退職の意思はどう伝える?
[ POINT! ] 退職を決意したら、いきなり会社に退職願を出すものと誤解している人はいないだろうか。退職の意思表示は、直属の上司に相談という形で切り出すのがポイント。先に同僚に話すのはもってのほかだ。意思表示にもマナーはあると心得よう。
1.まず最初に、誰にどう話を切り出すか?
2.同僚や部下、顧客にはいつ、どのように伝える?
3.退職理由はどう説明する?
4.上司や会社から強い引き留めにあった場合は?
5.退職日はどのようにして決めればいい?
6.退職願を出すタイミングは?
7.退職願の正しい書き方は?
*転職者の声「私はこうしました」
■1.まず最初に、誰にどう話を切り出すか?
 退職の意思表示をするに当たっては、自らの意志が固まっているかをあらためて確認しておきたい。 意志が固まっていなければ、強い引き留めにあったときに気持ちが揺らぐもの。結果的に残ることになった場合も、一度退職の話を切り出したことで気まずい状況になることは否めないし、その後の昇進・昇格に影響する可能性もある。 退職を切り出す前に、今後のキャリアプランや実現したい将来のライフプランなどを長期的な視点からもう一度見直し、不平不満などの一時的な感情に流されていないことを確認しておこう。
 退職の意志が固いことが確認できたら、まずは直属の上司に話を切り出そう。テレビドラマのように、退職願をいきなり突き付けて「辞めさせていただきます!」というのでは、あまりに唐突。 最初は「ちょっと相談があるのですが」と、あくまで相談という形で持ち掛けるべきだ。
 注意したいのは、直属の上司より先に部長や社長などに話さないこと。直属の上司の管理能力が問われかねないし、何より本人の機嫌を損ねることで、後々引き継ぎの話し合いなどで困難が生じる恐れもある。 同僚や先輩などに話し、そこから上司の耳に入るのもトラブルのもとだ。相談したくなる気持ちも分かるが、よほど信頼のおける相手以外は、退職を口にするのは極力避けた方がいいだろう。
■2.同僚や部下、顧客にはいつ、どのように伝える?
 直属の上司に退職の了解を得たからといって、すぐに同僚や部下、顧客に公表すべきではない。 退職の相談を受けた後、直属の上司は後任をどうするか、業務を滞りなく進めるにはどうしたらいいか、退職時期に問題はないかなど、部長や社長と話し合って方針を決定する。 退職が正式に決定し、周囲に広報されるのはその後だ。何も決まらないうちから退職の話だけが伝われば、周囲の混乱を招くことにもなりかねない。
 顧客や取引先も同様。後任者が決まってもいないのに、退職の話が伝わることで、「今後の取引はどうなるのか」と余計な心配をさせることにもなる。 直属の上司からの正式な通達があるまでは、自分から話すことは避けよう。
■3.退職理由はどう説明する?
 退職理由を聞かれたら、個人的な理由を話すのが円満退社のコツだ。 退職を決意するからには、現状に何らかの不満があるのは当然のことだが、いくら辞めるからといって、これまでの不平不満を洗いざらい話してしまっては、元も子もない。 上司にしても、気分を害さないまでも、「来年から改善する」「希望の部署に異動させる」「給与を上げる」など、引き留めの材料にされる可能性もある。 円満退社したいなら、どんな理由があろうと、不平不満を述べるのは極力避けることだ。
 同僚や部下に対しても同じこと。残る側にしてみれば、あれこれ不満を言われるのは、あまり気持ちのよいものではない。 周囲に快く送り出してもらうためにも、「やりたい仕事がある」「キャリアアップしたい」など、前向きで納得のいく理由を話すのがベストだろう。
■4.上司や会社から強い引き留めにあった場合は?
 雇用環境が厳しくなった今は、さすがに退職したいという社員を引き留める会社は少なくなったようだが、本当に必要な人材であれば、強い引き留めにあう可能性は十分ある。 また、「会社に自分の管理能力を問われる」という理由から、上司が引き留めるケースもあるといわれる。
 引き留めの仕方はさまざまだ。前述のように昇給や昇進をちらつかせたり、異動の可能性を示唆したりと、本人の不満を解消する手立てを講じる場合もあれば、「教育コストにいくらかかっていると思うのか」「恩をあだで返すつもりか」など、強気に出る場合もある。
 基本的には、退職の自由は法的に認められた権利。何を言われてもひるまず、教育を受けたことに感謝しながら、退職の決意が変わらないことを訴え続けることが大事だ。
 直属の上司がどうしても退職を受け入れない場合は、さらに上の上司や人事部に相談するか、それでも退職が認められない場合は、労働基準監督署などで相談することもできるので、覚えておくといいだろう。
 強い引き留めにあうことが予想される場合は、先に転職先を決めてしまうのもひとつの手だが、そこに至らないまでも、退職の理由が明確で納得のいくものであれば、会社や上司の理解を得られる場合は多いようだ。
 ところで、退職を申し出た後、待遇改善など好条件を提示され、心が揺らいでしまった場合はどうすればいいか。
 先に述べたように、基本的には退職は撤回しないに越したことはないが、あまりにも好条件のために迷いが生じてしまった場合は、上司が自分の将来を案じ、本当に親身になって引き留めているのかを確認することが大事だ。保身のための引き留めであれば、提示された好条件が口約束である可能性も高い。
 いずれにしても、最終的に決めるのは自分自身。引き留められて気持ちが揺らぐようなら、退職してから後悔することも十分あり得ると肝に銘じておこう。
▲上へ

次へ

まだ転職先が決まっていない人は、
スカウト登録で転職可能性を広げておこう!

職務経歴を匿名で登録しておくと、あなたの経験・スキルに興味を持った求人企業や転職エージェントから直接オファーが届くリクナビNEXTスカウト。サイトに掲載されていない非公開求人のオファーもあり、思わぬ仕事に出会える可能性がぐっと広がります。

今後も転職活動を続ける場合には、ぜひ登録してチャンスを広げておきましょう!

スカウトに登録する

会員登録がまだの方

会員登録(無料)

会員登録がお済みの方

「今すぐ転職」にも「いつかは転職」にも即・お役立ち!リクナビNEXTの会員限定サービスに今すぐ登録しておこう!

1転職に役立つノウハウ、年収・給与相場、有望業界などの市場動向レポートがメールで届きます

2転職活動をスムーズにする会員限定の便利な機能

・新着求人をメールでお届け

・希望の検索条件を保存

・企業とのやりとりを一元管理など

3匿名レジュメを登録しておくとあなたのスキル・経験を評価した企業からスカウトオファーが届きます

会員登録し、限定サービスを利用する

※このページへのリンクは、原則として自由です。(営利・勧誘目的やフレームつきなどの場合はリンクをお断りすることがあります)