「課題発見力」と「ヒアリング力」が2本柱!

営業職1500人に聞いた「16分野別」絶対不可欠スキル

「営業職」とひと口に言っても、扱う商品、売り込む先などによって、仕事内容は全く異なります。当然、必要となる営業スキルも変わってくるはず。そこで、今回は営業職に就いている20〜30代1500人に「自分が今手掛けている営業の仕事に必要なスキル」をアンケート。営業スタイル別に16パターンにわけ、それぞれの分野で必要とされるスキルを洗い出してみました。自分の営業経験が、どの分野ならば活かせるのか?を発見するキッカケになるかもしれません。

2012年7月25日

「営業スキル」についての調査概要・算出方法

この記事における営業職の分類方法とそれぞれの割合

調査方法:インターネット上で実施(クロス・マーケティング)
実施期間:2012年7月19日(木)〜2012年7月20日(金)
調査対象:全国の20〜30代の営業職(正社員・契約社員)
調査人数:1500人

今回のアンケートでは、「今の自分の仕事に必要だと思うスキル」について16個の選択肢の中から10個を選択してもらった。その後、選択した項目についてより必要だと思う順に1〜10位と順位づけしてもらった。その順位を「1位=10点〜10位=1点」として数値化し、16個の選択肢それぞれの得点を算出。最終的に百分率として表した。

なお今回は営業スタイル別に16パターンでの傾向の違いを分析した。表の数値はそれぞれのパターンにおける回答者の割合である。

【全体傾向】最も必要なスキルは「課題発見力」、次いで「ヒアリング力」

全体集計グラフ

営業職1500人の回答を集計したところ、自分の仕事に最も必要なスキルとして挙げたのは「課題発見力」で11.44%。2位は「ヒアリング力」で、僅差の11.40%だった。
「課題発見力」に関しては、「顧客自身が把握していない潜在的課題の抽出・定説こそが商談の入り口である」(法人向けOA機器営業)、「金融業界は横並びなので、顧客をじっくりみて、課題を抽出する力で差が付いてくる」(コーポレートファイナンス営業)、「ヒアリング力」には「営業の前に、まずは顧客の気持ちに立って、何を求めているのか正確に把握する必要があるため」(空気圧機器営業)などの声が聞かれた。
3位以降は、「対人コミュニケーション力」8.71%、「情報収集力」8.44%、「ロジカルシンキング力」7.21%、「行動力」7.09%と続いた。
以下、16分類ごとに、どんなスキルが必要なのかをグラフ化した。まずは、自分が当てはまるグループのグラフを見てほしい。そこに示されている「必要とされているスキル」は、すでに従事している以上、「今、身についているスキル」と判断できる。従って、「自分が属するグループのグラフと似たスキルグラフになっている別分野」には、営業スキルの転用がしやすいと言えるだろう。

【法人向け営業】有形商材は「課題発見力」が上位に。
「無形商材」はヒアリング力を重視する人が多い

法人営業系8パターンのグラフ

法人向け営業8パターンにおいては、「ヒアリング力」が1位となったパターンが5つ、「課題発見力」が3つという結果に。

「ヒアリング力」を1位に上げたのは、無形商材の営業が多かった。業務系システムやWebマーケティングのコンサルティングなど、形のないものを企業に売り込むためには、まず企業が何を求めているかを的確に把握して、要望に合わせて商品をカスタマイズする必要がある。企業の「あいまいな要望」をヒアリングできちんと汲み取れることが大切だと考えられているようだ。

「課題発見力」は、有形商材において重視される傾向が強かった。法人向け有形商材の営業は、高額のものであれば、産業機械やインフラ、製造ラインなど、事業そのものを大きく左右する。少額のものであっても、オフィス什器や販促商品など、事業の効率化に影響するものが多い。そのため、企業と同じ視界に立って、企業が抱える経営や事業に関する本当の課題をつかまないと、最適な提案ができないと考える人が多いようだ。
「顧客の要求を受けて製品を提供するのが一般だが、これからはその先を読んで客が欲しくなるものを提供する事が必須になるから、課題発見力は大切」(重電系営業)「顧客の要望をそのまま鵜呑みにして従っても、他社との差別化にはつながらない。顧客ですら気付いていないかもしれない『要求の真意』を読み解き、それに対してアプローチすることが、信頼度を高めていくことになり、受注にもつながる」(石油プラント営業)との声も聞かれた。

そのほか、特徴的だったのは、「総合」では5位だった「ロジカルシンキング力」が比較的上位に挙がっている点(5パターンで3位に)。「組織として物事の決定には必ず理由が必要。その理由は論理的に構成されていないと意味をなさず、常に論理的に証明可能な行動を日々心がけることによって顧客への訴求力が増すから」(法人向け情報システム開発営業)との声があった。

【個人向け営業】高額・有形商材において「ヒアリング力」を重視する傾向。
「対人コミュニケーション力」はどのパターンでも総じて上位に

個人営業系8パターンのグラフ

個人向け営業8パターンにおいては、「ヒアリング力」が1位となったパターンが5つあった。
特に、有形商材かつ、1商談あたりの平均受注額が100万円以上の2パターンにおいては、2位の「課題発見力」と比較的大きな差がついた。
個人向けの有形高額営業といえば、主に分譲マンションや戸建住宅といった不動産や、自動車などが挙げられる。一生に何度もない高額商品の購入においては、顧客の要望やプランをじっくりヒアリングし、それに最も適した商品を提案することが大切…と考える人が多かった。「お客様の要望が、果たして当社で実現できるか判断するためにも、必要なスキル」(新築住宅営業)という声もあった。
なお、法人営業に比べると、個人営業では「対人コミュニケーション力」の順位が総じて高い。「個人客の場合、まずは信頼関係を構築することが必要。いきなり商品の話ではなく世間話から始まるので、コミュニケーションは重要」(個人向け金融商品の営業)との声が多く見られた。

また、「行動力」も、法人営業に比べると総じて上位に挙げられた。「なんだかんだ最初は行動量だと思う。行動量を増やしながら、顧客獲得数を上げる。これなしに先はない」(個人向け着物営業)「受身でいてはノルマは達成できない。窓口に座っているので来店客への対応で一日が終わることもある。下手な鉄砲も…の例えは悪いかもしれないが、とにかく声をかける事を自分に課している」(金融商品カウンター営業)など、自らの行動量を増やして個人客との接点をできるだけ増やすことを重視する人が多かった。

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EDIT&WRITING
伊藤理子

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