ネット系企業を中心に、大規模案件経験者を対象に新たな募集が | |
クラウド拡大! |
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クラウドの本格的な普及で、データセンターの増強やサーバ・ネットワークインフラの大規模化という現象が広がりを見せている。インフラ&ネットワーク系職種を中心にしたITエンジニアの採用ニーズには、どのような変化が生じているのか?専門家に詳しく聞いてみた。 (総研スタッフ/山田モーキン イラスト/内山弘隆)作成日:10.05.26
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クラウドの本格普及で、サーバ&ネットワークの大規模化が加速
ここ1〜2年で、データセンター設置・サーバ増設の動きが活発化
連日、マスコミを賑わせているクラウドコンピューティング(クラウド)は現在、一般的にも使われるようになってきました。クラウドの普及に伴い、新たにデータセンターを設置したりサーバを増設、またネットワーク接続の強化など特にインフラ系の設備投資需要が年々、大手ネット系企業を中心に相次いで高まっています。
なぜネット系企業かと言えば、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やeコマース(電子商取引)といったネット系のサービス利用者がここ数年、爆発的に増加しているため。
利用者が増えればトラフィック(ネット上を流れるデータ量)も増える。トラフィックが増えれば、対応するためのサーバを増設したりネットワーク機能を強化する必要があるわけです。
特に大手ネット系企業のユーザー数は数百万人規模から、最近では数千万人規模にまで膨れ上がっているのですから、トラフィックもほんの数年前では想像できなかったほど大量になっているのです。
大規模ネットワーク&サーバの構築・運用業務に採用ニーズあり
そこでITエンジニア関連の採用ニーズをみると、特に今年に入ってから大規模ネットワーク&サーバの構築・運用経験のあるエンジニア採用ニーズが着実に増加しています。
先ほど触れたとおり、大規模化によってネットワーク系&サーバ系双方とも、新たなニーズが発生してきているのです。
例えばネットワーク系の場合、これまで社内LAN程度の構築・運用レベルで十分対応できていたものがエンタープライズ(法人)向けのネット構築・運用、さらにISP(インターネットサービスプロバイダ)レベルの大規模なネットワーク構築・運用業務へと、案件の中身が変化してきています。
同じくサーバ系の場合も、これまで数万人レベルのトラフィックに対応できるサーバ構築・運用から、数百万、数千万人の利用に対応できるサーバ構築・運用業務が主流になりつつあります。
このようにネットワーク&サーバの大規模化によって、インフラ系職種の採用ニーズも新たなステージに突入したといえるでしょう。
“大規模案件”のキャリアが必須。クラウド全盛時代を迎えるこれからがチャンス
必須条件は大規模案件キャリア。しかしそれ以外の条件はそれほど多くない
ネットワーク&サーバの大規模化によって今、必要とされているエンジニアのスキル・キャリアの大前提となるのが、「大規模案件の経験」。つまり今、企業が求めているのは即戦力になれる人材なのです。
先述したように今、こうしている間にもネット系サービスのユーザー数は世界中で爆発的な勢いで増加しています。当然、トラフィックも爆発的な勢いで増加しますから極端なことを言えば「明日までに、大規模なサーバを増設しなくては」というような切羽詰まった状況下にある企業は、決して少なくありません。
このように話すと「対象になるのは大手SIer出身者だけ」とあきらめてしまうかもしれませんが、決してそうではありません。例えば二次受け企業に在籍し、大手SIerと組んで大規模なネットワーク&サーバ等のインフラ構築・運用プロジェクトに参加した経験があれば、十分対象になります。また自社である程度の規模でネット系サービスを展開している場合も、その対象になり得ます。
重要なのはどんな企業に在籍しているかとか、BtoBかBtoCといったサービス内容ではなく、あくまで大規模なネットワークやサーバの構築・運用経験があること。
採用側は純粋に、エンジニアの技術スキルやキャリアをしっかり判断した上で採用します。
また海外ネット系企業の日本進出や、日本のネット系企業のグローバル展開が今後ますます拡大するため、英語等の語学力に関しては、ますます重要となるでしょう。
ネット系企業から継続的に採用ニーズが。今こそキャリア選択拡大のチャンス!
これまでネットワークやサーバ等インフラ系エンジニアが、自社展開しているサービスに関わる仕事を希望する場合、社内SEになるかISPへの転職しかキャリア選択の道はありませんでした。
しかしクラウドの本格普及により、大手ネット系企業が自社サービスに関わるインフラ設備の構築や運用を内製化する動きが活発化してきたことで、自社サービスに関わるチャンスが確実に広がりつつあります。つまりインフラ系SEのキャリアパスの選択肢や可能性が広がっているこれからが、転職のチャンスといえるでしょう。
チャンスを確実に手にするためには、世の中のインターネットサービスの最新動向を常に把握すること。新しいサービスが生まれ、拡大すれば当然、その裏にはインフラ設備の拡大需要が生まれ、インフラ系エンジニアの採用ニーズも発生するわけです。例えば今話題のTwitter(ツイッター)も利用者が急速に増えていますが、そこにも必ず、インフラ系の需要が発生するはず。
このように、あらゆるネットサービスの需要拡大に関する情報にアンテナを張ることで、その先にある採用ニーズをキャッチし、早めに動くことが重要です。
本レポートは総合転職サイト「リクナビNEXT」連動コンテンツです。
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