「異業界営業からMR」への転職理由と、そのやりがい

前職で得意先に期待されていたのは「価格と納期」ばかりで、営業として物足りなさを感じていました。パートナーとしてもっと顧客に深く関わっていける仕事がしたいと考えたとき、モノではなく知識をドクターに提供することで医療関係者のパートナーとして働くMRの仕事に魅力を覚えたんです。
現在は主に、循環器領域の治療薬を担当し、大学病院や開業医に情報提供を行っています。MRの仕事は、知識の押し売りになってはいけないし、自社医薬品を使ってもらいたいという意図があからさまに見えてもいい関係性が築けない、難しい仕事です。忙しいドクターの面会時間を確保し、短い時間の中で情報を正確に伝える大変さも、日々感じています。でも、時間をかけて信頼を獲得し、ドクターや薬剤師、看護師といった専門性の高い顧客と対等に話ができる関係性を築けた時の喜びは、何物にも代えがたいですね。

前職は人材サービス業界でしたが、求人市場の冷え込みを受けて会社の業績が低迷。急な異動や早期退職の実施などが相次ぎ、不況に左右されにくい安定した業界で腰を据えて働きたいと思うように。今までは新規開拓営業だったので、今度は担当顧客を持ちじっくり関係性を築く営業がしたいとの思いもあり、MRを選択。そして、プロジェクト単位で契約が区切られるので自分のイメージ通りにキャリアが積めると感じたコントラクトMR（CSO：医薬品営業業務受託機関の正社員として契約先の製薬メーカーで働くMR）を選びました。
現在は、東北エリアの開業医約100件を担当し、循環器系の医薬品の情報提供を行っています。常に新しい医薬情報を習得し、自身をブラッシュアップし続けなければならないのは大変ですが、私を信頼し、忙しい中でも時間を割いてくれるドクターが多いのがありがたいですね。自社医薬品の販売ではなく「情報の提供」に専念できるのも嬉しい点です。

前職は加工食品のルート営業。仕事を通じて人間に不可欠な「食」の深さを学びましたが、さらに社会貢献度が高く、人の命に必要不可欠な医薬品を扱ってみたいと考えるように。高い専門知識が求められる難しい仕事ではありますが、自身の働きが患者さんの喜びにつながればこれほど嬉しいことはないと思ったんです。
現在は大学病院や地域の基幹病院に対して、がん領域の医薬品の情報提供活動を行っています。全くの異業界からの転身ですが、顧客第一の志向や、成果につなげるプロセスを論理的に組み立てる能力などがフルに活かせていると思いますね。最先端の専門知識を習得でき、医療現場の一員として社会貢献ができることに深いやりがいを感じます。担当医師から「但野さんのおかげで重症患者さんが助かった」と言われたときは、心から「この仕事に就いてよかった！」と思いました。