• はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
「サーバエンジニア日記」の小悪魔女子大生がTech総研に降臨
小悪魔のイラスト日記5 Openflowを説明します
オープンソースの新しいネットワーク技術「Openflow」を知ってますか? え、知らない? だったら小悪魔が教えてくれますよ。ライブドア執行役員の伊勢幸一氏による詳細な講義を、今回も小悪魔がイラストにしてくれました。ネットワークエンジニアでなくても、覚えておきたいキーワードです。
(取材・文・イラスト/aico 講師・監修/伊勢幸一 総研スタッフ/高橋マサシ) 作成日:11.10.20

今回はOpenflowについて教えてもらいました!
ネットワークを通じたデータのやりとりでは、間の仕事を7つの階層に分けて行うOSI参照モデルという方法が使われています。
それぞれ、物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層、セッション層、プレゼンテーション層、アプリケーション層の7階層に分けられ、役割を分担されています。
インターネットで利用されているTCP/IPプロトコルではセッション層、プレゼンテーション層、アプリケーション層を一つのアプリケーション層とし、5階層にまとめられています。
それぞれどんな仕事をしているのか見てみましょう。


物理層ではケーブルを使って電気的な信号を送ります。
ところが、ケーブルには長さに制限があります。
そこで活躍するのはリピータ。
リピータにケーブルを繋ぐとより長く、より多くの物理的な通信経路をつくることができます。


データリンク層ではMACアドレスをつかってデータの転送を行っています。
データリンク層で活躍しているのはブリッジです。
実はデータを送るとデータは繋がっている人みんなに届けられています。
コンピュータは送られてきたデータの宛先(MACアドレス)を見て、自分宛ではないものは廃棄します。
でもこの作業、いちいちめんどくさいですよね。


ブリッジにはMACアドレステーブルというものがあり、
自分とつながっているコンピュータがどこにいるのかをMACアドレステーブルに記入しています。
ブリッジはMACアドレスを確認し、自分の先にいるコンピュータに転送すべきかどうかを判断しています。
これをフィルタリングといいます。


データリンク層ではスイッチというのも活躍しています。
繋ぐところがいっぱいあるブリッジみたいな役割をしています。


ネットワーク層ではIPアドレスを見てルータが通信を行います。
IPアドレスはデータの宛先の住所のようなものです。
ルータはIPアドレスの連続する番号を1つのグループとして扱います。
ルータはルーティングテーブルにどんな経路を通ってデータを送ればいいのかを設定しています。
これをルーティングといいます。


トランスポート層では送られてきたデータがどのアプリで使うのものなのかをポート番号によって管理しています。
このように1つ1つの仕事をわけると、それぞれの階層で使われるプロトコルを統一しなくてもよくなります。


例えば、手紙を送る際に、送る人は宛先と送り元を書くだけ、間の送る方法は車を使うのか、飛行機を使うのか、自転車を使うのかは郵便屋さんが自由に決めてもいいということです。


しかし、この方法だと、冷凍のものを送ってほしいときも、速達で送ってほしいときも、送る人は郵便屋さんが使う方法を決めることができません。
そこで登場するのがOpenFlowです。


Openflowには、どんなものをどう処理するかのルールを記入し指示を出すコントローラ、コントローラがルールを記入するフローテーブル、コントローラが書いたフローテーブルのルールに従って処理を実行するスイッチで構成されています。


コントローラは、物理的な経路はどこを通るのか、MACアドレスは、IPアドレスは、どのアプリケーションで使用すべきかをフローテーブルに記入します。


つまり、Openflowは、物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層の仕事をまとめて行うレイヤー無視ルーティングなのです!


つまり、郵便屋さんに例えると、冷凍モノを送りたいときは冷凍用の車で、急ぎで送りたいときは飛行機で…というように宛先と送り主が一緒でもアプリケーションの種類によって送る方法を変えることが出来るようになったということです。


今回、OpenFlowのルーティングを、従来型のものと比較することでその違いを教えてもらいました!
Openflowのメリットは、管理運用の一元化できることとかもあるみたいですが、サーバの運用経験のないこあくまには まだ早いっていわれちゃいました。 Openflowのメリットが早くわかるようになるよう頑張ります。


株式会社ライブドア
情報環境技術研究室
執行役員 CTA 室長
伊勢幸一氏


熱心に講義を聞く小悪魔


「え、この話は小悪魔の本に書いてあったよ」と伊勢氏に言われ、あわててページをめくる小悪魔


伊勢氏はホワイトボードに詳細な説明を書く


小悪魔が説明をメモると既にイラストの下書きに


講義の後の質問コーナーも実は面白い

小悪魔女子大生のサーバエンジニア日記 発売中!
  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
あなたを求める企業がある!
まずはリクナビNEXTの「スカウト」でチャンスを掴もう!
スカウトに登録する

このレポートの連載バックナンバー

小悪魔女子大生”がTech総研に降臨!

なぜか技術に詳しい(ウソです)女子大生が、ほんわかしたイラストで「技術の仕組み」を紹介します。実はすご〜く本格的。ウサちゃんも悪ウサもいます。

小悪魔女子大生”がTech総研に降臨!

このレポートを読んだあなたにオススメします

年末年始は故郷でトーク!「方言診断アプリ」の開発術

女子大生11人が作った、出身地鑑定!!方言チャート

「診断アプリ」はさまざまあるが、夏から話題なのが「出身地鑑定!!方言チャート」。東京女子大学の女子学生11人が作ったア…

女子大生11人が作った、出身地鑑定!!方言チャート

下請け一辺倒から脱却!ネットワークづくりや独自アプリ開発へ

青森発!地方エンジニアの弱みを強みに変えていく

注目機会の少ない地方エンジニア。しかし今、地方ならではのワークライフバランスのとれた暮らしを満喫したり、新しい情報発信…

青森発!地方エンジニアの弱みを強みに変えていく

「サーバエンジニア日記」の小悪魔女子大生がTech総研に降臨

小悪魔のイラスト日記7インフラエンジニアについて

“小悪魔女子大生”がTech総研に降臨!今では当たり前のように呼ばれている「インフラエンジニア」という職種。実はこのネーミング、比較的最近のものなのです。その歴史はPC…

小悪魔のイラスト日記7インフラエンジニアについて

業界の つわものどもが ぶっちゃける

クラウドは脅威?愉しみって?サーバエンジニア座談会

「後は任せた!」などと言われてシステムを保守・運用するサーバエンジニア。リリース後の改修がなぜか当然のように行われるIT業界にあ…

クラウドは脅威?愉しみって?サーバエンジニア座談会

マッシュアップ、MySQL、XOOPS……全問正解を目指せ!

本当にわかってる?「技術用語テスト」ソフトウェア篇

それぞれの業界で飛び交う専門用語や略語の数々。客先や職場での会話の中で恥をかくことのないよう、市場価値の高い技術者なら知っていて…

本当にわかってる?「技術用語テスト」ソフトウェア篇

僕たち私たちの転職忍者の術★31

バレないようにコッソリ転職活動したいでござる の巻

在籍中に転職活動をする場合、今の会社にバレないようこっそり慎重に進めたいもの。ときには家族や友人にも内緒で活動したいケ…

バレないようにコッソリ転職活動したいでござる の巻

この記事どうだった?

あなたのメッセージがTech総研に載るかも

あなたの評価は?をクリック!(必須)

あなたのご意見お待ちしております

こちらもお答えください!(必須)

歳(半角数字)
(全角6文字まで)
  • RSS配信
  • twitter Tech総研公式アカウント
  • スカウト登録でオファーを待とう!
スマートグリッド、EV/HV、半導体、太陽電池、環境・エネルギー…電気・電子技術者向け特設サイト

PAGE TOP