ＳＥ兼マンガ家よしたにが描く！「理系の人々」仕事編

「数字に強い」「あいまい発言が気になる」「科学の進歩に興味津々」などなど、愛すべき理系の特徴を綴ったコミックエッセイ『理系の人々』が人気です。今回、Ｔｅｃｈ総研では「理系ブーム応援企画」と題して、作者・よしたに氏に、エンジニア的「理系の人々」を書き下ろしてもらいました。

（総研スタッフ／タニー只野　イラスト／よしたに）作成日：09.03.12

　システムエンジニアでありながら、理系ならではの特徴をネタにしたコミックエッセイ『理系の人々』で18万部を売り上げたよしたに氏。書籍が売れても、エンジニアの仕事は続けるという。そんなよしたに氏に、『理系の人々』誕生の裏話と“二足のわらじ”生活の過ごし方を聞いてみた。

―『理系の人々』を描き始めたきっかけは何ですか？

よ	普段、何げなくしていることや言っていることを、「これだから理系は！」と怒られたことがきっかけです。え、理系ってそんなふうに分けられるの？と思いました。

―では、SEを選択したきっかけは何でしょうか。

よ	なんとなく好きだからと、ほかにとりえがないからです。現在の業務は、企業のお客さまのご依頼にしたがって、業務に即したシステムを構築しています。社内情報共有から企業間取引、一般ユーザ向けシステムまで多岐にわたりますね。

―二つの仕事を両立するコツは……

よ	どちらも好きだからできるんじゃないかな、と思います。仕事は一人ではできない大きなことができること、マンガは一人でできる範囲が大きいことが気に入ってます。アイデアに詰まったときは、寝るか、散歩するか、暗い部屋（風呂場の電気を消したり）に籠もるか……くらいですね。

―今後の展望は。

よ	とりあえず仕事で怒られないように、マンガの締め切りを落とさないようにしたいです。先のことは……あとで考えます（笑）

―「理系の人々」との上手なお付き合いの仕方があれば教えてください！

よ	相手の専門を尊重してあげること、細かいことで怒らないことに気をつけると円滑にいくかもしれません。根は悪い子じゃないんです。

2001年、理工学部情報科学科を卒業。IT企業に入社しシステムエンジニアとして勤務する傍ら、漫画で綴った自身の生活を個人サイトで公開。2007年3月には、過去の作品をまとめたコミックエッセイ『ぼく、オタリーマン。』を出版し、シリーズで67万部を売り上げる。また、Ｔｅｃｈ総研が運営するYahoo!オフィシャルブログ「エンジニア★流星群」で連載中の『理系の人々』は、2008年10月に書籍化。こちらも18万部を売り上げ、「理系ブーム」を盛り上げている。

　細かい！といわれるかもしれませんが、ルール立てられていないものが嫌いです。いや、いいんです、全角英数でも。
　全角英数しか使わない覚悟があるならいいんです。じゃないとあとでプログラムに処理させるときバグるんです（いまどきその程度でバグるプログラム書くな、と言われそうですが、まあ昔の思い出ということで）。
あと、設計は頻繁にいろいろなファイルを開かなきゃいけないので、ファイル名がきちんとしてないと、いちいちファイルを読まないといけなくなっちゃいますので。

　理系の人はしゃべらないか、しゃべるか極端だ！と言われることがありますが、違うんです。
　しゃべる必要があるときはしゃべるし、しゃべる必要がないときはしゃべらないんです。特に、お客さまにものごとを説明する場合、きちんと内容をご説明し、ご理解いただいて問題を共有していただきたいと考えるがゆえに、多くしゃべりすぎて、お前うるさいみたいになり嫌われると。
　……ええ、わかっています。性分なんです。

　「家で何してんの？」と聞かれると、「だいたい会社と同じこと」（パソコンいじってる）と答えてます。
　違いは、会社のほうがデスクトップがきれいなことくらいです。

お疲れ様です！　折からの不景気ですが、景気の悪いときこそ力をためてがんばりましょう！　僕も元気に休日出勤、いってきます！

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タニー只野（総研スタッフ）からのメッセージ

『理系の人々』がYahoo!ブログでスタートして、もうすぐ3年になります。ブログを立ち上げたとき、わざわざテスト環境を用意していただいたり、あまりに単純すぎるブログのパスワードを伝えたら「そのまんまですね（笑）」と指摘していただいたり（速攻で変更しました）、仕事と両立して休まず更新していただいたりと、ずーっとお世話になりっぱなしでした。感謝の気持ちをこめて、よしたにさんと『理系の人々』を、今後も応援し続けます！