パラレルキャリアとは?始め方のステップと成功のコツ|パラレルキャリア支援オンラインサロン主宰 村上あゆ美さん

「パラレルキャリア」という言葉は聞いたことがあるけれど…
働き方に関する言葉というのは知っているけど…

それって、どういう働き方なの?
副業と何が違うの?
実際に始めるにあたって何をしたらいいの?

そんなさまざまな疑問について、自身もパラレルキャリアを実践しながらパラレルキャリア支援のオンラインサロンを運営する村上あゆ美さんにおうかがいしました。

スナップマート株式会社 営業/広報、ホームパーティプランナー
村上 あゆ美さん

スナップマート株式会社で営業/広報をしながらパラレルキャリアで、ホームパーティプランナー。企業向けの小規模パーティプロデュースや、パーティシーンのスタイリングなどを行う。また2015年より、パラレルキャリアを頑張る人たちのオンラインコミュニティTIMサロンを主宰。現在メンバーは全国に80名。

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「パラレルキャリア」とは? 副業とはちがう?

パラレルキャリアについて、村上さんにお考えをうかがいしました。

「『パラレルキャリア』とは、本業をもちながら、好きなことや得意な活動を行うことで、社会に役に立つキャリアをつくっていくこと、だと私は思っています。

副業との違いとしては、一般的に副業は、収入を目的としているため必ず収入を伴う活動であるのに対し、パラレルキャリアはキャリアアップやスキルアップや自己実現を目的としており、必ずしも収入が伴うとは限りません。

パラレルキャリアのオンラインサロンを立ち上げた2015年当初は、パラレルキャリアに興味を持つ人はほぼ女性で、結婚・出産後に会社員を続けられなくなった時のためという方が多かったですが、最近では、企業の働き方が柔軟になり、自己実現のためや、本業のために社外の活動を考える方が増えました」

パラレルキャリアを始める3つのステップ

パラレルキャリアを始めたいと思ったら、どんなことをしたらいいのでしょうか?
村上さんに3つのステップを教えていただきました。

ステップ1 やりたいことを深堀りする

まずは「好き」「楽しい」「ずっと続けられる」と思えることを見つけましょう。それが見つかったら、深掘りする作業に移ります。
例えば、好きで楽しくてずっと続けられることが「料理」だった場合、なぜ料理が好きなのか、深く考えることが必要です。「料理」というだけでも、「教える」「レシピ発信」「つくる」「ふるまう」「食べる」「健康のため」などさまざまなジャンルがあります。どこが「好き」「楽しい」のか自分の気持ちを「なぜなぜ」と問いかけることで深堀りして絞り込んでいきます。
次に、大切にしたい観点としては、それが「世の中の役に立つ」「誰かのためになる」ものかどうかです。自己満足ではなく、困っている人の役に立てる、こんな人に届けたい、そんな気持ちがあれば、パラレルキャリアとして長く続けられるのではないでしょうか。

ステップ2 SNSなどで外に発信する

パラレルキャリアとして成立しそうだと思ったら、その活動をSNSなどで発信していきましょう。見栄えのよい写真が撮れるならインスタグラム、文章で伝わるのであればブログやnoteなど、SNSの使い分けをすると良いでしょう。ただ単に「こんなことをやった」という情報ではなく、見た人が行動に移せるような「役立つ情報」を加えて発信すると、シェア拡散につながります。

ステップ3 認知され始めたら依頼を受ける

自分の活動を発信し続けると、周りから「○○の人(専門家)」と思われるようになります。認知されれば、友人・知人から活動の依頼が増えます。そこでさらに実績を積んで発信していけば、今度は知らない人や企業からの依頼へとつながっていきます。

では実際、村上さんはどのようにしてパラレルキャリアを始めたのでしょうか?

「私は趣味や特技などがないことがコンプレックスでした。『〇〇といえば村上さん』と言われることがあったらいいなと思っていろいろなことをやってみた結果、一番続けたいと思えたのが『ホームパーティ』でした。アメリカで過ごした学生時代からホームパーティは日常的に馴染みがありましたが、みんなで準備をしたり交流することで参加者が深くつながることができる場として改めてとても好きだったことに気づきました。

それから毎月1回はホームパーティをして、ブログやインスタグラム、ツイッターを使って、パーティの様子を発信しました。このとき、ホームパーティに憧れるけどやり方が分からない人へ届けるつもりで『このアイテムはどこで買ったのか』『どんな事に気を付けたほうがいいか』といった情報を盛り込んで発信しました。

そして一年が経ち、取材の依頼、撮影の依頼、ホームパーティのプロデュースの依頼などが入るようになりました。当時はお金を目的に始めたわけではなく、依頼があるままに受けていったら、形になっていったんです。さらにパーティに用意したい商品を協賛として企業を募ることに成功してからは、ホームパーティは企業と顧客を深くつなげる場として最適だと思うようになり、企業のお仕事につながりました。

パラレルキャリアを始めた当初勤めていた会社では、仕事内容もホームパーティとは全く異なる業態だったので、平日は会社の仕事、土日はパラレルキャリアでホームパーティの仕事と、明確に切り替えていました。それはそれでよかったのですが、もう少し本業でもホームパーティに関連するような仕事がしたいと思うようになり、現職のスナップマートに転職しました。

スナップマートでは個人が写真を販売できるアプリを運用していて、本業と個人のホームパーティの仕事は親和性が高く、今では会社の名刺に『ホームパーティプランナー』と載せることも許可されています」

パラレルキャリアをはじめて良かった点とデメリット

実際にパラレルキャリアをやってみて、良かった点とデメリットについて村上さんはこう答えます。

「メリットとしては、精神的な気持ちの余裕が生まれたということがあります。たとえばサロンのメンバーでも、好きなことをすることで気持ちが安定する、自分に自信がつく、人生の満足度や充実度があがる、という声があるほか、会社のほかに自立したキャリアを築くことで、会社に依存するのではなく対等な立場で仕事をすることができるという声もありました。

また、客観的な視点が身につきます。会社では明確に業務担当が分かれていることが多く、一部の立場のことしか目に入りません。しかし、パラレルキャリアで企画から納品までを経験すると、経営者としての視点から、細かい事務作業の大変さまで、ビジネスの全体像が見えてきます」

デメリットについてはいかがでしょうか?

「デメリットとしては、時間・体調などの自己管理が疎かになりがちです。
依頼されたことはすべて引き受けるなど、つい無理をして頑張りすぎてしまうケースがあります。体を壊して本業に支障をきたしたり、倒れたりしたら本末転倒。休みも予定のひとつとカウントしましょう。本業で既に手一杯であれば、パラレルキャリアへの挑戦は少し様子を見たほうがいいでしょう。

また、これはデメリットというより誤解されることですが、
プライベートで活動していると、家族からはただ遊んでいるだけと思われがちです。身近な人には『これは自分のライフワークとして続けていきたいことである』『得意分野を生業にするために今これを行っている』と、生き方を共有して理解を得ておくことが大事ですね」

パラレルキャリアで「好き」「得意」を充実させるために

最後にパラレルキャリアで仕事をするためのポイントを教えてもらいました。

1.はじめは人を巻き込む・巻き込まれる

これまでと違うことをする時、はじめの一歩を一人で歩み出すのは難しいものです。周りにやりたいことを言ってみる、誰かに誘われたら乗っかってみるなど、人を巻き込むこと、巻き込まれることも大事です。そのためにも声をかけられやすいよう、「忙しいアピール」はしないほうが良いでしょう。

2.得意分野を「見える化」しておく

好きなことや実績は、「見える化」してまとめておきましょう。問い合わせがあった時に実績がわかるものをすぐに提示できるよう用意しておかないと、チャンスを逃すこともあります。

3.自分の「違和感」を感じたものは受けない

依頼時のやりとりに違和感が残る案件は、最終的にもあまりよくない結果につながることがあります。人と人とが関わることは、相性も大切です。パラレルキャリアは義務ではありませんので、自分が心地よく楽しめることとして請け負うのが長く続ける秘訣だと思います。パラレルキャリアの幅が広がるだけではなく、今までの自分の大切にしているもの、価値観、感性的なものに気づけることもいいところです。

取材・文:タナカトウコ 撮影: 平山諭

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