「電話が苦手…」でも緊張せずに電話できる3つのコツ

これまで3000回以上のMCを経験されてきた丸山久美子さんに、「上手にあがりを隠して、人前で堂々と話す・ふるまう方法」について伺う連載の第11回目。今回のテーマは「電話のメリットを最大限に活かす話し方」についてです。

丸山久美子(まるやま・くみこ)
まるっと空気を掴むMC、展示会専門接客アドバイザー
1982年、和歌山県生まれ。「人前で話せるようになりたい!」という憧れを叶えるべく、20歳で展示会プレゼンターとしてデビューするも、本番中にてが震えてマイクを落とすなど、さまざまな大失敗を繰り返す。「あがりを克服する方法」や「緊張をなくす方法」を模索するが、改善どころか逆にあがりに拍車がかかり、体調にまで悪影響が。しかし、憧れを捨てきれず、「あがり」や「緊張」と向き合い独自のメソッドを開発。再スタートを図る。以来、展示会やイベントへ3,000回以上出演し、リピート率90%を超える人気MCに成長。2015年から講師活動を開始。「人前で話せるようになりたい!」と願う全国の人々へ、「あり方とやり方」の両面から具体的なノウハウを提供している。
Twitter:Kumiko Maruyama

こんにちは!まるっと空気を掴むMC・丸山久美子です。

電話とメール。用途に合わせ最適な方を選び、使いこなせることが理想ですよね。しかし、最近は「電話は苦手」という人が増えているようです。

メールは確かに便利ですが、電話なら数分で解決できる場合もあるので、必要に応じて連絡手段を選ぶのがベストです。電話のメリットを最大限に活かす話し方をご紹介しますね。

理想は“電話とメールを用途に合わせ使いこなす”こと

電話が苦手な人の気持ちはよく分かります。電話は、相手の顔が見えない分、コミュニケーションがとりにくかったり、迷惑なタイミングでかけていないか気になったり、きちんと伝えられているか自信が持てなかったり…メールよりも不安要素が多いのです。

私のようにすぐ緊張してしまうタイプであれば、なおさら電話に苦手意識を持ってしまうのでは。“電話とメールを用途に合わせ使いこなす”ために、私自身、緊張しても電話をかけやすくなる方法はないものか模索してきました。

今回のコラムでは、取引先のA部長へ電話をかけるシーンを想定し、緊張しがちなタイプでも電話がかけやすくなるコツを3つご紹介します。このコツを使うようになってから、電話での失敗も大幅に減りましたし、とてもスムーズに話せるようになりました。些細なコツなのですが、効果は絶大!私自身、いまも使い続けています。ぜひお役立てください。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

コツ1:台本を用意する

箇条書きで良いので台本を用意しましょう。
私が用意する台本には、必ずこの3点を書いています。

(1) 相手の部署、名前や役職
(2) 電話をかけた要件を簡潔に
(3) この電話で達成したい目標

これら3点の各項目前に「□」も書いておきます。

□ ××部のA部長
□ ○月○日のイベントの司会原稿について
□ フリガナの確認&変更の有無の確認

1つ1つの項目を伝えられたら、□にチェックを入れていきます。

台本に必ず書く項目はこの3点ですが、内容によっては多くなることもあります。話したい内容が増えるほど、電話の難易度も高くなり、緊張感も増します。緊張していると話したい内容を忘れてしまうことがありますが、話す順番通りに台本を用意しておけば、忘れる心配もありません。また、終わったら項目にチェックを書きこむと、全体の何割を話し終えているか把握することもできます。

そして、ぜひ試していただきたいのが「この電話で達成したい目標」を書くこと。受話器をとる前に、ほんの1分。電話の目標を明確化し、そのために必要な話の流れを書いておくだけで、劇的に会話がスムーズに運べるようになります。

「電話が苦手」なのに、あらかじめ話すことを準備せずに流れに任せてしまっている方は、ぜひ台本を用意して、良い結果を積み重ねていきましょう!

8,568通り、あなたはどのタイプ?

コツ2:不在の場合も想定する

電話をしても、相手が不在の場合もあります。
そんな時、あなたなら何を伝えますか?

不在時のシミレーションができていないと、場当たり的な対応になってしまう可能性があります。特に緊張しがちな人の場合は、想定外のできごとが苦手。不在と言われると「えっと…では、またかけます」と返すのが精一杯になってしまうことも。では、不在と言われた時は、何と返せば良いのでしょうか?

ポイントは“電話をした形跡を残す”または“次回の電話へ役立つ情報をもらう”こと。

形跡を残したい場合:「○○から電話があったことを伝えていただけますか?」
また電話したい場合:「何時ごろ戻る予定ですか?」

相手が不在の場合に何と言うか、その対応策を考えておくだけで電話への苦手意識が格段に和らぎます。慣れないうちは、コツ1の内容と一緒に台本へ書いておくと良いでしょう。

コツ3:よく出る人は名前で呼ぶ

相手先へ何度か電話をかけていると、いつも同じ人が最初に出る。そんな時はチャンスです!その人の名前を呼んで話しかけてみましょう。

相手先「はい、△△株式会社のBです。」
あなた「Bさん(様)、いつもお世話になっております。▲▲株式会社のCです。」

顔見知りの人同士の方が話しやすいのと一緒です。電話でも、お互いが知り合いの方が、格段に話しやすくなります。いつも出てくれる人には、積極的に名前を呼んでみましょう。「名前を呼ぶ」――たったそれだけのことを2~3回繰り返すだけで、徐々に相手からの反応も柔らかくなってきます。会ったことはなくても、電話上での知り合いになれるのです。

見知らぬ人に電話をかけるより、知っている人にかける方が断然気が楽になりますし、実際に訪問した際には「あぁ!いつも電話でお世話になっているBさんですね!」と会話が盛り上がるキッカケにもなります。ぜひ試してみてください。

【参考図書】

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『上手にあがりを隠して人前で堂々と話す法』

著者:丸山久美子 出版社:同文舘出版

 

 

 

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