デキる人が大切にする基本の「ポータブルスキル」とは?

「ビジネスの基本を身につけたい」
「どこの職場や環境でも使えるスキルが知りたい」
「ポータブルスキルって聞くけど、そもそもどんなことなのかわからない」

テレビ会議や在宅勤務など、出社せずに働ける「リモートワーク」がどんどん進化しています。経験豊かな人は、通勤時間の削減や他人に振り回されずに自分のペースで仕事ができるメリットを享受できている一方、若手社員にとっては人と接することがない故に、周囲から仕事を教わる機会が減り、仕事の進め方やキャリア育成に悩む人が生まれるデメリットもあります。

あなたは自分の仕事のやり方に自信を持てていますか?周囲の期待を裏切らない仕事ぶりを発揮できていますか?不安定な世の中だからこそ、どんな環境や職場でも通用するポータブルスキルに注目が集まっているようです。

そこで今回は広告代理店勤務時代に3,000人以上のVIPと交流し、彼らの「ポータブルスキル」を研究している気配りのプロフェッショナル・後田良輔さんに「デキる人が大切にしているポータブルスキル」について話をうかがいました。

握手を交わす社会人のバストアップ

VIPが重視するポータブルスキルは「指名される能力」

ポータブルスキルと聞いてあなたはどんなことを連想しますか?

厚生労働省によれば、ポータブルスキルとは、業種や職種が変わっても通用する、持ち出し可能な能力とのこと。具体的には「専門知識・専門技術」「仕事の仕方」「人との関わり方」などで構成される能力と定義されています。

つまりポータブルスキルとは、例えば未経験領域への転職の際にも活かすことが可能な、汎用性の高いスキルと言えるようです。

しかし、私が接してきた3000人のVIPは、こうした一般的なポータブルスキルを磨きながらもそれだけでは不十分と考え、あるスキルを重視していました。それは「周囲から指名される能力」です。言い換えれば相手の期待を裏切らないスキルとも言えます。

あなたは誰かと仕事をする時にどんな基準で相手を選んでいますか?
能力が高い人?
資格を持っている人?
経験豊かな人?

色々な基準があると思いますが、本音で言うと、最も重視しているのは「気持ち良く仕事ができる人」ではないでしょうか?

能力がどんなに優秀でも、資格をどんなに多く持っていようとも、相性が合わない人と仕事をしたいと思う人はほとんどいないと思います。なぜなら仕事は「自分の人生で貴重な時間を投入するもの」だから。

そんな貴重な仕事だからこそ、誰だって気持ちよく過ごしたいと思うのは当然です。ということは、あなた自身も「気持ちよく仕事ができる人であって欲しい」と思われている場合があるかもしれない。その期待に応えるために、厚生労働省が提唱するポータブルスキルを磨くことはとても重要です。

でも、それと並行して「この人と仕事をして良かった」「何かあったらまたあの人と仕事がしたい」と、相手の期待を裏切らず「指名される能力」をポータブルスキルとして磨くことも重要なのです。

VIPはこのことを知っており「指名される能力」を磨くことにかなり注力していました。

この「指名される能力」というのは、単体のスキルというより、工夫によって得た複数のスキルの掛け合わせであり、そこにその人の人間性が加わった、いわばプラスアルファのスキルともいえます。

次からVIPが取り組む「指名される能力」を伸ばすための工夫についてお話しします。指名されるなんて難しいと思うかもしれませんが、日常の仕事にほんの少し「相手が心地よいと思う工夫」を加えるだけで、誰でも真似できる、おススメの方法のものばかりです。ぜひ試してみてください。

指名される人の工夫その1 コミュニケーション編

【あいさつは自分から仕掛ける】
出社したときはもちろん、テレビ会議の接続時や、廊下で誰かとすれ違ったなどあいさつすべきタイミングに迷うことが誰でもあると思います。そんなときは、自分からあいさつを仕掛けて場の空気を爽やかにしましょう。「何事も自分から」が基本です。

【相手の業界が好ましいと思う服装を心がける】
リモートワークの影響もあり、今まで以上に自分好みの服装で働けるようになりました。でもこれが落とし穴。あなたの好きなファッションは、周囲やお客様の業界の常識的に見てOKなものになっていますか?「形から入る」という言葉がありますが、悪いことでは決してありません。過剰なマナーは要りませんが、社会人である以上、相手の立場やTPOに気を配り、外見を整えることも重要です。

【メールは自分で打ち終わる】
人から好かれる人やデキる人は、意識的に自分でメールを打ち終わるように気をつけています。相手の発言中に電話を切ると失礼にあたるように、あなたが終わったと思ったメールのやりとりも、相手からすると実は続いているなんてことがあるかもしれません。やり取りの要点をまとめる、または御礼を添えるなどして自分で打ち終われば、このようなうっかりミスを回避でき、なおかつ「丁寧な人だ」という印象を与えることができます。

指名される人の工夫その2 対人関係編

【報連相ではなく、報レンレン相】
ビジネスの基本は報連相と言われますが、あなたが思う報連相の仕方と相手が思う報連相が必ずしも一致しているとは限りません。特に重視したいのが中間報告。あなたの仕事が重要であればあるほど、相手は「まめな中間報告」を期待しています。意識的に中間報告を2回行う「報レンレン相」くらいが、実はちょうど良い具合が多いものです。コミュニケーション上手が得意としているスキルですので、ぜひ真似してみましょう。

【スケジュールの伝え方に気をつける】
納期連絡の入れ方として、「今週中に納品します」と「木曜の朝9時までに納品します」では、印象が全く異なります。前者は何曜日になるの…?と相手を不安にさせてしまう可能性がありますが、後者なら明らかな日時が誰でもわかるため、相手に安心感を与えます。スケジュールを伝えるときは、相手にとって必要な情報になっているかを意識しましょう。コンパクトでわかりやすいやり取りこそ、あなたへの信頼度をぐんとアップさせるコツです。

指名される人の工夫その3 仕事術編

【デジタルにアナクロニズムを組み合わせる】
仕事は人と人のつながり、を意識し、つながりが感じられるような演出をするのも指名される人の工夫のひとつです。例えば、デジタルにアナクロな演出を組み合わせ、「Web会議の冒頭だけは、必ず全員の顔を画面に表示する」「感謝の言葉だけは、メールではなく音声(通話)で伝える」など、デジタルで多くの仕事が解決できている世の中だからこそ、ほんの少しのアナクロ的工夫が心を和ませてくれます。

【時間をかけた100点ではなく、素早い60点を目指す】
例えば上司から任せられた企画書作り。精度にこだわり完璧な企画書を作るのも良いですが、上司的には「内容は60点で良いから早く目を通したい」というのが本音、なんてことがよくあります。「時は金なり」ということわざがあるように、相手を待たせ時間を無駄に経過させるようなことはなるべく避けたいもの。まずはさくっと60点レベルのものを目指し、間を開けずに提出しちゃいましょう。相手のスピード感に合わせ貢献しようとする態度は、相手の好感を引き寄せます。

まとめ

デキる社会人として個々の能力を磨くことはとても大切です。でも、同時に重要なのは「相手に好かれ、一緒に仕事をしたい」と思われること、それをポータブルスキルと呼べるまでに昇華させることです。

「あなたとぜひ仕事がしたい」と指名されるチャンスは、ちょっとした日常の仕事の工夫で引き寄せることが可能です。そこで信用が生まれ、その信用が新たな人の縁を呼び、その人と新しい仕事が生まれる。そしてそれらの仕事があなたの人生に良き変化と充実感を与えてくれるかもしれないのです。

ぜひあなたもそんなポータブルスキルを身につけるべく、第一歩を踏み出してみませんか?

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プロフィール

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し、「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。
著書に、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論」2015年度版』(実務教育出版)『1秒内定面接術」』(インプレス)など。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界からキャリアの悩みをなくすこと」をミッションとする。

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