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仕事で「チャンス」を逃さないための3つの方法

『プロフェッショナルサラリーマン(プレジデント社、小学館文庫)』『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」(日本経済新聞出版社)』等のベストセラー著者である俣野成敏さんに、「ビジネスパーソンの仕事への向き合い方」についてお話しいただくこのコーナー。第13回の今回は、「チャンス」についてです。

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こんにちは。俣野成敏です。

会社で仕事をしていると、どう見ても景気の良さそうな人とそうではない人がいることに気づくでしょう。景気の良い人が「チャンスをつかんだ結果、景気が良い」のだとしたら、同じ会社で働いていながら、なぜチャンスをつかめる人とつかめない人がいるのでしょうか?

今回は、チャンスについて考えてみることにしたいと思います。

実は会社に雇われている時点で「チャンスは与えられている」

ひと口にチャンスと言っても、「良い時にめぐり合わせる」とか「良い商材が見つかる」など、いわゆる時流や運はあります。

今回の話は、このような周囲の影響によるところではなく、あなた自身がいかにチャンスをつかんでいくかというところに焦点をあてます。

サラリーマンにとってのチャンスとは通常、「自分が会社にとっての投資対象になる」ことを指しています。

実のところ、会社に雇われている時点で、すでにあなたは会社の投資対象になっています。会社は「この人にお金を払って継続的に雇用すれば、それ以上の成果を出してくれる」と思っているからこそ、あなたを雇っています。ただ単に「この仕事を誰かにやってもらいたい」というだけであれば、外注など他にも手段があるわけですから。

ここでいうチャンスとは、固定費を吸収するために黙っていても与えられているチャンスではなく、アイデアや仕事ぶりに対して、会社からより多くのお金を投じてもらうことを指しています。そのためには、ある意味で会社から「こいつに賭けてみよう」と思ってもらわなくてはなりません。

それでは、そんなときにチャンスをつかむためのコツを3つほどご紹介しましょう。

第1の方法:「上司から選ばれること」

チャンスをつかむための第1の方法とは、もっともオーソドックスな方法です。それは上司からより大きな仕事を与えてもらうことです。どうすれば上司に「自分を選んでもらえるのか?」というのは、ご自分の普段の消費行動を想起してみるとわかりやすいと思います。

たとえばここに、A社のゲーム機とB社のゲーム機があったとします。あなたの予算は限られており、2つとも買うことはできません。そうなった場合、あなたは価格や性能、ソフトの数などで、どちらを買うのかを決めるでしょう。これを仕事に当てはめた場合、ゲーム機を買うあなたが「上司」であり、ゲーム機が「あなたと同僚」ということになります。

ゲーム機を買う際に、何を基準に買うのかは人によって違うように、上司も人によって、求めるものや会社から与えられている仕事内容が違います。ですから選ばれるためには、あなた自身ではなく、上司を基準にする必要があります。

この場合、考慮すべき2つのポイントがあります。それは

  1. 自分は誰かと比較されているということ
  2. 上司には予算があるということ

 

の2つです。

1は上司に選ばれるために、理論上は「自分が比較対象よりちょっとでも上回っていればいい」ということになります。なので、今の仕事ぶりが最大の根拠となり、次につながるというわけです。

2は会社では「選ばれたほうに予算が使用されれば、選ばれなかったほうにはその分だけ、予算が使われなくなる」ということを意味します。

つまり、第1の方法とは、上司のところに来た良い仕事を「誰が受注するのか?」という、いわばあらかじめ決められた範囲内での話です。

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第2の方法:「自らチャンスをつくること」

次に、チャンスをつかむ第2の方法として、自ら規格外の提案をすることが挙げられます。つまり「自らチャンスをつくる」ということです。このパターンであれば、そもそも比較する対象はいません。

組織内で、与えられた範囲の仕事を、与えられた予算で、与えられた期限内に提出するのは大事なことです。しかし、それだけをやっているようでは、「どんぐりの背比べ」になる可能性があります。

結局のところ、上司が持ってくる仕事というのは、上司に選択権があり、同じ条件であれば、上司に好かれている人のほうが選ばれやすくなります。ですから「期限も、予算をも超えた提案を目指す」というのもひとつの方法です。

ルーティンワークから外れた提案を持っていくと、「オレの仕事が増える」と嫌がる上司もいることでしょう。私もサラリーマンだった頃、自分から企画を持って行っては「これはお前の仕事の範囲じゃない」と言われ、度々提案を握りつぶされたものでした。

しかし、そんなことでめげていては話になりません。そうは言っても、上長は身内ですから、世間の厳しさに比べたらそよ風みたいなものです。

アイデアを出す際のコツとは、「まずは制約条件を外して考えてみる」ことです。今までの前提抜きで考えないと、この第2の方法は早晩行き詰まってしまうでしょう。

第3の方法:「他人の仕事に相乗りすること」

万一、第1の方法、第2の方法ともに自分が選ばれなかった場合は、第3の方法として「選ばれた人のチャンスに相乗りする」という方法もあります。

たとえば隣りの人にチャンスが巡ってきて、自分は選考から漏れたとしましょう。それ自体は残念なことではありますが、それはただ単に「自分がプロジェクトリーダーになれなかった」だけのことです。たいていのプロジェクトは、ひとりではこなせません。大きいチャンスであればあるほど、他人の助けを必要とします。だから自分が中心でなくても、選ばれたその人をフォローすればいいのです。

プロジェクトとは、実際は企画が通ってからが本番です。選ばれた時点でやっとスタートラインに立てた状態なのです。ですからあなたは、たとえ他人の企画であっても、そのプロジェクトのためにできることを考え、「私ならこういうお手伝いができますよ」と声をかければ、相手も必ずあなたに感謝するでしょう。チームリーダーとしての栄誉は受けられなくても、チームが勝利すれば、それがあなたの勝利になります。

自分に白羽の矢が立つことだけが、チャンスのすべてではないのです。

 

俣野成敏(またの・なるとし)

大学卒業後、シチズン時計(株)入社。リストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。31歳でアウトレット流通を社内起業。年商14億円企業に育てる。33歳でグループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、さらに40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。『プロフェッショナルサラリーマン』(プレジデント社)『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』(クロスメディア・パブリッシング)のシリーズが共に12万部を超えるベストセラーに。近著では『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』が11刷となっている。著作累計は34万部超。2012年に独立後は、ビジネスオーナーや投資家としての活動の傍ら、私塾『プロ研』を創設。マネースクール等を主宰する。メディア掲載実績多数。『ZUU online』『MONEY VOICE』『リクナビNEXTジャーナル』等のオンラインメディアにも寄稿している。『まぐまぐ大賞2016』で1位(MONEY VOICE賞)を受賞。一般社団法人日本IFP協会金融教育顧問。

俣野成敏 公式サイト