【1952年】【1972年】【1992年】【2012年】を徹底比較!

「30歳ビジネスパーソンの変遷」大絵巻

戦後のビジネスパーソンはどんな生活をし、どんな格好で仕事をしていたのだろうか?皆さんはこういった興味を持ったことはないだろうか。今回編集部では、今と昔のビジネスパーソン比較を行った。60年前、40年前、20年前、そして現在。世の中のビジネスパーソンたちはどのような変貌を遂げてきたのだろうか。時代ごとの空気感、トレンドなどもあわせて、今と比較しながらチェックしてみてほしい。

2012年6月20日

1952年(昭和27年)当時の30歳

【時代背景】
まだ戦後の雰囲気が残る時代。日本の産業比率も農業者35%、製造業者18%で、誰もが戦後に続く新しい日本を目指して勤勉に働いた。まだ消費社会とはほど遠かったが、人々の週末の楽しみだったのがデパートでのショッピング。家族連れは屋上階の遊戯施設へ出掛け、お弁当を食べるのが貴重なひとときだった。当時絶大な人気を誇ったのがプロレス。放映開始したばかりのプロレス中継見たさにテレビを購入するのが会社員が抱く夢の一つ。シャープが発売した国内第一号のテレビは、当時の価格で17万5000円ほど。大卒初任給が約1万円の時代だけに、いかに庶民の憧れだったかがわかる。
JR(国鉄)の初乗り運賃:10円(東京) タクシーの初乗り運賃(東京):80円 缶コーヒー:100円
タバコ(ピース10本):40円 瓶ビール(大瓶):120円


【ビジネスパーソンを取り巻く環境】
30歳会社員の平均年収は約15万円。大卒初任給と比較しても、月給1万円台で働くことが一般的だった時代。「卸・小売り」「サービス」の分野で、若手ビジネスパーソンが登用され、現代まで続いている「営業外回り」といった仕事のスタイルも当時から主流だった。娯楽の少ない時代で、自動車は高嶺の花。ハレの日の外食や、タバコ、お酒にお金を使うのが一般的だった。

【同年代の著名人】
中内功(実業家)、 盛田昭夫(実業家)、三國連太郎(俳優)、瀬戸内寂聴(小説家)
司馬遼太郎(小説家)、三波春夫(歌手)、水木しげる(漫画家)など

1972年(昭和47年)当時の30歳

【時代背景】
高度経済成長が一段落するも、引き続き上昇志向の雰囲気が漂う時代。映画や音楽、ファッションなどでは諸外国からあらゆるものが輸入され、豊かな日本が創られ始めた。東京・銀座にマクドナルド一号店がオープン、西洋料理や中華料理も日本の食卓を賑わすように。1973年にはオイルショックを経験するも、消費社会はいっそう加速した。
JR(国鉄)の初乗り運賃:30円(東京) タクシーの初乗り運賃(東京):170円 缶コーヒー:80円
タバコ(ピース10本):50円 瓶ビール(大瓶):140円


【ビジネスパーソンを取り巻く環境】
30歳会社員の平均年収は約107万円。大卒初任給(月給)が4万円ということで、年功序列・縦社会といわれる日本特有の文化はすでに浸透していたようだ。外食産業の活況とともに、当時のビジネスパーソンの間で「接待」の文化が始まったのもこの時代といわれる。かつては高値の花だった自家用自動車も、比較的手に入りやすくなった。軽自動車がブームで、スバル360やトヨタのパブリカが人気。休日はドライブに行き、ボーリングに興じるのが若者の娯楽。仕事の後にトリスバーに立ち寄り、ハイボールを楽しむのが仕事の後の楽しみだった。

【同年代の著名人】
小泉純一郎(元政治家)、渡哲也(俳優)、田村正和(俳優)、安藤忠雄(建築家)
アントニオ猪木(元プロレスラー)、富野由悠季(アニメーション監督)など

1992年(平成4年)当時の30歳

【時代背景】
直前にバブルが崩壊。しかしその余韻は続き、好景気さながらの“空元気”にあふれていた。一方で“バブルのツケ”も徐々に明るみに出始め、放漫経営で謝罪する企業トップの姿が多く見られたり、経費や人件費などの締めつけが急に厳しくなるなど、振り幅が激しい不安定な時代であったともいえそうだ。バブルとは対極にある、ヘルシーで安い「もつ鍋」が大ブームとなるほか、CMをキッカケに人気者となった「きんさん・ぎんさん」がお茶の間を癒やした。
JRの初乗り運賃:130円(東京) タクシーの初乗り運賃(東京):650円 缶コーヒー:110円
タバコ(ピース10本):120円 瓶ビール(大瓶):320円


【ビジネスパーソンを取り巻く環境】
30歳会社員の平均年収は約430万円。バブル全盛期に20代後半を過ごし、もらう給与も高ければ、経費も含めて湯水のようにお金を使う、今では信じられない時代だった。ボーナス払いでプジョーやアルファ・ロメオといった高級外車を購入する30歳も。休日は主に接待ゴルフ。または恋人と海へドライブへ出掛け、カラオケを楽しんでからディスコへ繰り出す。そして翌日はそのまま出社し、夜遅くまで働く。家庭用ゲーム機の普及、欧米の大作映画が続々上映したほか、海外ミュージシャンの来日公演も多く、娯楽は尽きない時代だった。

【同年代の著名人】
前原誠司(政治家)、松田聖子(歌手)、田原俊彦(歌手)、石橋貴明(お笑いタレント)
上島竜兵(お笑い芸人)、工藤公康(元プロ野球選手)、岡崎京子(漫画家)など

2012年(平成24年)の30歳

【時代背景】
“年収300万円時代の到来”ともいわれ、低所得者層と高所得者層の二極化による格差社会が進む。不況も続き、政治・経済に対する不安感も高まる中、未来に大きな希望が見えているわけではないが、誰しもが必死に今を生きている。
JRの初乗り運賃:130円(東京) タクシーの初乗り運賃(東京):710円 缶コーヒー:120円 
タバコ(ピース10本):220円 瓶ビール(大瓶):350円


【30歳を取り巻く環境】
30歳会社員の平均年収は約432万円。不景気による人員削減や賞与のカットなど、厳しい環境に置かれている人も多い。実力主義を取り入れる企業も増え、若くして役職を任される人も増えた。一方、2000年代前半のITバブルの時代に就職を経験した層であり、早いうちから独立や起業を視野に入れた働き方を選択する人も多い。IT技術の進化とともに歳を重ねる世代で、一人一台のPCは当たり前。携帯、スマホ、タブレットPCなどを駆使し、ほとんどの情報はインターネット経由で入手するのが普通となっている。休日もあまり外でお金を使わず、自宅でゲームやインターネットを楽しむ「お一人様」「草食系男子」が多い。

【同年代の著名人】
小泉進次郎(政治家)、向井理(俳優)、藤原竜也(俳優)、北島康介(プロ競泳選手)
松井大輔(プロサッカー選手)、倖田來未(歌手)、狩野英孝(お笑いタレント)など

時代によって、ビジネスパーソンの姿は大きく変化する

20年刻みで、30歳ビジネスパーソンの外見と持ち物、さらにその時代背景をまとめた。ご覧の通り、世の中の変化とともにビジネスパーソンの姿も大きく変わっていることがわかるだろう。30歳とはまさに「働き盛り」の年齢で、その時代を映す鏡でもある。今後も刻々と変化をしていくのは間違いないが、それは誰にも予測不可能。何十年後かに今を振り返った時に、「あのころはこうだったな」と笑顔で話せるよう、日々の仕事に全力で打ち込んでいくことが大切だろう。

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EDIT&WRITING
志村 江
ILLUST
もりいくすお

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