<ADVISER>
ベルコリンズ研究所 代表 佐々木一美氏
大手建設会社の教育事業部長などを経て、中高年に特化した転職コンサルティング会社ベルコリンズ研究所を設立。「2カ月で転職成功させる」という独自の転職支援プログラムで、数多くの転職成功者を生み出してきた。著書に『驚異の「幸せ転職」術』。
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未曾有の不景気の中、35歳以上で転職することは非常に困難な状況になっている。しかし、なかにはそんな逆風をものともせず、希望の会社に転職したツワモノもいる。彼らは、どうやって成功を手に入れたのか。実際の転職事例をもとに、「中高年の転職成功のポイント」を指南する。
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取材対象者への配慮から、日記の日付を数日ずらしています。 |
2009年6月3日
<ADVISER>
ベルコリンズ研究所 代表 佐々木一美氏
大手建設会社の教育事業部長などを経て、中高年に特化した転職コンサルティング会社ベルコリンズ研究所を設立。「2カ月で転職成功させる」という独自の転職支援プログラムで、数多くの転職成功者を生み出してきた。著書に『驚異の「幸せ転職」術』。
<メーカー勤務Aさんプロフィール>
年齢 | 35歳 | 最終学歴 | 大学卒業 |
性別 | 男性 | 家族構成 | 妻と4歳になる子どもの3人暮らし |
23歳 | 印刷会社に就職。営業部に配属になり、6年間従事 |
30歳 | 玩具メーカーに商品企画として転職 |
35歳 | 会社が倒産。当時の上司が設立した日用品メーカーに転職するも、8カ月で事業部解散、解雇となる。約5カ月にわたる転職活動の末、この春メーカーの営業企画に内定。 |
初めての転職は5年前。30歳のときだ。印刷会社の営業から夢だった玩具の商品企画に転職。このときは少し転職活動をしただけで、10社以上から内定が出たという。その後、会社は急成長するも、3年ほどして業績が悪化。民事再生法の適用を余儀なくされ、事実上の倒産に。このときは転職活動をせず、上司に誘われて新会社を設立するもリーマンショックの余波で事業部解散。2008年11月、大不況の中、失業者となる。
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転職活動は「在職中」から始めよう |
「ボーナスが分割された」「給与が満額支払われなくなった」「経営陣の入れ替わった」など倒産の兆候は必ずある。倒産の場合、転職市場に同じようなスキルを持った人がいっせいに放出されることになり、優れたスキルを持った人でも市場価値が下がってしまう恐れがある。ほかの人と差をつける意味でも、職務経歴書作成や転職サイトへの登録など転職活動の準備は早めにしておこう。
<半年後>
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倒産は、実は「責任感」をアピールするチャンス |
「会社整理のために最後まで残っていた、という責任ある態度を人事は評価します」(佐々木氏)。協調性を重んじる日本企業は、「上司のため、会社のためを思ってする行動」に対し高く評価する傾向にある。倒産するまで会社に残っていた場合は、「責任感のある人物」だとアピールしよう。
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職務経歴書は「3枚以内」に収めよう |
最初の転職で、職務経歴書を作成した経験があったAさん。しかし今回はキャリアが長く、まとめるのに非常に時間がかかってしまったとか。早めに取りかかろう。また、中高年の応募書類で気をつけたいのは「職務経歴書の枚数が多くなり過ぎる」こと。Aさんは、「年代順にまとめた職務経歴」「箇条書きに示したスキル」「取得資格」「10行ほどの簡単な自己PR文」と、この4つの要素をA4用紙2枚でまとめた。職務経歴書はA4用紙3枚が限度。長くなり過ぎると読んでもらえなくなるので注意しよう。
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「営業職」が狙い目職種 |
2008年9月のリーマンショック以降、採用件数は減少している。そのなかでさほど影響が出ていない職種が営業職だ。「とにかく商品が売れないので、強い営業力を持った人物を企業は求めています。営業未経験者でも多くの採用事例がありますよ。その場合、コミュニケーション力、目標達成(ノルマ)に対する執着心といった営業の資質を積極的にアピールしていくのがコツです」(佐々木氏)。
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異業種、異職種は「転職サイト」が有利 |
「人材紹介会社は、同業同職種の即戦力採用がメイン。異業種、異職種などの未経験応募は、企業の人事担当者が直接、応募書類に目を通す『公募』が有利です」と佐々木氏。公募のサイトを下記の表にまとめた。まずは、「媒体型求人広告サイト」への登録を手始めに、表にあるものすべてを活用するようにしよう。「不況下はひとつでも多くの情報を仕入れ、たくさん応募することが大切」(佐々木氏)なのだ。
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雑誌や新聞など媒体がもととなっている求人サイト。 | ||
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駅などに置いてある無料求人誌。 | ||
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すべてを購読するのは大変なので、図書館でまとめ読みをしよう。 | ||
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採用情報がなくとも、熱意あふれるあいさつ状(自己PR文)とともに応募書類を送ってみるのも手。 | ||
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さまざまな媒体の求人情報をまとめて見ることができる。 | ||
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媒体型求人サイトの採用情報や企業HPの採用情報をまとめて見ることができる。 |
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まずは「計画」、そして「記録」を残す |
「1日3社」のノルマを決めて応募を続けたAさん。最終的には140社応募をすることになったが、これは稀な例ではない。今の時代、内定を得るまでに100社以上応募したという人は少なくないのだ。不況の時代には、たくさん応募することが成功への道だ。その際、重要なのが「行動を記録する」こと。「すべき行動をピックアップし、スケジュールを立てる。その後、やったことをすべて記録していく。この作業が非常に有効です。行動を客観的にチェックすることで、転職活動期間中の作業量低下を防ぎます」(佐々木氏)。
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