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テックハニー“きゃんち”の突撃☆会社訪問 Vol.39 ソーシャルアプリを“ラボラトリー”で研究できる職場!
大ヒットしたソーシャルアプリ「恋してキャバ嬢」の制作で知られる企業には、技術の探求に全力をかける真のエンジニアたちが集っていた! フランクな社風と技術研究にかける熱い心意気を、きゃんちがレポート!
(取材・文/津留有希 総研スタッフ/山田モーキン)作成日:10.05.31
テックハニー“きゃんち” テックハニー“きゃんち”とは?
「エンジニアにとって理想の職場を探し出すこと」を使命にさまざまな職場に突撃するTech総研公認レポーター。最新のインターネット事情や技術情報に関心が高く、アニメやゲームをこよなく愛している。3年以上にわたる取材を通してエンジニアを深く理解し尊敬するに至った彼女の質問は、的確に企業の魅力を浮き彫りにしていく。  特技は、愛らしいメイド服に包まれた無邪気な笑顔で「忙しいエンジニアのみなさんを癒すこと☆」。その手から渡される天然はちみつ配合の「ハニー“きゃん”ディー」には、モチベーションアップや疲労回復の効果があるのだとか。
テックハニー"きゃんち"の素顔はこちら
http://www.girls-record.jp/artists/kyan_art.html

 エンジニアのみなさん、こんにちは、テックハニーきゃんちです☆ 本格的に暑い季節になってきましたね。実は梅雨どきって、熱中症のリスクが高いそうなんです。こんなときこそシッカリ食べて体力をつけて、忙しいお仕事を乗り切りましょう♪
 今回ご紹介するのは、高負荷対応インフラ提供や、ソーシャルアプリケーション開発で高い技術力を発揮している企業さんです。梅雨のじめじめを吹き飛ばす元気ハツラツなレポートをお送りしますので、最後までお付き合いください! では、いってきます☆
今回訪問した企業:KLab株式会社
2000年設立。高負荷対応インフラ『DSAS(ディーサス)』の提供や、ユニークで良質なデジタルコンテンツの企画・開発など、IT先端技術の研究成果・ノウハウを製品化し提供。ソーシャルアプリ専業の子会社「KLabGames(株)」からは「恋してキャバ嬢」等のヒットゲームを連発している。
http://www.klab.jp/
今回案内役のエンジニアプロフィール
(右)高田敦史さん(28歳)
Kラボラトリーという、新技術の研究を主とする部署に所属している高田さん。文系の大学院卒業後、趣味のプログラミングが高じて入社。自由研究の発表では次々と新しい提案を打ち出してくる期待の若手エンジニア。
(左)吉田乾さん(25歳)
研究開発部アプリケーショングループ所属。技術好きが高じて金融系SEからKLabに転職し、現在25歳という若さながら「恋してキャバ嬢」開発の中心人物に。会話の端々にボケを織り込んでくる愉快なキャラが持ち味。
3つの職場の魅力 No.1:ときにはバトルも!? エンジニアと企画者が対等に協力しあう環境
きゃ 高田さん、吉田さん、今日はよろしくお願いします! この中に、mixiアプリ「恋してキャバ嬢(以下、「恋キャバ」)」の開発者がいらっしゃるとか?

吉田 はい、僕が開発を担当してます! あんなキラキラした女の子向け恋愛シミュレーションゲームの「中身」が、素足にサンダル履きの、こんな野郎ですみません(笑)。

高田 それを知ってるから、私はいまいち「恋キャバ」のプレイにノリきれない(笑)。

きゃ あはは、サンダル履きって、ここ六本木ヒルズなのにっ(笑)。気を取り直して質問しますが、「恋キャバ」の開発について教えてください。

吉田 もともと「恋キャバ」は当社で企画を行い、別の会社に開発依頼していたものを、途中から当社が引き取ったゲームです。品質を上げるための改修を施し、内容を充実させて、mixiアプリとしてリリースしました。

きゃ 「恋キャバ」は私もプレイしたことがあります。大ヒットゲームですよね♪

吉田 そうですね、キャバ嬢を体験できるというコンセプトの目新しさもあって、2009年12月24日のリリースからすぐに人気が急上昇し、一時はアクセスできないユーザが出てしまったほどです。リリースから約半年が経過した現在は、性能も安定したので、今後はバージョンアップに力を入れていきます。

きゃ あのー、キャバ嬢のドレスや髪型のバリエーションなども、吉田さんが考えているんですか?

吉田 いえ、そのあたりは女性の企画者が中心になってやっています。……別に、僕が女心をわかっていないからじゃないですよ?

高田 それ、「俺は女心がわかるんだ」って言いたいわけ?(苦笑)

きゃ あはは、仲いいですね(笑)。ユーザさんのご意見で改善したところってあるんですか?

吉田 ほとんどがそうですよ(笑)。ゲームの進行が遅いという意見が多かったのでイベントのテンポを上げたり、どれくらい頑張れば次のイベントに行けるのかをゲージで見せたりと、改善しています。

きゃ 企画者とエンジニアさんで役割分担ってあるんですか?

吉田 最終的な決定権はマーケティングを踏まえて行われますが、ゲームの改善アイデア自体は対等に出し合っています。会議の時間以外でも、喫煙所やちょっとしたときによく話し合ってますよ。

きゃ 意見がぶつかることもありますよね?

吉田 企画者は面白いアイデアでユーザを喜ばせたいし、僕たちエンジニアは、アクセス負荷のせいで誰かが入れない状態がイヤで、ユーザみんなを遊ばせてあげたい。企画者の提案をそのまま実装したらゲームが重くなることがあるので、しょっちゅうバトルになります。

きゃ どう解決されるんですか?

吉田 一番は、企画者のアイデアを軽く実装できるような技術的な解決策を見つけること。いつもそうありたいとは思っていますが、どうしても重くなってしまう場合は、代案を出しながら、根拠をきちんと話します。譲れない部分はお互いにあるので、そこは尊重しあってますよ。

きゃ 企画者とエンジニアさんが、いい意味で遠慮なく協力し合っているんですね☆

3つの職場の魅力 No.2:技術の探求にいそしむ、真のエンジニア集団!?
きゃ 高田さんのお仕事について、教えてください。

高田 「恋キャバ」等のソーシャルゲームをmixi以外に移植したり、そうやっていちいち移植しなくても多様なメディアに対応できるような新しいプラットフォームを開発したりしています。
あと、私はKラボラトリーという最新技術を研究する部署に所属しているので、実験的なこともやっています。当社は、もとの社名を「ケイ・ラボラトリー」といったように、技術の探求に力を入れているんです。

きゃ ラボラトリーでは、どのようなことをなさってるんですか?

高田 ビジネスとして進行中のプロジェクトではなかなか組み込めないような、新しい技術を実験的に使ってみています。そこから新たなビジネスが生まれるかもしれませんので、まずは手を動かして、何かしらのアプリケーションを作成し、技術的な面白さを試してみることが私たちの役目です。

きゃ 今まで高田さんが研究した成果で、何か世に出たものはありますか?

高田 自由研究として作ったものですが、Googleの地図サービス「ストリートビュー」の景色に落書きができるソーシャル・ストリート・サービス「Paintica」がリリースされています。「ストリートビュー」の画面と落書きが動的に連動していて、視点に合わせて落書きも移動するんですよ。他のユーザと落書きを共有できるので、東京タワーの付近に怪獣を書いてみたりと、にぎやかな世界をみんなで楽しめます。

きゃ ちゃんと連動しているところがすごいですよね♪ 「恋キャバ」もそうですが、KLabさんではソーシャルなアプリを手がけてありますよね。ソーシャルである魅力って何なんでしょう。

高田 開発者としては、ソーシャルアプリはまだ歴史が浅いので、先行者としてのやり甲斐がありますね。それに、ユーザあってのサービスですから、ユーザと直結しているところもやり甲斐につながっています。
ソーシャルアプリそのものの魅力は、「ユーザ同志が仲良くなるため」のツールだということでしょうね。みんなで楽しさを共有するためのコミュニケーションツールとしてさまざまな可能性があると思います。

きゃ なるほど。ところで、先ほどお話しにありましたが、「自由研究」という制度があるんですね。

高田 はい。うちのエンジニアは業務とは別に、実験的なことを何かしら研究していることが多いんですよ。その成果を発表する会が、月に1回あります。

きゃ でも、業務もやりながらだと、時間が厳しくないですか?

高田 標準労働時間の10%以内であれば好きなテーマの研究をしていい「どぶろく制度」という仕組みがあるので、それを活用してます。研究といっても堅苦しいものじゃなくて、みんな技術が好きだからやっているという感じです。忙しいのに研究までやらなくちゃいけない、なんて思ったことはありません。

吉田 そうそう、自然と自由研究に力が入っちゃう。みんな負けん気が強いので、次の発表では絶対にアッと言わせてやるぞって意気込んでますよ。
僕も「ミャクアリ!?」という、携帯メールから相手の好意を診断する画期的な“好意診断エンジン”を開発したんですけど、その発表の時は高田さんの「Paintica」が面白すぎて霞んじゃった。あれは悔しかった!

きゃ 「ミャクアリ!?」、知っています。「恋キャバ」と同じく、あれも吉田さんの開発だなんて、すごい! ……意外にも恋愛系ばかりですね(笑)。

吉田 ありがとうございます。「意外にも」は心外ですけども!(笑)

きゃ 新しいアイデアを考えるのは大変だと思いますが、技術的なことが大好きなエンジニアさんにはうってつけの環境ですね☆

3つの職場の魅力 No.3:技術が正当に評価される仕組み。腕に覚えのある人、来たれ!
きゃ 研究発表の場って、どんな雰囲気なんですか?

高田 自由研究の発表会はフランクな雰囲気で、面白いものを発表するとみんな笑ってくれるし、質問もどんどん飛んできます。部長もCTOも、いち技術者として、コアなところをぐいぐい突っ込んできますよ。いい発表をすれば言葉に出してちゃんと褒めてくれるから、つい張り切ってしまいます。

吉田 反応が素直なところは社風だよね。僕は発表をパフォーマンス風にやっているので、「あのボケはよかったね」とか、そっちも褒めてもらえたりする(笑)。

きゃ いい雰囲気なんですね(笑)。吉田さんを見ればわかりますが、服装や髪型もかなり自由みたいですし。その自由研究発表って、評価にもつながるんですか?

高田 もちろん、内容に応じて、ボーナスや月給にもちゃんと評価が反映されます。だから私たちも、常にモチベーションを高く保っていられるんです。

きゃ それは素晴らしいですよね! 本当に「技術」をコアにした企業さんなんですね。

高田 逆にいうと、うちの会社にエンジニアとして入るなら、「技術が大好き!」というタイプじゃないと厳しいでしょうね。言われたことをこなすだけの人とか、新しい技術に好奇心を持てない人は、取り残されてしまうと思います。

吉田 僕もそう思います。みんな技術が大好きで向上心を持っているし、同僚をアッと言わせたいというライバル心も持っています。会社としても、新しいことにどんどん取り組む人が評価されていくので、うちを受けるなら、そこは覚悟したほうがいいかも。

きゃ おふたりはどんな方に入ってきてほしいですか?

高田 独自の興味を持っていて、自分の世界観を技術で表現したいという野望がある人は、うちの環境を楽しめると思いますよ。面白いサービスを開発すれば、ちゃんと評価して、世に出してもらえますから。
あとは、いい意味で我が強くて、「俺の開発したものを見ろ、俺の話を聞け!」っていうタイプはうまくやっていけると思う。言葉やコミュニケーションが下手でも、その心意気があればなんとかなります!

吉田 個人的には、ツッコミができる人。まわりもボケキャラなんで、誰も僕のボケを拾ってくれないんです(泣)。それも寂しいんで、僕に突っ込んでくれる人、募集中!

きゃ いいんですか、そんなこと言っちゃって(笑)。今日は本当に、最後まで楽しいお話しをありがとうございました♪ これ、ハニー“きゃん”ディーです、研究の合間にどうぞ☆

高田 ありがとうございます、みんなでいただきます。

吉田 (わざわざ、ひざまづいて手を差し出し)いただきまーす!(笑)

KLabエンジニア・高田さんの今後の野望!
 技術的なチャレンジを今後も続けていきたいと思っています。誰もやったことのないことを技術の力で実現すること、つまり「技術者を技術でアッと言わせる」ことが野望です。そうやって僕が開発したものが、多くの人に使ってもらえればうれしいですね。
 近いところの目標では、自由研究発表のパフォーマンスについて、私ならではの「芸風」を築きたいです(笑)。楽しませることも大切だと思ってますからね!
KLabエンジニア・吉田さんの今後の野望!
 具体的に何を作るかはまだ決めていませんが、僕も「技術者を技術でアッと言わせる」ことが野望です。そして、「これは真似できないよ」「どうやって作ってるの? 何かの魔法?」とか言われてみたい!(笑) 業務のかたわら、これからも技術を深めることを続けていきます。
 あとは、社内の金髪人口をもっと増やしたいかな……いま、僕だけなんで(笑)。
テックハニーきゃんちが“株式会社テックハニー”を作るとしたら?
 KLabさんからは、「技術」の追求を本当に大切に考えているという印象を受けました。エンジニアさんたち全員が「みんなを技術でアッと驚かせたい」と野望に燃えてるなんて、すごいことですよね。研究好きで好奇心旺盛なエンジニアの方なら、成長できる環境だと思います。
 「株式会社テックハニー」を作るとしたら、社員のやりたいことを尊重する社風と、社員の成果をこまめに褒めて、お給料もアップするという目の行き届いた評価体制を、ぜひ取り入れたいと思いました☆
文中の役職等は取材時のものです。
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