【締切過ぎてますけど…】仕事がテキトーな人間への対処法

おかしい。
部下に頼んだ仕事の期限が今日のはずなのに、提出してこない。
その部下はもう帰っている。

翌朝、部下を問い詰めると、
「ああ、ハイ、昨日までってことでしたので、いま出しますよ」と悪びれずに言う。

昨日が期限なのに、なぜ今日!?

そういえば、外注していた仕事も戻ってきていない。
催促すると「なるべく早くやりますよ」という返事。

このセリフ、どこかで聞いたような気がする。
先週もそう言ってなかったか?

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あー、なんで、社会人なのに、こんなテキトー人間ばかりなんだ!?

屋上でそう叫んでいるあなたに、今回はテキトー人間への対処法をお伝えします。

考えるべき軸はこれ!

世の中には、一定数のテキトー人間が紛れ込んでいます。
「テキトー人間だな」と感じるなかにも、もともとの性格がテキトーであるケース、相手の中であなたの優先順位が低いためにテキトーに対処されているケースがあります。

どちらの場合でも、対処法はしっかり「特定」することです。

相手との約束を、「あいまい」と「しっかり」という軸で考えてみましょう。

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抽象的-具体的に置き換えてもOK。

「あいまい」なものは、人それぞれが解釈できる余地が広いです。

テキトー人間に対して、「あいまい」な約束をすると、テキトーに解釈されてしまうのです。
また、相手の中で優先順位が低い場合、「あいまい」な約束だと、都合よく主張されてしまいます。

「なるべく早く」と仕事を頼んだとき、あなたの頭の中では、「今日中」とか「今週中」のように漠然としたイメージがあるでしょう。
しかし、これが相手との間で一致しているとは限りません。
相手は「期限がないってことは、今月中くらいでいいのかな」と考えてしまうこともあります。

テキトー人間は、あいまいなものを都合よく捉えます。

遅刻が多い人は「6時ころ集合ね」「7時くらいに駅ね」と言い、6時10分とか、7時20分に来たりします。

彼らにとっては、「ころ」とか「くらい」に含まれ、時間どおりなのです。

「25日までの仕事」と言われたときに、
「25日の夜までに出せばいいんだよな」
「でも、25日の深夜に出しても、どうせチェックするのは次の日の朝だよな」
「じゃあ、26日の朝に出せばいいか」
と変換したりします。

こっちが25日の17時に出されるだろうから、残業してチェックしようと考えていても伝わらないのです。

テキトー人間の解釈も問題ですが、こういう人が一定数いることを前提にすると、テキトー人間に都合よく解釈されない言葉を最初から使っておく方が無難です。

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この図の中で、相手と同じ認識まで「しっかり」度を上げるのです。
つまり、特定していくのです。

「なるべく早くやります」と言われたときに、単に「お願いしますよ」と言い続けるだけでは、いつまでも進みません。
期限を明確に特定しましょう。

こちらから、ハッキリ決めにくくても「どれくらいの期限を目処と考えておけば良いですか?」と聞くのは失礼ではないでしょう。

期限を決められた方が人は動きます。

金融会社の督促状には、支払期限がドーンと大きく載っています。
弁護士が送る内容証明郵便でも「なるべく早くお支払ください」とは書きません。「本書が到達してから5日以内」のように期限をハッキリさせます。
ヤミ金融や詐欺業者に対しての請求では「15時までに返金せよ」というように時刻を明記することもあります。
「返金したんだけど、15時過ぎちゃったから、そっちで入金確認できるのは明日になっちゃいます」と時間稼ぎをされ、翌日までに逃げられたりする事態を避けるためです。

期限をどれくらい「しっかり」特定するかは、そのケースごとに考えるのです。

「相応」「正当」「ちゃんと」 あいまいな言葉は要注意

このような特定が効くのは、期限だけの話ではありません。

言葉自体が「あいまい」なものもあります。
人それぞれで解釈が違ってくる言葉です。

ある建築会社の工事で、損害を受けたという相談がありました。
相談者は言います。
「相手の会社は、全部払ってくれると言っているんですけど」
でも、話を聞くと、通常の建築会社がそんな賠償をするとは思えないケースでした。

「このケースで、全額弁償するって言いますかねぇ。相手の会社は、実際には、何と言ったんですか?」
「ちゃんと弁償するって言ってましたよ。『相応の責任はとります』って」

「相応の責任」って「あいまい」な言葉の代表格です。
どうとでも解釈ができます。

相談者は、「相応の責任」=自分が望む全ての賠償をすぐに払ってくれる
建築会社は、「相応の責任」=裁判で負けたら、その額は払う

と、かけはなれた解釈をしているのです。

「正当な補償」「適正な対価」なども同じです。

このような言葉が出たら、もっと突っ込んで特定しないと、何も言われていないのと同じです。

いい人ほど、「相手も同じことを思ってくれている」と考えがちです。
しかし、テキトーにごまかされているだけで、あとから憤ることになります。

「相応の責任」なんて、真面目そうな言葉ですが、意味のないテキトーな言葉ですので、気をつけてください。

女「結婚してくれるって話はどうなったの?」
男「そうだな、そろそろちゃんと考えなきゃな」

「そろそろ」も「ちゃんと」も「あいまい」な言葉で、何も言っていないのと同じであることはもうお分かりですよね?

予想外の意味で使われるものにも注意

言葉自体があいまいなケース以外でも、特定に気をつけないといけない点があります。

言葉の定義や意味が予想外に使われるケースです。

あいまいじゃないと思っていた言葉が実はあいまいだったという話です。

「食事、どうする?」
「うん、何でもいいよ」

と言うので、ファミレスに連れて行ったら

「何でもいいけど、ファミレスはなしでしょ」

と怒られたという話は、津々浦々で聞きます。

戦後、どれだけの日本男児が「何でもいいちゃうやん」とツッコミを入れてきたか、統計を取ってもらいたいです。

女性がデートで使う「何でもいい」「どこでもいい」って、相当に狭い範囲を意味するようですので、ご注意を。

定義を誤解しがちなものに、カタカナの言葉があります。
「バッファ」「レイヤー」「クラウド」なんかは、誤解されがちです。

当然ながら、専門用語、業界用語も誤解されやすいです。

テキトー人間は、言葉を独自の意味で使っていたりもしますので、大事な言葉については共通の意味で捉えているか確認すべきです。

解釈のずれの問題は、言葉だけではありません。
女性から来たケータイメールのハートマークは何なのか、悶々としていた男性も多いでしょう。
今では、LINEスタンプの意味をどう解釈すべきか悩んでいるかもしれません。
ただの押し間違いだったのかもしれないのにね。

定義とか意味とか合ってるか?と、ちょっと気に止めておくと、テキトーな扱いをされにくくなります。

相手との間で、「あいまい」と「しっかり」のレベルが調節できれば、「母さん、あれはどこだったかな?」「メガネならあそこに」という磯野家の夫婦のようなコミュニケーションがきっとできるはずです。

まとめ

コピーライティングの本には「相手の言葉で」書きましょうとあります。
営業、交渉、プレゼンなど、相手を動かすシーンでは、相手と同じ意味での言葉を使うことが大事です。
その際に、この「あいまい」か「しっかり」かのレベルを相手との間で合わせることが有効ですので、覚えておいてくださいね。

P.S.

テキトー人間とテキトーに付き合う方法は、書籍『めんどうな人をサラリとかわしテキトーにつき合う55の方法』でも取り上げています。ぜひチェックしてみてくださいね。

著者:石井琢磨

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『めんどうな人をサラリとかわしテキトーにつき合う55の方法』著者。弁護士。幼少時から家族が次々と壺を買わされるという、ダマされ環境で育つ。偏差値35から中央大学法学部に合格。在学中に司法試験一発合格、消費者事件を中心に活動中。

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