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Dr.きたみりゅうじの“IT業界の勘違い”クリニック【番外編】
IT業界って、ブラックな噂が多いよね?
IT業界に関するさまざまな思い込みを、元SEで現イラストレーター、きたみりゅうじが一刀両断の「“IT業界の勘違い”クリニック」。今回は特別版として、ITエンジニア適職フェアに生出演。現役SE3人を迎え「その評判、ホントなの?」をライブイラスト付きで検証します!
(文/川畑英毅 総研スタッフ/宮みゆき イラスト/きたみりゅうじ)作成日:08.10.08

適職フェアでDr.きたみと3人の現役SE、大いに語る!

 9月28日、ITエンジニア適職フェア(新宿NSビル)の特設会場で始まったトークイベント。第一線で活躍中の3人のSEときたみりゅうじ氏が、SEという仕事についての世間の――場合によってはSE自身の思い込みについて大討論! さて、その中身は……。

参加者プロフィール
井芹 聡司氏
きたみじゅうじさん

ソフトウェア開発会社で約7年半の間、企業システムの営業・設計開発、windows向けパッケージ商品の開発などに従事。現在はフリーのイラストレーター&ライターとして活躍中。SE時代の七転八倒を描いたコミックエッセイ『新卒はツラいよ!』『改訂版図解でよくわかる ネットワークの重要用語解説100』『Dr.きたみりゅうじのSE業界ありがち勘違いクリニック』が好評。

井芹 聡司氏
富士ソフト株式会社 井芹聡司 氏

東証一部上場、従業員6000人規模のITソリューションベンダー。井芹氏はシステム事業本部でリーダーを務め、医療、自動車、映像関連などのお客様先で仕様や要件を固め、自社に一括プロジェクトとして切り出す作業を担当する。言語は組込みCとVB Net、C#、VC++。

小俣 忠史氏
株式会社DTS 小俣忠史 氏

コンサルティングから設計、開発、システムの導入、運用、保守に至るすべてをサポートする総合情報サービス企業(東証一部上場)。小俣氏はプロジェクトマネージャとして、主にwebシステムの構築(アプリケーション開発、SIなど)のマネジメントを行う。現在は通信事業会社向けに、データセンターの入退館管理システムの開発を担当。

星 学氏
ソラン株式会社 星学 氏

さまざまな分野で、企業の発展を支援するITソリューションを提供するソランは、従業員規模、約3000人(東証一部上場)。星氏は金融関連の事業部に所属。特に現在は、金融分野の中でも、おサイフケータイに関わるソリューションや開発、運用を行っている。


Part1 「客先常駐の仕事って、キツそうだよね?」

 特にIT業界ではごく一般的な勤務形態のひとつである、客先常駐。しかし、「しょせんは下請仕事でつまらなそう」「同じ仕事をしていても、客先社員と給料が……」「上司と離れているから評価が心配」「周りはみんな“お客様”、コミュニケーションなどが大変の声も?
 意外なことに、会場で「そう思う」と手を挙げた聴衆は、ほぼ皆無。さて、その実態はいかに。

きたみさんイラスト
常駐で働くのは、自社内でありがちな雑事に巻き込まれず、目の前の仕事に集中できてむしろ楽? 給与の格差があったとしても、そもそも所属している会社が違うのだから、当たり前。
きたみさん

富士ソフト 井芹 聡司氏
井芹聡司氏

 さして「きつい」ということはないと思います。自分自身の場合で言うと、現在は2チームに分かれ、お客様先で仕様をまとめ、それを自社に持ち帰って進行するという仕事をしています。ですから、一方では自分がほぼ常駐SEとしてお客様先で働き、もう一方では、自社内でパートナー企業からのSEさんを迎えて働くという、両方の立場を経験しているわけです。
 けれど、それぞれ外の会社の方と接するのは楽しいし、新しい知識を吸収するきっかけにもなる。
 お客様先での仕事に関しては、スケジュールこそある程度お客様先導で決定される面はありますが、その他は比較的自由にさせてもらっています。


DTS 小俣 忠史氏
小俣 忠史氏

 そうですね。私も、「キツイ」とは言えないんじゃないかなと思いますね。
 給与の格差に関しては、頑張ればなんとかなる範囲内だと思います。また評価については、確かに業界的には、以前は上司の目が行き届かず、“見なし”で評価してしまうようなところもあったかもしれませんが、今はそんなことはほとんどありません。
 DTSの場合なら、私のような現場のPMが評価に参加しますから、正当な評価がされやすい環境にあると思います。
 コミュニケーションが大変だと言われますけれど、そもそも大変な人は客先になんか出ていないんじゃないかなあ(笑)。むしろそれを楽しめる人が行っていると思う。


ソラン 星 学氏
星 学氏

 私自身は、現在はお客様先には週イチで行く程度ですが、以前(前職時)は常駐で働いていたこともありました。その頃は、非常に大人数の大規模案件から、10人程度の小規模のものまでいろいろと経験しました。
 その頃の経験から言うと、キツイかどうかは、要は“案件次第”、それも、特に“どんな人たちと仕事をするか”がポイントかなと思います。
 客先常駐のメリットとしては、近いことで必要としている内容が見えやすく、仕事調整がしやすいこと。もちろん、あまりに近すぎるといつまで経っても仕様が固まらないこともあるので(笑)、必要なのはほどよい「距離感」かな、とも思う。


きたみりゅうじ × 現役エンジニア  生対談!

司会

というわけで、どうやらこの問題に関しては、「世間のイメージ先行?」という感じが濃厚ですが……。

きたみ

僕自身も何度か常駐の経験がありますが、むしろ、「自社内ではありがちな雑事に巻き込まれなくて、むしろ楽」という印象でした。
「同じ仕事なのに給料が違うのは……」というけれど、僕の場合、「同じ仕事」という感覚はあまりなかったですね。こちらはその仕事に集中して、場合によっては大きくふくらませて自社に持ち帰る。一方で、先方の社員さんは、その仕事だけじゃなくて、社内のいろいろな雑事も背負い込んでいるわけで、それで給料が一緒じゃ、逆にかわいそう(笑)。
それでも格差が気になってしょうがないなら、その会社に行っちゃえばいいじゃん、と思うんですね(笑)。
皆さんの場合、特に何かグチを言えば、ということはありますか?

富士ソフト・井芹氏

自分自身で言えば、お客様先と自社と半々というスタイルで、そんなスタイルが気に入っているし、それに慣れてもいるので特に……。
ただ、ずっと常駐という人からは、「自社の事情にうとくなっちゃったよ」という話は聞くことがありますね。

DTS・小俣氏

私もそうですし、周囲の話を聞いても、「常駐だから、どうこう」というのは、最近はほとんどないと思うんですよ。あっても、せいぜい酒のツマミの話程度かな。

ソラン・星氏

強いて言えば、昔、地方の会社で首都圏の仕事を請けていた時、作業場所が年に数回が変わるのがしんどかったですね。その時は「同じところで仕事したいな」と思った。

きたみ

でも、いまこの場では少数派ですが、ネット上などでは、「キツイ、いやだ」という声はまだまだ見ますよね。それはなぜだと思います?

DTS・小俣氏

10年以上前だと思うんですが、その頃は、確かに丁稚奉公のような労働があったと思うんです。教育もせずに放り出し、そこから頑張って評価して貰えるようになっても、それはお客さんだけ。自社ではそれを関知していなくて、給料にも反映されない。そんな印象が残っているんじゃないかな。今は、そんな会社は淘汰されちゃったと思います。
ウチの場合、教育の充実が売りのひとつでもありますが、今は大手ならどこもそれなりに教育に力を入れているでしょう。もしそうでない会社があるなら、就職・転職先としては、選択肢から外したほうがいいです。

ソラン・星氏

今の会社に入る前ですが、私自身は1ヵ月だけの研修で客先派遣に出されちゃったクチです(笑)。でも個人的にはそれほどイヤではなかったなあ……。
多少不自由を感じるところがあるとすれば、今はコンプライアンスやセキュリティの問題が、非常に厳しく問われる世の中になってきていますから、たとえばある種の情報を出すには、離れた場所にある専用端末まで行かなきゃいけないとか――。それが自社なら、もう少しは融通が利く場合もあるのでは、と思うことはあります。
でも、結局は場所よりも、先ほども言いましたが、人と人の問題に尽きると思いますね。

きたみ

なるほど。僕自身も思っていたことですが、この問題は、よく世間で言われるほどのことじゃない――もしあるとしても、それは気の持ちようだったり。しかも制度的な問題は、ほぼ過去のことと言ってよさそうですね。



Part2 「IT業界って、サービス残業が多そうだよね?」

 IT業界、特にSEという仕事には残業が付きもの! 特に納期が近付き、デスマ状態にでも陥れば、もう夜も昼もな〜い!
 しかしその一方で、世の中の風潮は「残業、いけません」の締め付けが、ますます厳しくなる一方。というわけで、「残業の必要は相変わらず」との板ばさみで、結局、サービス残業がますます増える羽目に。
 そんな世間の評判はホント? 会場でも「そう思う」の挙手は、ちらほら程度はありましたが……。

きたみさんイラスト
この仕事には波がある! けれど、集中できるときに仕事をする、9時−5時の仕事ではないことにむしろ魅力がある。もしも問題があるとすれば、自分で裁量してメリハリを付けた仕事をしているのに、そうして空けた時間に仕事を押し付けてくる上司がいたりする場合。結局、これはマネジメントの問題?
きたみさん

富士ソフト 井芹 聡司氏
井芹聡司氏

 当社の場合は、勤務時間の管理は非常に厳密に行っていて、ICカード形式の社員証で入退室の履歴を取る、入退館管理システム(FS Gate)と勤怠システムが連動。もし勤怠が報告とずれていれば厳しく追及されますから(笑)、サービス残業は物理的に不可能なんですよ。
 SEという仕事はルーチンワークではありませんから、メンバー一人ひとり、その代わりはいません。体調不良などで休むと、その影響は大きい。ですから、日頃から無理な残業はしない・させない方針です。
 私個人としては、もちろん、仕事上は波がありますから、月40時間の残業などという時がないわけではないのですが、平均すれば20時間程度に抑えています。


DTS 小俣 忠史氏
小俣 忠史氏

 結論から言えば、ウチの場合もサービス残業はありませんね。
 もちろん、“サービス”じゃない残業なら、納期前などは確かに多くなります。トラブル発生時などは、昼夜休日問わず対応することもあります。しかし、全体を平均すれば、20時間から、多くて30時間といったところではないでしょうか。
 DTSは、労働時間はフルチャージです。もしそれで無闇に残業が多いということになったら、その場合は例えば作業量を分散するとか、それでも無理なら増員を行うといった対応を取るのが通常です。個人の健康は守らないと。


ソラン 星 学氏
星 学氏

 ウチの場合もそうですね。今の職場では残業自体があまりないし、当然、サービス残業もありません。
 ただ、この業界の傾向としては、残業自体はやはり多いと思います。プロジェクトによりますが、私自身も、過去には「1ヶ月のうち、休めたのは何日?」ということもありましたし。
 現在の会社に入る前ですが、あまりに工数が多くなって、残業時間を付けづらくなってサービス残業してしまった、という経験はあります。ただ、その時も強要されたわけではありません。
 現在はそんなことはありませんし、ウチもそうですが、それなりの規模以上の会社ならサービス残業はすっかり追放されているんじゃないでしょうか。業界全体としても、最近は特に減っていると思いますよ。


きたみりゅうじ × 現役エンジニア  生対談!

きたみ

むしろこの仕事は、9時−5時ではないことに魅力があると思う。プログラミングには波があるわけですし、裁量労働制、完全フレックスで問題がないんですよね。
もちろん、サービス残業を押し付けられるとすれば、それは大問題だけれど、残業そのものまで否定的なのはどうかと思う。5時までに上がる毎日が正しいの?って思うんです。
問題があるとすれば、自分できちんと考えて集中するときはして、時間を空けたときに、そこに仕事を押し付けている上司や会社がいた時。結局、これはマネジメントの問題だと思う。みなさんはいかがですか?

富士ソフト・井芹氏

個人的には、集中してくると、ついぶっ続けで仕事してしまうんですよね。昼休みも忘れて仕事しようとして、上司に怒られたり(笑)。
その点から言えば、サービス残業でない残業はむしろOK。乗りに乗っているときは、やった方がいい。そのほうがいいものもできると思っています。

DTS・小俣氏

私自身はマネジメントをする立場なので、「マネジメントの問題」と言われるとドキッとしてしまうんですが(笑)。けれど、空いている時間にとりあえず仕事を渡してみるといったようなことは、結局は無理が生じる。そんなことをしても大抵失敗するんです。詰め込むことはしません。
ただ、おっしゃる通り、波があるので、毎日決まった時間、決まったことをしたい人には不向きな仕事でしょうね。

ソラン・星氏

たしかに、「勝負するときにはする!」という感じは、ありますよね。
私の場合、先ほども言ったように、前の会社にいたとき、新人の頃には、結果を出すためにとか、仕事を無理に取っちゃったりとかで、必然的に残業が長くなり、結果、サービス残業してしまったりということはあったんです。
けれど、ソランもそうですが、今は仕組み上から言っても、サービス残業というのはほとんどないんじゃないかな。

きたみ

ただ、僕が最後に働いた会社はきっちり残業代は払ってくれる会社だったんですけれど、逆に、仕事を前倒しで集中してやって、まとめて休みを取るとかいった働き方はしづらかった。「残業してまで休みを取るとは何事か!」というわけです。
それは逆につまんないかなあ、と思ったりもする。その働き方ができるというなら、「サービス残業」的な働き方にも、個人的には魅力を感じます。

富士ソフト・井芹氏

私は毎月コンスタントに有給は取ってますよ。家族とどこかに出かけたり、それなりに有意義に使っています。会社も、なるべく休めるときはちゃんと休めという方針です。
仮に無理に休出しても、職場に2、3人しか人がいなかったり。シーンとした中で仕事するのは、ちょっと寂しいですよ(笑)。

DTS・小俣氏

ウチは、きたみさん的に言えばつまらない会社かもしれないなあ(笑)。確かに、3ヵ月の仕事を1ヵ月でやるから、2ヵ月休ませてくれといったようなダイナミックなことはできないですね。

ソラン・星氏

少なくともウチの場合、休みを取りづらいということはないですね。シャカリキに仕事すれば、そのぶんはしっかり休んでいいと思う。

きたみ

まあ、とにかくこの業界、残業それ自体は仕事の波にしたがってどうしても発生する。けれど、それは決まり切った時間の枠に縛られず仕事できるということでもある。とりあえず誰か手が空いていたら、仕事を押し込むような上司がいるところから出た世間の評価が、まことしやかにささやかれている、というところでしょうか。



Part3 「IT業界って35歳が限界だから、将来のキャリアパス描きにくいよね?」

 今なお、折に触れて思い出したようにささやかれるのが、「SEの35歳限界説」。進化・変化の激しい世界だけに、技術をフォローしていくのも大変。若いウチじゃなきゃやってられないよ、35歳にもなったら、付いていくだけで息切れしちゃうよ、というワケである。
 もちろん、35歳を越えてバリバリ活躍している人も多いのは確か。それなのに、今なおそんな説がささやかれるのはなぜ?

きたみさんイラスト
 IT業界に限らず、どんな業界でもキャリアパスはさまざま。どのピラミッド(業界)でも、節目節目に自分でキャリアを考えなければならないのは同じこと。IT業界だからといって、特別なことはない!
きたみさん

司会

「35歳が限界で、キャリアパスが描きにくい」という評価ですが、会場の皆さんに伺ったところ、数人の方ですが、挙手がありました。その点、みなさんのご意見はどうでしょう。

富士ソフト 井芹 聡司氏
井芹聡司氏

 私はまだ26歳で、“定年”にはまだまだ達していませんが……。
 そもそもこの“説”は、IT業界全体の話ではなくて、もともとは「プログラマ35歳限界説」じゃありませんでしたっけ。
 私自身についていえば、コーディングしたいわけではなく“モノづくり”がしたくてこの仕事に就いたので、今のところは不安はないですね。プログラマ35歳限界説ではなく、もしも技術者魂そのものに35歳の限界があるとすれば問題ですけれど(笑)。
 ただ、富士ソフトに関して言えば、技術一筋で行きたい人には「スペシャリスト制度(※)」があります。富士ソフト自体は平均年齢がおよそ32歳と若い会社なので、お歳を召したプログラマの方は周りにあまりいませんが、お客様やパートナー企業の方には、35歳以上で非常に仕事のできる、尊敬できるプログラマもたくさんいらっしゃいます。  

(※)スペシャリスト制度…富士ソフトではマネジメント職階に加え、社員の要求に応じてスペシャリスト職階が選択できる。職場におけるマネジメントラインとは異なり、社内外に誇れる高度な専門性を持つ社員は、マネジメントポスト・ニーズにとらわれず、マネジメント層と同等の処遇を受けられる。


DTS 小俣 忠史氏
小俣 忠史氏

 私は36歳なので、すでに限界を超えてしまいました(笑)。確かに今の自分自身を振り返ってみると、ゴリゴリとプログラムを書いているわけではないし、朝まで遊び通すのは体力的にちょっとキツくなってきました(笑)。
 ただ、そもそも「35歳限界説」の“限界”って何なのでしょう。仮に、それが「期待に応えられなくなること」だとして、けれど、その期待の中身を決めるのは自分自身。年齢や経験、環境に則して、自分に合っている姿を模索していけばいいと思う。
 DTSの場合は、社員の意見も聞きつつ、主に4つのキャリアパスを用意しています。プロフェッショナル認定制度と呼ばれていますが、いわゆるエキスパート職でも、最近流行のコンサルやプランナーでも、マネジメントでも、社内の認定基準を満たすことで同職位でも手当てによって給与が変わります。社員は、そんな中から自分に合っているものを選べばいいという具合です。


ソラン 星 学氏
星 学氏

 結論から言えば、「別に大丈夫じゃない?」というのが私の意見。
 もともとこの業界自体が若く、年齢の高い人があまりいなかった。だからこそ、年齢が進むにつれてどうなるのか、イメージがしづらかったというのが、「限界説」の正体ではないかと思っています。
 しかし今は、見回してみれば、50歳以上ですごいプログラミングの腕前、なんて人もいらっしゃいます。
 たしかに、20代とまったく同じことをしていたら、35歳で頭打ちになってしまうかもしれない。しかし、それまでに40代以降のことを考えて、マネジメントでもコンサルでもいい、あるいは技術特化に生きてもいい、何かしら心に決めて仕事をしていけば、必ずや先が開けてくると思う。少なくとも私自身は、そう考えながら仕事をしています。
 その点は、IT業界であろうと、その他の業界であろうと、実は変わらないんじゃないかな。


きたみりゅうじ × 現役エンジニア  生対談!

きたみ

ウチの兄貴はとある業界の一部上場企業で営業をしていたんですが、その営業はまさに体力勝負。だから、とにかく若いウチにがむしゃらに稼げ、あとは自分でなんとかしろ、というような仕事だったんです。けれど、「それはそういうもの」であって、それ以上でも以下でもない。
結局、節目節目でキャリアパスを考えないといけないのは、どの業界でも同じだと思うんです。

富士ソフト・井芹氏

その通りだと思いますよ。この業界だから特別にどうということはないと思う。

ソラン・星氏

私も「35歳限界説」なんて特に気にする必要はないと思う。私自身、昔、「オレはドラクエを作ってたんだよ」という年配のスゴ腕のプログラマから、プログラミングを教えて頂いたことがありますし。

きたみ

限界説が言われる原因の一つに、日本では「プログラマ」と言われる職の意味範囲が広いこともあると思う。単にコードを書くだけの「コーダー」も含まれちゃう。たしかに、機械的にコードを書くだけの仕事なら、さすがに35歳以上はきついかなと思います。
いずれにせよ、20代と本当にまったく同じ仕事を続けられるかといえば、そうじゃない。それ以前に、年齢も進んで家族もできて、という時に、20代と同じ給料じゃ生活していけませんし、会社のほうでも「まったく同じ仕事しかできないなら若い人を使うよ」って、当然言いますよね(笑)。
それでもあえて同じ仕事でいいよ、止めておいてよ、というのはワガママでしかないと思う。

富士ソフト・井芹氏

まったくその通りですね。限界があるとすれば「まったく同じ」を求めているから。けれど、スペシャリストの道を進むにしても、スキルは上がるし、いろいろやりがいも出てきていると思う。まったく同じはないですよね。

DTS・小俣氏

うーん……。DTSの場合は、もしも仮に「ずっと同じでいたい」と求めている人がいれば、制度的にはできてしまうかも。でも、「ホントに? ホントにそれでいいの?」と、10回くらい聞き直してしまうと思うなあ(笑)。
実際にはそんなことを言いつつも、その人なりの人生設計はあると思うし。

ソラン・星氏

仮にプログラマとしてずっとやっていきたいと思っても、特化していけば、それなりに当然単価も上がってくる。どんな道筋であっても、目指すところがあれば、その頂上を目指せるんだと思いますよ。

きたみ

今日は、場合によっては、かなりディスカッションになるのかと思って覚悟して来たんですが(笑)、むしろ僕も常々思っていたことを、みなさんのお話で確認させて頂いたというか……。
イベント的にはこれでよかったのか!?と内心忸怩たるものもありますが(笑)、でも、業界自体、昔はいろいろと問題を抱えていたのが、変わってきていることを実感できました。業界としては、とても健全になってきているんだなあと思いました。今日は本当に、どうもありがとうございました。



コラム−楽屋裏でこっそり聞いちゃいました「IT業界って、出会いがないよね?」

ソラン・星氏

みなさん、どうやって出会いを見つけているんでしょう? うーん、私が教えて欲しいです!(笑)

富士ソフト・井芹氏

私は入社以前の付き合いで結婚してもう子どももいるので経験はないんですが、合コンの話題はよく耳にしますね。
職場の男性比率が高いのは事実ですが、女性SEも少なからずいますし、SE以外の事務系の人たちはほとんど女性。食堂に行けば、他のフロア、他の部署のメンバーもいます。自社ビルもきれいで、そんなに「男くさい」ところでもないし、職場で出会いがないとは言えないんじゃないかなあ。

DTS・小俣氏

たしかに、職場の男性比率は高いですね。ウチの会社は全体ではどうかな……。私の担当プロジェクトは、今は男女比は2:1ですが、2ヵ月前までは男ばっかりでした(笑)。
でも、業界や職場がどうと言う前に、出会いは自分で進んで見つけるものなんじゃないですか? そのほうが楽しいし。私が27、8の頃は、合コンやりまくっていましたよ!
ただ、統計は取っていませんが、私の周囲では社内結婚や職場結婚の割合が結構多い気もします。

きたみさんイラスト

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