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リクナビNEXTジャーナル

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入学後にそびえ立つ「小1の壁」、ワーキングマザーはどう立ち向かう?

働くママたちのコラム

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こんにちは、kobeniです。ブロガーで現役ワーキングマザーをしております。いや~、お盆休み、終わっちゃいましたね。

我が家の長男が小学校に入って、半年が経ちました。はじめての長期「夏休み」で、彼も若干浮かれております。さて、今回は「小1の壁」がテーマです。


ご存じですか? 「小1の壁」。子どもが小学校に上がるタイミングで、仕事の継続が難しくなり退職する母親が多いことから、主にワーキングマザー界隈で慣用句として使われてきたワードです。「壁」という名称で呼ばれ、当事者達にそれなりに認知されているということは、そこに多くの共働き家庭がつまずく、共通の“何か”があるのでしょう。

4月、子どもの入学式は、親として体験してみると想像以上に感慨深いものでした。大きなランドセルを背負い、緊張した面持ちで、でも誇らしげに通学するピッカピカの1年生。そんな記念ともいえる年を、「壁」と呼ばなくてはならないなんて、なんだか寂しいです。せめて「壁」じゃなくて「小1の丘」とか「小1の峠」だったらいいのに……ちょっとメルヘンな気持ちになって、まだ越えられそうな感じもするのに……。

ということで、まさに渦中にいる私が体験に基づいて「小1の壁とは何たるか」を定義し、それを乗り越える方法を考えてみました。

【壁その1】「学童」の運営時間は「保育園より短い」

小学校の1学期は、まずは朝8時半過ぎから12時ごろまでの授業で始まり、徐々に14時ごろまで延びていきます。これまでの保育園に代わって、子どもたちが放課後を過ごす場所は「学童」になります。

保育園の場合、認可や認証などを自治体が運営、あるいは補助している園なら、だいたい19時ごろまで開いていました。民間運営なら、もっと遅い時間まで開いているところもあります。学童も、自治体が運営している点は同じなのですが、基本的に17〜18時前後に閉まります。民間の学童というものもあり、そちらの方が柔軟性はあるようですが、数は多くないです。保育園に比べて民間学童は、まだ普及率が低いのではないかと思われます。

一方、企業においては「時短勤務は小学校入学前まで」というような制度を敷いているところが多いようです。つまり「子どもが保育園の頃より早く帰宅するのに、親の帰宅時間は変わらない、むしろ遅くなる」ことが、いわゆる「小1の壁」のいちばん大きな要素だと思われます。

この「学童の開所時間が短い」問題は、たとえば下記のようなことにも影響します。

  • 保育園の卒園式~小学校の入学式までの期間
    • 学校が始まるまで1週間ぐらい間があいているので、子どもを学童へ通所させるには、親が家を出る時間&帰宅時間を調整する必要が出てくる
    • 学童は一般的に、開所時間も学校より遅い
  • 夏休み
    • 7月中旬~8月末は学校が休みなので学童に毎日通所する
  • 学校行事の振替休日(平日)


【壁その2】 親の参加・フォローが必要な物事が増える

保育園の頃は、毎日の登園のために親が準備するものといっても、せいぜいオムツや着替えぐらいでした。けれど小学校に入ると、教科書や文房具、体操着や補助教材など、持ち物が増えます。小1といえどもまだ幼児ですから、忘れ物をせずに学校に行けるようになるまでは親のサポートが必要です。先生の話を聞いておらず、明日の持ち物がわからない……くらいならカワイイもので、 中には、ランドセルを学校に忘れてくる猛者もいます。

さらに、PTA役員の会合や保護者会など、保育園の頃は土曜日に実施されていた集まりが、平日に実施されるようになります。先生との面談、町内パトロール、行事の写真の申し込みなど、平日に「こまごまと」学校周辺に足を運ぶ機会も増えます。子供の病気は減ってくる一方で、小さな用事の回数は増えてくるのです。こういうときに休みを工夫しにくい会社、たとえば「こまごまと」した用事にも「全休」しか利用できないような会社に勤めていると、「たった1時間の授業参観のために有休が1日なくなる」といったことを繰り返すハメになり、ジワジワと母親の両立の負担になってくることはあり得ます。

また、小学校に入ると、保育園時代にはなかった「宿題」が出るようになります。授業の素材として「これを事前に考えてきてください」といったお願いも出てきますので、各家庭で学習面のフォローをすることが必要になってきます。

宿題は学童で済ませる子もいると思うのですが、放っておくと字を間違えたまま覚えたりしますので、任せっきりにはできません。学習状況を把握するために、それなりの時間の確保が必要です。保育園時代のように、親も子も疲れ切って毎日寝落ち……とかしていると、翌日の朝に「宿題やってない」「プールの準備ができてない」「工作の牛乳パックがない」「プリントがランドセルの底から出てきた」など、大騒ぎになります。そう、学校からの主たる連絡手段は「プリント」です。これ、配布される量がとにかく多い。多過ぎて死ねる。担任の先生や校長など出どころの違う膨大な量のプリントの中から、重要な情報のみを把握して管理しなければなりません。「きょうは図工でこんな遊びをしました~」のすぐ横に、同じ級数で「来週は◯◯を必ずお持ちください」とサラッと書いてあったりします。恐ろしい。

これがIT化されない理由は、さまざまあるのだろうと思っています。さすがに私もいい大人ですので察しております。これは大変に根が深そう。つまり「ツールによってIT化することは、技術的には可能だが、それが導入できない大人の事情がものすごく込み入ってそう」なので、今のところ静観しています。一部の自治体では学校同士をつなぐネットワークを導入したりしているようですが、ITを活用すれば、まず先生が格段にラクになると思うんですけどね。「ママのためのプリント管理らくらくアプリ」みたいなのもあるのですが、それはそれで順応するみたいで悔しいので、今のところダウンロードしていません。

【壁その3】子ども同士のコミュニケーションが複雑化、子どもが見えにくくなる

小学校に入ると、子どもは少しずつ“子どもたちだけの世界”で暮らし始めます。登下校も子ども同士でするようになりますし、放課後の遊びも「約束」をして集まれるようになります(保育園の頃は、日時や場所を正しく指定して守る「約束」がうまくできなかった。ひとりで行動できる範囲も狭い)。

すると、子ども同士のケンカやぶつかり合いもちょっとずつ複雑化してきます。さすがに1年生で「いじめ」まではいかないものの、泣かされたとか無視されたとか、その延長で「学校に行きたくない」「学童に行きたくない」と言い出す子どももいます。きょうの出来事をなんでも話してくれる子なら良いのですが、そうじゃない子も多いみたいです(うちの子もあまり話しません)。

こういうときに「女子だから」「男子だから」と書くのは好きじゃないんですが、私の見聞きする範囲では、どうも女の子同士の人間関係の方が複雑化している印象があります。特に言語能力の発達は、女子の方が早いという話もありますよね。

子ども同士のトラブルがあって学校に呼ばれるとか、心配事が続くようだと、それは大きなストレスになり、仕事&育児の両立の負担になる可能性もあります。


* *


ここまでが、私がこの半年間で体験した「壁」のおおよその実態でございます。では、うちの小1はどんな感じで「学校~学童ライフ」に慣れていったのか、私たち夫婦がどうやって「壁対策」をとって解決していったのか、振り返ってみます。

【壁その1対策】フレックス勤務や在宅勤務で通学をフォローする

まず【壁その1】の「学童の運営時間が短い」問題です。

入学式を終えて学校に通うようになってからも、いきなり子ども達だけで通学するのは難しいです。小1=6歳とはいえ、まだまだ「幼児」なのです! (だから小1だけ黄色い帽子をかぶっているのでしょうね……)

待ち合わせするだけで心細くて泣いてしまう子や、学校に入りたくなくて校門で泣き叫ぶ子、親と一緒でないと教室に入れない子などいろいろいます。大きな環境の変化に戸惑うのは当然なのかなと思います。

では、どうすれば仕事をしながら「朝の通学フォロー」をできるのでしょうか。解決策の1つに、学校の授業は9時前には始まるので、フレックス勤務とか在宅勤務を駆使して、子どもの通学をフォローした後、9時~10時に仕事を始められるような体制を整えるといいかなと思います。

一方で帰宅については、学童の閉所時間が保育園よりも早いので、下の子(2歳、保育園児です)のお迎え時間もこれまでより早めました。たとえばここで、「上が小学生、下が保育園」というご家庭があり、帰宅時間を変えたくなければ、小学生の上の子だけファミサポを利用するとか、何かしら対策を考えなくてはなりません。

我が家の場合だと、私が在宅勤務を使って「帰宅のフォロー」をしています。職場が遠いので、在宅勤務を利用するとむしろ通勤時間が減り勤務時間が増える(!)ため、早めにお迎えに行ったとしても勤務時間にはあまり影響がありません。在宅勤務にもメリット&デメリットがありますので、それはまた別の機会に。

【壁その2対策】過度なフォローは要注意。宿題の管理は夫と一緒に

続いて【壁その2】の「親の参加・フォローが必要な物事が増える」についてです。

これはプリント内の「ご用意ください」を見た瞬間に必要なものをランドセルに入れ、その場で忘れていく、という風にしていますw

また、「子どもをフォローしすぎない」というのも大事だと思います。私はある日「ママさぁ、今朝ランドセルのチェックしてないでしょ。だから僕、きょう忘れ物したんだけど」と言われてしまい、「お、おう……」となりました。「親に見てもらえる」と思うと、自分の荷物だ、自分で準備しようという姿勢がなくなっちゃうんでしょうかね。時には、忘れ物を経験して痛い思いもさせながら、自分で時間割を見て準備ができるようにフォローを控えていく、本人の責任感が育つよう促していくのがよいのかな、と思いました。

保育園時代のママ友も大事です。子どものクラスに、保育園時代からのママ友が1人でもいると大変心強い。「あした◯◯が必要って本当? うちの子連絡帳になにも書いてないんだけど」とLINEで聞くなどして、なんとかフォローし合っています……。小学校入学のタイミングで学区を引っ越した、私立に入学したなどの場合、このあたりがまっさらな状態でスタートなので多少は心しておかねばなりませんね。

学校の宿題については今のところ私が見ていますが、夫は習い事の方をフォローしています。小学生になって、いよいよ「教育」が始まったな、と感じているわけですが、これはもはや夫も巻き込んでやっていかないと追いつきません。

保育園時代、夫不在の中でもなんとか自分だけでまわしてきた、という頑張り屋のお母さんもいると思います。お子さんが1人だったら、なんとかそのスタイルでもやっていけるかもしれません。でもお子さんが2人(それ以上)、しかも「保育園児と小学生」となると、注力のしどころの違う子どもたちをそれぞれフォローしなければならなくなるので、大変です。子ども達も、大きな環境の変化の中をなんとか頑張っているので、たとえばお父さんも仕事をセーブするなどして、小1の夏休みまでは家庭シフト気味でいくのはどうかな、と思っています。

【壁その3対策】適度に親子のコミュニケーションを持つ

最後に【壁その3】の「子ども同士のコミュニケーションが複雑化、子どもが見えにくくなる」問題です。

子ども同士のトラブルやケンカ。うちの子もありましたが、そこまで頭を悩ませる事態は今のところ起きていません。ただ、小学校に入ってから、むしろ「私と子どもとのケンカ」が増えてしまったような気がしています。

そういえばママ友が「うちの子、小学校に入ってから、すごく生意気になった」と言っていたことがありました。とりあえず何を言われても口答えする、親の言うことをいったんは否定して素直には聞かない。なんだか、そういう「小1コミュニケーション(?)」みたいなものを学校から持ち帰ってる感じがするよね、とうちの夫は申しております。

我が家では、しつけに関しては私の方が比較的厳しいです。ですが、小学校に上がってからは、やれ宿題をやれ、忘れ物をするな、待ち合わせに遅れるな、といった「注意しなきゃ」と思う事項も増えてしまいました。息子にしてみたら「ママは僕が小学校に入ってから怒ってばっかりだな」という気持ちかもしれません。しかし……守るべきルールが増えたので仕方がない部分もあるかな、と。

この「お母さんは怒ってばっかり」を解消するために、夏休みに入ってからは長男と二人で遊びに出かけたりしています。


* *

「小1の壁」を「内輪用語」にはしたくない

4月、直属の上司に「小1の壁というのがあってですね」と話をしました。すると「小学校に入ったら、逆に手がかからなくなるのかと思ってたよ」と言われました。同じ課のメンバーにも「小1の壁」って知ってる? と聞いてみたところ、知っていたのは一部の「親」だけでした。まあ、それがもっともな反応だろうと思っています。

ワーキングマザー・共働き界隈に「小1の壁」という言葉が存在することは、企業や小学校、また専業主婦のご家庭などには知られているのでしょうか? この「壁」、誰かによって悪意でつくられたものではなく、これまでの「家族-学校」の支え合いの中から、構造的に致し方なく生まれてしまったものだと思います。

もし、これまでの「小1の壁」へのアプローチが、数少なかったワーキングマザーが「ムギ畑*1」とかで情報を共有し、自己責任でやりくりして壁を乗り越えたり、あるいは小学校入学後の文化に順応するために諦めて仕事を辞めたり、ということであったならば、(ムギ畑……とかには最大のリスペクトを送りつつ)これからはもう一歩、次の段階に進みたいな、と思っています。つまり、「ここに『壁』(と呼ばれているもの)がある」と、周囲にその存在を説明し、理解してもらって、こっち側とあっち側の両方から壁を無くす、ということです。

平日のPTAの集まり一つとっても、「本当に集まる必要性があるのか」「その集まりの内容は、目的にかなっているのか」ということを考えられるワーキングマザーは確かに多いです。仕事の場で、無駄を省いて効率を追求し、効果を最大化する訓練を積んでいるからかもしれません。でもそこで「この集まりってなにか意味あるんですか」というコミュニケーションを取ったら、その場が炎上することは目に見えていますね。かといって「『ありえないわー』と愚痴りつつ、小学校の6年間をやり過ごす」というのもどうなのかなあ。いや、仕事と子育てで精一杯で、いらないストレスを増やしたくないという気持ちは、とってもよく分かりますけれども。

自分たちが、そこまで頻繁には仕事を休めないことや、「やりたくない」わけじゃなくて、「現実的に仕事と両立しようと思うと、度重なる平日の会合に出席するのは厳しいのだ」ということについて、コツコツ伝えていくしかないのかな、と思います。それに、そんなところで「休めない我が社」のために代理戦争をするのもなんだかバカらしい。だから企業の側にも、小1の壁の存在を知ってもらいたい、と思う。 

ということで次回は、

  • 小学校入学「前」に各家庭でできる対策は?
  • 「家庭」以外(学校や職場)はどう変わっていくのが良いか

といった内容を書いてみたいと思います。みんなでなくそう、小1の〈心の〉壁。

著者:kobeni (id:kobeni_08)

kobeni (id:kobeni_08))

6歳と2歳の男児を子育て中の母親です。はてなで「kobeniの日記」というブログを書いています。最近のお仕事は専らインターネット関連です。夏休みは子供たちが熱出したので、ずっと某ゲームをしてました。イカ、よろしく~

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*1:明るく働き続けることを目指すワーキングマザーおよびその予備軍の女性のためのWEBサイト。主宰は勝間和代さん