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後輩の相談を受けるときに意識したい4つのコツ

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Photo by Cydcor

こんにちは、はせ おやさいです。

唐突ですが、人の悩み相談に乗るのは得意ですか?

わたしは苦手です。なぜかというと、わたし自身、悩みはあるものの、原因の因数分解が得意なので、誰かに相談することなく、ある程度は選択肢や打ち手が想像できてしまうんです。そのため「誰かに相談する」という人の気持ちがイマイチ理解できないのです。

■ 悩み相談に乗るのは、難しい

例えば「年収が上がらない」という悩みがあったとします。わたしの場合だと、まずは「今の仕事に対して適正な年収かどうか」「もし上げるならいくらにしたいのか」「その目標まで上げるならどんなスキルセットが必要なのか」「そのスキルセットのニーズがある会社はどこか」「その会社に入るためにはどんな手段があるか」というように、各項目をYES/NOチャートに分解します。そして、YESなら進む、NOなら解決するにはどうするか考えて実行に移す、あとはその繰り返し、という感じでさくさく進めてしまいます。そのため、人に話すときには「AとBどっちがいいと思う?」もしくは「Aという道を取りたいんだけど、あなたならどうやる?」みたいに、具体的な「質問」になってしまうんですね。

なので、フワッとした「悩み相談」をしてくる人が求めていることが、よく分からなかったのです。

とはいえ、年次も上がり、部下や後輩の「相談」に乗ることも増えた今、なんとかして対処できるようになりたい……そう思って工夫した結果、いくつかのヒントを得ました。今回はそちらをまとめてみたいと思います。

■ 相談者は“解決策”を必ずしも求めているわけではない

割と最近まで、悩み相談を受けたとしても前述のYES/NOチャートで回答してしまっていたので、「相談があるんです……」と言われたときに「そうなんだ、じゃあこれやった? あれ試した? どうだった? だめだった? だめだったら今度はこれやってみたら?」と、具体策を提示するしかできませんでした。そのため、相手から「いや……それはそうなんですけど……」みたいな微妙な表情をされてばかりでした。たぶんあれは、「言われたことをやれていたら相談しに来てねえよ」の顔だったんでしょうね。やっと気が付きました。

で、「相談があるんです……」と来る人たちは、どうやら解決策や具体案を提示してほしいわけではないっぽい、と思い至ったのです。そして、自分なりに辛抱強く、相手の求めているものを探った結果、彼らは(もちろん解決策をまったく求めていないわけではないのですが)もう1つの重大な問題、「気持ちのモヤモヤを受け止めてくれる相手」を求めているのかもしれない、ということに気付きました。

■ 求められているのは「共感・理解・肯定」

悩み相談を持ちかける相手、つまり「モヤモヤの受け止め相手」として彼らが期待しているリアクションは、「具体的なアドバイス」だけではなく、「共感と理解」であったり、「肯定」だったりしたんですね。

厄介なことに、相談を持ちかける本人もこれを求めている自覚がなかったりしたので、非常にわかりにくいポイントなのですが、何人かレビューした結果を見るに、どうやらそういうことのような気がしています。

これがまたなかなか難しいのですが、悩み相談を受けるこちら側としては、何らかのアドバイスを返して相手の役に立ちたいし、相手の問題解決の手助けをしてあげたい。せっかく相談しに来てくれてるんだし……と、思ってしまいがちだったんですけれども、「どうやらモヤモヤを受け止めてくれる相手が欲しいようだ」と気付いてからは、具体的なアドバイスを返すだけが相談に乗ることでもなく、話を聞いて、相手の「壁打ち相手」になるのも、十分必要な役割なのではないかなと感じています。

こちらも相手のすべての状況を把握できているわけではないですし、考えたとしても100%フィットする回答を返してあげられるわけでもない。そうした前提のもと、「答えは自分の中にある」をモットーに、相手の心情に寄り添うのも大切です。そのために、いくつか心がけていることを次項で紹介してみます。

■ 悩み相談を受けるときに意識したい4つのコツ

まずは相手の悩み相談を聞くとき、のスタンスです。

1.途中で遮らず、相手が最後の一言を言い終えるまでじっと待つ

つい前のめりになって「あーそれはこういうことでしょ、分かる分かる」というように相手の話を横取りしないこと。相槌は打ちつつも、相手の最後の一言まではこちらが聞き手としてじっと待つ、というスタンスを崩さないこと。

2.異論があっても、まず共感・肯定の言葉から入る

  • NG…「でも、そうは言っても」「いやー、」 
  • OK…「そうなんだね」「気持ちは分かった」

正直、持ち込まれる悩みごとの中には、ほんとうに瑣末なこともありました。また本人に問題があったり、視野が狭いことが原因の悩み、ということもありました。とはいえ(前項とも通じますが)、ひとまず相手の心情をすべて吐き出させることを優先事項とし、頭ごなしに否定しないことが大切です。

わたしから見たらくだらない悩みでも、相手にとっては一大事かもしれません。その気持ちを否定しない、というのは実はなかなか難しくて、意識して練習しないと身に付かないことだったように思います。

3.こちらから投げた質問に即答されなくても、少し我慢してみる

相手がいったんすべてを説明し終えたあと、こちらから深堀りしたり、状況について詳しく聞こうと質問を投げることがありますが、その場合にも、相手が思い出したり考えたりする時間を与えてあげること

実際、わたしがすぐに相手の話を遮ってしまうタイプだったのですが、そのクセを直すよう気を付けてみると、相手からヒアリングできる情報の量が増えた印象です。じっと我慢して待つのがけっこう辛くてですね、これも意識しておかないと難しいものだなと思いました。


ここまでが、「聞く」ことについてのスタンスだとしたら、次は「聞いたことにリアクションする」スタンスです。

ここは、アドバイスに移る前に相談者から受け取ったモヤモヤを軽減する、いわゆる「ガス抜きケア」だと思って取り組むとよいかなと思うのですが、じゃどうするのがいいのよっていうので、いくつかポイントを。

4.相手の言うことに対して、「共感」「肯定」「賞賛」をなるべく与える

  • 共感…「その気持ち、分かる」「それは嫌だったね」「しんどかったでしょう」
  • 肯定…「考え方は間違ってないと思うよ」「その判断は正しかったよ」
  • 賞賛…相手のいいところを見つけて、褒める。

通常の業務では実績や数字をもって賞賛とすべきなんですが、このケースはまた別です。結果がどうあれ、トライしたことや相手のしたことを褒めましょう。「ガス抜きケア」においてはどんなことでも良いので、「自分から見て好ましいと思った言動、継続してほしい言動」を褒めるといいかなと思います


こんな感じでしょうか。具体的なテクニックとしては、「聞く」と「リアクションする」の2つに分けられると思います。そこから先の「アドバイス」に関しては、自分が話を聞いて思ったことを素直に伝えたり、単純な体験談を話すことでも十分役に立てるんじゃないかなと思います。個人的には、そういう場合はなるべく「自分だったらどうするか」という視点で考え、相手の悩みについて、決して「他人事」として語らないよう、気をつけています。

■自分を立派に見せようとせず、良い循環を作ろう

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Photo by decoded conference

いかがでしたでしょうか。「悩み相談」を受けるのが面倒、苦手、したくない、というならそれで構わないとは思うんですが、会社やチームで「部下の面倒を見る」みたいなポジションになったとき、どうしても「あいつの悩みとか相談乗ってやってる?」と聞かれがちなもの。めんどうですし、デリケートな問題を引き出す、ということ自体が、特別な訓練を必要とするテクニカルなものなのかもしれません。もちろん深刻な悩みはプロにお任せするのがベストとはいえ、組織を運営していくのに人間同士が集まっている以上、不確定な問題は起きてしまうものなので、問題が小さいうちに発見できるよう、ある程度は身に付けておいたほうがいいスキルなのかもしれないなと思います。


じゃあ、そもそもの話、「どうすれば悩み相談をしてもらいやすい状態になるの?」という問いに対して、個人的に思うのは、「オープンスタンスでない相手に、悩みを持ちかけるのは難しい」というのがまず1点。この対処策として、シンプルかつ有効だなと思っているのは、「話しかけられたとき、相手に対して自分の身体を向ける」、というやり方です。

いつもわたしに相談事を持ちかけてきてくれる相手に、なぜわたしに相談しに来るのか聞いてみたのですが、「話しかけたとき、作業の手を止め、膝から身体の正面をこちらに向けて、相談を聞くスタンスを取ってくれるから」という意外な答えが返ってきました。ほんのささいなことなのですが、そういう小さな態度を人は観察しているものなのかもしれませんね。


また、「自律できていて、前向きすぎる人に、愚痴は言いにくい」というのがもう1点。悩み=弱みを見せるのはそれなり勇気が要ることだとも思うので、まず自分から失敗談や弱みを開示するようにしています。年齢が離れていたり、ポジションに差があったりすると、余計にそう感じるかもしれませんし、悩みごとを抱えている時期というのは、わりかし周りが自分より優秀に見えてしまうもの。

「こんなこと言ったらバカにされるんじゃないか」「くだらないと思われるんじゃないか」と身構えられると、引き出せる悩みも引き出せません。そういった状況を打破するためにも、「わたしもこんな失敗をしたことがあるよ」「こういうことで悩んだことがあるよ」というのを、自分から先に開示するようにしています。そうすると相手が警戒を解いて、自己開示しやすくなるような印象です。これは悩み相談に限らずのテクニックかもしれませんが、相手の緊張や警戒を解くためにも「バランスよく」自分の弱みを見せられる失敗談ストックを用意しておく、というのは、ひとつの手段かもしれません。


すべての悩める中間管理職が幸せになりますように!

今日はそんな感じです。チャオ!

著者:はせおやさい (id:hase0831)

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会社員兼ブロガー。仕事はWeb業界のベンチャーをうろうろしています。

一般女性が仕事/家庭/個人のバランスを取るべく試行錯誤している生き様をブログ「インターネットの備忘録」に綴っています。