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ゆるふわファイターTech女子コミュニティ“Quintech”キックオフ
「普通の女子」5人が集まってアプリを作っちゃった!
IT業界で女性が活躍しやすい環境をつくる、女子による女子のための“Tech”をプロデュースする、Tech女子のミートアップの場をつくるなどをコンセプトに、Tech女子5人のユニット“Quintech”が誕生!男子禁制のキックオフ女子会をレポートします。
(取材・文・撮影/田中里実 総研スタッフ/宮みゆき 撮影/佐藤聡)作成日:12.07.09
Tech女子5人のユニット、“Quintech”のキックオフパーティレポート!
岡村祐子さん、田中里実さん、柳田亜沙美さん、花堂博美さん、辰巳ゆかりさん

 6月27日、MTLカフェにてキックオフイベントを行った、“Quintech(クインテック)”。メンバーは、花堂博美さん、岡村祐子さん、柳田亜沙美さん、辰巳ゆかりさん、そして私、田中里実、年齢もキャリアもバラバラのTech女子5人です。

 Quintechは、「IT業界で女性が活躍しやすい環境をつくること」「女子による女子のための“Tech”をプロデュースすること」「Tech女子のミートアップの場をつくること」など、Tech×女子をキーワードとしていろいろな取り組みをしていく予定です。

「Quintechプロデュース!ゆるふわファイターTech女子コミュニティキックオフ会」と題したキックオフパーティでは、総勢60名のTech女子の皆さんにお越し頂き、Quintechの紹介、初プロデュースアプリの紹介、パネルディスカッション、フリートークと女子会ならではの大盛り上がり!今回は私、田中里実がイベントの様子をレポートします。

「普通の女子」同士がミートアップして面白いことができる場をつくりたい

 イベントの始まりは、辰巳ゆかりさんからのQuintechの紹介。辰巳さんは、スマホアプリをプロデュースするお仕事をしていますが、「私は、Tech女子とはいえ、コーディングができるわけでも、デザインができるわけでも、起業をしているわけでもなく、本当に、普通の女子」と、自己紹介をしました。

 私から見れば、「『普通の女子』ではないでしょ」と思ってしまいますが(笑)、Quintechの目指すところの一つにあるのは、すごく大きな活動をしていたり、バリバリに有名だったり、という人ではなく、私たちのような「普通の女子」同士がミートアップして面白いことができる場をつくりたいね、ということ。

 辰巳さんからも紹介があった通り、私たちメンバーも、それぞれに得意分野があるとはいえ、いろんなイベントに普通に参加して、普通に出会って意気投合した者同士なのです。ただし、話が早い、そしてさらに話をかぶせる、やると言ったことはやる、任せると言ったことは任せる(笑)、お酒を飲んで恋バナ、など女子ならではのチーミングスキルは抜群と自負しています。

Quintechの出会いは女子のためのプログラミング勉強会!

 まず、昨年の11月〜12月には、「ゆけゆけDKP(ドジッ子プログラマー)女子会(略してDKP)」という、女子のためのプログラミング勉強会にファウンダーとして参加しました。
 TechWaveの増田真樹(maskin)さんがプロデュースしたこの勉強会に参加したことが、私たち5人の結束が強まった大きな要因の一つ。「一人じゃできないことも、誰かと一緒ならできる。という体験」と辰巳さんは言いましたが、私も、「みんなと一緒」に、自分じゃできないようなワクワクすることを実現する楽しさを体験しました。

 その後、「人生について」とか、「仕事について」とか、「Tech業界について」とかいろんなことを語り合うようになった5人。
「Quintech(クインテック)」の名称は、五重奏を意味する“Quintet(クインテット)”と、“Tech”を合わせて考え出しました。

「お泊まりITぐーたん」と称したお泊まり会(女子か!はい、そーです)などを開催するうち、「Tech女子っていっても、もうこれだけTechが普及した世の中では、みんながみんなTech女子って言えるくらいのものなんじゃないか。ビジネスの場で、プログラミングだけじゃなくて、もっといろんな角度から、Tech女子が活躍する可能性があるんじゃないか」という話をしだして、「ぱっと見は“ゆるふわ”だけど、ファイター」つまり、「人生を女性らしく楽しむ『普通の女子』なんだけど、仕事になったらプロフェッショナルで、自分のこだわりを持ってたり、ガチで意思を貫き通す」ようなTech女子たちのコミュニティをつくりたいね、というビジョンを共有するようになりました。

 名称はまだ仮ですが、やりたいことは、女子向けサービス企画、ハッカソン、マネタイズ、コワーキングスペースなど、たくさん妄想中。でも一つ言えるのは、「自分たちが何かやりたい」だけでなく、このコミュニティに参加してくれた方みんなが、「やりたいことをやりたいって言える場所」をつくり上げたいということ。コミュニティの中で、「体験をみんなでつくる。共有する」ということができたら……何だかとってもワクワクします♪

初プロデュースアプリ「Roll」をチラリと紹介しちゃいます

 真面目に集まっても雑談始まりだったりするQuintechメンバーですが、そんな雑談の中から生まれたアプリアイデア、実はもうすでに実装しちゃったのです。その名も“Roll”。ただ、このアプリのティザーバージョンが、Quintechのキックオフパーティまでには、App Storeに並んでいるはずだったのですが、イベント2日前にrejectされるというトラブルもあり、まだ公開準備中。

 イベントでは、私田中から、「名簿」という意味を持つ“Roll”の名前の由来や、実現したい世界観などをお話しさせて頂きました。詳細は、リリースまでのお楽しみ♪(笑)
 ただ、もう一つこのアプリにまつわるお話でお伝えしたいのは、Quintechのコーディングガール柳田亜沙美さんが、先ほど紹介したDKPの勉強会でも扱ったTitaniumを使って、期間にして約1ヶ月、実働10日間ほどで実装してしまった、ということ!App Storeに並べるには、複数の角度からバージョンアップが必要なところですが、それでもこのスピード開発はすごかったです。

 ほかにも、辰巳さんが、リクルートメディアラボ(MTL)プロデュースの、「Comingsooners」を使って、ティザーサイトをつくったり、岡村さん、花堂さんがコピーを書いたりと、みんなで一緒に取り組んだら、「いつの間にかできちゃった」、みたいな感じ。

 これも、私がQuintechで体験した、「自分一人ではできないけど、みんなとだったらできること」の一つです。引き続き、“Roll”のリリースに向けても頑張るとして、“ゆるふわファイター”コミュニティでも、こんな「みんなでやったらできちゃった」体験をプロデュースできたらな、と思っています。

「ゆるふわファイター」コミュニティQuintechで実現したいこと

三橋ゆか里さん
モデレーターを務めた三橋ゆか里さん

 次は、三橋ゆか里さんにモデレーターを務めてもらい、Quintechメンバーによるパネルディスカッションを行いました。トピックは、この「ゆるふわファイター」コミュニティで実現したいことや、Quintechの裏話など。

 これまでIT業界でさまざまな業務を体験されてきた花堂さんは、ワーキング&シングルマザーの、華奢な見た目からは想像できないようなイケメン女性なのです。
「女性の働き方として、デザインができるとか、コーディングができるとか、IT業界で手に職をつけておくのはすごく『アリ』だと思う。自分も娘には英語とコーディングを早くから習わせたいと思うし、このコミュニティでは、自分の娘の時代に、ビジネスの場でもっと女性が働きやすくなるような環境に少しでも貢献できる活動がしたいなと思う」
と、花堂さんならではのお話を聞かせてくれました。

 私も、まだ先のことはわからないと思いつつも、結婚や出産などの重要なライフイベントを経験する女性には、企業の一員としてずっと仕事をするだけじゃない、いろんなワークスタイルの可能性があっていいと思います。

 Quintechメンバー自身が、迷える女子たちなので(笑)、自分たち自身がこの「ゆるふわファイター」コミュニティでいろんなTech女子と語り合い、いろんな可能性を探ってみたいという願いもまずありつつも、もしその先に、女性のキャリアやワークスタイルの可能性を広げるお手伝いができるなら、とても素敵なことだなと思っています。

 あとはやっぱり、「Quintechみたいに、なんかみんなでやってたらやれちゃった、というようなチームがたくさん出てきたら面白い」というのが、全員の一致するところ。

 Quintechの独特なチーミングに関しては、「誰も遠慮する人がいない。みんな主張もちゃんとするし、やることがあれば、誰かがちゃんと手を挙げてやる」と、岡村祐子さん。

 三橋さんからも、「自分の仕事がある中で、どうやってイベント企画とか実行、アプリの実装などをやるんですか?」とご質問を頂きました。実はQuintechは、フルメンバーで集まったのは、3〜4回?本当に数える程度なのです。

 ただ、ミーティングのうち2回が「お泊まり会」。恋バナ始まりだったりはするけど、ミーティング合宿みたいな感じで、夜中と朝、がっつり集中してやります。あとは、オンラインで、FacebookグループやDropboxを活用してやりとりいるだけ。

 直接電話もメールも一度も使わずにここまでコラボができるのは、やはり女子ならではかもしれません。「お泊まり会」は、都内のホテルを借りてやったんですが、このミーティング、コスパも悪くないし、楽しいし、女子にはオススメです(笑)。

 次回は、イベントに来ていただいた方の中からも、パネルに登壇してもらい、いろいろな話をしてみたいです!

Tech女子による「サービス&キャリア」ライトニングトーク

 次に、今回はイベントにお越し頂いた方の中から、4名3組のTech女子にライトニングトークをして頂きました!

大沢香織さん
「おれのそうび」の大沢香織さん

 まず始めに、「おれのそうび」の大沢香織さん。大沢さんは、企業に勤められた後、独立されたそうなのですが、
「IT業界のコアタイムが19時から、とかだったりしますが、その時間帯って、子供と過ごすのに一番大切な時間。私は、普通に企業で働いていたら、子供と十分な時間が取れないなと思った。今の働き方だと、朝すごく早くにいったん仕事をし始めるなど、働く時間をある意味では自分で決められるから、子供と過ごす時間を取れていると思う」
と語っていて、確かにそういう切り口で見ても、自分のキャリアデザインの中に、「独立」という選択肢があると、心強いものだなと思いました。

 子育てもされながら、サービスを企画して、それが評価されていて……Tech女子として、すごくカッコいい生き方だなーと感銘を受けました。

 次は、「vanilla(バニラ)」の松村映子さんのライトニングトーク!
バニラとは、生理用品のデリバリーサービス。まさに、女子による女子のためのサービスですね。
「生理用品って、調べてみても、日本だけで100種類以上の商品があるけど、実は意外とちゃんと自分に合う物を選べている人は少ないと思う。生理というのは、女性にとって、無視できない期間。だから、その期間を少しでも快適にするサービスをつくりたいと思う。今は生理用品に特化しているけど、もし、例えば食生活に気を付ける事で、生理の期間が楽になるのなら、フードのデリバリーとかもアリだと思っています」

「今は、一人でこのサービスをつくっている」という事にも驚きました!!
バニラみたいに、ゼロから、女性ならではの視点で、女性の手でつくり上げられたサービスがこれからたくさん増えたら、いったいどんなTech業界になるのか……とても楽しみに想像してしまいました。

松村映子さん
「vanilla(バニラ)」の松村映子さん
ITmedia寛司絢子さん、河内典子さん
「おばかアプリ選手権」の
ITmedia寛司絢子さん、河内典子さん

 最後に、「おばかアプリ選手権」のITmedia寛司絢子さん、河内典子さん。
 レディガガや平子理沙さんが「突き抜けたかっこいい女子」として登場するスライドがインパクトありすぎて、それが面白かった記憶しかないんですが(笑)。
「バカなことを頭がいい風に見せてやりましょう」とか「バカなことも突き詰めればオシャレ」など、おばかアプリのポイントは、そもそもユーザーに楽しんで使ってもらえるアプリは何か?ということにすごく通じる気がして、とっても感心してしまいました。

 この後のフリートークでも、「おばかアプリ、考えてみたい!」というTech女子の声をたくさん聞きましたが、締め切りは7月20日(金)18時だそうなので、興味がある方はぜひ!

 初回から、素敵で面白くて、Tech女子ならではのライトニングトークが盛りだくさんでした。次回からのイベントでも、皆さんのライトニングトークを聞けるのが楽しみ!

ダブルロールケーキとシャンパンで楽しくフリートーク!

 最後に出てきたのは、初プロデュースアプリ、“Roll”にちなんだ特大ロールケーキと、「Magic Bar ACE」がスポンサーして下さったシャンパン。
「Magic Bar ACEさま、ありがとうございました!」


 名刺交換をしたり、お互いの仕事について話したり、雑談したりと、フリートークでは女子ならではの盛り上がりを見せ、キャーキャーワイワイ楽しみました。


 最後に集合写真を一枚。

 ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました!

 次回のミートアップは7月末頃を予定しています。


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