソメ小さじ1/2、塩胡椒、卵1個を入れて揉む。
②耐熱容器に出したら2等分して成形し、ラップなしで電子レンジ(600W)で4分チン。
③余分な脂を取って、焼肉のたれ大さじ1、ケチャップ大さじ1、ウスターソース(中濃でも)大さじ1をかけ、約1分30秒チン。もしまだ生なら、裏返してもう1分チン。

まとめ

ちょっとした工夫術を知っていると、料理は時短につながります。自炊は外食より味も薄いしカロリーも低いことがほとんどなので、自然と健康面も整うように。

これから一人暮らしを始められる方、最初は疲れて自炊どころじゃないかもしれませんが、少し慣れてきたころに「これぐらいなら作れそう」と思って頂けたら幸いです!

インタビュー・文:笠井貞子
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