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最新! 8つのエンジニア職種から採用動向がわかる!職種別 採用天気予報 [08年7〜9月期]
2008年夏のエンジニア転職市場はどうなるのか。これまでの市場動向を基に、技術系職種を大きく8つに分け、7月から3カ月間の短期予想を載せた。取材先は各分野のベテラン転職アドバイザーたち。それぞれの分野での求人動向と、企業の求める人材像に注目だ。
(取材・文/広重隆樹 総研スタッフ/高橋マサシ)
全体動向 景気減速の影響が出てきた転職市場。狙い目は上半期中
 サブプライムローン問題に端を発する米景気の減速傾向はより鮮明になってきた。原油高がそれを加速させ、その余波が日本経済にも及んでいるようだ。内閣府が6月に発表した4月の景気動向指数は前月より低下。所定外労働時間指数、有効求人倍率、鉱工業生産財出荷指数、大口電力使用量、鉱工業生産指数、商業販売額(小売業)などの経済指標も、いずれも前月より悪化している。
 2002年2月に始まった戦後最長の景気拡大が、いよいよ後退局面に入った可能性も指摘されるほどだ。

 技術者の転職マーケットにもその影響がじわじわと出始めている。今回の取材でも、「昨年同期なら確実にパスしたはずの人が、今年は最終面接で不合格になるケース」を指摘するキャリアアドバイザーは多い。現場の人手不足感とは別に、経営判断としての採用手控えの傾向が見られるというのだ。
 とりわけ、今年度下半期以降の経営環境の悪化を憂慮する声は多い。そのため企業の採用担当者の間では、今年は例年以上に「採用計画を上半期に集中する」動きが見えるという。もし上半期に採るべき人材を採用できれば、下半期は中途採用そのものをやめる企業が出てくる可能性もある。

 そこでキャリアアドバイザーがそろってアドバイスするのが、「今年は動き出しを早くしよう」ということだ。転職市場の動向把握、企業研究、応募エントリーなど転職活動全体をスピードアップすることが期待される。もちろん焦りは禁物。採用基準が全体的に高くなる傾向だからこそ、面接では自分の保有技術を示すだけでなく、「自分が転職することでその企業に何が貢献できるか」というメッセージを明確に訴える必要があるだろう。
業界別求人人数の推移と今後の予測
 ※2007年4月の「機械・自動車・化学」の求人人数を0値として、職種ごとの求人数の推移をグラフ化した。
 ※リクルートエージェントのデータ(2008年5月まで)を基にTech総研編集部が作成。
 ページ内の各職種へリンクします
制御系SE アプリ系SE コンサルタント ネットワーク
電気・電子系 機械・メカトロ系 半導体系 化学・材料系
制御系SE
晴れ
採用基準は上昇するも、自動車関連の求人は相変わらず強い
狙われるのはこんな人 組み込み系の技術経験+αをアピールできるエンジニア
 景気全体の後退感はありますが、組み込み・制御系はソフトウェア業界の中でもともとニーズの強いところ。採用企業のラインナップや求人総数を見る限り、今期も相変わらず堅調とは言えるのですが、採用基準の高まりは感じています。昨年同期よりも、内定獲得にいたるまでの難易度は上がっているでしょう。

 採用基準の高まりというのは、組み込みに関してはよりハードウェアに近いところでのソフト開発経験など、求められる技術や経験が高度化しているという意味もありますが、それだけではありません。例えば、「ひとつの技術にこだわるのではなく、新しい技術にも柔軟に対応してくれる」とか「きちんと職場に解け込んで定着してほしい」など、柔軟性や定着性といったヒューマンスキルの面への評価ポイントが高くなる、という傾向も見られます。求人の多くがメーカーや、メーカーから業務を請負っている会社のものなので、上記のような視点は重要視されます。
 こうした状況では、面接のスキルも重要になります。例えば、「マネジメントはしたくない」、逆に「現場ではなくマネジメントに注力したい」というように、自分の可能性を狭く見せるというのは、あまりよい方法とはいえません。企業が現在どのような人を求め、自分に対して何を求めるのかを察知しながら、自分の潜在的な可能性を広く訴えるということが重要になります。

 業界別で制御系エンジニアへのニーズをみると、自動車業界は完成車メーカー、サプライヤーともに強いニーズがあります。自動車まわりでは、次世代型カーナビ開発やITS規格の標準化に伴う技術など、ITS関連が伸びていくと思われます。
 家電業界も変わらず、通信機器関連は横ばいといったところ。計測機器メーカーは、企業によってバラツキがありますが、採用意欲の強い会社もあります。また、メーカーから開発を請け負っているソフトウェア会社の求人は、相変わらず携帯電話などの組み込み需要が高いので、堅調に推移すると思われます。
 技術の内製化を進めるメーカーについては、正社員採用を増やす傾向もあります。今後は、組み込み開発の経験があって通信系の知識をもつという技術的な部分や、面接力を向上することなどで、技術経験+αをアピールできる人に強みが出ると思います。
リクルートエージェント
ITカスタマーマーケット
キャリアアドバイザー
畠田 仁氏
畠田 仁氏
アプリ系SE
晴れ
金融業界がリードするSE求人は依然堅調。募集職種も多彩
狙われるのはこんな人 金融システムの知識、PM経験、品質標準化の経験者も
 4〜6月期の実績から言うと、企業のシステム投資は依然として好調で、それを受けたアプリ系エンジニアの採用も堅調に推移しました。金融業界関連では、サブプライムローン問題の影響を受けた証券は別として、メガバンクや生損保の投資意欲は強く、金融系エンジニアへの引き合いは全体に強含みでした。
 銀行のシステム統合は一段落しましたが、海外店舗やサービス系や市場系システムへの投資は、企業生き残りのための重要な課題。それが金融業界本体、さらに大手SI企業のエンジニア求人につながっています。

 このように金融系企業が求人ニーズを牽引するという状況は7〜9月期も続くと考えています。なかでも地銀、郵政関連、保険会社向けのシステム構築案件は山積みで、パッケージ開発から導入コンサル、さらに構築に至るエンジニア需要が強まると予測しています。
 大手SI企業の多くが、金融システム構築経験のあるエンジニアを求めていますが、そこで必ず出てくる要件がプロジェクトリーダー経験。案件を上流工程から獲得することはSI企業にとっても至上命題なので、新規顧客の獲得やコンサルテーションのフェイズも含め、リーダーシップを発揮できる人が欲しいのだと思われます。

 パッケージソフトベンダーでも、コンサルからサポートに至るまで幅広い求人が続いています。システム開発がSOA(サービス指向アーキテクチャ)へ移行する動きもあるので、それに関連する求人もあります。外資系ベンダーはもちろんですが、中小企業向けの会計パッケージなどを開発する国内企業も中途採用の意欲を強めています。
 SI企業では、これまでの業種別ソリューションではなく、顧客企業全体のPMを行うため、組織横断的なソリューションを強める動きがあります。いわゆるPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)と呼ばれるものですが、求人もPMO設置を背景にしたものが目立つようになりました。システム開発の品質標準化も重要なテーマで、そうした経験のある技術者にも転職チャンスは広がるでしょう。
 製造業などに比べて景気の余波が後からやってくるということもあると思いますが、業界におけるアプリ系SEの需要は活発。ただし、今年度下期はどうなるか予断を許さない状況ではあります。
リクルートエージェント
ITカスタマーマーケット
グループマネジャー
江川理絵氏
江川理絵氏
コンサルタント
ピーカン
労働環境重視へと移行する業界。ワークライフバランスもポイントへ
狙われるのはこんな人 未経験なら顧客交渉力、部署間の調整力、問題解決能力など
 コンサルタントへのニーズは相変わらず強く、コンサルタントを目指す人も増えています。戦略系コンサルがIT分野への業務を拡大しており、生損保などの分野でのコンサル需要が高いという状況も依然として続いています。また、内部統制系の求人は落ち着きを見せてきた一方で、ERP系のコンサルタント求人は堅調です。
 こうした状況の中であらためて注目されているのは、ダイバーシティやワークライフバランス、あるいは労働環境の重視です。大手コンサルティングファームでは、業務の拡大に伴って業務の領域もSI企業と重なるようになり、それだけ社内に多種多様な人材が集まります。同時にこれらの企業では、若手を採用して、しっかり育てていきたいという考え方も強い。そのためには、私生活の充実より目の前の業務といった働き方を見直す必要があると考えたようです。

 実際に、「くるみん」(次世代育成支援認定マーク)を取得したり、障がい者雇用を促進したり、女性社員が業務改革を進める企業などがあります。「コンサルタントは夜遅くまで仕事をするもの」というこれまでのイメージが大きく変わりつつありますし、逆にそうしなければ、企業の活性化が図れないと認識しているのだと思います。
 労働環境の重視は求職者側にも目立つ傾向です。ワークライフバランスを重視する人が増えたということですが、ここは考え方次第で、多くの経験を積んでキャリアを伸ばすことを重視する人もいます。

 コンサルタントの経験者は、同年代の一般のエンジニアと比べてビジネスの視点が高く、顧客が考えることの一歩先を読めるように鍛えられている人が多い。それはやはり、高い緊張にさらされながら、濃密度の仕事をこなした経験がないと身につかないものでしょう。
 しかし、コンサルタント未経験の人などであれば、顧客との交渉力、部署間の調整力、品質管理の意識、トラブル解決能力などを、これまでの業務の中からアピールすることが大切です。これからコンサルタントになりたいという方は、そのスキルを身に付けるためには、あまりに労働環境を重視するというよりはあえて「虎の穴」に飛び込む勇気も必要だと思います。
リクルートエージェント
ITカスタマーマーケット
キャリアアドバイザー
石田真一氏
石田真一氏
ネットワーク
晴れときどき曇り
企業の採用判断は慎重に。上半期に重点を置く企業が増加するか
狙われるのはこんな人 ネットワーク構築系よりサーバ系や運用・保守系にチャンス
 ネットワーク技術者の慢性的な人材不足感は変わらないものの、大手企業に大量採用の動きは見られなくなりました。採用ニーズがあっても数は限定され、即戦力人材に絞るという動きが顕著です。
 求人のある企業でも、採用判断はかなり慎重になっています。昨年同期なら十分に合格ラインに達した基準の人が、最終面接などで不採用となるケースをよく聞くようになりました。経営層の判断で、今年度の業績を予測したとき、どうしても人件費の抑制という判断にシフトしてしまうのではないかと考えられます。
 その一方で、二次請け以降の中小企業では、受注案件をこなすためにインフラ系技術者が必要な状況には変わりありません。求人も大手よりはまだまだ活発です。

 サーバ系技術者については、サーバの仮想化技術を使ったシステム導入事例が増えており、これがこれからの求人を活性化させる可能性はあります。また、ネットワーク保守・運用系でも、慢性的な人手不足であり、実際にそれを請け負う中小規模の企業は採用増に向かっています。
 以前と比べると「未経験可」とする求人は減っているものの、サーバや運用・保守の分野はほかの職種に比べれば、まだ、未経験者への門戸を開いているという状況は続いています。
 全体に与える影響は軽微ですが、外資系移動体通信ベンダーでは、基地局展開の必要性から求人を本格化するところがあります。同じく外資系ネットワーク機器ベンダーも、4月から採用戦略を強めています。
 また、昨今の技術的・経営的なキーワードにはWiMAX、NGN、MVNO/MVNE(仮想移動体サービス事業者)などがありますが、それを明示した形での技術者の求人はそう多くありません。

 全体的にみると昨年同期はもとより、前の期(4月〜6月)に比べても、ネットワーク関係の求人は「渋くなる」と予想せざるを得ません。売り手市場という基調は変わらないものの、その強度は落ちているというべきでしょう。
 今後の景況判断が採用数に影響を与えているのだとすれば、今年度の下期にかけてはますます不透明感が強まります。つまり、今年度下期は景気の下降局面がより明確になり、採用がもっと減るかもしれないのです。とすれば、むしろ上半期のうちに動くのが得策です。実際、転職意欲が明確な人には、「早く動いたほうがよい」とアドバイスするようにしています。
リクルートエージェント
ITカスタマーマーケット
キャリアアドバイザー
松本青磁氏
松本青磁氏
電気・電子系
晴れ
自動車関連は活発なニーズ。家電メーカーとの求人競合も
狙われるのはこんな人 FPD開発、カーエレクトロニクス、モーター・電子制御技術者など
 家電業界では液晶薄型テレビの事業再編が進み、FPD事業から撤退する企業も出てきており、そこからの人材流出が始まっています。ただし、市場に出てきている転職希望者と、FPD事業を継続する企業が求める層とが必ずしもキャリア年数などの点で一致せず、そうした意味でのミスマッチは生じています。
 また、業績回復をした大手家電メーカーで積極採用に転じた企業もあります。これらの企業はそのブランド力で人材を吸収することができますが、それ以外の企業は採用が難しくなるという状況も現れています。

 自動車のエレクトロニクス求人は従来のように活況を呈しています。クルマのエレクトロニクス化は高度化する一方で、かつ技術の汎用化も進んでおり、家電業界にいた人が十分に力を発揮できるようになりました。
 そのため、自動車と大手家電メーカーが同じ基準の人材を求めるようになり、結果として、大手企業であればあるほど採用基準が下がる傾向があります。本来なら回路設計の経験者を即戦力として採用したいところ、なかなか人が採れないので、「大学の電気・電子学科卒なら可」とするなどです。
 大手なので採用後に育てる余裕があるからですが、中小企業になるとそうもいかず、むしろ中小は即戦力を求めて採用基準が高くなるという「逆転現象」も生まれています。
 また、自動車関連では外資系・国内系のサプライヤーからの求人も活発で、エレクトロニクス系エンジニアにとっては選択の余地が広がってきました。

 ほかにも、工作機械や建設機械のメーカーから求人が伸びています。より精密な加工精度を求められる工作機械では機械制御だけでは限界があり、センサーや電子制御の技術が不可欠です。また、建機も自動車並みにハイブリッド化の動きがあり、モーター関連や電子制御技術のエンジニアが求められています。
 エレクトロニクス系エンジニアの売り手市場は、夏場いっぱいは続くと思います。それをチャンスととらえて、家電業界から家電業界という同一業種内の移動だけでなく、異業種へもぜひチャレンジしてほしいと思います。
リクルートエージェント
EMC・メディカルカスタマーマーケット
グループマネジャー
勝田 健氏
勝田 健氏
機械・メカトロ系
晴れときどき曇り
自動車と重工業を中心に求人継続だが、早い動き出しが必要か
狙われるのはこんな人 技術や知識も必要だが、面接では「自分の思い」を語れる人
 前の期のこの欄では、「2008年度全体の予想をすると、昨年度に比べると求人数の伸びは若干鈍化するのではないか」と予測しましたが、年度当初の出足はだいたいその予測どおりでした。前年同期に比べると、横ばいまたはややマイナスという傾向です。各社の年度採用計画が出そろう7月以降も、この傾向は続くと思われます。
 その中でも堅調な動きを示しているのは、自動車と重工業系のメーカーです。重工業でいうと、火力・原子力関連は一段落しましたが、航空機関連の機械設備などは依然強いニーズがあります。ちなみに自動車や重工業系では技術者だけでなく、現場の技能職の採用も急いでいます。工場のライン新設で100人以上の技能職を一挙に採用するところもあります。

 一方で、家電、建機、通信機器などではあまりパッとした話は聞きません。全体的には募集職種がピンポイントで絞られるようになったり、採用基準が高まったりする傾向がうかがえます。とりわけ超大手企業にその傾向が強い。
 昨年ならば「ここまで来ればもう大丈夫」と思えたような人が、最終面接で落ちてしまうという話も毎日のように聞いています。今年度は下期に進むにつれて、採用基準は徐々に高くなっていくのではないかと見ています。従って転職希望者は、例年以上に動き出しを早くしないといけないと思います。

 好況期の求人と違い、採用職種や人数が限られてくる状況下では、企業は単なる技術やスキルだけでなく、「うちの会社で何をやりたいのか」という目的意識を強く求めるようになります。企業理念への共感や社風とマッチングするかどうかという点も、面接で重要なポイントになります。
 だからといって技術者が急に能弁になれるわけでもありません。饒舌でなくて結構ですから、自分の技術への夢、その会社でやりたいことを正直に語ることが大切。そこで、面接担当者とハートフルなコミュニケーションができれば、かなりの前進です。
リクルートエージェント
EMCカスタマーマーケット
グループマネジャー
小野 崇氏
小野 崇氏
半導体系
晴れときどき曇り
高止まりする求人需要だが、ミスマッチなどで人材流動化は進まず
狙われるのはこんな人 電子部品、車載半導体、Blu-rayなどへ幅広い視野を
 半導体業界はこの数年の事業撤退や事業再編、分社化などで、より規模の大きい企業に事業が集中する傾向が進みました。逆に、中堅企業の生き残りが難しくなっています。こうした業界動向を受けて、求人企業の顔ぶれも大きく変わりました。
 転職市場の観測では、事業を撤退した企業から技術者が大量に流出することも予想できるわけですが、まだ顕著な動きは見られません。たとえ転職を希望していても、半導体工場は全国に点在しており、それぞれの勤務地が離れているため、遠隔地転勤がネックになってあきらめるというエンジニアが多いのも現実です。

 求人数全体は、このところずっと横ばいの状態が続いています。予定していた人が採りきれず、高止まり状態のままといってよいかもしれません。企業の採用がなかなか充足しない理由としては、多くの企業が求めているのはプロセス開発系であるのに、その絶対数が少なく、逆に求職者の職種で多いのがセールスやサービス系なことがあります。こうした状況下で、中堅以下の企業では採用計画を下方修正したり、いったん凍結するところも出てきています。

 その一方で、半導体業界以外、例えば電子部品業界で半導体のわかるエンジニアを求める動きがあります。ただ、よりアプリケーションに近い仕事なので、「レイアウト設計よりはLSI設計」や「高度な微細化技術で勝負」という上流志向の強い人には不向き。仕事自体は技術水準が高く、面白いと思いますが、ここでもミスマッチが起こっています。
 他業界に目を向ければ半導体エンジニアの転職チャンスは広がるのに、と思うことはよくあります。例えば、耐久性や安定性が求められる車載半導体の内製化を進める電装部品会社もあり、転職チャンスはかなりあります。また、Blu-rayに一本化された家電業界でも、半導体エンジニアを求める声はあります。より幅広い視点で転職先を見てほしいと思います。
リクルートエージェント
EMC・メディカルカスタマーマーケット
グループマネジャー
勝田 健氏
勝田 健氏
化学・材料系
晴れときどき曇り
転職市場は研究・開発系職種から品質保証関連にシフト
狙われるのはこんな人 電池関連技術やシックス・シグマなど品質管理手法のわかる人
 相変わらず現場のニーズは高いものの、経営層が中途採用拡大に慎重になっている──こうした状況が5月以降、化学・材料系エンジニアの求人でも目立つようになりました。最終面接まで行きながらトップ判断で見合わせる、というような例をよく聞きます。
 保有技術がニーズに合っていれば即採用だった昨年同期から比べると、コミュニケーション能力など人物面でのチェックも厳しくなっている印象です。
 例えば原油価格の高騰は、石油化学業界の業績にも大きな影響を及ぼしています。原油価格を製品価格に転嫁できるのは一部の企業だけで、多くは赤字を抱え込まざるをえない。そうした業績見通しの中では、これまでの強い採用マインドを維持するのは難しいかもしれません。

 求人職種もこれまでのような新規プロダクトの研究・開発系よりは、品質保証などの後工程にシフトするようになり、全体的に保守的な傾向がうかがえます。しかも、全体的な採用数も縮小しています。
 とはいうものの、自動車や電池関連企業からの求人は相変わらず活発で、特に太陽電池関連が伸びを示しています。また、品質保証関連では、「シックス・シグマ」などの品質管理手法を身につけて、実務経験のある人であれば、出身業界を問わず引く手あまたです。春に活発だった関西の液晶コンビナート関連求人も引き続きありますが、充足感はかなり高まってきたようです。

 洞爺湖サミットを受けて、これからは環境技術へのニーズもますます高まると思います。そこに新しい求人ニーズが発生することを、私たちも期待しているのですが、まだ顕在化しているとはいえません。
 採用計画を年度を通して見たときには、上期に重点を置くという企業が少なくありません。上期を100とすれば、下期は50とする企業もあります。下半期の状況はなかなか読みづらくなっており、もし動くのなら秋までにというのが基本的なアドバイスになります。
リクルートエージェント
EMC・メディカルカスタマーマーケット
キャリアアドバイザー
羽田野直美氏
羽田野直美氏
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