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転職先に内定をもらった直後、妊娠が判明。入社5カ月で産休・育休を取得しました。 松浦聡子さん Satoko Matsuura 2006年4月、外資系コンサルティングファームに就職。2年後の2008年に大手総合商社に転職し、鉄スクラップ取引、銅鉱山投資などに携わる。2015年12月にfreeeに転職し、翌年5月に出産、今年1月に職場復帰。

外資系コンサルティングファーム、大手総合商社で活躍してきた松浦さん。2度目の転職を志し、2015年8月にクラウド型会計ソフトを手掛けるfreeeから内定を得た直後に妊娠が判明。すぐ産休に入ることになるため、入社を躊躇した松浦さんでしたが、役員の「もう仲間なんだから、大船に乗ったつもりで入っておいで」との言葉に、ほっと安堵したそうです。

  • 就職したコンサルティング会社で
    自身の未熟さを痛感

    大学卒業後、就職したのは外資系コンサルティングファーム。海外との接点が持てる仕事がしたい、いろいろな業界の企業のさまざまなプロジェクトにかかわることで早く成長できそうだ、との理由から選んだ会社でした。

    しかし、入社後はやりがいよりも、自分の未熟さを痛感することが多かったですね。社会人経験の浅さから、顧客企業の課題がリアルにイメージできず、どんな解決策を考えても「机上の空論」のように感じてしまったのです。顧客企業のサポートをする前に、まずは自分が主体的にビジネスを動かす経験をするのが先ではないか?との思いが日に日に強まり、丸2年で転職を決意しました。

  • 総合商社に転職し
    泥臭い現場で「主体的にビジネスを進める」経験を積む

    人と関わり、折衝して、周りを巻き込みながら、主体的に仕事を進める経験がしたい。そして、海外とも関わる仕事がしたい。その思いから選んだ転職先は、大手総合商社。配属されたのは、金融資源本部でした。

    任されたのは、鉄スクラップを買い付け、製鉄会社などに売る仕事。「鉄スクラップ」とは、建て壊しとなったビルの鉄筋などを指します。これらを集めて溶かすことで、再度鉄筋など一部として製品化していきます。

    買い付け先は、国内外のスクラップ業者。鉄スクラップの需給や相場情報をつかむためには、業者に会いに行き、顔と顔を合わせ、腹を割って話し合うことも必要です。当時、この業界はまだまだ男社会で、タフで泥臭い仕事も多かったのですが、少しずつ信頼を得て情報網を築き、大口の取引を成功させたときには、大きな達成感を得ることができました。

    鉄をはじめ、天然資源はいつか必ず、枯渇するもの。リサイクルを進めることで枯渇後も資源が回るようになれば、人々の生活は安定します。間接的に、社会貢献に関われていることにも喜び、やりがいを感じました。

  • 「スピード感のある仕事をしたい」という
    新たな思いに気付く

    鉄スクラップ取引に3年間携わった後、銅鉱山への投資を5年間担当。南米チリで開発中の銅鉱山への投資案件の推進や、すでに操業中の銅鉱山への投資管理を行うという役割でした。「情報戦を制したものが勝つ」というタフな現場でしたが、何もない土地に鉱山を作れば、そこに人が集まり、街ができ、経済が活性化します。遠い異国の地域発展に貢献できることに、大きな喜びを感じることができ、仕事に没頭し続けました。

    しかし…ある日ふと、「1年前と同じ仕事をやっている」ということに気付いたんです。銅鉱山の開発は、長期戦。今開発に着手した鉱山が稼働を始めるのは、数十年先になる可能性もあります。私が定年退職するまでに、街ができて地域が栄える姿を見られるかどうか…という事実に気付かされ、「本当にこれでいいのか?」と自問自答するように。そして、もっとスピード感がある仕事に関わりたい、世の中が変わる転換点に身を置きたいという思いが徐々に強まっていきました。

  • 社会インフラとなり得る商品に惹かれ
    転職を決意した矢先、妊娠

    「変化が大きくスピード感のある仕事」といえば、IT業界。社内にもIT関連の部署はありますが、異動申請をして、社内稟議を通して…という手順を考えると、希望が叶えられるのはかなり先になるでしょう。そこで、2度目の転職を決意しました。

    そんなとき、出会ったのがfreeeの求人でした。freeeが展開するクラウド型会計ソフトは、中小企業の経営者や個人事業主の会計・経理業務の負担を軽減するもの。急速に普及が進んでおり、将来的に社会インフラになり得るソフトだと思えました。その普及・拡大の過程を体感したいと思い、求人に応募。ITに関する業務経験はなく、「30歳を過ぎて未経験分野へのチャレンジ」でしたが、内定をいただくことができました。

    しかし…計算外のことが起こりました。内定を得た直後に、妊娠が判明したのです。喜ばしいことなのですが、freeeに入社してすぐに産休に入ることになるため、会社に申し訳ないという思いばかり。入社を辞退すべきか、悩みました。

    執行役員の野澤に報告したところ、第一声は「何も心配することないから入っておいで。もううちの仲間なんだから、大船に乗った気持ちで来ればいいよ」と。この言葉が、本当に嬉しかったですね。この会社で頑張りたいという思いが、さらに強まりました。

  • 自身で産休・育休を決め
    復職後の働き方も設計

    2015年12月にfreeeに入社し、翌年4月に産休入り、5月に出産しました。そして8カ月の産休を経て、今年1月にまずはリモートワークで復帰、4月からは子どもを保育園に預け職場復帰を果たしました。2012年設立の新しい会社のため、私が産休・育休取得の第一号。それまで該当者がいなかったため制度は確立しておらず、「松浦さんの希望通りに産休・育休を決めてほしい」とのこと。本当は、前例を作るためにも1年間の育休を取るつもりでしたが、早く仕事がしたくて、社長に直談判して「保育園に入れられる4月まではリモートワーク・週3日勤務」という働き方を自ら提案し、8カ月で復帰しました。

    4月からは職場に戻り、freeeの認定アドバイザーになってくださる税理士・会計士向けの事業戦略やマーケティング全般を担当しています。忙しい毎日ですが、当社は裁量労働制で自分のペースで勤務できるため、毎日10時出社、18時退社ペースを維持できています。

    おかげさまで、freeeの認定アドバイザーはどんどん増えてきており、急速に世の中に浸透していることを日々実感し、着実に社会インフラ化しつつあると嬉しく思っています。

    今の私の目標は、社員一人ひとりの生産性を上げながら、よりイキイキと働ける環境を整備すること。入社以来、イレギュラーな働き方を続けている私だからこそ、できることだと自負しています。組織づくりの観点から、freeeの普及拡大を支え、会社のさらなる成長に貢献したいと思っています。

EDIT&WRITING:伊藤理子 PHOTO:刑部友康
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