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Webの達人が実践するソーシャルメディア最新情報収集術
TwitterやFacebookなどソーシャルメディアの普及が進み、多数の人々や組織が参加する双方向的なコンテンツがネットに急増した。ソーシャルメディアをビジネスに活用する企業も増えてきている中で、使いこなせる人と、そうではない人との間で情報格差が生じてきているのも事実だ。そこで今回は、ソーシャルメディアを自在に使いこなしている3人の達人に、どのようにしてビジネスに役立つ情報を収集しているのかを聞いた。
2011年9月28日
<ADVISER>
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【ソーシャルメディアのカリスマユーザー】 |
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【ネット界を知り尽くした人気ブロガー】 |
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【企業のソーシャルメディア活用の伝道者】 |
秋田真宏氏に聞く
カリスマユーザー流ソーシャルメディア情報収集術
優秀な技術者をフォローし、生声を効率的に手に入れる
私はエンジニアなので、新しい技術の情報をいち早く手に入れる必要があります。ニュースサイトなどで告知された情報だけでなく、技術者たちの個人ブログをチェックして「生きた情報」を仕入れることが重要です。IT企業のCTO(最高技術責任者)や耳の早い技術者の個人ブログはRSSリーダーに登録して読むようにしていますが、最近は、ブログを書く前にTwitterやFacebookに使った結果を報告する人が多く、ソーシャルメディアのほうが早く情報が伝わってきます。
そのため、仕事中はもちろん、通勤中もスマートフォンでTwitterやFacebookの情報をチェックしています。読みたい記事をチェックしておくとテキスト保存してくれる「Instapaper」というサービスを使うと、オフラインでも記事を読むことができ、非常に便利です。
自らが有益な情報を発信し、信頼できるネットワークを構築する
秋田真宏氏のブログ「akiyan.com」
Twitterは、とても便利な情報収集ツールです。仕事中に不明点が出てきた際、Twitterに「何だっけ?」と質問を投げかけるだけで、高い確率ですぐに返事があります。プログラムに関する専門的なことでも有効な情報が手に入るのです。そのような使い方をするには、有益な情報を提供してくれる人とソーシャル上でつながることが重要になってきます。
故郷の石川県でプログラマーをしていた僕は、全くの無名でしたが、1998年から「akiyan.com」というホームページを立ち上げ、技術に関するニュース記事を多く書くことで、少しずつ人脈を築いていきました。上京してあるイベントに参加したとき、尊敬する技術者の人から「あの、あきやんか!」と声をかけられたことも。そこで築いた人脈が今のソーシャル上でのつながりとなっています。
有益な情報は、受信するだけでなく、発信することが大切です。僕はTwitterでフォロワーが2000人になるまでは、意識して話題を呼ぶようなツイートをしていました。フォロワーが増えると、自分の発言がリツイートされ、拡散していく確率も高くなりますし、ネットワークの規模が大きくなれば、今まで知り得なかった情報も入ってくるようになります。
大きな反響を得るには、その情報をいち早く伝えるということが大切ですが、専門的な立場から信頼性のある批評をすることも大切です。「この人の発言を読みたい」と思わせることがフォロワーを増やすいちばんの近道です。
橋本大也氏に聞く
人気ブロガー流ソーシャルメディア情報収集術
Evernoteなどのクラウドサービスとソーシャルに組み合わせる
私の情報収集法は、RSSリーダーでニュースサイトやブログの記事などを定期的にチェックすることが基本です。検索エンジンの検索結果のURLもRSSリーダーに登録することができるので、例えば「ソーシャルメディア」といった興味を持っているキーワードの検索結果はつねにチェックしており、気になった瞬間にEvernoteなどのクラウドサービスを使って保存しています。
ただ、新しい商品、新しいサービスについての情報を入手しても、自分のパソコン内に保存しておくだけでは何も始まりません。さまざまなデバイスからEvernoteに保存したテキストや画像をTwitterやFacebookなどに投稿して、「流行るかな?」と質問すると、盛んに意見が交わされ、自分の頭では考えられなかった知見やアイディアを得ることができます。
クラウドサービスにはEvernoteやDropboxなど、多くあり、どれもテキストや画像、動画などを簡単にソーシャルメディアと連動させるので活用すべきですね。
ソーシャル上の友達は、面識のある人にしぼり、情報をスクリーニングする
もちろん、情報が増えれば、不確実な情報が混ざってくる確率も高くなりますので、個人のつぶやきを鵜呑みにするのではなく、ニュースサイトのような客観性のあるソースと検証して、正しい情報なのかを見極める作業が必要です。
私の場合、Twitterでフォローしたり、Facebookの「友達」に登録するのは過去に名刺交換をするなどして面識のある人だけにしています。面識のない人からの情報を避けることで、ある程度の雑音をカットしています。
ブログに毎日記事を書き、ソーシャル上でも公開する
橋本大也氏のブログ「情報考学 Passion For The Future」
私は1日に1回ブログを更新し、TwitterやFacebookにも書き込みをしています。
2003年から始めたブログは、テーマを「書評」に決めたのですが、年間300冊を読み、そのうち200冊の書評を書くというペースで今も続いています。
IT業界で仕事をしている人なら、誰もがネットの情報に詳しいでしょうが、私のように暇さえあれば書店に立ち寄って新刊書をチェックしている人から発信する情報は読者に珍しくうつり、IT業界の人だけでなく、他業界の人の興味を引くことができたようです。
書いた記事は、自分の頭の中で考えた範囲を出ませんが、その後、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを通じて感想が寄せられ、誤記を訂正してくれたり、関連する情報を足してくれたりして豊かになっていきます。ひとりで勉強して得られる知識には限りがありますが、情報のハブになることで多くの専門家のネットワークに助けられ、知識の幅が広がるのです。ソーシャルであれば情報の拡散が容易なので、フル活用しています。
武田 隆氏に聞く
ITコンサルタント流ソーシャルメディア情報収集術
企業コミュニティに参加してみる
武田隆氏のエイベック研究所ホームページ
ソーシャルメディアを活用している企業のファンページには、自社商品のファンが集まるコミュニティが形成されています。子育て中の主婦向けの商品を扱う企業のコミュニティなら、ママ同士が交流して子育ての相談に乗ったり答えたりしている様子を見ることができるでしょう。あるアパレル企業のサイトでは、おしゃれに興味のある人たちが集まっていて、世間話的なレベルの会話が盛んに交わされています。
昨今、企業と消費者との関係は劇的に変化しました。かつて企業は、マスメディアを使って情報を上から下へ流すようにしてきましたが、ソーシャルメディアはフラット化した場で消費者とつながるメディアです。企業と消費者が双方向の立場でやりとりしている場だからこそ、新しい情報を得られる可能性があるのです。
Facebookは、同僚や仲間とも情報共有ツールとして使う
Facebookにはさまざまな利用法があると思いますが、闇雲に友達を集めても、有効な情報を提供してくれるコミュニティを作ることはできません。
Facebookをビジネスで有効活用するなら、同じプロジェクトに携わっている仲間同士で連絡ツールや情報共有ツールとして使うのが便利だと思います。テキストだけでなく画像や動画も共有できるので、使い勝手も非常にいいです。周りのメンバーが最近気になっている事柄を効率的に収集するのに大変便利なツールといえます。
外から眺めるだけでなく、内から体験することが重要
3人の達人たちの話を総合すると、ソーシャルメディアの情報収集において有益な情報を「受信」するためには、自らが「発信」することが重要だということがよくわかる。確かに“集合知”が生じるコミュニティは、双方向で活発に情報がやりとりされているという共通点があるようだ。そのような情報に触れ、的確な情報を収集するには、外から眺めるだけではなく、発信者として内から体験するアクティブさが求められるのだろう。
ソーシャルメディアをビジネスに活用する企業に出会うなら、
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- EDIT
- 高嶋ちほ子
- WRITING
- ボブ内藤
- PHOTO
- 平山 諭、樋木雅美