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今回、100名のIT・ソフトウェア系のエンジニアに、理想のプロジェクトチームのメンバーについて「一般有名人」「IT・技術系の著名人」の2つのカテゴリーに分けてそれぞれ質問した。 まず従来の常識を超越して、理想のプロジェクトチームに入ってほしい一般有名人の結果がこちら。 |
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というように、上位は全て現役&元プロスポーツ選手。他にも | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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またスポーツ選手以外の有名人で挙がったのは、以下の方たち。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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比較的お笑い芸人の割合が多かった。どの有名人も独創的なアイデアの持ち主であったり、また物事を冷静に分析できる能力を持つ。そういった人が理想のプロジェクトを成功させるために必要不可欠であると考えられているようだ。 続いて、アンケートで複数の人達から挙がった、技術系の著名人による「理想のプロジェクトチーム」の結果がこちら。 |
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どれも実現すれば、夢物語ではなく本当に世の中に大きなインパクトを残すシステムやサービスを生み出す可能性を感じさせてくれるメンバーばかりだ。 |
理想のプロジェクトチームの条件、それは人によって、また立場によってさまざまな考えがあるだろう。そこで次はひとつの理想の形を明らかにするため、ユニークかつ斬新なアプリやサービスを開発する企業として有名な面白法人カヤックの協力の下、3名の社員(ディレクター、フロントエンジニア、デザイナー)による座談会を開催。3つのポジションそれぞれに対して普段から抱いている思いや要望を話してもらいながら、理想のプロジェクトチームの姿を探ってみたい。 |
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杉政: | ディレクターにとって重要なのは「場づくり」だと思います。チームメンバーが気持ちよく仕事を進めてうえで、一人ひとりの表情や雰囲気が大きく影響することも大きい。だからチーム内でのコミュニケーションは重視していますね。 | |||||
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比留間: | エンジニアの立場からすれば、その雰囲気づくりにとってディレクターの存在は大きいと感じます。特にプロジェクトのテーマやこれから開発するプロダクトについてディレクターがエンジニアに説明する時、いかに楽しそうに語っているかが僕たちのモチベーションに大きく影響しますから(笑)。プロダクトに愛情や熱意を持っているディレクターがいれば、「いいものをつくってやろう!」という気持ちも自然と湧きますしね。 | |||||
杉政: | ただ仕事ですから、いつも楽しいだけのプロジェクトとは限りません。重要なのはチームの雰囲気ですから、厳しい内容でも「楽しそうにしていること」が大事ではないかと。それによってメンバー全員が「自分から積極的に動かないとこのプロジェクトは成功しない」とどれだけ本気で思ってもらえるか。それがディレクターの役割だと思いますね。 | |||||
林: | デザイナーやエンジニアが、それぞれのモノづくりに対して集中できる環境づくりをディレクターがどれだけ本気で取り組んでくれるか?そうすれば自ずと積極的に取り組むし、プロジェクトが活性化されていくんだと思いますね。 |
杉政: | エンジニアからプロジェクトに対する具体的なアイデアがどんどん出てくるのが理想ですね。もちろんディレクターとして企画を出したりまとめたりしますが、エンジニアの視点でなければ出せない、面白いアイデアも多くありますし。 | |||||
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比留間: | うちのヒットサービスである「koebu」もそのひとつ。元々、音声技術を個人的に研究していたエンジニアから、この技術を使ったネット上のコミュニケーションができないか提案したのがきっかけでした。 | |||||
林: | そうしたら社内でどんどん盛り上がって、ウグイス嬢をしていた社員が「私の声を聞かせたい!」と言いだしたり(笑)。リリース後も実は声優を目指しているユーザーが多く利用してくれたり、予想外の広がりを見せましたね。 | |||||
比留間: | 特にうちのエンジニアはみんなつくることが好きで、仕事と全く関係ないものを、時間を見つけてつくっています。そこである時、エンジニア発信で何かやれないか?と思い、今では定期的に社内で自分の開発テーマに関する公開プレゼンを行っています。 | |||||
杉政: | 一般的にエンジニアの方は、せっかくいいテーマに取り組んでいるのに、自分からアイデアを発信しないことで結果的に個人も会社もチャンスを逸しているケースもありますから、公開プレゼンのような取り組みは歓迎ですね。エンジニアにはとにかく新しい技術に挑戦してほしいし僕の経験則として、成功したプロジェクトにはエンジニア発のアイデアが取り入れられていることが多いです。 |
林: | これはデザイナーだけの話ではありませんが「会社のブランドをデザインしていく」という認識を持っているか?というのも重要だと思います。デザイナーは様々なアイデアを現実的な形として表現していく、とても重要な役割。だからクライアントの意向やチーム内部の意向、そのすべてを正しく認識した上で、さらに自分なりのアイデアを加味してデザインしていくことが求められると思いますね。 | |||||
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杉政: | そういう意味では、みんなの話を正確に理解できる「読解力」が、ことデザイナーには求められるかもしれません。 | |||||
林: | それに加えて当社の場合、デザイナーも時としてクライアントを訪問するケースもありますから、クライアントのニーズをヒアリングする能力も必要ですね。 | |||||
比留間: | あとデザイナーには、ある程度の技術的な知識は理解していてほしいですね。打ち合わせをしても最初から何を言っているのか全く分からないような対応をされてしまうと、こちらもどうにも対応できませんし……。 | |||||
林: | それならデザイナーからエンジニアに対しても「基本的なデザイン知識は理解していてほしい」と声を大にして言いたいです(笑)!いきなり「そのコード読んでおいて」のひと言で済まされたら、それこそどう対応していいのか(笑)。説明一つにしても「少しでもわかりやすく伝えよう」とする、相手に対する気遣いが重要なのでは? | |||||
比留間: | そうですね(汗)。エンジニアもデザイナーもそれぞれ、お互いの立場に対して思いやりを持って対応していく必要がありますね。 | |||||
杉政: | 立場は違えど同じ「Webクリエイター」であるという共通認識を持った上で、それぞれの得意領域で切磋琢磨してもらえると、ディレクターとしてもプロジェクト全体としてもとてもいい方向に進んでくれると思います。 |
最後に3人を代表して、林さんにカヤックにおける理想のプロジェクトチームについて話してもらった。 | ||
「共通のゴールイメージを持ち、それぞれの役割や得意分野をメンバー全員が共有していることがひとつの条件だと思います。どんなに優秀な人でも、プロジェクトの目的に沿った役割にマッチしてなければ、決して力は発揮できませんし、結果も伴いません。 仮にその人が得意でない領域でも事情により対応しなければならない場合、その事実を最初からチーム全員が認識していれば、全員でフォローしたり他のメンバーをアサインすることもできますよね。 またプロジェクトの目的によっても、チームのあるべき姿は変わってきます。当社では、プロジェクトは主に1.クライアント発注によるキャンペーン制作 2.自社開発アプリ・サービスの開発・運営の2つに大別できます。1.に関してはクライアントの戦略・ビジョンをメンバー全員が深く認識することが重要。期間限定キャンペーンの場合には、チームとしての“瞬発力”をどう発揮させるか、が成功のカギを握ります。自社開発はゼロから形にしていく創造力と、運営しながら育てていくチームワークが求められます。 それぞれの目的をメンバー全員が認識し、目的達成のために自分に何ができるのかを考え、行動に移していく姿勢をもっていることが、理想のプロジェクトチームになっていくんだと思います」 |
今回の企画にからめて、「Ruby」開発者として有名なまつもとゆきひろ氏にも「理想のプロジェクトチームとは?」というお題についてご意見を伺ったのだが、こちらの想像をはるかに超える!?お答えをいただいた。 その一部をご紹介しよう。 |
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