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大不況が何だ!逆境転職に成功したエンジニア奮闘記

38歳で再発見した
豊富な金融キャリアをPR〜転職へ

不況下転職に成功したエンジニアたちを紹介していく連載企画。今回、金融キャリア15年を誇るエンジニアがリーマンショック後の厳しい状況の中で、自分のキャリアを見つめ直してアピールし直した結果、転職に成功したケースを紹介しよう。

(総研スタッフ/山田モーキン) 作成日:11.12.26

2年前とは一変した金融業界の厳しい中途採用市場の最中、転職成功に導いたレジュメのアピール方法とは?


転職エンジニア
日興システムソリューションズ株式会社
トレーディングソリューション二部
国際システム課 
乙竹直也氏

1年ほど前に現在の企業に転職した乙竹氏(39歳)。就職後、大手金融機関の銀行員としてキャリアをスタートさせた後、システム開発部への異動によって金融系技術者に転身するという、一風変わったキャリアを歩んできた。
そしてさらに新しい領域に挑戦するために、外資系の証券企業に転職。そこでも金融、特に乙竹氏の得意とする融資関連のシステム開発プロジェクトのリーダーとして活躍、順風満帆な生活を送っていた。

しかし2008年秋のリーマンショックによって、状況は一変。特に金融業界は未曾有の危機に直面し、軒並み開発プロジェクトはストップ。乙竹氏のプロジェクトも例外なく凍結し、結果的に閉鎖されてしまうことに。そのため、再度転職への道を選んだ乙竹氏を待っていたのは、前回の転職時とは全く異なる、厳しい採用市場の現実だった。
「大手金融企業の採用は、全くといっていいほどありませんでした」とその当時を語る乙竹氏の様子から、いかにリーマンショックの影響が甚大なものだったか、容易に想像できる。
しかしそうした逆境をはねのけ、乙竹氏は3カ月間の活動で転職に成功したのだ。その秘密は、「レジュメのアピール方法の大幅な変更」にあった。その具体的な方法や転職の経緯について、本人に語ってもらおう。

金融業界で順調にキャリアアップしてきた中、リーマンショックでプロジェクト凍結


大学は理工学部数学科でしたが、幅広いキャリアを選択できる金融業界に絞って、就職活動をして入社したのが、大手金融機関でした。銀行員として支店に配属され、融資や渉外、与信審査など一通りの実務を6年ほど担当し、個人的には非常にやりがいのある仕事でしたね。
しかし社内異動で、システム部に。主に融資関連のシステムやアプリの開発プロジェクトの要件定義やプロジェクトのリーダーとして、マネジメントを担当することに。現場から離れてしまうことに当初戸惑い、正直辞めようとも思ったのですが、「新しいことにチャレンジできる」と前向きにとらえるようにしたのです。それが今につながる、ひとつのキャリアの転換点だったのですが、もともと理系出身ということもあり、システムやプログラミングのキャッチアップも抵抗なくできました。その上、実はメンバー内に融資に関する専門知識を理解している人が少なかったため、これまでの知識や経験を生かしたシステムを構築できたことが、大きなやりがいになりましたね。

結局、銀行では、支店時代を含めて13年ほど在籍していたのですが、そろそろ新しい領域に挑戦してみたいと思うようになり、転職を決意。外資の証券企業で住宅ローンの証券化ビジネスを立ち上げ、そのためのシステムを新たに開発するプロジェクトメンバーの募集を知り、入社を決めました。企画から要件定義、プロジェクト運営まで幅広く担当することができ、非常に面白く、またやりがいも感じられる業務でしたね。
しかし2008年秋のリーマンショックで状況は一変。ご存知の通り、金融業界は最も大きな影響を受けたこともあり、私の携わっていたプロジェクトも凍結、そして閉鎖することに。プロジェクトに携わった大半のメンバーが解雇され、私もクローズド業務を終えた2010年4月に退職することになりました。

融資+15年に渡る金融全般の経験をアピールで、意中の企業へ


在職中は多忙だったため、転職活動は退職後に開始。前回の転職時は人材紹介企業を通してすんなり決まった経緯があったため、今回もリーマンショックがあったとはいえ、それほど難しい状況とは考えていませんでした。しかし現実は、全く違いましたね。第1志望の銀行系の採用ニーズは全くない状況。銀行関連のシステム企業の募集さえないあり様でした。そこで個人的にも何社か直接、応募したのですが結果は不採用。そこで金融系全般に範囲を広げて、ようやく10社程見つけ、そのうち5社に応募しました。

しかし当初はなかなかうまくいきませんでした。そこで自分のレジュメを見直して考えた結果、あるひとつの結論にたどり着いたのです。それは、これまでのキャリアで、自分が最も得意とする「融資」関連に関して、強調し過ぎていたことに問題があったのではないか?ということ。当時38歳という年齢もあって、「もしかしたら長いキャリアがあるのに、この人は融資関連のシステム開発プロジェクトしか任せられないのでないか?」という、ネガティブな疑念を採用企業側に抱かせてしまったと考えたのです。
しかしこれまでの自分のキャリアを振り返ると、融資以外でも情報系や預金系のシステム開発など金融全般の業務経験があり、その幅広いキャリアをアピールする内容に、レジュメを書き換えました。
その結果、数社から面接のオファーが届き、その中に現在勤める日興システムソリューションもありました。当社に入社を決めたのは、SMBC日興証券というブランド企業として、長く勤務できる安定感と、これまでの経験を生かしつつ、証券システムという新しい挑戦ができること。
現在、海外拠点を結ぶトレーディングシステムの導入プロジェクトを中心に担当しています。今後、ホールセールに関する業務知識をさらに習得する必要がある等、課題は多くありますが少しでも収益向上のためのいいシステムを生み出せるように、がんばりたいですね。

乙竹さん採用企業:日興システムソリューションズ株式会社の採用戦略


日興システムソリューションズ株式会社
総務部 部長
小林真氏

当社は、SMBC日興証券のグループの一員としてシステム開発と運用を一手に担っています。現在、ホールセール用のフロントシステム開発をはじめ、株式トレーディングシステム、デリバディブ取引関連の新システム、リスク管理システム、海外店システムなど、様々な開発案件が同時並行で活発に進んでおり、これらのシステム開発担当者を募集しているところです。
当社は、金融業務に関する豊富な知識と経験を持った方が、即戦力として活躍できる場があります。今回ご紹介した乙竹氏も、金融に関する幅広い経験やバックグラウンドを持っておられることを、レジュメを通して理解できました。そして「この方なら、当社が抱える幅広い業務のどの分野を担当してもきっと対応いただける」という期待を抱かせる方でしたので、採用させていただきました。

当社のビジネスは日進月歩で大きな変化を続けています。そこで長く活躍していくためには、乙竹氏のように金融に関する幅広いキャリアがあって、なおかつ自分から知恵を出して変化に対応できる柔軟さが重要です。ぜひ、今後もそうしたポテンシャルを持った方にお会いしたいと思っています。

【転職活動のカギ】アピールの仕方ひとつで、同じ経験を持っていても評価は全く異なる

誰しもキャリアを積んでいけば、その中でどのポイントをアピールすべきか、悩むケースがあるだろう。今回紹介したケースも、最初は最も強みを持つ「融資」というキーワードにポイントを絞ってアピールするが、その後方針を転換。15年に渡る幅広い金融業務経験を全面的にアピールする方法に変えることで、チャンスを広げることにつながったのだ。
決して幅広い業務経験をアピールすることが最善の手段というわけではないが、レジュメの反応を見ながら、臨機応変にアピールポイントを修正していくことが、今回のケースから学ぶことができる。

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