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リクナビNEXTジャーナル

キャリア・ビジネスの情報満載【リクナビNEXTジャーナル】

ワーママのカリスマが伝授!仕事と子育ての両立術

ふたりの息子さんの母親であり、スゴ腕の転職エージェントとして家庭とキャリアを両立する森本千賀子さんは、多くのワーママのロールモデルです。バイタリティ溢れるその活躍ぶりを支えているのは、これまで試行錯誤しながら磨き上げてきたという仕事術や時短術。工夫を重ねて辿りつかれた両立のテクニックについてお伺いしました。

 

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▲株式会社リクルートエグゼクティブエージェント エグゼクティブコンサルタント 森本千賀子

 

妊娠中から会社に復帰時の自分に向けて準備を!

私は、もともと戦略的にキャリアプランを考えるようにしていたので、妊娠中から「会社からの信頼貯金の残高を増やそう」と意識していました。妊娠がわかったときには、上司に「復帰後も、サポート体制を整えてしっかり働くつもりです」と話しました。これは実はすごく大事なこと。マタニティ・ハラスメントの問題もあって、上司側としては、こうした話を女性には聞きにくいもの。男性の場合は特に「どれくらい仕事にウェイトをおくの?」とは聞きづらい。だからこそ、自分から意思表明しておくことが重要なのです。復帰時まで人事預かりになるケースもあるので、意思を伝える相手として人事も忘れずに。会社からの「信頼貯金を増やす」には、会社にとって求められる人材になる、会社に恩を蓄積しておく、という2点が重要だと思います。職場を離れる前までの期間はパフォーマンスを向上させる努力をしたり、マネジメント業務も積極的に行ったり、しっかり仕事をする意欲・スタンスを持ち、そして見せておくことが大事です。

 

社内人脈の再確認をしつつ妊娠報告を

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現在所属している部署以外にも、これまでお世話になった人には、御礼もかねて妊娠報告をしておくことをおすすめします。私は人事や上司への報告を終えた後、元上司や先輩、後輩など、社内でお世話になった方をランチに誘いました。これまでの人脈を温め直しておくという意味と、様々な部署から情報が入ってくるように「情報源」を持っておきたいという動機がありました。こうやって挨拶しておくことで、「新しいサービス考えているから、戻るとき手伝ってよ」と声をかけてもらうことも。復帰する際に提示された配属部署の情報を集める際にも、こうした方々にとても助けてもらえました。また、社外で関わった方やクライアントでも関係性を大切にしたい方がいれば、タイミングをみて報告をしておくとよいでしょう。有事の際の配慮ある対応が、プラスに印象づけることにもなり、結果として信頼につながります。

 

産休前は職場に迷惑をかけない気の利く人でありたい

資格取得の勉強や読書など教養を高めるための活動など、産休中は様々なことをするチャンスでもあります。私は「関係性」を向上させるための工夫をいろいろとやりました。
たとえば産休中には、後輩やアシスタントスタッフたちを家に招待して料理を振る舞いました(笑)。自分が外に出るよりも、家に呼ぶ方がむしろ楽で好都合。おでんを大きな鍋にドカンと作って、みんなでおしゃべり。多いときは一回に15人ほど呼んで……のべ200人は家に呼んだと思います。
また、会社員の場合は会社支給の暑中見舞いや年賀状がありますが、産休・育休の間は自腹を切って自分で出していました。これまで作ってきた、いろいろな方との関係性を薄めないように、関係性をつなぐための工夫にはこだわっていましたね。

 

産休・育休中も社内についての情報をキャッチアップ

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人事との関係性もすごく大切です。出産前には、人事部の部長、課長、担当とそれぞれの方とランチをして関係性を築いていましたし、人事担当の女性スタッフともかなり仲良くなっていました。そうすることで育休中にも社内報を送ってもらったり、人事異動についての詳しい情報を共有してもらえたり、離れていても社内事情に詳しくいられるので、職場復帰のイメージもつきやすくなりますよ。

 

復帰時こそ新しい可能性にチャレンジするのがおすすめ

私は、キャリアの選択肢は多いにこしたことはないと考え、復帰先の候補部署は一つではなく、ぜひ3つは欲しいと人事部にリクエストしていました。部署選びで重視したポイントは3つ。「ワーキングマザーへの理解がある上司か」「時間の融通が利く働き方ができるか」「自分がやりたい仕事ができるか」これを軸に検討しました。
また、今までと違う部署へチャレンジすることにも前向きでした。育休前も異動の連続で免疫力はありましたのでこれまでと異なる価値観の人と一緒に働くことで視野が広がり、成長できることを身をもって体感していました。復帰時は元の部署に戻るのが一番楽なように思えますが、まわりの期待値が産休前の自分と重なり高いままだったり、自分も「できるはずなのに、思うようにいかない」とプレッシャーを感じてしまったりも。復帰をチャンスに自分をゼロリセットしてみるのも、一つの可能性として大いにありだと思いますよ。

 

時短でも高いパフォーマンスを発揮!効率化と熟睡の工夫

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時短勤務で復帰しても、「会社にとって必要な人」という存在を目指せるとよいですよね。それには「時短なのにここまでできるの?」と思われるような成果を出すことが求められます。私の場合は、業務の効率化をはかるためのインフラ整備に徹底的にこだわりました。書類のフォルダわけの工夫、テンプレートの活用、メールの処理の効率化のための文字登録。「よ」で始まる言葉だけでも「よろしくお願いします」「よろしくお願い申し上げます」「よろしく!」とたくさんのバリエーションを登録。それでとうとうパソコンが壊れてしまって、アシスタントに「辞書登録が原因です」って怒られたり(笑)。
環境作りにも力を入れました。私は夜10時くらいには子どもと一緒に寝て、朝3時には起きて活動を開始する朝型生活。一番理想的なゴールデンタイム(22時~2時)に寝ているのですが、さらに睡眠の質を上げるため、マットレスと枕を厳選しました。寝室には空気清浄機を入れるとともに、寝かしつけのときにはアロマも焚いています。遮光カーテンも睡眠の質を高めるのに効果的ですよ。こうした工夫をすることで、自分だけでなく、子どもも夜泣きをしないでっすり寝てくれるので一石二鳥です。余談ですが、私は毎朝6時には出社していたので、近所の方は、私のことを築地市場に勤めていると思っていたほどでした(笑)。

 

家事代行サービス・ベビーシッターなどプロの力を積極活用!

お願いできることがあれば積極的にアシスタントさんに仕事を振り分けて、まわりの力を総動員しながらパフォーマンスを上げていくのが私の仕事スタイルですが、それは家庭内も同じ。「私じゃなくてもできることは、アウトソースで解決!」と割り切って、プロの力を家事と育児に活用。家事代行サービスは週1回。ベビーシッターは週1、2回。子ども2人のお迎えから夜22時すぎまでの時間帯の面倒を見てもらい、私が遅い時間までの仕事も日帰り出張もできるような体制を整えました。
ここで私が大切にしたのは、プロの方々との関係性をしっかりつくること。なぜ子どもを保育園に預けてまで仕事をするのかという“想い”をプレゼン共有するなど、応援団になってもらえるようにこちらのことを理解してもらうよう努めました。誕生日や母の日にはプレゼントを贈ったりも。「ここは、自分の家だと思って気になるところは動かしてください」と全面的にお任せしておくと、家中がどんどんキレイになっていくんです。「ここもいじるなんて!」なんて多少のことは気にしないのがポイント。また、よく聞かれるのですが、信頼できる「この人なら!」という人に出会うまでは、知人や友人など、人脈を駆使して探すしかありません。納得するプロを見つけて、信頼関係を築くための工夫も積み重ねて……様々な方の力を借りながら、子どもが幼いときの両立は乗り切ることができました。

 (2016年1月取材)

 

株式会社リクルートエグゼクティブエージェント 
エグゼクティブコンサルタント
森本千賀子

f:id:k_kushida:20160224194309j:plain株式会社リクルートエグゼクティブエージェントにて、リクルーティングアドバイザーとして、大手からベンチャーまで幅広い企業に対し人材戦略コンサルティング、採用支援サポート全般を手がける。主に経営幹部・管理職クラスでの実績多数。成長フェーズにあわせた課題解決には定評があり、多くの経営者のよき相談役として公私を通じ頼りにされている。2012年7月には、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演。
著書に『リクルートエージェントNO.1営業ウーマンが教える 社長が欲しい「人財」!』『本気になれば人生が変わる! HONKI SWITCH ON』『メンターBOOKS 女性管理職のFAQ』『1000人の経営者に信頼される人の仕事の習慣』『本気の転職パーフェクトガイド―トップコンサルタントが教える』など多数。
33歳で長男、39歳で次男を出産。ワーキングマザーとして持ち前のバイタリティで仕事と家庭を両立。日経DUALでは両立をテーマにウェブ連載中。1970年生まれ。

株式会社リクルートエグゼクティブエージェント

【関連サイト】

日経DUAL連載「家族も仕事も『両方大事』でいいじゃない」

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