純粋?異常?○○すぎるエンジニア vol.3 |
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自作PC導入〜経営、引越まで? |
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何かに対して深いこだわりを持つエンジニア、つまり“○○すぎるエンジニア”を探すこの企画。今回紹介するのは、新規メディアの企画開発から経営まで関わりながらも社内インフラ構築までマルチに活躍して、会社を成長させ続けているエンジニアだ。 (総研スタッフ/山田モーキン) 作成日:11.01.14
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新規事業企画開発から社内環境構築まで
自ら何でもすべてこなしてしまうエンジニア
今回の○○すぎるエンジニア
株式会社サイブリッジ
取締役副社長
濱田 優貴氏
メディア事業やウェブインテグレーション事業、モバイル事業、ネット広告代理店事業やASPサービスの 提供などインターネットビジネスを展開している株式会社サイブリッジの創設メンバーである濱田氏(27歳)。
「大学2年生の時にポータルサイトを運営する会社を設立していたのですが、当時同じく学生起業家だった当社代表の水口が受託開発事業を行っていて一緒に新しい会社をつくることに。そこでメディア運営と受託開発の2つの事業を行うサイブリッジを21歳の時に設立しました」(濱田氏)
エンジニアとして、そして経営者としてそれぞれの事業を成長させてきた濱田氏。設立から約7年、新規メディア開発からさまざまな開発プロジェクトに関わりながら社内システムまで幅広く活躍してきた。そんなマルチ過ぎるエンジニアの活躍ぶりを本人に語ってもらおう。
引っ越し作業から自作PC導入、経営から営業提案まで担当
すべては新しい事業を創造していくため
社内の風景。濱田氏や社内のエンジニアたちが自ら関わった社内のネットワーク環境等が生かされている
設立以来、エンジニアとしてさまざまな事に取り組んできました。受託開発案件では企業や官公庁などさまざまな案件に関わり大きなものでは数千万のプロジェクト管理も行ってきましたし、自社メディア開発としてはポータルサイト、求人募集サイト、掲示版サイトなどのほかにソーシャルアプリ開発も。昨年には、話題となっていたグルーポン系アグリゲートサイトを企画して国内でいち早くリリースしました。
その一方、事業にかかわる開発だけではなく、社内のインフラ・ネットワークなど、できることはすべて社員と協力しながら行ってきました。
例えば従業員規模の拡大に伴うオフィス移転をこれまで数回行っていますが、昔はまだ従業員10名ほどで移転先もすぐ側だったので、業者に依頼するより安く浮く理由から、トラックを借りて自ら移転引っ越し作業を行いました。
また今のオフィスも含めてLANケーブルの配線や自社内でのサーバー管理、SIPを利用したIP電話の設置も自分たちでやりました。他にもエンジニアが働きやすい環境を考えて社内のネットワーク環境をリニューアルしたり、求めるスペックのパソコンがなければ高性能な自作PCを一部試験的に導入。また1回のスクロールで1万行進む性能を持つロジクール製マウスの導入なども。業務の効率性を考えて社内は全員デュアルディスプレイを導入して、中にはトリプルで利用しているエンジニアもいます。技術的な事以外にも、プライバシーマークの取得や取締役としての経営業務、受託開発事業や新規提携事業などについては必要があれば営業提案にも同行しています。
これらの行動の目的のすべてはコストを抑え安く、使いやすいものや自分たちの投資としてかける部分はどこかを追求し、そこに投資して新たな事業を創造していくため。そのために自分たちでできることは何でもやろうと挑戦してきた結果です。
会社のこういった風土が今の私の業務の幅の広さを生んでいると言っても過言ではないですし、おそらく社内の多くのエンジニアにもそれぞれ形は違えど共通していると思うんですよね。
1年後が予想できない程の会社にしたい
「技術者がいいと思うものをこれからも積極的に導入し、成長させたい」と語る濱田氏
もちろん最近では社員に任せる部分も多くありますが、当社の場合はこれまでエンジニアは「プログラムを書くだけ」というスタンスを否定して取り組んできました。それは経営陣の私がエンジニアであり、また代表の水口もデザイナー出身など役員が技術者なので、自分たちが社内システムなどを把握しつつ、導入メリットなどを確認しながら会社をつくってきたからだと思います。これも水口が会社の成長のために日々業務効率や生産制を上げるための意識付けを、社内で行っている姿を目の当たりにしている事と、自分自身も「さらに成長してまた新しい何かをしていきたい」という気持ちがずっとあるからです。
濱田さんが勤務する企業:株式会社サイブリッジの事業方針
株式会社サイブリッジ
採用グループ
高島 優季氏
当社は「ウェブインテグレーション事業」と「インターネットメディア事業」の2つを主軸に展開している、社員数約40名のベンチャー企業です。
今回紹介した濱田は、まさにベンチャー風土あふれる当社の「お手本」のような存在。事実、若いエンジニアの多くが「濱田のように何でもできるエンジニアになりたい」と目標にしています。今後はマルチに活躍してもらいたいと思いますがさらに「濱田でなければできないこと」に対しても貪欲に取り組んでほしいと思っています。
受託開発も新しい分野の案件も積極的に受けていけるようにしたいですし、自社開発による新規メディア事業もさらに強化して、その中から「サイブリッジの顔」となるサービスが生まれるような体制もとっていきたいと考えています。
その大きな目標に向けて、私たちはまさに濱田のようにマルチに取り組んで成長していきたいエンジニアを切望しているところ。
当社にはこれまで濱田や他の社員が築いてきた、エンジニアにとってさまざまな経験ができる環境があると自負しています。ぜひ、当社とともに成長していきましょう。
【今回の○○】次の目標を見据えて続けていることが、すべてのエネルギーの源
濱田氏本人も語っている通り、これまで彼が取り組んできたことは本来のエンジニアとしての業務を超えていることも多い。にもかかわらず27歳の若さでこの7年間、マルチに取り組み続けることができたのは本人の志向もあるが、会社の風土や一緒に企業を運営している水口社長という存在が身近にいたことも大きいのかもしれない。
目の前の目標とさらに次の目標を見据え明確な目的意識を持って、こだわって取り組むのであればそれこそ、「○○すぎるエンジニア」として幸せな生き方につながるのではないだろうか。
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■ウェブインテグレーション事業(ウェブサイト構築、システム開発) ■インターネットメディア事業(求人・転職、教育、学生、コミュニティなど多様な領域における求人サイト・キャリア支援・特化型の求人サイトの運営) ■インターネット広告事業(インターネット広告掲載のための企画立案、効果検証・コンサルティング、…続きを見る
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純粋?異常?○○すぎるエンジニア
仕事や技術を愛するあまり、ときにはやや異常(?)にすら映ってしまうエンジニアのプロフェッショナリズム。“○○すぎる”人々を通じてエンジニアらしさを解明します。
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