会社を見分けるチェックポイント(面接で嫌われないトーク術付き)
転職経験者200人のアンケートから、会社を選ぶ際、確認しておきたいチェックポイントをランキング。キャリア・アドバイザーに、面接で知りたい情報を聞きだすコツをお伺いしました。
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キャリア・アドバイザー 小島美津子氏
通算1000社を超す採用担当者取材に基づく実践的なアドバイスが好評。85年、キャリア形成や女性の社会進出などをテーマに(有)クリエイション ユウ設立。著書に『採用される転職者のための面接トーク術』『はじめての転職128のギモン』(日本実業出版社)など。
給与額はいくら?昇給、賞与の規定は?
面接ではこう聞け!
タイミングと表現に注意、金額は年収の目安を聞く
賃金にからんだ質問は、会社からの説明や打診を受けたうえで不明点に絞るのが基本。また、あらかじめ応募先で役立つ経験やスキルを伝えるのが前提になります。「自活したい」など前向きな理由をつけたり、「ぶしつけな質問ですが…」といった謙虚な表現も大切です。
面接以外では…
求人広告の掲載額は最低賃金の目安に
求人広告に表示されるのは一般的に「基本給」+「全員に支給される手当額」で、最低額の目安です。諸手当が多いと、賞与や昇給の基準になる基本給が少ないこともあるので、確認するなら年収を。ただし、具体額は内定時まで出せないもの。面接で深追いするのは危険です。
自分にとって働きやすそうな雰囲気の会社?
面接ではこう聞け!
具体的な事例で社風を推し量る
「御社の社風は」など漠然とした質問でなく、具体的な事例を出して聞くのがコツ。職場の人数や年齢構成も参考になります。面接担当者に「自身がこの会社に入ってよかったと思う点」を尋ねるのも一案。回答の内容や態度からホンネの部分を推察できます。
御社の求人広告で“活気のある会社”という言葉が印象に残りました。何か特別に、職場に活気を持たせる仕組みや行事などがあるのでしょうか。
面接以外では…
職場見学、社員の応対etc.面接以外の場で判断
実際の職場を見ることをおすすめします。店鋪ならお客として、それ以外なら面接で職場見学をお願いするのも一案。社員の様子や掲示物などから社風が垣間見えるはずです。また面接担当者以外の社員の応対が気持ちよいかどうかも、充分に参考とできる要素でしょう。
仕事量や残業時間が多すぎない?
面接ではこう聞け!
身勝手な言い方に注意。必要な残業には応じる姿勢を見せて
あくまでも「仕事にきちんと取り組みたい」という姿勢を見せ、客観的に尋ねるのがコツ。逆に「うちは残業が多いですよ」と言われた場合、「必要な残業には対応します」と答えたうえで、どのくらい多いのかを確認することが大切です。
勤務に対する心構えをしておきたいので、参考までに御社ではみなさんがどのくらい残業しているか教えていただけますか。
面接以外では…
夜の社屋の観察や、先輩社員から話を聞くという手も
社員に知人がいれば実態を聞けますが、職場見学でも憶測がつきます。見学者に興味を持つ余裕もない、小走りで移動、昼休みも自席で作業などの様子があれば仕事量は多めなはず。また夜の社屋を外から見るのも一方法。深夜でもオフィスに電気がつき、大勢が働いている例もあります。
有給休暇をきちんととれる会社?
面接ではこう聞け!
「働くことに消極的な応募者」と思われない言い方が大切
「有休取得率は?」などストレートに聞くと、休日にこだわる応募者と見られてマイナス印象。「決まりがあるなら守りたい」という姿勢で運用ルールを聞くほうが得策です。資格取得や介護など、有給休暇を活用したい事情を話すと角が立ちにくいでしょう。
有休のとり方に何か規定があるようでしたら、心構えのために教えていただけますか?
面接以外では…
休みの日数を知りたいなら年間休日数の方が現実的
有休取得率は平均で48.1%(平成15年・厚生労働省調べ)。有休にこだわりすぎると会社選びが難しくなります。休みが問題なら、有休以前に、それを含まない通常の週休や夏冬の休暇などを合計した「年間休日数」の確認を。これは会社案内や求人広告にもよく掲載されます。
会社の経営状態は安定している?
面接ではこう聞け!
長く勤める意欲を見せたうえで尋ねてみる
会社に対する不信感を感じさせないように「長く勤めたいからこそ」と、理由も添えて聞くのがコツ。中小規模の会社なら役員面接で率直に尋ねればよいでしょう。ただし大手では業績が外部に影響を与えるので明快な答えは得にくいもの。求人募集の背景や今後の展開を尋ね参考にしてください。
長く勤続したいと思っていますので、御社の経営状況について簡単にうかがえますか?
面接以外では…
小さなサインを見逃さないように!
基本的な財務状況は会社年鑑やインターネットなどで調べられますが、業界に詳しい知人の話や業界新聞・専門雑誌での評判も参考に。また職場見学の際、社内が落ち着かない様子だったり、空いたデスクが目立ったりという小さな危険サインを見逃さないことも大切です。
その他のチェックポイント
スキルアップできる環境か
職場に指導役となるベテランがいるかを確認。スキルを身につけたい、という前向きな質問なので、面接ではきちんとした回答が得られるでしょう。
勤務地は希望が通るのか
勤務地は会社も通勤可能範囲で配属するのが一般的。原則としては指示に従いますが、異動の有無や希望が考慮されるかなどの確認はしてもOKです。
人材を大事にしてくれる会社か
求人を行っている理由を聞けば、経営ビジョンや現在の勢いがわかります。また、前任者が辞めた理由から人材活用の考え方がわかることもあります。
面接後のスケジュール
最後に、面接結果の連絡はいつごろどんな方法でもらえるか、その連絡で採用が決まるのか、次回の面接があるのかなども確認しておきましょう。
まとめ
会社選びは、自分が重視する価値基準に合うかどうかの「マッチング」がすべて。そして面接はそれを確かめる最良のチャンスです。面接の前に、希望条件に優先順位をつけたり、譲れる範囲を明確にしておくことが入社後の後悔を防ぐ基本です。
注意すべきは、前の職場になかったことや不満点ばかりに目を奪われ、恵まれていた事柄は転職後も当然得られるものと思い込んでしまうこと。確認をもらさないよう気をつけましょう。

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