2008年版あのヒット商品の仕掛け人 5万円台ミニPC はるさめヌードル

低価格でヒット 5万円台ミニPCの先駆!

Eee PC」マーケティング担当のお仕事

一般には「5万円台ミニノート」「ウルトラモバイルツール」と呼ばれる、ノートパソコンと携帯電話の間を取った商品。「持ち歩き」に的を絞ったスペック、価格の安さ、バージョンアップの速さなどで、全世界での総販売台数400万台を超える人気。今年、日本のウルトラモバイルツール市場を牽引した「Eee PC」は、E-マーケティング担当・橋都氏が育てた!

モバイルツール「Eee PC」
「Eee PC」を中心に、アスース製品全般のE-マーケティングを担当。前職で培ったE-マーケティングやSEO(検索エンジンマーケティング)に関する知識、Webデザインの実務経験を活かし、「Eee PC」発売時より、同製品のマーケティング用Webサイトの制作に携わっています。

アスース・ジャパン株式会社 マーケティング部 E-マーケティング 橋都真光氏(30歳)

アメリカの大学で機械工学を専攻。帰国後、インダストリアルデザイナーのアシスタントを経て、E-マーケティングを行うWeb制作会社に勤務。デザイナー、ディレクターなどを経験し、2007年11月にアスース・ジャパンへ入社。

世界中でヒットした「Eee PC」。自らの企画力で、
グローバルブランドを日本市場で育て上げる喜び

「Eee PC」がヒットした理由は?

当社は、パソコン向けパーツやノートパソコンなどの開発販売を行う台湾の総合電機メーカー。マザーボードのシェアは、日本市場1位(2007年)です。私たちは「日本の品質・中国の価格・台湾のスピード」を掲げ、革新技術を常にハイスピードで追いかけています。このベースがあるからこそ、世の中にあっと驚く商品を出すことができる。また、「持ち歩くならこのくらいのスペックでOK」という新たな市場(ユーザー層)を開拓できたことも大きい。技術と新市場の開拓と価格…、トータルアイディアが勝利したと思います。

2008年1月の発売以来、人気のブランド「Eee PC」(写真は2008年11月に発売した最新モデル「S101」)

ヒットを実感したのは?

この商品を売り出したのが、2008年1月。売り出して数カ月で、手ごたえを感じました。雑誌やテレビなどのメディアで取り上げられる機会もぐんぐん増えましたし、当然、売り上げの伸びを数字で確認することもできましたから。また、今年後半にかけて大型電気店の店頭などの目立つ場所に、この商品のコーナーが設置されるようにもなりました。この1年で競合商品も目立ち始めましたが、そのムーブメントを生んだのも当社がきっかけだと思うと、ヒットの実感は高いです。

この仕事にどう関わりましたか?

僕が入社したのは、当社が日本のノートパソコンマーケットに進出して1年くらい経った、「Eee PC」のまさに立ち上げの時期。当時は社員10人程度で、僕が所属するマーケティング部も4人程度でした(この1年で全社員数は倍以上増)。入社して1カ月後には日本での「Eee PC」の発売が決定していたので、メインはそのマーケティング用Webサイトの立ち上げでした。台湾本社からきたベースを日本用にローカライズするわけです。せっかくやるならと、ターゲットとなるユーザーに楽しんでもらえるような仕掛けをFlashで作成したのですが、プログラムがうまく走らなかったり、時間がなくなってきたり。また、各メディアでの露出も増える予感があったので、「Eee PC」以外の製品ページも、「Eee PC」の発売に合わせて整えようとしたので、正月休みも仕事を持ち帰り、とにかく慌ただしい日々を過ごしました。

ヒットを生み出す過程で辛かったのは?

なにしろ人手がなかったので、ヘルプを求めることができず、1人で進めなくてはいけないことが大変でした。もちろん随所で上司や本社に確認は取りますが、実制作は任されていましたので。また台湾本社と日本では、ビジネスの考え方にも違いがあります。ほかの国で行った方法が日本でもうまくいくとは限りませんし、日本市場のことは僕のほうがよく知っているはず。担当した製品をより効果的に日本市場に打ち出せるよう、本社のマーケティング部門にはメールや電話で何度も交渉や調整を図りました。時間がない中で行う調整ごとのときは、やはりしんどいなあと思う場面もありましたね。

この仕事で、苦労が報われた!と思ったことは?

Web上でキャンペーンやプロモーションを打ってPVを計ったり、広告を出した反響をレポートでもらったり。アクションを起こした分、注目度が上がるのが数字で見られたときに、苦労が報われたと思いました。また僕が入社したころは、周囲で「アスース」という社名を知る人が少なかったのに、今では「ああ、知ってる」と言ってくれる人が増えました。それをじかに聞くと、やはり嬉しいです。

この仕事の最大の喜びは?

一般の皆さんが手にする、こうした規模の製品を扱うメーカーにしては、自分で提案した企画に対して「じゃあやってみなさい」と、どんどんチャンスをくれる。自分の力で仕事を盛り上げていけるのは楽しいし、性分にも合っています。

いくつか例を挙げると…。キャンペーンや製品情報を集約した「イベントポータル(イベント情報サイト)」の企画。これまでは社内システム上の問題もあり、製品ごとにキャンペーンをばらばらに行っていましたが、別サイトを作ってデータベースを取りたいと思った。1つのWebサイトに情報を集約して固定しておけば、SEO的な効果も高まります。本社のマーケティングのトップからは「なんでそんなのが必要なんだ」と言われたものの、最終的に理解してもらって、作ることができました。

また、JR山手線で1カ月間「アドトレイン(車両を借りきって行う交通広告)」を実施しました。「Eee PC」だけでなく、当社自体の認知度をもっと高めたいと思いまして。それに合わせて、Webサイトでも列車が動くような仕掛けを作ったり。ある程度、自分の裁量で仕事を作っていけるのは喜びです。以前勤めた企業もベンチャーでしたが、そのように自分たちで盛り上げていける、自分たちで作っていけるというのが、すごく好きですね。

JR山手線の「アドトレイン」に合わせて制作したWebサイト

今後の目標は?

私が担当するE-マーケティング(オンラインマーケティング)は、実在店舗の何千倍ものお客様が訪れてくれる「大きなお店」のようなもの。この「大きなお店」を通じて、ユーザーに製品を知ってもらうための方策を、どんどん膨らませていきたい。そしてゆくゆくは、アスースのグローバル戦略に有効なE-マーケティングの手法を、私たちが携わる日本市場での成果をもって提案していきたい。当社のグローバルなマーケティング戦略を、日本がリードする立場になれたら、さらに面白い仕事ができるだろうなと。それが今の目標です。

成長中の企業で仕事を楽しむには、「柔軟性」がやはり大事です

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