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昨年末から組込み開発経験者をターゲットに求人ニーズが拡大中

今がチャンス!スマートフォン開発エンジニア採用最前線

アップル社「iPhone」の人気に加え、今年に入ってからはAndroid端末のスマートフォンがNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの国内大手キャリアから続々と発売され、ますます注目を集めている。そこで今回、スマートフォン関連のエンジニア採用ニーズの現状に関して、専門家に詳しく聞いてみた。

(総研スタッフ/山田モーキン イラスト/岡田丈)作成日:10.04.21

2010年、国内主要キャリアからスマートフォンが一斉発売、市場は急拡大へ


海外に比べ、スマートフォンの普及が遅れていた日本。それが2008年、アップルの「iPhone 3G」発売を機に状況が大きく変化する。
矢野経済研究所の『スマートフォン市場に関する調査結果 2009』(2009年4月27日発表)によると、2007年の国内スマートフォン出荷実績が約94万台であったのに対し、2008年には約158万台と大幅な伸びを見せる。その後の推計でも2009年は207万台、2010年は266万台、そして2012年には365万台まで拡大すると見込まれている。
そして今月、NTTドコモからはAndroid端末の「Xperia」を発売、また同じくソフトバンクモバイルやKDDIからもスマートフォンの最新機種を発売する予定だ。
このように国内主要キャリアから相次いで発売される中で、スマートフォンに対する世間の注目度はこれまで以上に高まると予想されている。

携帯電話開発ニーズの減少と、スマートフォン開発ニーズの増加

携帯電話開発の限界と、スマートフォン市場への移行

これまで日本国内では、携帯電話の急速な普及に歩調を合わせるように、組込み開発案件が無数に増えたことで、エンジニア採用ニーズは高水準を維持してきました。
国からの支援があったり、また国土が狭い環境のため、アンテナ以外の技術のデジタル化・高機能化を進めることが可能だったことも、組込み開発エンジニアにとっては追い風だったといえるでしょう。
しかしここ数年で携帯電話市場は飽和状態となりつつあり、またデジタル化・高機能化開発も一通りやりつくしたことで状況が一変。これまで携わってきた、多くの携帯電話の組込み開発エンジニアの“活躍の場”が失われていきました。現に携帯電話メーカーの撤退・統合が行われるようになったことがその象徴です。

だからといって企業としては、このまま自社のエンジニアを放っておくわけにはいきません。そこで新たに目をつけたのが「スマートフォン」。これまで全くと言っていいほど普及が進まなかったスマートフォンが、2年前に発売されたアップルの「iPhone 3G」の成功、そして「Symbian」や「Android」といった新OSにより一気に市場が活性化したことで端末メーカーを筆頭に各社、続々と参入を果たしました。またそれによって、自社で抱える組み込み開発エンジニアを、スマートフォン開発という新たなフィールドに移す動きが起こったわけです。

未開拓のスマートフォン市場が抱える大きな課題


しかしすんなりと、携帯電話からスマートフォンへ開発をシフトできるわけではありません。まずは、開発言語の問題。これまでは主にCを使用した開発が主流でしたが、「Symbian」や「Android」のようなスマートフォンでの新たな開発言語は、組込みJava。当然ですがほとんどの組込みエンジニアにとってJavaは未経験であるため、新たに習得する必要があります。

またスマートフォン自体、基本となるハードウェアが未成熟であることも開発する上で大きな課題です。例えば「おさいふ携帯」や「ワンセグ」といった、携帯電話では当たり前のシステムが未搭載であったり、ユーザーインターフェースがまだ多くのユーザーにとって扱いにくいものであったり…。それにスマートフォンの場合、携帯電話に比べてPC画面をブラウジングする機会が圧倒的に多いわけですが、通信速度はこれまでの携帯電話に近いため画面表示速度に難があるなど、根本的に解決しなければならない課題がいくつもあるのが現状です。

昨年末から求人ニーズ拡大中。ターゲットは携帯電話の組込み開発経験者

最も必要とされているのは携帯電話の組込み開発経験。しかしJava経験者も歓迎

このようにスマートフォン開発にはさまざまな課題があるわけですが、裏を返せばそれだけ開発エンジニアに対する期待は大きいといえます。
そこで昨年末あたりから、端末メーカーやそのパートナー企業において、エンジニア採用を積極的に実施する動きが目立ってきました。これまでスマートフォン市場がどうなるのかわからない中、水面下で手探りの開発を進めてきたのが市場の拡大によって本腰を入れ、開発規模を大きくしたことが採用拡大のきっかけとなったのです。

採用のメインターゲットは「携帯電話の組込み開発経験者」。ただし本音を言えば「Javaができる組み込み開発者」がベストですが先ほど触れたとおり、そこに該当するエンジニアはほとんどいないのが現状です。
そこで採用側は「組込み開発経験者」or「Java経験者」の2者択一に迫られることになります。その時の判断として「Web開発→組込み開発」より「C→Java」への移行の方が相対的にハードルが低いため、組込み開発経験者を採用し、後から社内教育でJavaを習得させていくスタンスをとる企業が現時点では比較的多いようです。

年収アップに適正な開発環境。今年6月までがスマートフォン市場への転職チャンス!


業務領域としては、主に端末メーカーでは画面デザインや直感的な操作機能、視覚認識などハードウェア関連の開発、またパートナー企業ではハードウェアに関連するシステム開発全般が中心ですが、これは各企業によって異なることもあります。
そしてもしスマートフォン開発に移りたいと考えているならば、まさに今が最大のチャンスといえます。
その理由は今ならまだ、スマートフォン開発技術に関して誰しもキャリアが浅いということ。組込み案件全体を見渡しても、スマートフォン関連採用が際立って増えている中で、今なら組込み開発経験があり、なおかつスマートフォンに関心があれば比較的容易に転職することが可能です。もしこれが1年後であれば、おそらくスマートフォンに限定した開発経験者しか採用しないケースが増えることが予想され、採用のハードルは一気に高くなるはずです。
個人的には今年6月までがひとつの大きな目安になると考えていますので、それまでに動き出すことをお勧めします。

ちなみに今年になってスマートフォン開発職に転職した方を分析してみると、多くの方が年収アップを果たしています。IT職種転職者の多くが現状維持かダウンといった状況を考慮すれば、非常に恵まれているといえるでしょう。つまり採用側としては、それだけ多額の資金を投入してスマートフォンビジネスを軌道に乗せたい、という決意の表れなのです。
また過去の過酷な組込み開発環境を反省してか、スマートフォン開発では比較的、適度な残業かつ健全な環境で開発に取り組めるメリットもあります。
そして何より「自分たちの力で、より使いやすいスマートフォンにしていく」という高いモチベーションで開発に向き合えることこそ、エンジニアにとって最大のメリットではないでしょうか。

本レポートは総合転職サイト「リクナビNEXT」連動コンテンツです。 Supported by Tech総研

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