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リクナビNEXTジャーナル

キャリア・ビジネスの情報満載【リクナビNEXTジャーナル】

「話を上手に伝えたい!」 “説得力がある人”になるための7つのコツ

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 上司への報告、会議での発表、商談、プレゼン――伝えたいことがうまく伝わらず、相手はピンと来ていない表情をしている…こんな経験、ありませんか?

 「言いたいことの一部しか伝わらない」「もっと上手に話を伝えたい」。そんな方のために、今回は1万2000人以上に「話し方」を指導してきた、「話し方教室 青山コミュニケーションセミナー」代表・栗原典裕氏にインタビュー。“話し上手”を目指すための、「論理的な話し方」「説得力のある話し方」の要素をお伺いしました。

「話す順番」を意識するだけで、論理的な印象になる

●プレゼンで話す順番は、「意見」→「理由」→「事例」→「意見」

 話し方にはいくつかの「型」があります。その中でも、論理的に話すための「テンプレート」ともいえる型を身につけるといいでしょう。

そこで、コンサルタントがよく使うのは「PREP(プレップ)法」。最初に「意見(Point)」を述べ、次にその「理由(Reason)」、さらに「例(Example)」を挙げた上で、最後にもう一度「意見(Point)」を述べます。日常会話を例にすると、

「あの店のコーヒーはおいしいからお勧めですよ。すごく人気があるんです」


…こう言われたら、「へえ~」と思うものの、強く「行ってみたい」「興味を持った」とまではいかない方が多いのではないでしょうか。

でも、この会話に「PREP法」を取り入れると、

【意見】「あの店のコーヒーはおいしいからお勧めですよ」

【理由】「ブラジルでわずかしか採れない、幻のコーヒー豆を使っているんです」

【例】「行列ができることも多いんですよ」

【意見】「それくらいおいしい、お勧めのコーヒーなんです」

 

…これなら、「行ってみようか」という気になるのではないでしょうか。

 また、このときに接続詞も意識するといいでしょう。理由を言う際に「なぜかというと」、例を挙げる際に「たとえば」、意見を再度強調するときは「つまり」「ですので」などの接続詞をはさむと、話がスムーズに運びます。

●報告や説明では「新聞型」トークを活用

 上司や取引先などに、仕事の進捗や結果を報告する機会は多いですよね。わかりやすく要点を伝えられれば、印象も良くなり高評価につながります。

 報告の際にお手本にしたいのが「新聞」です。誌面を開くと、まず「見出し」が目に入ります。次に見出しを補足する「リード」が置かれ、本文へ進みます。この順番を意識してみましょう。まずはわかりづらい例から。

「営業をかけていたA社なんですが、先方で稟議したところB部門長とC部門長で意見が分かれたそうなんです。ただ○○○という条件であれば注文するということになりまして、来年の3月までに△△を*個納入してほしいということで…」

 

これを「新聞型」にすると、

【見出し】「A社より△△・*個の受注が決まりました」

【リード】「納期は来年3月まで。条件は○○○することです」

 

ここまで話し、上司がくわしく状況を知りたい様子であれば、【本文】(先方の稟議の経緯など)に進んでいきます。状況によっては、上司は本文部分の報告を必要としないかもしれません。忙しい相手が、知りたいポイントをすばやくつかめるように、この手法を活用してみてください。

●会議をうまく仕切るために有効な「あいうえお」

会議で進行役を務める際など、グダグダになってしまわないために、論理的に議論を運ぶコツを心得ておきたいもの。議論が行き詰まったときには、次の「あいうえお」を持ち出してみましょう。

「as(~として)」

人は立ち位置がはっきりすると話しやすくなります。「あなたはどう思いますか」よりも「チームリーダーとしてどう思いますか」「○○の担当者としてどう思いますか」「父親としてどう思いますか」など、相手の立場を明確にして問いかけてみてください。

「if(仮に~)」

発想に詰まったときには、「仮に~だったら」という視点の転換をします。事実に向き合うだけでなく、架空の状況を想像し、推察してみることで新しい発想が浮かんでくるものです。

「until(~までに)」

会議で決まったことも、「期限」を決めなければ実行に移されないまま日が経っていくというのはよくあること。何か目標や計画が決まるたびに、「いつまでにやる」という期限も必ず設定するようにしましょう。

「either(どちらかの)」

対象となるモノやテーマを単独で検討するのではなく、別のものと「比較」してみるのもお勧めです。それぞれの特徴が鮮明になり、メリットやデメリットを判断しやすくなります。

「opposite(反対の)」

物事は「表」と「裏」両方から見ることが重要です。案が出たら、良い面と悪い面、両方に目を向けて検討してみると、新たな案の創出につながることもあります。

●感情的になりそうなときは、感情を「言葉」で表現

感情的に話をしてしまうと、それだけで「論理的」ではない印象につながってしまいます。また、相手も感情的になり、反発を招くことも…。けれど、感情を出さなければ、相手に伝わらないこともあります。感情を自分の中だけに溜め込んでしまうのも、精神的によくありません。

そこで、感情をストレートにぶつけるのではなく、言葉で「表現」することを意識してみてください。

「なぜすぐに報告しなかったんだ!」
 ↓
「すぐに報告してほしかった。そうすれば僕も次の手が打てる。報告しなかったのはどうして?」

「また遅刻か!いい加減にしろ!」

 ↓
「悲しいな。日頃から言っているのに何で伝わらないんだろう。理由を一緒に考えよう」

 

このように、冷静な言葉で感情を伝えることで、相手も冷静に受け止めることができます。また、事の重大さに気づいてもらえるかもしれません。

「プラスα」を添えて、自分の話に説得力を持たせる

論理的に、わかりやすく話すテクニックが身についたら、自分の話の説得力を高めるためのひと工夫もしてみましょう。いくつかの「プラスα」を盛り込むことによって、相手に強く響くようになります。

●「数字」をプラス

実績や経験の豊富さは「数字」で示しましょう。

「この商品はよく売れています」
 ↓
「発売○ヵ月で1万個を売り上げました」「○分に1個売れています」

「私は多くのお客様のご相談に乗ってきました」
 ↓
「私はこれまで1000人のお客様のご相談に乗ってきました」

●「っ」をプラス

例えば「ぜったい」「きっと」「ばっちり」「きっちり」「がっつり」「ぴったり」「どっさり」など、小さい「っ」の入った言葉というのは、リズムやアクセントがあり相手の心に響きやすくなります。

「これなら、うまくいきます」
 ↓
「これなら、きっとうまくいきます」

「いやなことは忘れて、明日からまたがんばろう」
 ↓
「いやなことはきっぱり忘れて、明日からしっかりがんばろう」

●「沈黙(=タメ)」をプラス

商談や議論の後、自分の意見や結論を提示するときは焦らずに。しばらくの沈黙を置いて(しばらくタメてから)意見や結論を述べると、決定的な印象づけに効果があります。

 

栗原典裕氏/青山コミュニケーションセミナー代表

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国際証券(株)(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)を経て、教育業界大手の(株)栄光に転職。人材研修責任者として、10年にわたり「人気講師」を育成。グループ会社にて一般企業、私立高校の教師の研修も手がける。教育講演会は300回以上、個別面接・面談は10年で5000組を数える。同社退職後は商社役員などを歴任。 2004年に青山コミュニケーションセミナーを創設し、講師育成・企業研修・セミナーなど、幅広く活躍中。著書に『「気まずい沈黙なし」でどんな人とも120分話が続く会話術 』(明日香出版社)『「また話したい!』と思われる人の会話のルール」(中経出版)ほか。

 

EDIT&WRITING:青木典子