“ソフトバンク”の名を背負う少数精鋭部隊たち

プラチナバンドと呼ばれる900MHz帯の開始などサービスエリア拡大に向けて邁進する移動体通信会社を支えるのは、個性的で責任感あふれる熱きプロフェッショナルたちだった。CMでおなじみの企業の裏側にきゃんちが迫る！

（取材・文／津留有希　総研スタッフ／山田モーキン）作成日：12.11.21

	「エンジニアにとって理想の職場を探し出すこと」を使命にさまざまな職場に突撃するＴｅｃｈ総研公認レポーター。アニメやゲームをこよなく愛するかたわら、自らブログやSNSを使いこなす高いネットスキルの持ち主。最新の技術情報にも関心が高く、エンジニアという職業を深く尊敬している。のべ5年以上に渡る企業取材に磨かれたテックハニーの洞察力は鋭く、愛らしいメイド服に包まれた癒しの笑顔と無邪気な質問で、職場の魅力やエンジニアの素顔を次々に引き出していく。

	テックハニー"きゃんち"の素顔はこちら http://www.girls-record.jp/artists/kyan_art.html

　エンジニアのみなさん、こんにちは！　テックハニーきゃんちです。すっかり秋めいてきましたね。暑からず寒からずのこの時期、運動不足になりがちなエンジニアさんにとっては、ランニングで「スポーツの秋」がオススメですよ♪　そういう私はやっぱり「食欲の秋」なのですが…（笑）。

　さて、今回は白戸家のCMでおなじみの、超有名な携帯電話キャリアさんに突撃します。みなさんの関心も高いかと思いますので、私も新しいコスチュームで気合いじゅうぶんです！　では、いってきます☆



	1994年サービス開始。携帯電話事業を中心にサービスを提供する。プラチナバンドと呼ばれる900MHz帯によるサービス開始、高速データ通信SoftBank 4G／4G LTEの提供など、「No.1モバイルインターネットカンパニー」実現を目指し、積極的に取り組みを推進している。代表取締役社長は孫正義氏。 http://www.softbankmobile.co.jp/

梅西亮平さん（30歳）
モバイル・ソリューション本部オペレーション統括部インドア対策部所属。2005年に新卒入社した生え抜きで、電波状況の調査やホームアンテナ設置を行う全国各地の協力会社を把握・管理するマネジメントの専門家。趣味は花火大会巡りとスノーボードという、夏も冬も楽しめるお得なエンジニア。
藤ノ木俊さん（28歳）
ネットワーク本部ネットワーク技術統括部所属。今年5月に中途入社したネットワークのスペシャリスト。高速インターネット接続「Yahoo! BB」の中枢を担うネットワーク機器の設計・開発に携わる。穏やかな話しぶりの癒し系キャラだが、パーツから組み立てたロードバイクで走るのが趣味というアクティブな一面も。

きゃ：	梅西さん、藤ノ木さん、今日はよろしくお願いします。ソフトバンクモバイルさんにはたくさんのサービスがありますが、おふたりのご専門を教えて下さい☆
梅西：	私は新卒で入社し、「Yahoo! BB」というブロードバンド回線サービスの機器の設備管理に携わりました。それから家庭内の電波環境を改善するホームアンテナの施工管理を経て、現在は、電波環境が良好ではない小売店に向けてアンテナ設置を提案し、設備機器を設置するところまでの流れを管理しています。
きゃ：	一貫して管理業務をなさっているんですね。具体的にはどのような内容を管理しているんですか？
梅西：	現在、全国の協力会社のスタッフが、飲食店などの小売店に向けて「電波を改善しませんか？」と提案して獲得した案件の管理です。エリアや、実際に訪問・調査した日時、工事の日程と内容、施工が遅れているのなら原因は何なのか、などなど、さまざまな項目が管理の対象です。調査や施工自体は各地の協力会社が行いますが、それら全国47都道府県の協力会社のサポートとスケジュール管理は私の仕事です。
きゃ：	全国ですか！　対象エリアのお店だけでも膨大な数がありそう……。
梅西：	地下の飲食店などに「アンテナつけさせてください」と営業するのは、そのお店に来店したお客さまに「地下でもソフトバンクはつながるね」と思ってほしいから。調査を含めて料金は無料ですから、お店にとっても当社にとってもメリットがあるんです。プラチナバンドでのサービスがスタートして順次電波状況が改善しているので、そういったお店からアンテナ機器を回収する業務のスケジュールも管理しています。
きゃ：	お仕事をしていて難しい点は？
梅西：	私が連絡するのは協力会社の中でも一次窓口のスタッフなのですが、全国の実務担当者までソフトバンクモバイルの意志を徹底することに難しさを感じています。協力会社はソフトバンクモバイルの仕事だけをしているわけではないので、我々の仕事に誇りを持って対応してもらえるように、メールだけでなく電話でも積極的にコミュニケーションを取り、意志疎通を図っています。
きゃ：	以前は一般家庭にホームアンテナを取り付ける業務の施工管理をなさっていたそうですが、その場合、お客さまの「電波の入りがよくない」というクレームをきっかけに調査が始まりますよね。ご苦労もあったのではないでしょうか？
梅西：	いえ、直接意見を言ってくださるお客さまはソフトバンクモバイルの携帯電話を使い続ける意志のある人たちですから、ありがたいんですよ。黙って離れていかれることが一番こわいので、苦労よりも、「なんとかしなきゃ！」という使命感の方が圧倒的に強いです。
きゃ：	社員の鑑ですね！　藤ノ木さんは今年転職されたばかりだとか。前職では何をされていたのですか？
藤ノ木：	前の会社はSIerで、ほぼ顧客先へ常駐して社内ネットワークの構築をしていました。常駐先で仕事をしていると、自社への帰属意識が薄れてきたり、顧客先の会社に対しても一歩引いてしまうんです。次は「これが自分の作ったサービスだ！」と胸を張って、責任をもってお客さまに提供するような仕事がしたくてソフトバンクモバイルを選びました。
きゃ：	それならば、ソフトバンクモバイルさんのようにブランド力が高くて、公共性も高いお仕事はぴったりですね☆
藤ノ木：	そうですね。前職はモバイルキャリアではなかったので、転職した当初は、ネットワークに対しての考え方の違いや手がけたことのない技術に驚くこともありました。今は必死に吸収し、仕事を覚えながら、プロジェクトを推進しているところです。
きゃ：	現在はどのようなお仕事をなさっているんですか？
藤ノ木：	全国の基地局にある「Yahoo! BB」のネットワーク機器を、新しく性能のいいものにリプレイスして通信速度を速める目的のプロジェクトに携わっています。担当している仕事の領域が広くて、ネットワークの設計から、機械購入などの予算管理、試験環境での検証、そして実際に現地の機械にシステムの設定をして線をつなぐ作業まで僕のチーム4名で担当しています。上流工程から現場まで、すべてを手がけることができて、世界が広がりました。ネットワークは奥が深いです。
きゃ：	4名のチームなんですか。設計と設置ってチームが分かれているのかと思ってました。
藤ノ木：	僕も大企業に対してそういうイメージを持っていたのですが、当社はそれぞれが専門の業務を小さなユニットで担当することが多いようです。
梅西：	私の施工管理チームも、私を含めて数名で管理しています。一人ひとりの責任は重大ですよ！
きゃ：	少数精鋭部隊の集まりなんですね！　ステキです☆

梅西：	こちらが社員食堂です。いい眺めでしょう？　東京湾の花火大会も見えますよ。
きゃ：	すご～いっ！！　汐留のビル群と東京湾が一望できるじゃないですか！　お料理もおいしそうです。牛丼屋さんやカフェも入っているし、毎日でも飽きませんね。あっ、スイーツまである！　私、おなかすいてきちゃいました（笑）。
藤ノ木：	僕もここからの眺めは好きです。このビルだけで約1万人の社員がいるので、昼時は混雑しますが、立地が汐留なのでビルの外に出てもおいしいお店はたくさんありますよ。
きゃ：	こういった福利厚生の手厚さは、大企業さんならではだなぁと思います。
梅西：	職場環境の話でいうと、よく通信事業社やSIerなどのIT系では、有給休暇を取得したくても周りのプレッシャーがあってなかなか取れないという話を耳にしますが、当社ではそのようなことはないですね。
きゃ：	そうなんですか？
藤ノ木：	そうですね。もちろん、休み中に迷惑がかからないよう準備をする前提ですが、「みんなが働いているのに、なに休んでるんだよ」みたいな目で見られたことはありません。
梅西：	うん、それはないね。前に、誕生日にどうしても休暇を取りたくてアニバーサリー休暇の申請をして承認してもらいました。…その日、サービスインの日だったんですけど（笑）。
藤ノ木：	えっ。
きゃ：	あの、藤ノ木さんも驚いてますけど（笑）。
梅西：	ちゃんと各方面に仁義を通して、やるべきことをきちんと終わらせた上で、ですから！
きゃ：	ですよね（笑）。しかし、なんといってもそれを言い出せる雰囲気が素晴らしいと思います！
藤ノ木：	クラブ活動も自発的に各部署でいろいろあるみたいですよ。フットサルや野球などはチーム数が多くて、よく対抗戦などをやっているそうです。
梅西：	プロジェクトが違う社員と交流する機会はなかなかありませんが、そういった活動を通して知り合えることはありますね。
きゃ：	つまり、仕事は少数精鋭部隊でキビキビ行い、福利厚生は充実、職場の雰囲気は和気あいあい、ということですよね。それって最高じゃないですか！　ソフトバンクさんのステキな一面、発見しちゃいました☆

きゃ：	職場の雰囲気についてお聞きしたいんですけど、藤ノ木さんは中途入社されて、いかがでしたか？
藤ノ木：	業務内容は、最初は先輩がついて教えてくれるので、戸惑いはなかったです。もちろん技術の土台は必要ですが、受け身でいるのではなく、積極的に食らいついていけるような人なら、ほかの業界から転職してきてもすぐに戦力になれると思いますよ。
きゃ：	社風にはすぐに馴染めましたか？
藤ノ木：	ええ、中途入社だからといって疎外感を感じたことはないです。服装も、客先に行かないエンジニアは私服OKなので、堅苦しくないというか、思ったよりずっとフランクな職場でした。
きゃ：	今日のお話からも、そんな雰囲気が伝わってきます☆　では、新卒入社の梅西さんから見て、こちらに転職してうまくいく方って、どのような方だと思いますか？
梅西：	コミュニケーション力のある人ですね。当社では、おそらくどの部署であっても、協力会社またはお客さまとコミュニケーションを取りながら仕事を進める必要が出てきます。その際、相手は私の発言を、梅西個人ではなく「ソフトバンクモバイルが言ったこと」と捉えます。言動には常に責任が伴うことを理解した上で、同僚や協力会社と積極的にコミュニケーションできる方は大歓迎です！
きゃ：	なるほど。技術職であってもコミュニケーションスキルが大切なのですね。
梅西：	あとは、「付加価値のある提案ができる人」と一緒に働きたいです。
きゃ：	付加価値、ですか？
梅西：	与えられた仕事をこなすだけならば、むしろ協力会社にお願いしても良いんです。正社員であるからには、通常業務の中でも改善点を探して提案し、付加価値の高いアレンジを加えた仕事をすべきだと考えます。これは私自身が先輩に言われて肝に銘じていることでもあるのですが。
藤ノ木：	僕も、まったく同意です。
梅西：	あと、これは私の仕事に限っての話かもしれませんが、管理業務は終わりのない仕事なんです。お客さまの満足を追い求めて行くことにゴールは無いと思っています。なので、大きな達成感というより、お客さまの役に立っていることにやりがいを感じられる人が向いているかもしれません。
きゃ：	おふたりとも社員としての責任と誇りをもって働いておられるんですね。意識が高くて私にはまぶしいです！　そんなおふたりの目標ってなんですか？
藤ノ木：	まだ転職して5ヶ月ですが、いつか「ネットワーク本部にこの人あり」というような存在になりたいですね。優秀な先輩たちを見ていると、いつかこの背中を追い越してみせるぞ！　とやる気になります。
梅西：	管理業務以外の経験も積みたいので、上司と相談しつつ次のステップを模索していきたいです。もちろん、ソフトバンクモバイル社員としての目標は今までと同じく、業界No.1になること。「ソフトバンクは電波の入りが悪い」なんて言われないよう頑張っていきます！
きゃ：	おふたりならきっと目標を叶えられると思います。最後に熱いメッセージをありがとうございました！


	私にとって携帯電話とインターネットは手放せないものです。毎日気軽に使っている裏に、梅西さんや藤ノ木さんのような方の努力があるのだと再認識できた取材でした。ソフトバンクモバイルのさまざまなサービスは、一人ひとりが「ソフトバンクの名前を背負う」という責任感とプロフェッショナルの誇りをもってプロジェクトに取り組んでおられる努力の結晶。そして、そんなプロ意識の集合体が大きな企業を作っているのだと思います。　職場としては、福利厚生が整っているところも魅力的だと思います。東京湾が見渡せる絶景の社員食堂、いいですよね！　品ぞろえも豊富で、私が社員だったら毎日通っちゃう。今度ぜひランチに行かせてください（笑）。