叱ってちょーだい

毎回著名人にあなたの悩みをぶつけていただく、このコーナー。熱く、愛を持ってお答えします。
悩
「転職できるかどうか、将来が不安」

のんびりとした職場環境で残業もなく、夕方6時には家に帰ってTVを見て過ごすような毎日です。お給料も安定していますし、私としては不満はないのですが、いろんな社会状況から、来年以降、財団がなくなるとの話を聞きました。特に手に職もなく、年齢も若くないので、転職するにも転職先が見つかるかどうか。将来がとても不安です。(財団法人・事務 29歳)

どうして不安なのかを見つけたらそこはもうスタート地点。甘い
今週の叱り役

俳優
宇梶剛士

information
●「転んだら、どう起きる?
〜壁を打ち破る人生論」
(大和書房)

失敗から立ち上がるために - 恋について、友だちについて、大人になることについて「自分」から逃げるな!宇梶さんの熱い書き下ろし!
1962年、東京都生まれ。将来を期待される野球少年だったが、暴走族絡みの事件で逮捕され、高校を中退。少年院の中で読んだチャップリンの自伝に感動し、俳優を志す。菅原文太、錦野旦の付き人や建設現場でのアルバイトをしながらの長い下積み時代を経て、人気俳優に。主演映画に『お父さんのバックドロップ』。

不安があるのが人間。不安のない人はいない

安定も平和も自由も、元々あるものではないし、与えられるものでもないんです。それらは自分でつかみ取るもの。全く不安がない人なんていないし、不安があるのが人間。たまに「何も不安はない」って、自信たっぷりの人がいるけど、そう豪語する人って、実に人間らしくない顔をしていると思わない?

不安を抱いている人を揶揄するようなことは言いたくないけれど、あなたも環境が変わることに不安を感じるのなら、生きて行くための努力を具体的な行動として起こすこと。それが何かというのは、自分で見つけるんだよ。大切なことは人から与えられないんだから。不安を自覚することはスタート地点であって、不安を埋める努力をすれば、必ず見えてくるものがある。

具体的な行動を起こすしかない

僕は、少年院を出てから高校に入り直したんだけど、学歴で勝負できないことによって淘汰されるんじゃないか、という不安があった。それでね、今考えると馬鹿みたいなんだけど、19歳の頃「俺は大学生より本を読んでやる」と、真剣に思ったことがある。大学生がどのくらい本を読むのかなんてことも全く知らずに。

それを実行しようと思ったきっかけは、ラジオで有名な作家が「1年で500冊読めば小説家になれる」と、言ってるのを聞いたからなんだけどね。意気込んで始めたものの、100冊を読み終えた頃、500冊は無理だと悲鳴をあげちゃった。でも、500冊目指して本を読みまくった行為そのものは、すごく具体的だった。いくら本を読んでも満たされはしなかったけど、具体的な行動を起こしていく中で、人と比べて不安になるという気持ちは払拭されていったんだ。

あなたにもうひとつ言いたいのは、もっと世の中のことをよく知るということだね。日本の中でも失業している人や切り捨てられている人が大勢いる現状がある。今まで安定した環境の中にいて、そういった人たちのことを考えて、危機感を持って生きていたら、こういう悩みは出てこないんじゃないかと思うんだ。そういった世の中のことをきちんと見つめずに生きて来た部分に空洞ができて、その空洞部分に不安が入り込んでいるんだと思う。今の自分に足りないものに気づいて、なぜ不安なのかを知っているなら、年齢は関係なく、いつからでもスタートはできるよ。

EDIT
マインドシェア
WRITING
羽塚順子
PHOTO
岡本寛

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