毎日さわる仕事の友といえば、Microsoft Excelです。
データの整理やスケジュール管理、レポート作成にも使われる(いろいろな意味で)多彩なこのツールですが、実はもっと思いっきり使い倒すためのアドインの存在はあまり知られていないかもしれません。
というわけで、今回は一瞬でいつものExcelを超ツールに変貌させる厳選アドインをまとめてご紹介します。これを知れば確実にExcelが好きになりますよ。
目次
- そもそもアドインって何?どうやって使うの?
- Excelの「え?それないの?」を一気に解決する和製アドイン決定版
- まさに「ありそうでなかった」セルの行高や列幅をセンチ・ミリ単位で指定するアドイン
- 仕事で即使える!多様な押印を手軽に作成可能な軽量アドイン
- Web担歓喜!Excelから直接Tweetを可能にする管理アドイン
- 「リボン嫌い!」をなんとかする、Office 2003風ツールバー強引実装アドイン
- フォルダ内の複数Excelファイルを横断して”開かないまま”一括検索・置換できる便利ツール
- 複数Excel文書の切り替えをウィンドウではなくタブでサクッと!
- おまけ:ExcelでGoogle Analyticsのデータからレポートを自動作成してくれるWebサービス
そもそもアドインって何?どうやって使うの?
アドイン(Add-in)とは、Excelなど各種Office製品に『あとからいろいろな便利機能をつける』ために作成された拡張パッケージのこと。
イマイチ日本では流行らなかったこともあり、利用方法すらよくわからない…という人も多いかと思いますので、まずは簡単に登録方法を下記に記載しておきます。
- アドインファイル(.xla .xlam .xll)を「アドインフォルダ」に保存
※既定は[C:Programm FilesMicrosoft OfficeOffice15Library]パスは環境によって多少異なりますが、わからない場合は「ファイルの検索」で【Excel.exe】があるフォルダを参照 - Excelを起動して「ファイル」⇒「オプション」⇒「アドイン」と選択
- アドインダイアログで「参照」⇒上述のファイルを選択して「OK」
これでOKです。そうするとアドインが有効になり、Excelの上部バーにインストールしたアドイン名が表示されます。(削除したいときは、ファイルをアンインストールすればOKです)
と、基本的な情報がわかったところで『入れれば必ず驚く厳選アドイン集』をご紹介していきましょう。
Excelの「え?それないの?」を一気に解決する和製アドイン決定版
印鑑をつけたり、各種シェイプ機能の追加、セルの操作などなど、「Excelにありそうでなかった機能」が一括で180個以上も追加される和製アドイン。「RelaxTools」「RelaxShapes」「RelaxWord」の3種類のタブが搭載されています。
「欲しかったけど結局なかった機能」のあれこれを搭載した多機能アドインですが例えば…
- セルだけじゃなくシェイプの中の文字まで検索可能にしたり
- 正規表現でファイル内の文字列を検索できるようにしたり
- 正規表現で文字列を一括置換したり
- 選択しているセル数を自動でカウント ⇒ 整数表示してくれたり
などなど、とにかく『あったらいいな』を具現化したようなうれしい機能がいっぱいなのです。(機能一覧)
ここでは到底全部は紹介しきれないので、とりあえずこのアドインを入れておくのが正解かもしれません。
>>ダウンロード:RelaxTools
※Github上で1番上の新しい「Source code (zip)」をクリックすればダウンロードが開始されます。
RelaxShapes
こちらは「RelaxTools」をインストールすると自動で有効化されるアドイン。メモ書きを追加したり、ハンコを入れることができたりと、各種シェイプの呼び出しが簡単にできるよう、専用のリボンが追加実装されます。
RelaxWord
こちらも「RelaxTools」インストール時に同時追加されるアドインです。
従来、Microsoft Wordの専売特許だった目次の自動生成や行頭文字の設定など(Excelでもできなくはなかったけれど面倒だった)が、ワンタッチで設定が可能になるすてきな機能を追加してくれます。
Excelで資料やマニュアルを作成するという、若干特殊ですがあるあるなシーンでの活躍が期待されるナイスなやつです。
まさに「ありそうでなかった」セルの行高や列幅をセンチ・ミリ単位で指定するアドイン
もう名前のまんまですが、入れることでセルの行高や列幅をセンチ・ミリ単位で指定できるようにしてくれるアドインです。
紙の資料にピッタリの長さでExcel上のデータを印刷したいなど、意外と多いんですよね。しかし、初期設定のポイント指定ではサイズ感がサッパリ分かりません。
そのようなときに必ず役に立ってくれる、軽量でスマートなアドインです。インストールして起動すると、列幅・行幅をセンチ単位で指定することができるようになります。
仕事で即使える!多様な押印を手軽に作成可能な軽量アドイン
上述のRelaxShapeでも判子をExcelシート上に押すことは可能なんですが、ちょっと複雑な、それでいて「それっぽい判子」を作成しようとするとやっぱり面倒。
なのに、なぜか形だけの押印が必要とされます。
そういうジャパニーズビジネスパーソンの悩みを上手いこと解消してくれるアドインがこちらです。
日付印や代理印、三文判、丸印、角印、2分割印の全5種類が搭載され、細かすぎるけど確かに存在するニーズをなんとかしてくれます。
フォントや枠色などが選択可能なところもうれしいですね。
Web担歓喜!Excelから直接Tweetを可能にする管理アドイン
機能としては「ExcelからTweetできる!」ということなので、かなりニッチな感じがしますが、企業内でTwitterの管理をやっていたり、SNSアカウントのマーケティング担当などをやっている人には実はかなり使えるアドインです。
Excel上で計画的にTweet内容を設定し、あとはその計画にあわせてつぶやかせるだけです。そのため、簡易的に実装可能なTweet Bot兼管理ツールとしても活躍してくれます。
「リボン嫌い!」をなんとかする、Office 2003風ツールバー強引実装アドイン
古くからのExcelユーザーのなかには、現在のツールバーの仕様(リボン型)に慣れず非効率になってしまっている人も多いのでは?
実際、大きくなってわかりやすくなった反面、メニューのなかにいろいろ隠されてしまっているので「あれ?あの機能はどこいった?」なんてシーン…僕もいまだにやってしまいます。
そんなユーザーのために開発されたのがこのアドイン。
なんとインストールすると、懐かしの「Office 2003」的な全部出しツールバーを復刻できてしまうんです。
>>ダウンロード:クラシックスタイルメニューfor Office
フォルダ内の複数Excelファイルを横断して”開かないまま”一括検索・置換できる便利ツール
Excelを起動していないときに複数のエクセル文書の文字列を一括で検索 ⇒ 置換したいとふと思ったらこのツールが便利です。
実はアドインじゃなく普通のフリーソフトだったりしますが、実務で普通に使えるのでついでに紹介しておこうかなと。
検索文字列に正規表現を利用できるのもグッドです。大量のファイルをガンガン使っていくスタイルの人は入れといて損ナシですよー。
複数Excel文書の切り替えをウィンドウではなくタブでサクッと!
Excel文書を複数開いているときに、ウィンドウの切り替えがスムーズにできないとイライラしてしまうものです。
そこで役に立つのがこの『Office Tab』。
これも厳密にはアドインではなくフリーソフトの扱いなんですが、インストールすることで複数開きっぱになっているExcelの各ファイルをブラウザのようにタブ表示にできるんです。
ものすごく地味ながら、それこそ思いっきりExcelを使うヘビーユーザーにとってうれしいツールですよ。
おまけ:ExcelでGoogle Analyticsのデータからレポートを自動作成してくれるWebサービス
Googleのスプレッドシートならデータ連携が簡単でGoogle Analyticsのレポートを一発で出せるのは知っているけど、会社で禁止されて使えない!という人もまぁ結構な数いるかと思います。
そのため、今回はGAデータと連携しつつレポートを作成し、Excelにアウトプットしてくれるツールをご紹介。
こちらもアドインではなくWebサービスになるんですが、独自フォーマットの月次レポートを自動で作成してくれるので超便利です。
毎月のデータ集計作業から解放され、レポート作成の手間が大幅削減。なんて人も出てくるかも知れないですね。
7日間は無料トライアル、その後は月額4,320円かかってしまうのがネックですが、解析レポート作成が爆速でとてもスムーズにできてしまうので、ぜひ一度お試しください。
取材・編集:中村健太