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リクナビNEXTジャーナル

キャリア・ビジネスの情報満載【リクナビNEXTジャーナル】

【異動・転勤の方必見!】デキる社会人のスマートな引き継ぎポイント4つ

日に日に暖かくなり、桜の開花予想など、春めいた話題が多い今日この頃。「もうすぐお花見!」と喜びたいところですが、社会人のみなさんにとっては慌ただしい年度末……。そして「春はお別れの季節」でもあります。年度変わりの人事異動や転勤などで、引き継ぎに追われている方も多いのではないでしょうか?できることなら、引き継ぎは後任者に迷惑をかけないよう、スマートに済ませたいものです。

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ところが、実際には引き継ぎに対する不満は結構あるようで……。今回、リクナビNEXTジャーナルで実施した、「異動・転勤時の業務引き継ぎ」に関するアンケート(※)によると、なんと約65%の方が「引き継ぎに対する不満を感じている」と回答。

※【アンケート概要】インターネットリサーチにより、全国の20代、30代の男女276名(男性144名、女性132名)にアンケート。調査期間2015年03月9日~12日。

 

業務の引き継ぎ方で不満に感じたことはありますか?(回答数:199人)

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具体的にどんな点が不満に感じましたか?(回答数:130人)

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 具体的な不満としては、「引き継ぎ資料がわかりづらい」が60.8%と最も多く、次いで「引き継ぎ資料(内容)にモレがある」が50.8%、「引き継ぎ資料がなく口頭の引き継ぎ」48.5%といった結果でした。

 

「いい加減すぎる!」「態度が横柄!」など不満噴出!

「引き継ぎ時に不満を感じたエピソード」について聞いたフリーコメントからは、「引き継ぎ後、前任者が退職した後になってわからないことが噴出し苦労した」「言うことがコロコロ変わってよくわからなかった」「トラブル対応について何も説明がなかった」「お得意様の好みなどもきちんと伝えて欲しかった」といったような、その後の業務に支障をきたすような、いい加減な引き継ぎで困った経験のある方が多いという現実が見えてきました。

 

また、「投げやりだった」「適当すぎる」「自分は辞めるから関係ない感がすごかった」「いきなり謝罪から始まった」といった、少し驚いてしまうような引き継ぎをする側の態度ついての不満も続出。他には「教え方が下手だった」「得意先に悪い印象を与えた」といった回答も。

 

「引き継ぎ」は未来への投資と考えよう!スマートな引き継ぎ術とは?

漏れのないよう丁寧に、かつ相手の時間を必要以上に拘束しない「スマートな引き継ぎ」ができれば、「あの人はできる人だな」と周囲から思われ、あなたの株は急上昇するはず!

異動・転勤後も長く同じ会社で働くのであれば、引き継いだ人とまた一緒に仕事を機会もあるかもしれません。引き継ぎ時に好印象を持たれることは、決してあなたの損にはならないのです。言わば引き継ぎは“未来への投資”なのです!

 

自分も異動先の仕事も覚えなくてはいけない……という状況の中での引き継ぎは、とても大変な作業です。だからこそ、「立つ鳥跡を濁さず」という言葉のように、業務を滞らせないためにしっかりと引き継ぎ、気持よく職場を去りましょう!

そこで今回は、人財育成トレーナーとして多くの企業の研修に携わり、All Aboutのビジネスマナーガイドとしても活躍するビジネスマナーのプロである美月あきこさんに、「デキる社会人のスマートな引き継ぎポイント4つ」について伺いました。

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美月あきこ(みづきあきこ)

大学卒業後、日系および外資系航空会社にて国際線客室乗務員として17年間乗務。起業後は自らも人財育成トレーナーとして、接遇サービス、対人コミュニケーション企業や団体にて行う。客室乗務員時代に身につけたファーストクラス仕様のサービスを元にした、ユニークな研修手法が好評を博す。すぐに効果の上がる「売れる営業マン・販売員」研修は全国からオファーが絶えず、年間180回以上の研修と講演を行なう。著書には『ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣』シリーズ、『伸びる人、伸びない人が一瞬でわかる「見抜き力」』『15秒で口説く エレベーターピッチの達人』など多数。総合情報サイトAll Aboutでは「ビジネスマナーガイド」としても活動中。

美月あきこブログ=http://ameblo.jp/lucille/

 

■デキる社会人のスマートな引き継ぎポイント4つ

【引き継ぎをはじめる前に】まずはスケジュールを把握しよう!

異動や転勤が決まったら、まずはスケジュール管理をすること。残された日にちがどれくらいかをカウントし、そこから逆算して段取りを決めていきます。アットランダムに情報が入ってくると後任者は混乱してしまいますから、スケジュールを把握し、順序立てて説明していきましょう。そのためには、業務全体を振り返り、誰に何を引き継ぐか、業務を項目レベルで洗い出して頭を整理することが大切です。それから後任者に引き継ぎしていきます。

 

【ポイント1】引き継ぎ事項の洗い出しは、“マインドマップ”の活用が効果的!

作業を洗い出す際、漏れのないように伝えるためには、マインドマップの活用が効果的です。マインドマップは本来、自分の思考や発想を明確にする方法ですが、同じようなやり方で枝分かれしている業務を書き出していくことにより、担当業務全体の流れを把握しやすくなります。

まずは自分の「仕事」を始点にして、引き継ぎ事項を関連づけながら書き出していきましょう。その際に「社内」「社外」、社内であれば「同じ部署」「別の部署」「支社」といった形で、業務に関係する作業別にカテゴリー分けをしていくと、引き継ぎ資料が作りやすくなります。マインドマップを作るのが手間だな……と感じる方は箇条書きでも構いませんが、図で表すことによって引き継ぎ事項の優先順位が明確になっていきます。

引き継ぎ事項の洗い出しが済んだら、実際に引き継ぎ資料を作成していきます。その際に、過去に自分が引き継いだときにわかりやすいと思った資料など、引き継ぎ時の情報が残っていれば参考にしましょう。自分が引き継ぎ時に感じた情報を取り入れることにより、引き継ぐ側の立場に立った資料が作成できます。

f:id:k_kushida:20150324150110j:plainマインドマップ化することによって細かい作業も見えてくる!

 

【ポイント2】デキる人は自身の経験・ノウハウも引き継ぎ資料に追記!

以前、航空会社に勤務していた頃、1週間で引き継ぎをしなければいけないという緊急事態がありました。そのときに私を指導してくれた先輩からの引き継ぎ資料には、通常の作業とは別の緊急対応の裏ワザ、言わば「ウルトラC」が細かく書いてあり、その後の業務にとても役立ちました。

自分が経験して積み重ねた「役に立つノウハウ」をきちんと引き継ぎ、後任者につないでいける人こそが「デキる人」です。営業職の方でしたら、お客様の印象やお好きなものなど、これまでの関係性でリサーチしたことも一緒に引き継げば、後任者は仕事がやりやすく、お客様にもご迷惑をかけずに済みます。短期間ですべてを引き継ぐことは難しいかもしれませんが、そこまで考えることができれば引き継ぎ上級者です。

 

【ポイント3】引き継ぎ相手との人間関係はとても大切!

漏れのない、わかりやすい引き継ぎ資料を作っただけではまだまだ不十分。それをきちんと説明する「伝え方」も大切です。「あれやって、これやって」と、手順だけを事務的に説明するのではなく、「この人の話を聞きたい」と思ってもらえるような、引き継ぐ相手との良い人間関係を築くこと。いくら重要な話をしても、相手に対して良い気持ちを抱けていなければ、右から左に流されてしまいます。

後任者が先輩の場合は、わからないことも気軽に質問できるかもしれませんが、後輩の場合は気兼ねして躊躇してしまうといったことも多いようです。無駄な気を遣わせないよう、引き継ぎをする側が壁を取り払いましょう。

これまで私がお会いし、「デキる人」だなと感じた方々は、話しやすくて人当たりの良い方が大半でした。それは話術に長けているといったテクニック的なことを言っているのではありません。口下手でも人当たりの良さが雰囲気からにじみ出ていたり、ぶっきらぼうだけど誠実にきちんと教えてくれたり。その「人」からにじみ出るものは、相手にもきちんと伝わると思います。

 

【ポイント4】異動・転勤後のケアも忘れずに!

引き継ぎの際、「異動してしまったらそれっきり……」という愚痴をよく聞きます。できれば、後任者がだんだんと業務を把握してきたタイミングに、「どうですか?」と気軽な感じで、電話もしくはメールをして様子を伺い、そのときに確認事項があればきちんと教えてあげましょう。そういった細やかなケアが人知れずできる方は、その後社内でもどんどん評価が上がっていきます。こちらから連絡せずとも、「何かあったときには連絡してください」とひとこと声をかけておくだけでもOK。その言葉に後任者は救われるはずです。

また、社内外問わず、各業務に詳しい方や自分がお世話になった方の連絡先リストを作って渡しておけば、ちょっとした疑問が浮かんだ場合にも困りません。「物流のことに関しては○○さん」「この案件だったら秘書の○○さん」といったように、わからないことを相談できる窓口を教えてあげれば、後任者の不安も解消されます。

そもそも引き継ぎは、業務を滞らせないために行う重要なミッション。ここでしっかりと勤めを果たすかどうかが、新天地での成功の鍵を握っています。投げやりな態度で引き継ぐなんてことは絶対にNGです。

 

【上級編】異動・転勤時の挨拶で好印象!

異動・転勤が決まったら、お世話になった方々に挨拶状を出しましょう。できれば葉書で出して一言添えるというのが理想ですが、忙しくて葉書を用意することがむずかしい場合はメールでも構いません。だた、決まった例文をコピーペーストしただけでは、相手の心に残りません。メールに「あの時は本当に勉強になりました」といったような、前任の仕事での歴史やその方との関係がわかるような一文を入れるだけで印象が変わります。

反対にお電話だと、不在にしていた場合はかけ直さないといけないので、相手に気を遣わせてしまう場合も。「相手の時間を奪わない」こともマナーのひとつです。

理想論かもしれませんが、やっぱり「いい人だったね」と惜しまれながら送ってもらうことが“引き際の美学”ではないかなと思います。

EDIT&WRITING:石本真樹