あなたのキャリア設計5年後はいくら？／リクナビＮＥＸＴ[転職サイト]

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今回のアドバイザー

		アドバイザー

1978年北海道生まれ。2000年4月新卒で投資会社・ベンチャーコントロールに入社。起業準備をはじめ、同年11月、職業紹介、経営コンサルティング会社・ネオキャリアの設立に参加。2002年4月、同社代表取締役に就任する。

キャリアをいかに積み上げていくか、自分なりに考えていたとしても、そのやり方、方向は、本当に大丈夫なのだろうか？今回、４人に登場してもらい、そのキャリア設計の見込みを専門家に評価してもらった。

PROFILE:大学卒業後、コンサルティング会社で営業アシスタントを担当。1年後、有線放送会社に転職。一般消費者を対象に新規開拓営業やスーパーなどの店頭で営業するためのスペース獲得営業を担当。

積みたい経験・スキル

営業として経験を積んできましたが、後輩への指導をきっかけに「人材教育」に興味を持つように。今後は企業の人事に転職し、新人研修、階層別研修、自己啓発研修などさまざまな研修プログラムの作成、実行に携わり、プロジェクトリーダーを任されるレベルを目指します。そこでの経験を武器に、５年後には人材教育のコンサルタントに転職、年収700万円が目標。

これまでの営業経験、これから積みたい経験、５年後の目標がすべてつながっていて、非常に実現可能性が高いプラン。現場での経験を持っていることは研修プログラム作成にあたって大きな武器になりますし、コンサルタントにも必要なコミュニケーション力も身についている。その上に、人材教育コンサルタントに直結する研修プログラムの作成、実行の経験を積めれば、着実にステップアップできると思います。

注意していただきたいのは、これから転職する会社が大手企業の場合、希望の研修の仕事に就けるとは限らないこと。また、中小企業では研修をあまり実施しない企業もあります。そうなると、５年後の目標達成は難しいかもしれません。一方、研修プログラムの作成や実行は、人材教育系コンサルタント会社の営業でも携わる業務。企業人事ではなく、人材教育系コンサルタント会社に営業職として転職、経験を積みコンサルタントにステップアップ、というキャリアも考えられます。その方が、より目標に早く近づく可能性が高いとも言えるでしょう。

■ キャリア設計のPOINT ■

	「現在までの経験」「これから積みたい経験」と「目標とする仕事」がつながっていると、実現可能性が高くなる
	職種を変えず、目指す業界に先に入って直接コンサルタントを目指すプランも実現可能

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営業経験者

教育プログラム

人材教育

PROFILE:新卒でホテルに就職して、２年間ホテル内のレストランで接客を担当。本格的に英語を学ぶために退社してアメリカに留学。その間、旅行会社のアルバイトで接客業務を１年経験し、帰国。現在新聞社勤務。

積みたい経験・スキル

英語力を活かせる翻訳、通訳が志望。今は事務担当ですが、もし機会があれば部署内で翻訳業務に携わってみたい。このままでも、転職を繰り返すより２、３年働いてキャリアといえるだけの経験を積んでおきたいと思っています。その間、語学力を磨き、TOEIC970点と翻訳・通訳関係の資格を取得。それを武器に３年後には翻訳、通訳会社に転職したいと思っています。

翻訳家や通訳はそもそも求人数が少ない分野。実績や人脈がないと食べていくのは難しい可能性があります。今の仕事のまま実務経験を積めなかった場合、希望の方向へ就職すらできず収入０円ということも……。また、TOEICは現状の910点以上にスコアを上げても、企業からの評価はさほど変わりません。

翻訳家、通訳は英語だけでなく業界知識や専門用語など、高度な専門スキルが必要な職種。会社に入るとしても実務経験が問われますし、フリーになるには人脈も重要です。ただし、業務の中で翻訳、通訳のスキルが求められる仕事となると、比較的目指しやすい。例えば、秘書や外資系企業の営業アシスタントなど。日系中堅企業も、国際的なビジネスが増えている一方で、英語を話せない社長も多く、通訳、翻訳のできる秘書は重宝されています。また、英語力は現状を維持する程度で十分。TOEICのスコアを上げる努力をする分、秘書検定取得、営業アシスタントの経験を積む、希望されている美術や旅行業界に入って知識を蓄える、といった方向を考えてみてはどうでしょうか。

■ キャリア設計のPOINT ■

	異職種への転職を希望する場合、職種の将来性も考慮に入れておくこと
	希望職種への転職が難しい場合、「業務」に着目して仕事を選ぶのも一案
	TOEICの場合、900点以上は同評価。他のスキル・知識に目を向ける

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営業アシスタント

語学力

翻訳業務

PROFILE:大学卒業後、一貫して制御系アプリケーション開発の技術者として３回転職。現在IP電話などで使われる「SIP」のリーディングカンパニーに勤務。

積みたい経験・スキル

将来に向けて顧客折衝力やマネジメントスキルも身につけなければ、と考え、上流の仕事ができる今の会社に転職。製品技術をマスターしたら、製品を「売る」技術を身につけ、さらにプロジェクトマネージャー（PM）としての経験を積んでいきたいと思っています。自ら新しい技術を生み出し、この分野の第一人者になることが目標です。

これまでの一貫した制御系の経験に加え、「SIP」という先端技術のリーディングカンパニーで技術に磨きをかければ、年収600万円までは達するでしょう。しかし、制御系に限らず技術職全般にいえることですが、技術力だけではそこまでの年収が精一杯。さらに上を目指すには折衝力やマネジメントスキルが欠かせません。計画通りプロジェクトマネージャーとしてこれらの経験を積めれば、市場価値800万円は間違いないでしょう。

海外に開発拠点を設けている会社では、製品の質を高いレベルで維持するために、マネジメントスキルがあり、現地人スタッフとの応対もできるSEを強く求めています。Hさんが英語、中国語などの語学力を身につければ、年収1000万円も夢ではないかもしれません。

■ キャリア設計のPOINT ■

	ベースとなる技術を身につけた技術者は、折衝力、マネジメントスキルを身につけることで確実に年収UP
	今後は英語や中国語などの語学力を身につけることでさらに市場価値が高まる

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顧客折衝

プロジェクトマネージャー

PMP

PROFILE:新卒で大手通信事業会社に就職。コールセンター管理を３年間担当し、商品企画に異動。お客様の声を企画に反映するだけでなく、価格や販売チャネルの社内調整を担当。３年後、現在の部署に異動した。

積みたい経験・スキル

知的財産の部署は商標担当と特許担当に分かれているのですが、私は商標担当に。商標の出願・登録業務、他社からの異議申立に対する対応業務などをマスターし、自社の商標を守るスキルを身につけたい。その後、商標を活用して利益を生み出す「ブランド戦略」の担当に異動して成果を挙げ、年収800万円を目指しています。

Mさんの場合、それぞれの職種でしっかり経験を積んでいますし、知的財産業務に必要な「商品知識」を身につけているので有効なキャリアチェンジ。ただし、一般的には安易な職種変更はマイナスになってしまうので注意が必要です。

知的財産はこれからの分野なので、現時点でキャリアプランを細かく評価するのは難しいですが、数年前の「店頭公開」業務同様、ニーズの高まりとともに市場価値が上がっています。今後、商標、特許権を活用したビジネスは拡大が予想され、草創期である現在から５年間の経験を積めば、転職市場で1000万円クラスの評価を得ることができるはず。仮に商品企画を続けていたとすると、市場価値は700～800万円ほどだと考えられるので、この部署異動は本人の意向と人材ニーズが合致して正解といえるでしょう。

将来の知財業務において語学スキルは欠かせません。まずは英語力を磨く努力をしてほしいところ。そして、知財業務のうち、商標よりも特許のほうが利益を生みやすいため、転職市場では高く評価される可能性が高い。できるならば、特許の経験も身につけるように意識して仕事しましょう。

■ キャリア設計のPOINT ■

	ニーズが拡大している分野の経験を積むことで確実に市場価値はUP
	商品企画、医薬系、バイオ、技術職など特定分野の専門知識を身につけた経験者の場合、知的財産のスキルを身につけることで年収アップの可能性大