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今回のアンケート調査は、エンジニアと、営業職・事務職などの非エンジニアの半分に分けて、「イラっとした瞬間」を聞いてみることにした。職種が違うとイライラするところに違いが出るのだろうか。さっそく見ていきたい。 |
アンケート結果で得られた回答は、どれもビジネスパーソンとして問題があるものばかり。ただ、気になるのは、エンジニアと非エンジニアで明らかに回答数に差が出ている項目。非エンジニアの回答が多い項目に関しては、コミュニケーションエラーを回避するために、エンジニアとの対応以上に気をつけたほうがいいのかもしれない。例えばトップに挙げられた「専門用語が多い」という点はその代表格で、それほど専門的な用語ではなかったとしても、専門外の人間からするととても気になるのだろう。「代替になるような用語が浮かばない」という場合もあるのだろうが、なるべく図で表したり、たとえ話をするなどして、回避するほうが無難だ。 また逆に、エンジニアのほうが回答数の多い項目も要注意。「細かすぎる」という回答は、相手の知識やスキルに合わせた言動を取っていないことによるエラーだろう。また、「空気が読めない」という回答に関しては、文字どおり状況を読み取る能力を求められている。次の項では、どんな状況だと相手はイライラしているのか、エンジニアと非エンジニアで差の大きかった4つの項目について、具体的な事例とともに、相手が発信しているメッセージや対応をご紹介する。 |
非エンジニア職からの回答が多かった「専門用語の多用」。エンジニアに悪気があったということばかりではないだろうが、フリーコメントでは、「バカにされている感じがする」という回答が目立った。 | |||||||||||||||||||
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ここでは、周囲の一致した考えとは異なり、異論や無駄な話を述べて全体の進行を遅らせるエンジニアに対しての意見が目立った。また、「PMの責任でみんなが残業しているのに、先にさっさと帰られたとき」という声も。 | |||||||||||||||||||
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この回答は、非エンジニア職の人たちから多く寄せられたコメント。「要点だけ言ってもらいたい側」と、「きちんと説明したい側」の意図の相違が、コミュニケーションエラーを呼び起こしているようだ。 | |||||||||||||||||||
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この回答はエンジニアに多く見られた。フリーコメントは「空気が読めない」と近しいものがあるが、影響がほとんどないことまで細かく指摘されると、担当者はイライラするもの。それでは回答を追っていこう。 | |||||||||||||||||||
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これまでエピソードをご紹介してきたが、イライラした側の人はその関係性を改善するために、何らかのアクションを起こしたのだろうか。アンケート結果をまとめてみた。 |
アンケート結果を見てみると、エンジニアとエンジニア以外の人たちのアクションに関して、それほど大きな違いは見られず、約半数の人が「何もしていない」と回答。また、「行動したにもかかわらず改善されなかった」割合は、全体で約3割に上った。これは伝え方の問題なのか、本人の問題なのか。結果としてイライラしながらも、そのまま仕事を続けている人が全体で75%もいることが明らかになった。 しかしエンジニア以外で「行動した結果改善が見られた」と回答した人は全体の28%と、わずかではあるが改善率はエンジニアのそれに比較して高く、また、「何もしていない」と答えた人が47%に及ぶことから、特に非エンジニアに対してのコミュニケーションにおいて、相手にイライラさせていても「言われてないから気づいていない」エンジニアが多いことが想像できる。 「何もしていない」と答えた人の中には、「親会社なのでできない。(正論で)反論してもクレームになるだけ。(システム構築、運用 29歳 男性)」など、相手が上司や顧客、または客先常駐で会社が違うなどの理由のため指摘できず、我慢しなければならないという回答も多く見られた。 |
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行動を起こして変わらなかったとしても、伝え方によっては今後改善する場合もあるだろう。ここでは、アンケートのうち「行動した結果、改善された」という貴重なエピソードを披露したい。どうやら改善まで至るには、「直接言えないので相手の上司に伝えた」か「はっきり問題点を指摘する」という、思い切った行動を取った人が大半であった。また、指摘してすぐに変化がなかったとしても、根気よく注意することで改善に結びついているようだ。 |
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前項でご紹介したとおり、なかには立場上伝えられず我慢している人や、あえて何も行動していない人も多い。ということは、逆に言うと、あなたがその相手である可能性もあるかもしれない。アンケート調査から、Tech総研恒例のチェックツールを作ってみた。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょう。 | |
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