障がいのある方への求人／《栃木県宇都宮市》製造系スタッフ

パナソニック エンターテインメント＆コミュニケーション株式会社
直轄部門 人事総務部 人事企画課
塩田 万博（下写真）

社会環境の急速な変化、価値観の多様化が進むこの時代において、パナソニックグループは多様な意見に耳を傾けて経営に活かしていくことの重要性を踏まえてDEI（Diversity, Equity & Inclusion）を以下のように定義しています。「Diversity：挑戦する一人ひとりの個性を互いに受け入れ、尊重し、個性に価値を見つけること」「Equity：挑戦する一人ひとりに対する機会の提供の公平性を追求すること」「Inclusion：挑戦する一人ひとりが個性を発揮し、組織として活かしあうこと」。

当社においてもそうした考え方を大切に、性別、世代、国籍、障がいの有無といったあらゆる違いを相互に認め、各々が自身の力を存分に発揮できるカルチャーの創造を目指しています。その実現に向けた取り組みとして、全社員を対象にしたアンコンシャスバイアス研修の実施をはじめ、一昨年に開催した『私たちのライフテインメントフォーラム』では、お客様に感動を提供するだけでなく、社員一人ひとりが日々心躍り、感動できる働き方とは何かについて議論。社長の豊嶋と若手、シニアの社員が目指すべきワークスタイルや組織の在り方を語り合いました。私たちはこれからも常に未来志向の視点を持ってDEIの推進を図っていきたいと考えています。

現在、当社では33名の障がい者の方々が働いており、様々な部門で活躍しています。従来からの一貫したスタンスとして、私たちは障がいのある方を特別視することなく、処遇をはじめとした雇用条件に差をつけるといったことは行っていません。そこにあるのは、あくまでその意欲とスキルを発揮していただきながら、同じ仲間として互いに励ましあい、共通の目標に向かって取り組んでいきたいという思いです。

ただ、障がいのある方にとってより働きやすい環境整備は不可欠だと考えています。障がいの内容や程度も個別性が高いため、基本的には一人ひとりに寄り添い、都度対応を図っていくことになりますが、階段の手すりやバリアフリートイレの設置、バリアフリー化といったハード面の整備を積極的に推し進めていますし、定期的に配信される社長の動画メッセージなどに字幕を付けるといった取り組みも行っています。また、今後より障がい者採用に力を入れていく方針の下、受け入れ部署の責任者に対する説明会を既に実施していますが、現場におけるサポートやフォローの重要性の理解促進を図るなど、ソフト面においてもより働きやすい環境づくりを実践していきたいですね。

さらに、従来より実施している『ラウンドテーブル』は、例えば「女性の働き方・悩み」といったテーマに関係する参加者が（社長の）豊嶋と自由に語り合う場ですが、今年度は障がい者の皆さんに関わるテーマで『ラウンドテーブル』を開催し、職場環境のさらなる進化に繋げていきたいと考えているところです（もちろん参加／不参加は自由です）。

パナソニック エンターテインメント＆コミュニケーション株式会社
モノづくり統括（兼）宇都宮工場　工場長
竹田 恭介

あらゆるモノづくりが海外拠点を軸に行われている昨今、この宇都宮工場が日本国内でモノづくりを続けている価値とは何だろうか。私たちはずっと模索し続けてきました。そして、未来に渡って求められる工場の姿を思い描き、突き詰めていく中で「変化」というキーワードに辿り着いたんです。従来はいかに少ない人数でモノを作るかという点に主眼が置かれていましたが、今後は生産プロセスにおいてどれだけ最小のエネルギー、最小の資源で社会に対して製品を届けるかという環境対応が不可欠となってきます。そうした世の中の流れを受けて「変化」のために新たな取り組みをスタートさせるためには多様な意見、闊達な議論を基に「考える」ことが必要です。障がいのある方の採用を強化していく理由もまさにそこにあります。

ひと言で環境対応と言っても、加速する技術革新や変化するトレンドを踏まえて私たちも日々勉強している段階で、まだ手探りの部分が大きいのが正直なところです。だからこそ一緒に学び、考え、新しい取り組みに挑戦したいと思っています。気後れする必要はありません。私たちは「経験はないけどやってみたい！」という意欲やチャレンジ精神をお持ちの方とともに働きたいですし、そこに障がいの有無は全く関係ないと思っているのです。

環境対応で言えば10年後にあるべき姿を描き、この工場で働く皆さんが快適かつ最小のエネルギーで生産を行うことができる未来をメンバーと共にディスカッションしています。例えば、生産場所など常に一定以上の照度が必要なゾーン、材料を取りに行く時だけ照度が必要なゾーン、材料の在庫場所なので照度が不要なゾーンと分けることで使用電力を半分に抑えられるのでは？など、バックキャスト思考をベースとしたアイデア出しを行っています。

そうしたディスカッションはもちろん、協働ロボットの開発やAV機器の補修部品管理といった多様なテーマに対しても共に取り組んでいただきたいですね。繰り返しにはなりますが、この宇都宮工場が「変化」をしていく上で必要なもの。それは意欲と情熱を置いて他にありません。未来に向けて前向きに、自分の力を発揮したいという方々と共にあるべき姿を形作っていきたいと強く思っています。