求人情報、メール、面接で、入社前に感じ取ろう!

企業と自分との相性を見抜くワザ

転職は仕事内容や労働条件に目を奪われがちですが、成功させたければ、入社前に転職先の企業理念や風土、文化に自分が合うかという点も見極めなければなりません。とはいうものの、抽象的で感覚で測るしかない「相性」だけに、善しあしを見抜くといってもどんな方法があるのかわからないという人も多いのでは?そこで、転職経験者約200人にアンケートをとって、見抜くための知恵とワザを寄せてもらいました。
INDEX
そもそも「企業との相性」とは、どんなもの?
みんなはどうしている? 企業との相性を確認する方法BEST10
転職活動STEP別 入社前に、相性の善しあしを見抜くワザ
STEP1 求人情報の閲覧中に
STEP2 特定企業の情報を収集中に
STEP3 メールや電話でのコンタクトを通して
STEP4 面接や試験の際に
転職を成功させるには、「企業との相性」も侮るなかれ
きちんと自己分析しておけば、「相性」にも鼻が利く
解説
キャリアアドバイザー
山良早苗氏
リクルートエージェントのキャリアアドバイザー。車をはじめとする対個人の営業経験を多数積んだ後、2004年より現職。主に店舗系スタッフや対個人への営業経験者の転職支援を担当する。転職を成功させるには、「企業との相性を見誤らないことが大事」と説く。

そもそも「企業との相性」とは、どんなもの?

企業と自分との相性の善しあしが、仕事面やメンタル面にどんな影響を及ぼすのか、転職経験者それぞれの考えを聞いてみました。
職場の雰囲気が自分に合うかどうかで、仕事のしやすさは変わってくる。面接で訪問したときに「なんだか暗い雰囲気だな」と感じさせる職場は、入社しても上手くいかないだろう。クリエイティブな仕事だけに、明るく仕事ができなければ、センスのいいデザインなど生み出せないからだ。
(グラフィックデザイナー・女性・37歳)
田舎育ちの僕は、「仕事が終われば、さようなら」というようなドライな人間関係は性に合わない。誰かが大型受注を取ったら、「よし、今日はみんなで一杯いこうや」というような泥臭さを残した職場のほうが安らげるのだ。
(専門商社・営業・男性・38歳)
自分自身が仕事に自信と誇りと尊厳を持てるよう、また子どもに対して胸を張って生きていけるよう、しっかりした企業理念を持つ企業を選びたい。そんな会社には、不思議と同じような志を持った人間が集まるので、人間関係のストレスも少なく、長く勤めることができると信じている。
(商社・営業・男性・31歳)
一生働くには、職場の「居心地」が大切。たとえ報酬のよいところに就職しても、それに伴ってストレスも大きくなるのなら無意味だと思う。「居心地」と「報酬」を人生の天秤に掛けたら、迷わず私は「居心地」をとる。
(教育・人事・女性・36歳)
前に、軽いパワーハラスメントを受けて自己都合退職した経験があるため、転職活動では、職場の人間関係にかなり敏感になっている。個人の尊厳を尊重するような土壌の企業を選びたい。
(メーカー・製造管理・男性・34歳)
以前勤務していた医療系企業はノルマが厳しく、物理的に絶対不可能なことでも精神論で解決してしまおうという体育会系のノリの会社でした。結局、私は体調を崩して退職。それからというもの体育会系のカラーが見える会社は極力避けております。
(情報通信・総務・男性・38歳)
会社独特のルールが、自分にとって受け入れられるものかどうかが気になります。例えば、始業前の机拭きとか、自分は吸わない灰皿の片付け、トイレの便座カバーを持って帰って洗濯してくるなど、無言のうちに要求されるような雰囲気の会社はイヤです。疑問を感じながら仕事を続けていると、ストレスがたまるばかりですから。
(メーカー・総務・女性・38歳)
自社の利益追求に走るあまり、顧客をないがしろにする会社とは合わない。私が考える仕事とは、給料を得る糧だけでなく、自分の努力の先にエンドユーザーの満足があってこそ成り立つものなのだ。
(調査・マーケティングプランナー・男性・36歳)
一日の半分以上を過ごす職場の居心地が悪ければ、人生の半分を無駄にしているようなもの。会社員は個人プレーができるわけではないので、会社との相性は非常に大切だと思います。
(サービス・女性・25歳)
企業理念に少しでも共感できる部分があるかどうかが肝だと思う。もしないのなら、ある日突然、まるで夢から覚めたように、「なぜ私はこんなところにいるのだろう?」と嫌気がさすのではないか。「仕事とは単なるお金もうけさ」と考えられるのならいいが、私はそう簡単には割り切れない性格だから、共感できる企業理念を掲げた会社を探したい。
(メーカー・システム・男性・35歳)
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みんなはどうしている? 企業との相性を確認する方法BEST10

1位 面接中、面接担当者の話から感じ取る 73%
2位 面接の際、オフィスの雰囲気を観察する 61%
3位 企業のホームページを確認する 58%
4位 面接中、積極的に質問する 41%
5位 求人広告をじっくりと読む 38%
6位 ネットなどで情報収集する 32%
6位 友人や知人から情報を得る 32%
8位 企業にメールや電話をして問い合わせる 22%
9位 応募前に、相手企業を見に行く 16%
10位 入社前に、相性の確認をしたことはない 2%
10位 その他 2%
面接は、入社前に見抜ける絶好のチャンス
転職経験者の6〜7割の人が、相性を見抜く手段に「面接」を挙げました。面接中、担当者の話から感じ取ったり、エントランスから面接室に通されるまでのわずかな時間に、さりげなく、そして鋭くオフィス内を観察したりして、判断材料にしているようです。入社前に相手企業に堂々と入っていける方法は、「面接」くらいしかありません。しっかりと見て聞いて感じ取って、自分に合う企業かどうかを見極めたいものです。
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転職活動STEP別 入社前に、相性の善しあしを見抜くワザ

入社してから「しまった!」と気づいても手遅れ。転職活動中のさまざまな機会をフル活用して、相手企業の風土や文化を探り、自分に合うかどうかを確認しましょう。

STEP1 求人情報の閲覧中に

サークルのノリに違和感
社長が若かったり、社員の平均年齢が低かったり、「ワイワイ自由な雰囲気でやっています」というノリの会社は、自分には合わない。将来が予測不可能な会社と、運命をともにしたくないからだ。学生時代のサークルじゃないんだし、社員同士ある程度の距離感や緊張感を持っていないと息苦しいだけだと思う。
(メーカー・営業・男性・29歳)
学歴よりも成果を
出産・子育て支援に注目
私の場合、「やる気があれば若くても管理職になれる」とか、「成果次第で高収入も夢じゃない」という求人にどうしても目が奪われてしまう。高卒なので、学歴を重んじる企業では、自分のよさを発揮できないと思うのだ。きれいごとではなく、やった仕事だけを評価してくれる企業に入りたい。
(メーカー・営業・男性・25歳)
そろそろ子どもを産みたいので、社内に保育所があったり、育児中の時短制度がある会社を探しています。「女性にやさしい職場です」と書かれていたり、実際に子育て中のワーキングママが紹介されている企業なら、出産や育児をひかえている私も働きやすいのではないかと思って見ています。
(金融・事務・女性・34歳)
平均年齢が同年代だと安心感あり
輪に入れない場合を考えて
社員の平均年齢がほぼ僕と同年代だったりすると、自然と親近感を抱きますね。求めている仕事内容から少しずれていても、楽しく仕事ができる職場なら、それもいいかなあと思うのです。
(サービス・男性・23歳)
「社内一丸となって」とか「チームワーク」を強調しすぎている会社は、もしその輪の中に入れなければどうなる?さぞ居心地が悪いんだろうなと、私はすぐに考えてしまいます。
(金融・女性・31歳)
おいしい話にはご用心
飲み会は自由参加がいい
やたらと「仕事は簡単で残業が少ない」とアピールしている企業ってどうなんでしょう?そんなおいしい話があるのかなと、疑いの目で見てしまうのは私だけでしょうか。
(その他・総務・女性・25歳)
「週1回ペースで全員参加の飲み会があります」という広告の文面を見たとき、仕事とプラーベートをきちんと分けたい私としては、かなり不安を感じた。せめて自由参加ならいいのに。
(メーカー・製造・女性・39歳)
変わった規則は要注意
大量よりも少数を
ノルマがあったり、変わった規則があったりする企業は、要注意だと考えている。
(情報通信・営業・男性・34歳)
少数精鋭の企業が理想なので、大量募集をしているところは避けています。
(メーカー・男性・27歳)
山良さんキャリアアドバイザーからのアドバイス
会社規模や事業内容などをきちんと読む
求人情報の段階で注目したいのは、会社規模をはじめ、扱う商品が有形か無形か、国内資本の企業か外資系かなどの資本関係です。例えばたくさんの従業員を抱える大企業は、なんといっても安定感がありますから、安定性を第一に考える人には魅力的。ITや情報産業などの分野で目に見えない商品を扱う企業は概してビジネスがスピーディーに進むので、そのスピードに自分がついていけるかどうかが相性のカギです。また、ビジネスとプライベートの区別をきちんとつけて働きたい人には外資系の風土が合っているかもしれません。
<関連するキーワードから求人を探す>
成果主義 少数精鋭の組織 育児支援
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STEP2 特定企業の情報を収集中に

個性派には、ワンマン経営は難しい
業界経験はなかったが、大学での専門知識が活かせるし、通勤も便利だったので、応募するつもりでいた。念のため、同じ業界で働く知人にメールで聞いてみると、「業界ではワンマン経営で通っているよ。すべてに社長の了解がいるから大変だと、前にあの会社の営業担当がこぼしていたからね」と返信があった。その後、同様の話をほかの人からも聞いた。社長とウマが合えばいいが、私のような個性の強いタイプはとても無理だなと判断し、応募をとりやめた。
(メーカー・営業・男性・32歳)
営業職は、取引先も気にかかる
ホームページは企業の顔
ホームページで取引先企業や関係会社などを確認して、ちょっとヤバそうな企業が含まれている場合は応募を差し控える。逆に企業理念のしっかりした企業や成長性のある企業が名を連ねている場合は、安心して応募している。
(メーカー・営業・男性・38歳)
「ホームページは企業の顔」という時代なのに、手抜きで作成されていたり、売上高や社員数のデータが何年も更新されていなかったりするとがっかりする。また、ホームページそのものがないような企業は閉鎖的な感じがして、とても応募する気になれない。
(情報通信・開発・男性・32歳)
企業理念は明確に
時には2ちゃんねるも参考に
ホームページを見ても、明確な理念や経営方針が見えてこない会社は、応募の意欲がわきません。どっちを向いて仕事をしたらいいのか、何をやりがいとしたらいいのか、きっと中にいる社員もわからずにいるのではないでしょうか。
(商社・総務・女性・31歳)
2ちゃんねるなどで検索して「ブラック企業」に名指しされていたり、「サービス残業が多い」と書いてあると、その情報がどれだけ信用できるのかと疑いながらも、よほど魅力的な仕事でない限り、応募は見合わせている。
(情報通信・技術・女性・29歳)
売上高を一人頭で割って考える
社員の在籍年数にも注目を
社員数が多い割に売上高が低い企業は、経営のかじ取りがうまくいっていない証拠だと考えている。
(その他・男性・23歳)
創業から日が浅いならともかく、そうでもないのに在籍年数の短い社員ばかりだと、何か問題があるのではないかと疑ってしまう。
(その他・男性・29歳)
血が通ったコメントに引き付けられた
前々から興味のあった企業のホームページを見つけたときのこと。新卒向けの採用情報ページでしたが、何人かの社員が笑顔の写真つきでコメントをしているのを見て、微笑ましく感じました。一人ひとりが自分の言葉で会社や仕事のことを語っていて、きっと社内も温かな雰囲気なんだろうと思ったのです。なかなか中途募集をしない企業ですが、あきらめないで次のチャンスを待っています。
(メーカー・研究職・女性・29歳)
山良さんキャリアアドバイザーからのアドバイス
ホームページで企業理念などを知る
多くの企業がホームページを持つ時代になったおかげで、飛躍的に情報収集がしやすくなりました。この段階では、ホームページに書かれている企業理念や事業方針をチェック。文字上のこととはいえ、風土や文化を感じ取ることができます。また、社員の年齢層に自分が合っているかを確認したり、オフィス内の写真から雰囲気を、社員のコメントがあれば仕事環境や社風を知る手がかりが得られます。
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