楽しむ中から道は見えてくる
どんな仕事でも、向いている、向いていないと言っているより、まずは、楽しむ、ということが大切です。楽しもうとすると道が見えてくると思うんです。「好きを仕事にする」よりも「仕事を好きになる」ということですね。興味があって始めたのですから、その興味を深めていくのが一番だと思います。
私自身のことを振り返っても、ニュース番組のリポーターになりたての頃、右も左もわからず、誰かが教えてくれるわけでもなく、つらくて辞めてしまいたい時期がありました。でも、少しでも何か成果を残さないと、何もできないまま辞めることになる。辛いから諦めるなんて、私の生き方に反しています。だから、仕事を続け、取材に行きたいと手を挙げ、小さなチャンスづくりから、少しずつ面白みを見つけていった気がします。
なりたい姿を想像して、それを口にしていく
人の心は、うまくできていて、言葉にしたり考えていることが、そのまま現実になるんです。ですから「不安でたまらない」と言っていると、本当に、前に進まなくなります。実際にあなたの絵を見ていないのでわかりませんが、もしも仮に「向いていない、不安だ」と思うなら、そう言いながらデザイン学校に通うのでは意味がありませんよね。それなら辞めた方がいい。違う道を今からでも歩めばいいと思います。
でも、もし今の学校で続けるなら、時に、周囲の人たちのいい絵を見て「ちょっとやられっぱなしだな」と思っても「やられちゃってるなー」って笑いながら、自分流のデザインを見つけるようにすればいいわけです。洋服のデザインだとしたら、万人が好む服を毎日つくる人もいれば、「こんな服を誰が着るの?」と思うような、個性的でユニークな服をつくって有名になる人もいるでしょう。アートこそ、個性。きっとあなたの作品も、あなたが楽しんで取り組めば、メッセージが溢れてくるでしょう。まずは自分を信じる。そして、自分がやりたいと思うなら、やってみればいいと思いますよ。