ビジネス英会話経験ゼロから

「英語を使う仕事」に就く方法

学生時代や社会人になってから頑張って身につけた英語力、せっかくなら仕事で活かしてみてはどうだろうか。今回は、ビジネス英会話の使用経験がないにもかかわらず、英語を使った仕事に転職成功した2人のケースを紹介。求人の探し方、応募書類や面接への対策法をうかがった。英語を使う仕事に興味があるなら、ぜひとも参考にしてほしい。

2013年2月13日

【case1】健康器具の営業職から外資系医療機器メーカーの営業職へ

求人はどうやって探しましたか?

外資系医療機器メーカー勤務
山田 司さん(31歳)
大学在学中に1年間、交換留学生としてカナダのバンクーバーへ。卒業後は再度カナダに渡り、8カ月間過ごした後に帰国、高齢者や要介護者向けの健康器具メーカーに入社。29歳の時に大学時代の同期が商社に転職したのをきっかけに、「自分も英語力を活かして働きたい」と転職を決意。2012年4月、外資系医療機器メーカーに転職。主に国内営業を担当。

まずは外資系企業の転職に力を入れている専門エージェントに登録しました。英語を使う仕事を想像したときに、真っ先に浮かんだのが外資系企業だったからです。外資に勤める友人にオススメのエージェントを何社か聞き、ホームページを見て直感で選んだ1社に登録しました。
登録の際に伝えた希望は、「英語を活かしてできる営業職」「今の仕事よりも1円でも年収が上がること」の2つだけ。希望の業種や仕事内容が具体的になっていなかったというのもありますが、最低この2点が満たされればどんな仕事でもいいと思っていたからです。おかげで、幅広い業種を紹介してもらうことができました。自分の経験がいろいろな分野で活かせるように感じて、自信もつきましたね。
並行して自分で求人サイトをチェックしたり、ほかの転職エージェントにも登録して情報収集をしましたが、基本的には最初に登録したエージェントからの紹介を待つスタンス。前職では毎日残業続きだったので、平日に転職活動をする余裕はありませんでした。「週末に少しずつ進めよう、多少時間がかかってもいい」と割り切り、その分、興味を持った企業については、できるだけ時間をとって担当者と会い、話を聞くようにしました。

応募書類で心がけたことは?

初めての転職で、日本語の職務経歴書を書くのもひと苦労だったのに、英文レジュメには本当に苦戦しました。最初に自力で作成したものは、担当のリクルーターに「名前と電話番号しか伝わらない」と酷評され(笑)、以降は何度も書き直しましたね。
私の場合は、英語を話すことはすぐに慣れたのですが、書くことの勘を取り戻すのに時間がかかりました。英語のホームページを見たり、英語版の「Wikipedia」を読むことで、英語の“文章”を頭に叩き込みました。そのうえで、まずはリクルーターのアドバイス通り、箇条書きで「職歴」「できること」を書き出したんです。前職でそれほどたくさんの業務に関わったわけではなかったので、A4版1枚に時系列にシンプルにまとめました。細かいことは面接で補足しようという作戦でしたね。
あとは、応募先の業種別に3種類のフォーマットを用意し、募集内容に合わせて強調する経験を変えました。これもリクルーターのアドバイスでしたが、おかげでたくさんの企業から興味を持ってもらえたようです。

面接での工夫点は?

全部で15社の面接を受けましたが、いいところまで進んでも、実務経験がないために不採用となることが多かったです。外資系といっても、すべての会社に英文レジュメを提出するわけではなく、面接も英語だけで行うような場面はそれほど多くありませんでした。だから、学生時代から英語に興味があり、英語を使った仕事をしたいと思っていたことを日本語で熱く語っていましたね。さらに、英語の面接の場合は特に、「私はこれができるから、ぜひチャンスを与えてほしい」と繰り返し話しました。 

【case2】不動産業界の営業事務からネットマーケティング会社の営業事務へ

求人はどうやって探しましたか?

2011年9月に転職
ネットマーケティング会社勤務
中村美香さん(27歳)
高校3年の夏休みを利用して、1カ月間オーストラリアに語学留学。高校卒業後はオーストラリアの短大に進学する。帰国後は知人の紹介で不動産会社の営業事務の仕事を約4年半経験するも、英語力が落ち始めていることに不安を感じ、英語を使う仕事を求めて転職活動を開始。2011年9月、26歳の時にネットマーケティングサービスを提供する現在の会社に転職。

まずはとにかくいろいろな求人サイトを毎晩チェックしました。「英語」「TOEIC」「未経験可」「海外出張」などと検索し、出てくる求人を一通り見て、気になるところに応募しました。2カ月目くらいからは転職エージェントに登録。「少しでもいいので英語を使った仕事に携わりたい」と相談し、不動産業界で2社ほど面接も受けました。
当初希望していたのはバイヤーや海外営業でしたが、なかなか選考に進めず、「実務経験がないと転職は厳しいのかな…」と悩んだりもしたんです。そんな時に、友人から「あなたは人をサポートするのが得意よね」と言われたんです。それをきっかけに、営業アシスタントや前職の経験を活かした営業事務の求人にも広く目を向け始めたところ、たまたま新規事業を計画中で、海外クライアント向けの資料作成や担当窓口となれる人を探していた今の会社に出会いました。

応募書類で心がけたことは?

もともと海外の短大を出たので、英語を使って書類を書くことは得意でした。しかし、応募していたのは国内企業ばかりで、英文レジュメの提出を課された会社はなかったです。
職務経歴書では、「海外の大学を卒業した」と普通に書いてしまうとアピールに欠けると思ったので、専攻だった国際関係学以外に経営やマーケティングを勉強したこと、現地でのアルバイト経験なども箇条書きし、中身のある2年間を過ごしたことをアピールしました。
また、TOEICは4年半前のスコアだったので、転職活動を機に勉強し直し、前回よりも60点ほどアップさせたことも書き加え、学習意欲があることを伝えました。

面接での工夫点は?

実際に面接まで進めたのは、入社した今の会社も含めて4社です。すべて国内企業なので、英語での面接はありませんでした。常に心がけたのは、最初にしっかりと自分の経験やスキルを伝えること。今の会社に関して言えば、社長をサポートし、新規部署立ち上げの土台を作る仕事だとわかっていたので、調べるのが好きで研究熱心、かつ、裏方として人をサポートするのが得意だと人によく言われることを強調しました。そのうえで、海外の大学を選んだ行動力や、英語でのコミュニケーションには自信があり、物怖じせずに主張できる性格であることを伝えました。業務経験がない分、いかに自分が求める人物像に近いかをアピールするよう心がけました。

英語力が武器になる今こそ、積極的に挑戦しよう

今回紹介した2人は、「学生時代に身につけた英語力を錆びつかせたくない」と奮起し、転職を実現した。彼らの共通点は、英語を使いたいというモチベーションが高かったことと、うまくいかなくてもあきらめずに転職活動を続けたこと。今後、企業のグローバル人材に対する採用熱はいっそう高まり、英語を話せる人や実務経験者はどんどん増えていくだろう。そうなれば、英語が話せるだけでは武器にはなりにくくなるかもしれない。興味があるなら、未経験者にもチャンスが広がっている今のうちに、積極的に情報収集してみてはどうだろうか。

スカウトに登録し、あらゆる方面からの情報収集を!

未経験から英語を使う仕事を希望するなら、あらゆる手段を使って仕事探しを行い、積極的にアピールしておきたい。スカウトに登録すれば、思わぬ企業や転職エージェントからオファーが届くことがある。自分の力では探せなかった求人と出会えるチャンスも増えるはず。まだ登録していなければ、この機会にぜひ登録しておきたい。

スカウトに登録する

EDIT&WRITING
志村 江

会員登録がまだの方

会員登録(無料)

会員登録がお済みの方

「今すぐ転職」にも「いつかは転職」にも即・お役立ち!リクナビNEXTの会員限定サービスに今すぐ登録しておこう!

1転職に役立つノウハウ、年収・給与相場、有望業界などの市場動向レポートがメールで届きます

2転職活動をスムーズにする会員限定の便利な機能

・新着求人をメールでお届け

・希望の検索条件を保存

・企業とのやりとりを一元管理など

3匿名レジュメを登録しておくとあなたのスキル・経験を評価した企業からスカウトオファーが届きます

会員登録し、限定サービスを利用する

※このページへのリンクは、原則として自由です。(営利・勧誘目的やフレームつきなどの場合はリンクをお断りすることがあります)