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リクナビNEXTジャーナル

キャリア・ビジネスの情報満載【リクナビNEXTジャーナル】

【曽山哲人氏インタビュー】名将はゴールから逆算し決断を導く

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「今までの経験を活かして、何とか活躍しなくちゃ」

 

中途入社の社員は、必ず焦りや緊張感を抱いてしまうもの。空回りせず、しっかり新しい場所で活躍できるようになるには、どうすればいいのでしょうか?

今回は、現在第一線で活躍中の人事のプロである、株式会社サイバーエージェント 執行役員 人材開発本部長の曽山哲人さんに、マネジメントの視点から「中途入社人材が活躍する方法」について伺いました。

 

そやま・てつひと:株式会社サイバーエージェント 執行役員 人材開発本部長

プロフィール>

1974年生まれ、上智大学文学部卒業。1998年に伊勢丹に入社、紳士服配属とともに通販サイト立ち上げに参加。1999年、当時20名程度だったサイバーエージェントに入社。インターネット広告の営業担当を経て営業部門統括に就任。2005年に新設された人事本部長に、2008年に取締役に就任。ブログやソーシャルメディア、著書による情報発信や人材マネジメントや組織活性化についての講演など幅広い分野で活躍している。

 

■意思表示する環境を築け

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中途入社の社員は、深層心理では必ず、「今までの経験を生かさなきゃ」とか「この会社で活躍したいという」という気持ちを持っています。マネジメントとして必要なのは、彼らの焦りや緊張感をできるだけ早く取り除き、その人が自然体で働ける環境をつくっていくこと。その上で大事なのが、相手の強みを見つけ、それを褒め育てることです。

 

どんなことでもいい。その人の強みを見つけたら、「あれよかったね」とか「だんだん会社に溶け込んできてるよね」とか、褒めながらフィードバックするんですね。面談をしたり、ランチに誘ってもいいかもしれません。まずは相手を認めて、その上で、本人の意思や感じていることを聞き出していく。それがポジティブであってもネガティブであっても、意思表明してくれたという事実を評価し、共感する。すると互いに親近感が高まり、自然体が出て、強みが発揮されやすくなるんですね。伸びる会社には、意見を言いやすい環境がある。逆に伸び悩んでいる会社には、社員が意思表明できていないという特徴があります。寡黙でもいいマネージャーはたくさんいます。コミュニケーションを重視し、相手が意思表明しやすい雰囲気をつくれるかどうかが大事なのです。

 

■「褒め質問」が相手を伸ばす

質問するときは、相手の強みに光をあてる「褒め質問」がおすすめです。例えば「営業成績すごいですね。どんなことをしているんですか」という風に。そうすると「お客さんの携帯番号を聞いて、できるだけ直通連絡しているよ」といった、その人が持っているノウハウや、自分に足りないものの見方に気づかせてもらえる。その中から自分にとって必要な情報を見極めて、生かしていけばいいのです。

 

質問をする時は、その人の感情が動くところを聞き出すことがポイントです。大事にしていることは何か。嬉しいと思うことは何か。その答えの中に、その人の個性や価値観、成功のノウハウがあります。本質的な情報というのは、個人の中に隠されていることが多いんですね。そして、人に訪ねることは、自分を再発見することにもつながります。

 

■マネジメントにバリエーションを持て

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ダメな管理職は、相手の欠点を指摘しまくる、恐怖政治をしたがります。実は私も、昔はこのパターンでした。このやり方は短期的には成果をあげられるかもしれませんが、長くは持ちません。マネジメントに求められているのは、永続的に成果を出すことです。そのためには、メンバーを成功させなくてはならない。その当たり前のことに気づいていない管理職が意外と多いんですね。

 

部下を成功させるために必要なアプローチは一人ひとり違います。つまり、ひとりに取りに合わせてマネジメントスタイルを変えていかなくてはならない、バリエーションを増やすことが大事なんです。ダメな人は、マネジメントスタイルがワンパターンに陥りがちな傾向があります。

 

■目指す成果から逆算せよ

バリエーションを増やすのが大事ということではなく、ここで重要なのは、「成果を出す」という「目標からの逆算」の視点を忘れないことです。

 

例えば人事制度をつくる時、私たちは「人事制度は流行らなければ意味がない」と考えています。ダメな人事は、人事制度をリリースすること自体が目的になっている。社員から使いづらいといったクレームが来ても「俺らが一生懸命考えたんだから使え」ということになる。そんなことをしていたら、社員の心理状態が下がっちゃうんですね。すると、業績をあげることに貢献できない。

 

決断に迷ったときは、それをすることとしないことのプラスとマイナスの影響を書き出してみるといい。業績に結びつけるためにプラスとなるのは何か。それを分析し、決断をするといったリスクテイクの積み重ねが決断経験値をあげ、自分の人生の財産になっていきます。

 

自分の思いを言語化し、達成したい目標から逆算することで、必要な手立てをとる。自ら積極的にリスクをとり、決断経験を高めていく。自分を成長させ、会社の成長に貢献するためには、その積み重ねが大事なのだと思います。

EDIT/WRITING今井麻希子 PHOTO坂本康太郎

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