PV、ユーザー数2倍にCVR40%増!?国内の怪物級グロースハック事例に学ぶ「Webで成果を出す」方法

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もはやあらゆるビジネスにおいて無視できなくない課題となったWebにおけるマーケティング施策。

PV上げろー!滞在時間伸ばさなきゃー!CVRがー!

と、日々課題数値に追われる方も多いとは思いますが、結局「何をどう考えてどうすりゃ良いの?」が、ハッキリとは分かりにくい部分であることも事実…。

ということで今回は、実際に強烈な勢いでサービスを成長させる事(≒グロースハック)に成功した事例と名作スライドをいくつか解説しつつ紹介してみたいと思います。

アプリ300万DLまで駆け抜けた画像大喜利サービス『ボケて』に学ぶユーザー別最適解の見つけ方

ボケてが300万DL到達までに行ったグロースハックを少し紹介

  • グロースハック≠ABテスト
  • グロースハックはチーム全体でやるもの
  • 成長スピードを求めるあまり哲学を失ってないか?
  • KPIを追い求めるあまりユーザーに無理をさせてないか?

などなど。名言がたくさん登場するスライドです。

サービスを成長させようとするあまり、作り手都合で改善してしまうのはサービス運営者あるあるですよね。

しかし、そうではなく「ユーザーが喜び、かつ、継続的にサービスが続くようにバランスをとる」ことが重要なんだとか。

サービス改善の際は、ABテストを行っても改善につながらないことなんてザラ。

効果の無い施策を数百繰り返した先にようやく…!なんてことが普通に起こるので、実際の効果が出るまでのモチベーションコントロールの面からもこのへんきちんと考えないとなんですね。

Webで実装検証 ⇒ 成功したらアプリに

具体的なハック事例で言うと、「シェアの導線の最適化」「見る側としてアプリインストール…などなど。

このへんはハードルがちょっと高いので、Web版で見てもらえるように」は参考になるところ。

  • サービスのコア機能を「ボケを見る、反応する(評価、コメント、シェア)、ボケる」と決めて、ボケる人が少なかったことに着目
  • そこで、Web版のみに「このお題でボケる」ボタンをつけたところ、PVが2倍以上に増加
  • その後、アプリにも実装してみたら結果的にボケる人が増えた

なるほど。まずは実装もカンタンなWebで効果検証 ⇒ 上手くいったらアプリに。ということですね。

他にもボケページ一覧画面に投稿数を載せたことによって、滞在時間が2倍以上になった事例などなど。

サービスのフェーズやユーザーの心理状態によって可変していくKPIの仮説手法やその検証方法などについて非常にわかりやすく事例が紹介されています。

ぜひとも目を通しておきましょう。

登録数2倍にしてと言われた時の正しい対処法

続いて、株式会社リブセンスでの事例をば。

もはやスライドタイトルだけでトンデモな感じですが、中身はいたって真面目で実践的です。

冒頭で「メンバーの心理状態を正しい判断ができない状態に追いやる」というブラックな一節に衝撃を受けましたが、中身は本当に素晴らしかったです。

「絶対に2倍にできる!」と思わせる必要はなく、「このメンバーならできるかも」という状態に持っていければ、十分とのこと。チームビルド的な話も参考になります。

彼らがグロースハック施策の中で特に重視したのが「圧倒的スピードでA/Bテストをまわすこと」だそう。この言葉が示すように「40日で56回の機能改善をリリース」したというお話が主軸になっています。

文言を「会員登録してクチコミをみる」から「無料登録」でCVRアップ

グロースハックの事例の他に、会員登録数を「サイトUU × 登録導線CTR × 登録フォームCVR」と分解し、ハックによって改善可能なCTRとCVRに特化して改善していった話も参考になります。

グロースハック事例というと、具体的なテクニックに目が行きがちなんですが、こうした設計のお話も知っておきたいですよね。

具体的に効果があった施策だと、「フォームで不要箇所をなくし、シンプルにした」「文言を”会員登録してクチコミをみる”から”無料登録”でCVRアップ」「ボタンの色を黒から青にしたことでCVRアップ」などが参考になります。

コピーの力って偉大です。

フォームに限らず文言の変更は数値改善にめちゃくちゃ効果があるみたいなので、サービスをグロースさせたい方は是非試してみましょう。

君にグロースハックはいらない

スライド冒頭に『1~5人程度で、最初の製品 開発が完了した前後のスタートアップを対象にしています』とありますが、考え方はそれ以外の方にとっても非常に参考になる質的な名スライド。

スライドの「早い段階で気にしすぎると大局を見失うので小手先のグロースハックは害悪」という言葉はずしっときます。

その大局というのが「人が欲しいと思うものを作ること」。

サービスの初期段階では、ユーザーの声を聞くことが一番大事で、小手先のテクニックを使うのは危険なんだとか。

初期段階の取り組みで重要なのは、以下3つらしいです。

  1. Product/Market Fit
  2. Growth = Retention
  3. Initial Traction

良いマーケットに良い製品を送り込もう

1つ目の「Product~」は大きな市場に、良プロダクト(ユーザーを満足させる)を送り込むこと。

スライドでは、市場の重要性が語られています。Dropboxを成長させたSean氏の「グロースは Product/Market Fitの後に来る」という言葉も印象的です。

「Product/Market Fitの前にスケールしようとすると…」の部分は冷や汗もんなので、絶対に目を通しておきたいですね。

ユーザーが再度利用する回数、頻度にフォーカスすべき

2つ目の「Growth~」では、Retention(ユーザーが戻ってくる頻度や再度利用する回数)に注目すべきと語られています。

その際に、言及されている指標や他の「Engagement」「Acquisition」もしっかりと理解しておくべきですね。

  • 使う頻度が高ければViralの可能性も高まり、のちの成長に有利
  • viral、新規ユーザーを獲得してもretentionがなければ、底の抜けたバケツ

この辺はもはやあらゆるサービスに通じるところなので、速攻でメモしました。

ユーザー100人規模では、スケールしないことを続ける

3つ目の「Initial~」では、トラクション(推進力)の重要性が語られています。

トラクションを得るために、ユーザー数に応じたやるべきことも記載されているので、これからサービスをリリースしようと思っている方は必ず見ておきたいですね。

あえてスケールさせないという考え方が斬新でした。初期のトラクションを得ていく上での3つの戦術「寡占」「既存のトラクションのHack」「新規手法の利用」もメモです。

マーケティングを捨てよ、サポートへ出よう

リリースしたサービスによくある悩みを解決するために読んでおきたいスライドです。

リリース後、有名メディア掲載でユーザー数は伸びるものの、その後が続かずに…という事態を避けるための方法が紹介されています。

スライドでは、リリース後のよくある課題として

  • ユーザー獲得の難しさ
  • やることが増える
  • 時間の使い方が変わる

の3つが挙げられています。

その中ではメインとして「新規ユーザー獲得」について語られています。…が、衝撃的なのはPRは基本的にユーザー獲得には向かない」という部分。

実際、PRで有名媒体に掲載されたスタートアップの1年後のトラフィックはあまり増えていないという例もあるようです。

ユーザーはPRやブログの記事を繰り返し見ないから継続的なユーザー獲得には不向き

他だと、「TechCrunchのようなニュースメディアでの露出は、投資家やパートナへの露出としては効果的だが、ユーザー獲得には不向き」という話が面白かったですね。

その理由は単純でPRやブログの記事をユーザーは繰り返し見ないから」。これ納得ですね。仮にメディア、ブログでPRを依頼するんだったら、バズよりも長期的に検索流入のありそうな記事を書いてくれるメディアの方が良さそうです。

スライド内で語られる「最初に理解すべきことは顧客獲得に銀の弾丸は存在しない」という言葉もグッとくるので、ぜひ読んでおきたいスライドかと。

何事も、地道に地道に。ですね。

クックパッドとZaimのグロースハックについて

有料会員が100万人を超えたクックパッドにて、グロースを担当されていた方の超がつくほど実践的なスライド。

ちなみに、クックパッドは以下のフローで有料会員化&継続を狙っているようです。

検索エンジンから来訪

⇒ サイト訪問頻度増加(リピーター)

⇒ サイトをブックマーク・アプリをダウンロード

⇒ そこでの利用頻度増加

⇒ 有料機能の無料お試し

⇒ 有料会員化

⇒ 継続利用

グロースの際は、上記の「無料お試し~継続利用」にフォーカスしたそうです。

誕生日クーポンと記念日キャンペーンで登録数が2倍に

グロースにおいて興味深かったのは「誕生日クーポン」「記念日キャンペーン」の効果。「誕生日クーポン」では、誕生日の人に3ヶ月無料クーポンをプレゼントしたそうです。すると、1日の登録数が倍に。

9月9日を「クックの日」と決めて全員に2ヶ月無料クーポンを配ったところ、これまた1日の登録数が倍になったそうです。

200以上のWebサービス事例から見えてきた鉄板グロースハック

グロースハックと言えば、KAIZENということで、やや古いかも?ですが、全然今でも使えるこちらのスライドを紹介。

グロースハックとは【「時間 × お金 ⇒ 成長」の『 ⇒ 』の部分の転換効率を上げること】というわかりやすい説明から始めてくれます。

イケてるKPIの設定方法の箇所に登場するUU、PV、売上、CPA…結果指標しか見てない」っていうのは、あるあるなんじゃないですかね。

そうではなく、あくまで ”先行指標” を見る必要があるんだそう。

UU、PVではなくシェア数、リツイート数を指標に

ちなみに、先行指標とは以下のようなもの。

  • UU、PVの先行指標:シェア数、リツイート数
  • 売上の先行指標:CPC、DAU
  • CPAの先行指標:CTR、CPC

なので、KPIを設定する際は先行指標を意識してみます。他にも…

  • ユーザーは迷うと即離脱する
  • うまい売り文句よりも”意図を理解してもらうこと”が大事

といったスライドが参考になりました。

こちらも、現場で共有したいくらい役立つスライドです。

KAIZEN platformの公開グロースハック!~ CVRを40%以上向上させた施策

こちらもKAIZENによるスライド。こちらは事例中心です。

ケースとして「商材が年間通してほぼ変わらないサービス」「予約/申し込み」を増やしたものが紹介されています。

不動産、IT/WEBサービスブライダル、結婚相談、企業研修・セミナー、学校法人・語学学校などで応用できるみたいですね。

紹介されたのがLPの改善によって申し込みを1.4倍ほどに伸ばした事例。改善を加えたのは、非常にシンプルで以下の4カ所だったんだとか。

  • ファーストビュー
  • アクション導線
  • 理解促進(サービス説明)
  • 理解促進(動画)

ファーストビューの情報削減、動画追加によってCVR向上

ファーストビューについては、ポイントを絞って情報量を減らす、背景色の変更によって効果が。

アクション導線導線(申し込みボタン)では、サイズと文言の変更で得られた効果が紹介されています。

「まずは」から「いますぐ」への変更、「2分で申し込み」という手軽さを強調したことで、CVRが上がったと。直感的に理解できる画面が大切なんですね。

逆に、理解促進(サービス説明)では、イラストをわかりやすくしようが何だろうがあまり効果がなかったそう。ついついこだわりたくなる部分ですが、数字で明確に成績を出されてしまうと…ですね。

重要なのは「ポイントの絞り込み」と「行動の分解」

各スライドで紹介されていたように、サービスをグロースさせるには地道な積み重ねが必要です。中でも特に重要なのが「要素の絞り込み」です。

それは、グロースさせる部分だったり、表示させるサイトのコンテンツだったり。やはり、無駄な要素を極力捨てることで注力すべきものが明確になり、質も上がっていくようです。

また、同様に共通する「行動の分解」にも意識を向けたいところ。

リブセンスの事例で「サイトUU × 登録導線CTR × 登録フォームCVR」としていたように、ユーザーの行動を細かく分解することで、グロースすべき要素が明確になっていく。というメソッドもまた重要なようです。

サービスを運営する立場の方も、これからそうなっていくかもしれない方々も。紹介した名スライドから得られた知見は必ずチームで共有し、還元し、サービスのグロースに役立ててみるといいのかもしれませんね。

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