



求人掲載企業からのオファー応募の採用可能性を探るべく、求人掲載企業からのオファー利用企業にアンケートを実施。一般応募者と求人掲載企業からのオファー応募者それぞれの総応募数に対しての書類選考通過人数、内定確定人数などの数値、求人掲載企業からのオファーについての企業の声を集計、分析した。
アンケート結果によると、総応募数における求人掲載企業からのオファー応募の割合は2割弱。
「書類選考」「面接」「内定」という採用までの各段階で、求人掲載企業からのオファー応募者は一般応募者に比べ1.5〜2倍近い確率で各段階の選考を通過していることがわかった。
さらに、求人掲載企業からのオファーを積極的に利用している企業※に絞って見てみると、求人掲載企業からのオファー応募者の内定率はなんと一般応募者の3倍以上の確率に膨れ上がる。これは、求人掲載企業からのオファーを積極的に利用する企業ほどオファー対象者にかける期待が大きく、その期待の大きさが内定者人数にそのまま表れている、と言っても良いだろう。
そして特筆すべきは、求人掲載企業からのオファー応募者すべてと面接の機会を設け、そのうち半数に内定を出した企業や、100以上もの応募がある中で、内定を出したのがすべて求人掲載企業からのオファー応募者だった、という企業があるということ。求人掲載企業からのオファー応募者がいかに企業の求める人物像に近かったか、また「会って話を聞きたい」という求人掲載企業からのオファー応募者に対する企業の期待値の大きさが窺える。
※求人掲載企業からのオファーを複数回利用、また求人掲載企業からのオファー応募者は書類選考において有利、と答えた企業


企業は、必要とする経験・スキルを備えた登録者を探し出し、求人掲載企業からのオファーを送っている。その求人に応募してきた求人掲載企業からのオファー応募者は、「必要な経験・スキルを備え、かつ求人内容に興味を持った人」と企業側に強く認識される。「まず会って話を聞きたい」と、書類選考を飛ばして即面接へ、というケースも多い。

- 弊社では書類選考で合格するであろう人にしか求人掲載企業からのオファーを送っていません。(クリエイティブ系)
- 求人掲載企業からのオファー応募者は、経験・スキルが書類選考通過ラインの方が大多数を占めていたため、実感として書類選考は通過しやすいと思います。(広告代理店)
- 必要な人材要件を備えている人にしかオファーを送らないため、書類選考にかける時間が短縮でき、より早く面接、人材確保につなげられる。(製造業)

今回のアンケート結果によると、総応募数における求人掲載企業からのオファー応募の割合は2割に満たない。企業にとって求人掲載企業からのオファー応募者は希少、また気になる存在である、と言って良いだろう。登録者がオファーを望むように、企業もまた登録者からの応募を待ち望んでいる。

- 応募が届くと、やはり「おっ!」となりますね。そのなかでも求人掲載企業からのオファー応募者のレジュメを開くときは、いったいどんな人なんだろう?という興味とワクワク感があります。(製造業)
- まず資格ありきの業界なので、採用には資格保有者である求人掲載企業からのオファー応募者をベースに考えています。(製造業)
- ぜひ採用したい!と思える方にオファーを送っているので、その方々からの応募は常に気になります。(アパレル販売)

先に述べたとおり、求人掲載企業からのオファー応募者は企業にとって気になる存在。オファーに対して応募があると、どんな人か見てみたい!という強い思いから先に選考に進むケースが多い。そこでもし必要数の人材が集まれば選考を打ち切る、という場合もある。先に見られる、というのは意外と重要なのだ。

- 即戦力に近い経験・スキルを持った応募者が多いため、求人掲載企業からのオファー応募者のレジュメから見ていきます。(製造業)
- 応募者全員に会って話を聞きたいが、時間的な理由もありそうもいかない。そんなときは必要最低限の条件を備えている求人掲載企業からのオファー応募者から先に選考を始めます。(製造・販売業)

求人掲載企業からのオファーとは、「あなたのような経験・スキルを持った人に、ウチの求人を見てほしいんです。興味があれば、ぜひ応募してみませんか?」という企業からのメッセージ。
アンケート結果や採用担当者の声からわかるとおり、企業は大きな期待感を持って求人掲載企業からのオファー応募者を待っている。あなたにオファーが届いたら、まずは目を通してみよう。一見自分のキャリアとは無関係な企業からのオファーであっても、それが自分の新しい可能性を広げるきっかけになるかもしれない。
また、注意しなければならないのは、企業は、求める経験・スキルを備えていると思われる登録者に求人掲載企業からのオファーを送るが、レジュメだけですべてを判断することはできない、ということ。オファーの着信は、必ずしも書類選考通過や採用を保証するものではないのだ。しかし、企業があなたの経験・スキルを評価しているのは紛れもない事実。自分の強みをしっかりと把握し、いかに自分の経歴を自信を持ってアピールできるかが転職成功のカギとなるのだ。