Google Analyticsを使ってアクセス解析をしている方は多いかと思いますが、様々な機能をを十分に使いこなせていますか?
今回は、Google Analytics使用者なら、絶対に知っておきたい便利な機能たちについて紹介します。
アドバンストセグメント
アドバンストセグメントは、Google Analyticsにおいて最も高頻度で使用する機能といっても過言ではありません。画面上部、グレーの帯の下にある「すべてのセッション」となっている部分をクリックして表示される機能です。
特定条件でセグメントしたユーザーの行動を解析できる機能で、たとえばコンバージョンしたユーザーとコンバージョンしていないユーザーの行動の違いや、デバイスごとのユーザーの行動の違いが比べられるようになります。
主要なセグメントはGoogle Analytics側にデフォルトで用意されていますが、セグメントを自分で設定することも可能です。「スマートフォンで検索エンジンから配下ページに流入したユーザー」といった形で、見たいデータに合わせてユーザーをセグメントできる非常に優れた機能です。
ページ解析ツール
左メニューの「行動」から「ページ解析」をクリックすると、実際の画面上にオーバーレイする形で、どこのボタンが何%クリックしたかを見ることができます。
通常だとリンク先別に集計されるため、たとえばロゴに設置したTOPページへ戻るボタンと、サイト下部に設置したTOPページへ戻るボタンのクリック率は同じ値になってしまいますが、事前にイベントトラッキングを仕込んでおけば、それぞれ個別の数値として見ることが可能になります。
動線を変更したり、デザインを変えてみた際に、ユーザーの行動がどう変化したのかを見ることができる便利な機能です。
モデル比較ツール
Google Analyticsの画期的な機能といえるのがこの「モデル比較ツール」です。コンバージョンが設定されていることが前提になりますが、左メニューの「コンバージョン」から「アトリビューション」をクリックすると辿り着けます。
これはアトリビューションを見る時にとても便利な機能で、たとえば「終点」モデルと「起点」モデルを比べて、「起点」側の数値が大きければ、一連のコンバージョン行動の起点として機能しやすい要素、「終点」側の数値が大きければ、一連のコンバージョン行動の終点として機能しやすい要素、という風に、理解することができます。Cookie保持期間もコンバージョン前の90日前まで最大で設定でき、比較する要素もチャネルだけでなく、ランディングページや詳細な流入元でも比較できます。さらにはセカンダリディメンションも設定できるため、2条件でセグメントした形での比較を見ることもできます。
※アドバンストセグメントは利用できません(2015年9月現在)
この機能を使うと、直接的にはコンバージョンにはつながっていないものの、実は起点となって貢献していたコンテンツを発見することもでき、コンテンツの再評価にもつながることがあります。ここまでわかりやすくアトリビューションが見れるツールは他にそうないため、Google Analyticsでぜひ使いこなしたい機能といえます。
アクセス解析に重要なのは「仮説」を立てること
ここまでGoogle Analyticsを使うなら絶対に知っておきたい便利な機能についてご紹介してきましたが、ツールはあくまでツールでしかありません。アクセス解析において何より大切なのは「仮説」を立てることです。
「こういうユーザーとこういうユーザーでは動きに違いがあるのでは?」とか、「このコンテンツは実はコンバージョンに貢献しているのでは?」といった仮説があり、それを確かめるためにツールがある、という順序です。
これが守られていないと、一見有用に見えるデータも、ただ「へー!」というだけで終わってしまう、ということがよくあります。
アクセス解析ツールはどんどん高機能化していきますが、仮説を検証するために使用する機能は、それぞれ異なりますし、あらゆる機能を使う必要はありません。なんとなくツールをいじって、データを見て満足してしまうのではなく、必ず最初に仮説を立て、その答え合わせにツールを利用するようにしましょう。
監修:リクナビネクストジャーナル