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あなたの140文字が1億人に届く…ツイッターが来てます!ハイチも支援!エンジニアならTwitterを使おう あなたの140文字が1億人に届く…ツイッターが来てます!ハイチも支援!エンジニアならTwitterを使おう
Twitterを知らないエンジニアはいないと思うけど、アカウントを取ってそのまま放置とか、少し使ってやめてしまった人もいるのでは? 何てことは軽々しく言えません。私がTwitterに興味を持ったのはつい最近で、ハイチの大地震をきっかけに、この記事をつくろうと思ったのですから。
(取材・文/総研スタッフ 高橋マサシ 撮影/平山 諭) 作成日:10.02.12
SUPPORT 現地の情報発信だけでなく、支援の寄付にもTwitter
 日本時間1月13日早朝、ハイチ共和国でマグニチュード7の地震が発生し、死者20万人とも言われる大惨事になりました。多くの媒体で報道されているので詳細は書きませんが、記事を検索するうちに、支援の寄付でTwitterが使われていることを知りました。
Twitterを使って動き出したハイチへのさまざまな支援 HELP!
twitterを使ったハイチを支援するサイト
#Haitijp(ハイチの情報を共有するTwitterのハッシュタグ)
 電話やWebを使った募金システムはあっても、Twitterが本格的に使われたのは今回が初めてではないでしょうか。米国での活用が中心で、特定のテキストを特定のショートコードに送ると、少額の寄付がされる仕組みが多いです。右下にいくつかの取り組みを紹介しますが、「ハイチ 寄付」などでも検索できます!
日本初の「ツイッター募金」を今後の布石に
 右記の「ハイチ地震緊急支援ツイッター募金」は、日本に無料の「クリック募金」を導入した株式会社ディ・エフ・エフの活動。代表取締役の清水久敬氏によれば、ハイチの被害の深刻さから社内でアイデアを募り、「ユーザー数が急増しているTwitterを使えば募金に応じてくれそうだ」と1月21日夜から開始。Twitterでつぶやくと国際協力NGOセンターを通じて、11のハイチ地震支援団体に1円が寄付されます。
「2日目には複数のニュースサイトで取り上げられて、1時間で1000件以上増加しました。その後は少し落ち着き、現在では1日130〜150%増で推移しています」

 2月9日現在のつぶやき総数は約10万以上。同社では通常の場合、企業と契約して1クリックで1円が寄付されるサイトを提供し、運営費としてシステム料金を受け取る。しかし今回は緊急性が高く、企業に声を掛ける時間がなかったために、支援金は同社が負担しています。2月15日までの予定なので、早目につぶやきを!
「2月15日までなのは、緊急支援として団体間で区切りがあるからです。ただ、現地の情報や国際協力NGOセンターとの調整などから、延長も考えています。Twitterでの募金活動は手探りで進めましたので、今後に生かしたいと思います」
EXPERIENCE Twitterを使ってエンジニアに意見を聞いてみた
techsoukenのTwitterへ ハイチをきっかけにTwitterに興味を持ち、見渡すとTech総研にもTwitterがある。ただ、実を言いますと、主に記事の更新を機械的にお知らするだけだったのです。すみません。ようやく個人アカウントを取った私が、Tech総研でのつぶやきにチャレンジしました。
呆然!フォロワー650人でリプライはたったひとり
techsoukenのTwitterへ techsouken
Tech総研でTwitterの記事を作るので、エンジニアならではのTwitter活用法があったら教えてください!限りはあるけど記事に載せます! #tetw
 こんな質問をつぶやいたところ、フォロワーが650人くらいいて、リプライ(返信)してくれたのはひとり。
ash_boostさん ash_boostさん
メモ帳替わりかな・・・消さなくても流れてくし。
 実はその前にも同じような質問をしたのですが、検索のためのハッシュタグ(#)を付け忘れたため、タイムラインに埋もれたリプライを探せなかったのです。最初にリプライをいただいた方がいたら、本当に申し訳ございません!
 そこで助っ人を頼みました。これまで取材した「ギーク」と呼ばれる開発者30人ほどに、メールでリツイート(RT:転載して再投稿)をお願いしたのです。10人ほどの方が協力してくれまして、ようやくいくつか集まりました。はっきり言うと、ものすごくうれしかったです。
egoist008さん egoist008さん
RSSリーダー。ニュース記事の収集が手軽にできて便利。
yo_sudouさん yo_sudouさん
やっぱノウハウの共有じゃない? できないこと多いけどw
rkanbeさん rkanbeさん
深夜のカップラーメンのトッピングをTwitterで決めます。
a_sirさん a_sirさん
要所でつぶやきながらデバッグ。バグの仮説が外れて巻き戻るときの道しるべや、わかった事実を見直して新たな仮説を立てるのに使います。
ギークたちのTwitter活用法は一味違う!
 そして、思わぬ副産物も。RTしてくれたギークの方々の使い方やTwitterに対する思いが、とてもとても面白かったのです。まずは使い方から。
ニコニコ動画の戀塚昭彦さん ニコニコ動画の戀塚昭彦さん
クラウドの力が有効な場面で強いので、サービスのトラブル情報(と対応状況)共有や議論に便利ですな。
  Gaucheの川合史朗さん
Lisp関係のチャットルームを移行するためにChatonというCometベースのチャットシステムをつくったのですが、そのチャットルームとTwitterとの相互乗り入れをやっています。
ブロガーの山下達雄さん ブロガーの山下達雄さん
Twitter APIを使ってchumbyに表示するのをつくったりしたくらいか。ブログとか自作ネットサービスの更新情報を流したりとか。
DataSpiderの小野和俊さん DataSpiderの小野和俊さん
Twitterで社員の募集。従来のスタイルが、全くの他人同士が初めて会ってガードを上げながらコミュニケーションしていくものだったのに対し、以前から愚痴もうれしかったことも聞いている知り合いが、会社に興味を持って応募してきてくれたような感じで話が進んでいく。
 この「Twitter採用」は最近話題ですが、小野さんの試みは2008年4月のこと。どれだけ早いんだって感じです。
Twitterを使わないギークたち……その理由とは?
 ギークの中にはTwitterを使っていない方が4人いました。その理由がごもっとも。
GNUのg新部裕さん
サイバースペースの楽しみというのはもっと多様というか豊穣だと思うんですよ。ただ単に「現実世界」をWebアプリケーションを通じて表出させるだけでなくて。自分で自分のデータを管理するということを最近考えていて、どこかで書かされるblogとかつぶやきとか経歴とかではなくて、自分で(も)管理して、必要に応じて自分で修正・管理できるデータ/意見はどうあるかとか。パックツアーで海外旅行して、マックで食事じゃつまらないなぁ、という感覚に似ているかな。
Lispハッカーの竹内郁雄さん
Twitterはしません。ものを書くときはじっくりと書くタイプなので…。
 最後にこんなご意見も。
DAブラックホールの山崎晴可さん
twitterは情報をGETするものではなく「PUT」する側面が強く出てますよね。同業者の数多くのPUT情報によって、自分の置かれた「環境」の本質的な全体像が見えてくることがよくあります。総務的問題、人事的問題、営業的問題。そういう全体情報から、その世界における自分の位置が見えると、安心感と危機感が同時に芽生え、モチベーションにつながることもあるのではないでしょうか。
HOW TO USE 津田大介氏が語る“Twitterはこう使おう”
津田大介さんのTwitterへ Twitterを日本に広めた第一人者といえば津田大介さん。Twitterを使った生中継は「tsudaる」という言葉を定着させました。創成期からインターネットを始め、IT系のライターとして多くの先端技術に接してきた津田さんに、Twitterの魅力と使い方を語ってもらいます。
業界用語で検索すれば、突っ込みを入れたくなる 津田大介氏
 「Twitterで何をやっていいかわからない」という人がいますけど、僕はまず100人くらいフォローすることを勧めます。50人でも150人でもいいけど、10人じゃ少ない。ある程度の人数をフォローすると、タイムラインにコメントが流れる感じがわかってくる。そこで合いそうな人を探してユーザーIDをクリックし、ほかのコメントを読んでみるんです。
 とっかかりとしては、時事ネタでも趣味でもいいので興味のある単語で検索を掛けて、一覧からフォローする人を選ぶのが早い。誰でも興味を示すのは「同業者」のフォローですね。僕なら出版系の「ゲラ」とか「締切」、ITエンジニアなら「Ruby」や「java」など、専門用語や業界用語で検索するとたくさん見つかります。

 こうして価値観の合う人のコメントを読んでいくと、突っ込みを入れたくなるんですよ(笑)。知らない人でも気軽にリプライすればいい。すると返事が返ってきて、横から割り込む人もいて、どんどん場が広がります。自分をフォローしてくれる人も自然と増えてくる。また、同業者をフォローすると業界の最新動向がわかるので、RSSより効果的に情報を集められますよ。
 SNSが内輪のべたっとしたコミュニケーションとすれば、Twitterはカラっとしています。また、140文字の制限があるので、言い方よりも内容が大切になる。そんなところはエンジニアに合っている気がしますね。Twitterを続けていくと、「人の背中を押してくれるプラットフォーム」であることが実感できると思います。
津田大介氏 ネット本来の力がTwitterでようやく実現
 1995年ごろからインターネットが広がって、「ネットで社会が変わる」と言われたけど、思ったよりも変わらなかった。その理由は通信料が高くて、回線速度が遅くて、ITリテラシーの高い人が少なかったから。それが今では低料金のブロードバンド環境やモバイルの機能が充実し、日本のインターネット人口も9000万人を超えた。そんなときに出てきたTwitterは、社会を変える「ネットの先祖帰り」だと感じます。確かにスケーラビリティはすごいけど、Twitterの技術にもサービスにも新奇性はありません。しかし、「リアルタイム性」「オープン性」「伝播力」が秀逸なのです。

 リアルタイムとは現実の社会なので、目の前の社会とコミュニケーションが取れます。しかも、可視化されたオープンな環境に、刻々と情報が広がり、メッセージがどんどん伝播されていく。これってネット本来の力で、以前なら理想論だったのが現実になっている。例えば、ネットの中では話題になるけど社会的にはほとんど報道されないとか、その逆の事例がありますけれど、今後は両者の話題差がなくなっていくでしょう。

 もうひとつの特徴は誰に対してもフラットなこと。Twitterは「著名人が強い」と言われます。知名度が高ければフォロワーが増え、RTもされるので、発言力も強くなるということですが、僕は違うと思います。有名な方でもフォロワーが少ない人は多いですし、例えば著名人でフォロワーが4万人、一般の方で4000人とすれば、その差は10倍。でも、現実の知名度の差は10倍どころではないでしょう。ギブの精神を持つ素晴らしい人がTwitterでボトムアップされ、その人が現実の世界でも変わっていく。そんな可能性だって十分にあると思います。
今後のTwitterにもエンジニアの協力が必要だ 津田大介氏
 数は多くないけれど、ときたま社会のリーダーがポンと飛び出てきます。普通ならその人だけがピンで出ますが、Twitterを使うと納豆みたいにネバっとほかの人が付いてくる。逆に言えば、Twitterが背中を押してくれるので付いていきやすい。Twitterでは話が早いから提案するとすぐに意見が返り、「じゃ、会って相談しようか」「紹介するよ」などが決まっていく。ここから新しいムーブメントが始まるんです。
 だからエンジニアにも期待したい。エンジニアの協力がなければTwitterは日本で火がつかなかったと思います。例えば、日本の文字コードでも携帯電話でTwitterができるようにした「モバツイッター」。僕も携帯電話で使えなかったらこれほどハマっていなかったでしょう。

 ほかにも、Twitterの「お気に入り」を集計する「ふぁぼったー」などの便利なサービスがたくさんあります。エンジニアが個人でAPIから機能を開発し、公開したおかげです。これからもぜひ新しいアイデアを出したり、あるいはアイデアの豊富な人と技術力でコラボして、Twitterを高めてください。
 僕が今後のTwitterに求めるのはマネタイズ、お金が回る仕組みです。TwitterはリアルタイムのQ&Aとして使われることが多くあります。教えてもらって「ありがとう」というリプライだけでなく、クリックで10円でも50円でも送ることができて、Twitter本社にも何%かが入ってもいいですよね。機能が複雑になるのは賛成できないので、うまい仕組みをエンジニアの方にお願いしたいです。
メディアジャーナリスト
津田大介氏
大学在学中からITやネットに関する文章を多くの媒体で執筆。
2006年から文部科学省の文化審議会著作権分科会の専門委員。
2007年に「インターネット先進ユーザーの会」を設立。
Twitter活用の先駆者として知られ、『Twitter社会論』(洋泉社)など著書多数。
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高橋マサシ(総研スタッフ)からのメッセージ 高橋マサシ(総研スタッフ)からのメッセージ
記事でも書きましたがTwitter初心者です。よければTech総研のTwitterでご意見ください。「Twitterの記事のコメント #tetw」で。そうそう、同業者の検索はすげ面白いです。「業界のキーワード」を使うことをお勧めしますよ。

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